どの大学の卒業生が公立諏訪東京理科大学の職員になっているのか
他大学が公表している進路資料では、就職先として公立諏訪東京理科大学(公立大学法人公立諏訪東京理科大学)の名前を確認できませんでした。大学の進路資料は企業名が中心で、学校法人名や公立大学法人名を載せない大学も多いため、就職者がいないという意味ではありません。
法人が公表している、採用した職員の前職[6]
公立諏訪東京理科大学は、職員紹介のページや職員の出身大学を公表していません。そのかわり、法人が公表している2025年度の実施計画に対する年間実績報告には、事務部門を強くするために外部から採用した人の前職の内訳が載っています。[6]
- 2025年度中の採用:計4名。前職の内訳は行政3、独法等2、金融機関1、民間2(重複あり)
- 2026年4月の採用:計4名。前職の内訳は行政1、独法等1、大学3、民間1(重複あり)
内訳の数が人数より多いのは、1人が複数の経歴を持つ場合に重ねて数えているためで、報告書にも「※重複あり」と書かれています。行政機関や他大学、民間企業で働いた人を、事務職員として迎えていることが分かります。[6]
公立化のときの採用試験で求めた経歴[3]
2018年4月1日採用の職員採用試験では、4つの区分で受験者を募りました。区分ごとに求めた学歴と経歴は次のとおりです。[3]
- 事務(上級)一般:昭和62年4月2日以降に生まれ、大学を卒業した人または卒業見込みの人
- 事務(上級)社会人経験者:大学を卒業し、民間企業等での職務経験が7年以上ある人
- 事務(上級)大学事務経験者:大学を卒業し、大学事務の経験が3年以上ある人
- 事務(中級程度)大学事務経験者:大学事務の経験が3年以上ある人(学歴は問わない)
法人が職員の採用と育成について書いていること(引用)
公立諏訪東京理科大学には、就活生に向けて「求める人物像」を書いた採用ページがありません。職員の採用について法人自身の言葉で書かれているのは、第2期中期計画(2024年度〜2029年度)です。人事の項目に、次の一文があります。[5]
「4)職員の採用計画を策定するとともに、キャリアアップの道筋を明確にする。」[5]
同じ中期計画は、事務職員の育成について、大学運営で事務職員の役割が大きくなっているなかでスタッフ・ディベロップメント(SD=職員の能力を伸ばすための研修)に積極的に取り組むと書き、数値目標として事務職員SD研修の参加者を年5人以上としています。[5]
2025年度に法人が実際にやったこと[6]
2025年度の年間実績報告には、この計画に対する実績が書かれています。要点は次のとおりです。[6]
- 事務職員の年齢構成や経験に偏りがあるため、随時募集で、手薄だった年齢層の人と、即戦力になる経験者を採用した
- 係長を対象にマネジメント研修を行い、長く同じ部署にいる職員を減らすことを重点に人事異動を行った
- 学生募集と入試の体制を強くするため、入試室をつくった
- 全職員向けの情報セキュリティ研修や職場コミュニケーション研修、課長補佐・係長向けの階層別研修を行った
- 公立大学協会の研修に職員3名が参加し、他大学への視察研修(県内外3校・延べ6名)を始めた
- 事務職員SD研修の参加者は延べ15人で、年5人以上の目標を上回った
ここから読み取れるのは、法人がいま求めているのが「年齢構成の穴を埋める人」と「すぐに業務を回せる経験者」だということです。新卒を定期的に採る方針は、公式の文書には書かれていません。[6] [5]
採用の仕組み。公立大学法人の独自採用で、市町村の職員採用とは別
公立諏訪東京理科大学は、2018年4月1日に私立の諏訪東京理科大学から公立大学に変わりました。設立団体は、岡谷市・諏訪市・茅野市・下諏訪町・富士見町・原村の6市町村でつくる諏訪広域公立大学事務組合です。大学を運営するのは、この事務組合が設立した公立大学法人公立諏訪東京理科大学です。[9] [4]
2018年4月採用の要綱では、職員の身分を法人の職員とし、「地方公務員ではありません。」と明記していました。職員の採用は法人が行うもので、茅野市など6市町村の職員採用試験とは別です。[3]
東京理科大学との関係[9]
公立化についてのQ&Aは、公立化すると学校法人東京理科大学が運営する大学とは別の大学になり、東京理科大学とは姉妹校協定を結んで協力・支援を受ける、と説明しています。東京理科大学(東京都)の職員採用とは、法人も選考も別です。名前が似ているので、応募先を取り違えないようにしてください。[9]
公式に残る職員採用試験(2018年4月1日採用)[2] [3]
公式サイトに要綱が残っている職員採用試験は、公立化の前年に行われた2018年4月1日採用のものです。ニュースのページは2017年8月22日に更新され、要綱は2017年9月付けで諏訪広域公立大学事務組合が出しています。法人の設立前だったため、合否は事務組合の組合長が通知するとされていました。[2] [3]
| 職種 | 主な職務内容 | 採用予定人員 |
|---|---|---|
| 事務(上級)一般 | 一般事務(総務、産学官連携、経理・管財、教務・学生支援、入試・広報等) | 3人程度 |
| 事務(上級)社会人経験者 | 同上 | 3人程度 |
| 事務(上級)大学事務経験者 | 同上 | 若干人 |
| 事務(中級程度)大学事務経験者 | 同上 | 若干人 |
大学を卒業見込みの人が受けられたのは「事務(上級)一般」です。試験は第一次試験と第二次試験の2段階でした。[3]
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 第一次試験(上級・一般) | 教養試験(2時間・択一式。社会・人文・自然の一般知識と、文章理解・判断推理・数的推理・資料解釈) |
| 第一次試験(上級・経験者) | 経験者基礎試験(2時間・択一式) |
| 第一次試験(上級共通) | 職場適応性検査(20分) |
| 第一次試験(全職種共通) | 一般性格診断検査(20分)、作文試験(1時間・テーマは当日発表) |
| 第二次試験 第1回 | 個人面接 |
| 第二次試験 第2回 | 法人の正副理事長予定者と事務組合長による集団面接 |
教養試験の中身は、公務員試験の教養試験とよく似た構成です。第二次試験は2回に分かれ、2回目は法人のトップと設立団体の長が面接官になる集団面接でした。[3]
職員の仕事。法人本部と大学事務局の2組織
法人の組織図(2026年4月1日現在)によると、事務組織は法人本部、大学事務局、内部監査室に分かれています。2025年度の年間実績報告には、2025年4月に事務組織を改編して法人本部と大学事務局の2組織で運営する形にした、と書かれています。[7] [6]
| 組織 | 課・室 | 係 |
|---|---|---|
| 法人本部 | 総務企画課 | 総務人事係、企画情報広報係 |
| 法人本部 | 財務課 | 予算経理係、管財係 |
| 大学事務局 | 教務・学生支援課 | 教務係、学生支援係 |
| 大学事務局 | 入試室 | — |
| 大学事務局 | 地域連携・研究支援課 | 地域連携・研究支援係 |
| (独立) | 内部監査室 | — |
2018年4月採用の要綱に書かれていた職務内容は、総務、産学官連携、経理・管財、教務・学生支援、入試・広報などの一般事務でした。いまの組織図の課・係と、ほぼそのまま対応しています。[3] [7]
大学のセンターと職員の関わり[7]
組織図には、キャリアセンター、国際交流センター、アドミッションセンター、教学マネジメントセンター、総合情報センター、地域連携総合センター(産学連携センター・生涯学習センター・高大連携センター)などが並んでいます。工学部1学部の小さな大学ですが、地域連携研究開発機構のもとに防災・減災DXや宇宙エコロジー、AI・データサイエンスなどの研究部門があり、産学連携や研究支援の仕事の幅は広いといえます。[7]
課ごとの人数[4]
2025年度の事業報告書には、2025年5月1日現在の課ごとの事務職員数が載っています。[4]
| 部・室・課 | 専任(職員) | 専任(有期職員) | 専任 計 | 派遣職員 |
|---|---|---|---|---|
| 法人本部長・次長 | 1 | 2 | 3 | 0 |
| 総務企画課 | 5 | 2 | 7 | 0 |
| 財務課 | 8 | 0 | 8 | 2 |
| 大学事務局長・次長 | 2 | 0 | 2 | 0 |
| 教務・学生支援課 | 11 | 2 | 13 | 0 |
| 地域連携・研究支援課 | 4 | 1 | 5 | 1 |
| 保健管理センター | 1 | 0 | 1 | 0 |
| 内部監査室 | 0 | 1 | 1 | 0 |
| 合計 | 32 | 8 | 40 | 3 |
いちばん人数が多いのは教務・学生支援課の13名です。課が少なく1課あたりの人数も少ないので、1人が受け持つ範囲は広くなりやすい職場です。法人は定期的なジョブローテーション(部署の異動)で職員の経験を広げる方針を実施計画に書いています。[4] [6]
応募できる条件と待遇。公式に残るのは2018年4月採用の要綱だけ
いまの新卒向けの応募資格・初任給・採用予定数は、2026年9月27日時点の公式サイトには掲載されていません。確かめた範囲は、採用情報のページ、法人情報の公表のページ(中期計画・年度実績報告・事業報告書)、公立化についてのページです。参考として、公式に残る2018年4月1日採用の要綱の勤務条件(予定)を並べます。[1] [3] [4]
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 身分 | 公立大学法人の職員。地方公務員ではない |
| 給与 | 給料、通勤手当、扶養手当、住居手当、時間外勤務手当、賞与等。茅野市の一般職の職員の給与基準に合わせる予定で調整中とされていた |
| 勤務時間 | 原則として午前8時30分から午後5時15分(休憩1時間) |
| 休日 | 原則として土・日曜日、祝日、年末年始(12月29日〜1月3日)。休日出勤は代休扱い |
| 休暇 | 年次有給休暇は1年につき20日(採用年は15日)。特別休暇(有給)は夏季休暇、病気休暇、結婚休暇など |
| 健康保険等 | 全国健康保険協会に加入。雇用保険の適用 |
| 提出書類 | 受験願書、最終学校の成績証明書、卒業証明書または卒業見込証明書、資格取得証明書の写し、住民票 |
受験の申し込みは、窓口への持参か簡易書留郵便に限られ、ファックスやメールでの申し込みは受け付けないとされていました。受験願書は本人の直筆で書くことも求めていました。[3]
募集の時期。いまは事務職員の募集が掲載されていない
2026年9月27日に確かめたとき、採用情報のページ(見出しは「教員・研究員公募/大学職員採用情報」)には、事務職員の募集は載っていませんでした。ページのメニューには「専任事務職員【財務系職員】」「専任事務職員【教務系職員】」「事務職員募集」の3つがありますが、リンク先はどれもページが見つからない表示でした。本文に並んでいるのは、工学部の教員や研究員の公募です。[1]
| 区分 | 内容 | 応募締切 |
|---|---|---|
| 工学部情報応用工学科 | 教授、准教授または講師 1名/助教(任期付)1名 | 2026年5月31日 |
| 工学部機械電気工学科 | 教授、准教授または講師 1名 | 2026年10月31日 |
| 工学部機械電気工学科 | 助教(任期付)3名 | 2026年5月31日 |
| 工学部機械電気工学科 | 特任助教またはポストドクトラル研究員 1名 | 2026年6月1日 |
| 事務職員 | 掲載なし(見出しのリンク先が開けない) | — |
過去の日程(2018年4月1日採用)[3]
公式に日程が残っているのは、2018年4月1日採用の職員採用試験だけです。日程は2017年のものです。[3]
| 段階 | 日程 |
|---|---|
| 受付期間 | 9月11日〜9月29日 |
| 第一次試験 | 10月15日 |
| 第一次試験の合否決定 | 11月初旬 |
| 第二次試験 第1回 | 11月20日 |
| 第二次試験 第2回 | 11月28日 |
| 最終発表 | 12月中旬 |
この日程は公立化に合わせた1回限りのもので、毎年この時期に募集があるという意味ではありません。法人の年間実績報告には「随時募集」で経験者を採用したとあり、決まった時期の定期採用があるとは書かれていません。次の募集がいつになるかは、この記事では推測で書きません。[3] [6]
公開されている数字。学部生1,269名に専任職員40名
数字は、法人が公表している事業報告書と教育情報の公表から、そのまま並べます。[4] [8]
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 法人名 | 公立大学法人公立諏訪東京理科大学 |
| 設立 | 2017年11月24日認可、2018年4月1日登記 |
| 設置する大学 | 公立諏訪東京理科大学 |
| 所在地 | 長野県茅野市豊平5000番地1 |
| 設立団体 | 諏訪広域公立大学事務組合 |
| 資本金 | 22億1,291万8,400円(登記日時点) |
| 区分 | 人数 | 時点 |
|---|---|---|
| 学部生(工学部) | 1,269名(情報応用工学科654名、機械電気工学科615名) | 2026年5月1日 |
| 大学院生(工学・マネジメント研究科) | 101名(修士課程96名、博士課程5名) | 2026年5月1日 |
| 専任教員(工学部) | 58名 | 2025年5月1日 |
| 事務職員(専任) | 40名(うち有期職員8名) | 2025年5月1日 |
| 派遣職員 | 3名 | 2025年5月1日 |
学部生1,269名に対して専任の事務職員は40名です。単純に割ると、専任職員1人あたりおよそ32人の学部生になります。2025年5月1日時点の専任職員40名のうち、女性は18名でした。[8] [4]
公開されていないものもはっきりさせておきます。新卒の採用予定数、応募者数、選考の倍率、職員の出身大学、初任給のいまの額は、公式サイトには見当たりませんでした。[1] [4]
30日でやること。募集が出たときに間に合う準備
ここまでの内容を行動に落とします。以下は組み立て方の例で、この通りにやれば通るという意味ではありません。自分の状況に合わせて入れ替えてください。[1]
- 1〜3日目:採用情報のページをブックマークする。事務職員の見出しは残っているので、リンク先が開くようになっていないか定期的に確かめる
- 4〜7日目:法人の第2期中期計画と2025年度の年間実績報告を読み、法人がいま職員の採用と育成について何を課題にしているかをメモする
- 8〜14日目:教養試験の形式(文章理解・判断推理・数的推理・資料解釈など)の問題を解いてみる。2018年4月採用の試験ではこの形式だった
- 15〜21日目:作文の練習をする。テーマは当日発表だったので、大学職員としてやりたいことや地域と大学の関係など、広めのテーマで1時間で書く練習をする
- 22〜30日目:面接で話す志望理由をまとめる。公立化の経緯、6市町村が設立団体であること、工学部1学部の小さな大学であることを、自分の経験とつなげて話せるようにする
志望動機も、公開されている事実から組み立てます。諏訪地域6市町村が大学を残すために公立化したこと、法人が事務職員の年齢構成の偏りを課題として書いていること、入試室の新設や外部人材の採用で事務体制を強くしていること。これらは法人が自分で書いていることなので、そこに自分の経験を重ねれば、根拠のある志望動機になります。[9] [6]
いまは新卒の募集が出ていません。大学職員を目指すなら、この大学だけを待つのではなく、長野県内のほかの公立大学や、業界ページで紹介している各大学の募集もあわせて確かめておくと、機会を逃しにくくなります。[1]
採用の条件・日程・待遇は年度によって変わります。資料ごとの確認日は、この記事の出典欄に1件ずつ書いています。応募の前に必ず最新の募集要項を確認してください。
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- 公立諏訪東京理科大学 採用情報(教員・研究員公募/大学職員採用情報)確認日:2026-09-27 / 教員・研究員の公募(工学部情報応用工学科・機械電気工学科、応募締切)、事務職員の見出し3つ(専任事務職員【財務系職員】・専任事務職員【教務系職員】・事務職員募集)。2026年9月27日確認時、事務職員の3つのリンク先はいずれもページが見つからない表示
- 公立諏訪東京理科大学 (仮称)公立大学法人公立諏訪東京理科大学の職員募集について(2017年8月22日更新)確認日:2026-09-27 / 2018年4月1日採用の職員募集の案内(採用職種・受験資格・試験内容・受験手続き・勤務条件の概要)、職員募集要綱へのリンク
- 諏訪広域公立大学事務組合『平成30年度 (仮称)公立大学法人公立諏訪東京理科大学 職員募集要綱』(2017年9月)確認日:2026-09-27 / 採用職種と予定人員(事務(上級)一般3人程度ほか)、受験資格、試験日程(2017年9月11日〜29日受付・10月15日第一次試験・11月20日と28日第二次試験)、試験の内容、提出書類、申込方法、勤務条件(予定)
- 公立大学法人公立諏訪東京理科大学 2025年度事業報告書確認日:2026-09-27 / 法人の基本情報(設立・所在地・設立団体・資本金)、学部・大学院の収容定員と学生数、教員数、事務職員数(課ごと・専任職員と有期職員・派遣職員、2025年5月1日現在)
- 公立大学法人公立諏訪東京理科大学 第2期中期計画(2024年度〜2029年度)確認日:2026-09-27 / 人事の適正化(職員の採用計画・キャリアアップ)、事務職員のSD、事務職員SD研修参加者数の目標
- 公立大学法人公立諏訪東京理科大学 2025年度実施計画に対する年間実績報告確認日:2026-09-27 / 職員の採用計画(随時募集による経験者等の採用)、外部人材の登用(2025年度中4名・2026年4月採用4名と前職の内訳)、2025年4月の事務組織改編、入試室の創設、SD研修の実績
- 公立大学法人公立諏訪東京理科大学 組織図(2026年4月1日現在)確認日:2026-09-27 / 法人本部・大学事務局・内部監査室の課・室・係、大学のセンター・研究部門
- 公立諏訪東京理科大学 在籍学生数(2026年度)確認日:2026-09-27 / 学部・大学院の在籍学生数(2026年5月1日現在)
- 公立諏訪東京理科大学 諏訪東京理科大学の公立大学化について確認日:2026-09-27 / 2018年4月1日の公立大学化、設置者変更と法人設立の認可、諏訪地域6市町村、東京理科大学との関係(姉妹校協定)