どの大学から入っているのか。大学側の公表資料で確かめる
会社が採用大学を公開していなくても、大学の側が「この会社に就職した」と公表していることがあります。逆転就活コラムでは、大学が自分で出している進路資料を集めて、そこに載っている企業名を確認しています。リンナイについて、現時点で確認できたのは次の4大学です。[3] [4] [5] [6]
| 大学・学部 | 掲載されている資料 | 対象年度 |
|---|---|---|
| 大阪産業大学 経営学部 経営学科 | 学科別の就職実績、経営学科の掲載先に「リンナイ(株)」 | 対象年度の記載なし |
| 大阪経済大学 人間科学部 | 就職データ「主な就職先・大学院進学(抜粋)」人間科学部の掲載画像に「リンナイ株式会社」 | 2026年3月卒業生の実績 |
| 拓殖大学 政経学部 | 「2025(令和7)年度 政経学部 就職データ」主な就職先に「リンナイ」 | 2025年度 |
| 名城大学 法学部 | 「主な就職実績(2026年3月卒業者)」法学部の欄に「リンナイ」 | 2026年3月卒業者 |
4大学とも文系の学部です。経営学科、人間科学部、政経学部、法学部。ガス機器のメーカーですが、大学の公表資料に載っているのは文系の学部の卒業生でした。次の節で引く会社の記述と、この事実は噛み合っています。[3] [4] [5] [6]
会社が学歴について書いていること(引用)
リンナイの採用情報ページは、応募条件の見出しからして「既卒可能 / 高専卒学士方」です。中身は「2024年4月〜2028年3月に大学、高専専攻科を卒業(見込み)、大学院修士・博士課程を修了(見込み)の方」「既卒者も応募可能です」。ただし「就業経験のある方はキャリア採用となります」という条件も付いています。[1]
学部・学科についての条件は書かれていません。大学名についての記述もありません。会社が大学名をどう扱っているかは公開されていないので、そこは「分からない」が正確です。[1]
一方、選考で何を見るかについては採用Q&Aにはっきり書かれています。「選考基準はどのようなものですか?」への答えは「『人物重視』の採用を行っています。具体的には面接による評価が大きなウエートを占めます」。資格については「必要な資格は特にありません。また内定が決まってから何か勉強をして欲しいということも特にありません。残り少ない学生生活を謳歌頂き弊社に入社いただければと思っています」。入社後に必要な知識についても「専門知識不問です。働きながら、プロとしての知識と技術を身につけてください」と書かれています。[2]
語学力についても同じ調子です。「特に海外事業をご希望される方はグローバルにビジネスを展開していますので、一定レベル以上の語学力は身につけていただきたいと考えておりますが、必ずしも採用の時点で必要とするものではございません」。会社が「採用の時点では必要ない」と書いているものに、いま時間を使いすぎないでください。[2]
大学名で差がつかない土俵は、この会社では4つある
「学歴に頼らず勝負する」というのは気持ちの問題ではなく、選考のどの部分が大学名で動かないかを見つけて、そこに時間を使うということです。リンナイの公開情報から特定できるのは次の4つです。
土俵1:対象の卒業年が5年分ある
応募条件は「2024年4月〜2028年3月」に卒業(見込み)・修了(見込み)の方です。在学生だけでなく、2024年・2025年・2026年・2027年に卒業する人/した人が同じ枠に入ります。ここまで幅の広い会社は多くありません。ただし「就業経験のある方はキャリア採用となります」なので、卒業後に正社員として働いた人はこちらではなくキャリア採用の窓口になります。[1]
土俵2:会社説明会に出なくても不利にならない、と会社が書いている
採用Q&Aの「会社説明会への参加は、選考の条件ですか?」への答えはこうです。「参加は任意です。必須ではございませんが、紙面やウェブサイトだけではお伝えできない情報もございます。弊社をよく知っていただくため、参加をお勧めします。参加されなくても、選考で不利になることは一切ございません」。地方に住んでいて何度も足を運べない人にとって、これは条件が違うということです。選考フローでも「STEP.02 説明会(任意)」と明示されています。[1] [2]
土俵3:選考基準が「人物重視・面接が大きなウエート」と明言されている
資格も専門知識も要らないと会社が書いている以上、勝負は面接になります。面接は準備した量がそのまま出る場です。自分の経験を、聞かれた質問に対して過不足なく答える練習は、大学名とは無関係に積めます。逆に言えば、ここを準備しないまま「学歴が理由で落ちた」と考えるのは、会社が書いていることと合いません。[2]
土俵4:会社がOB・OG訪問の窓口を持っている
採用Q&Aの「OB・OG訪問は可能ですか?」への答えは「弊社人事部 採用教育チームまでご相談ください」で、専用フリーダイヤルとメールアドレスまで書かれています。自分の大学に卒業生がいるかどうかに関係なく、会社に直接相談できるということです。これは全員に開かれた経路で、大学名では差がつきません。[2]
3つの職種区分。自分の経験に近いのはどれか
| 職種区分 | 内訳 | 会社の説明にある仕事 |
|---|---|---|
| 技術職(総合職) | 開発系/生産系/情報系 | 開発系は商品開発・技術開発・電子開発・デザイン。生産系は商品技術・生産技術・製造管理。情報系は「デジタルトランスフォーメーション戦略の立案・推進、国内外の情報システムの企画・立案・開発・設計・改良、新情報システムの研究・導入、情報セキュリティ対策」 |
| 事務営業職(総合職) | 国内営業/海外事業/管理 | 国内営業は「ガス会社、住宅関連メーカーなどの代理店に対する商品の提案営業」など。海外事業は「海外関連会社を通じた事業展開、世界各地への輸出事業、新規市場の開拓を含む各国各地域のマーケティング」。管理は経理・人事・法務・総務・広報IR・経営企画 |
| 事務専門職(一般職) | 一般・営業事務 | 「各部門の総合職サポート業務、各種データ集計、会議資料作成など」 |
職種別の採用ですが、あとから変えられる余地も書かれています。採用Q&Aの「国内営業部門から将来的に海外営業ができるチャンスがありますか?」への答えは「可能です。弊社では国内営業、海外事業、管理の職種別採用を行っております。(中略)しかし、働かれる中で海外事業へのご興味が強くなった場合、制度上、職種変更は可能です。これまでにも数名の実績があります」。最初の選択が一生を決めるわけではない、という説明です。[2]
勤務地は職種で変わります。技術職は「技術センター、生産技術センター、本社、工場ほか」、事務営業職は「全国営業拠点、本社ほか」、事務専門職は「全国営業拠点、本社、工場ほか」。本社は愛知県にあります。生活の前提から職種を逆算するときの材料になります。[1]
応募できる条件と、公開されている待遇
- 応募条件は2024年4月〜2028年3月に大学・高専専攻科を卒業(見込み)、大学院修士・博士課程を修了(見込み)の方。既卒者も応募可能
- 高専専攻科卒業(見込み)の方は、入社までに大学評価・学位授与機構より学士の学位を得ることが必須
- 就業経験のある方はキャリア採用の窓口になる
- 基本給(2026年度実績・総合職)は大学卒264,300円、大学院修士卒281,300円、大学院博士卒310,300円、高専専攻科卒264,300円
- 基本給(2026年度実績・一般職)は大学(院)卒226,300円、高専専攻科卒226,300円
- 諸手当は時間外手当、通勤手当、家族手当、給食手当、都市手当ほか。昇給は年1回(4月)
- 賞与は年2回(7月・12月)。2025年度実績6.02ヵ月
- 勤務時間は8:30〜17:20(原則)。年間休日121日(日曜、祝日、指定土曜日、夏期、GW、年末年始)
- 試用期間は6カ月間(待遇に相違なし)
- 応募書類は会社指定のエントリーシートをWEB上で提出。技術職は最終選考前までに成績証明書が必要(修士は学部時のものも)
総合職と一般職で基本給に差があります。大学卒で比べると総合職264,300円に対し一般職226,300円。どちらが良いという話ではなく、勤務地・仕事の範囲・転勤の有無まで含めて比べる材料です。総合職の独身寮は「総合職で通勤困難者のみ」と条件が付いています。[1]
公開されている数字で、会社の輪郭をつかむ
| 項目 | 公開されている数値 |
|---|---|
| 基本給(2026年度実績・総合職) | 大学卒264,300円/大学院修士卒281,300円/大学院博士卒310,300円 |
| 基本給(2026年度実績・一般職) | 大学(院)卒226,300円/高専本科卒215,900円/高校卒207,300円 |
| 賞与(2025年度実績) | 年2回(7月・12月)で6.02ヵ月 |
| 年間休日 | 121日 |
| 勤務時間 | 8:30〜17:20(原則) |
| 試用期間 | 6カ月間(待遇に相違なし) |
試用期間が6カ月というのは、この記事で扱っている同業の会社(3カ月が多い)と比べると長めです。ただし会社は「待遇に相違なし」と明記しているので、その間の給与が下がるわけではありません。数字を見るときは、その数字が何を意味するかを毎回確かめてください。[1]
選考フローも公開されています。「エントリー → 説明会(任意) → エントリーシート提出 → 書類選考/適性検査 → 一次〜最終選考 → 内々定」。適性検査が書類選考と同じ段階にあるので、エントリーシートを出す前から対策を始めておくのが自然な順番です。[1]
30日でやること。大学名では動かない部分から埋める
ここまでの内容を、行動に落とします。以下は組み立て方の例で、この通りにやれば通るという意味ではありません。
- 1〜3日目:応募条件を開き、自分の卒業年が「2024年4月〜2028年3月」に入るかを確認する。すでに卒業していても、正社員としての就業経験がなければこの枠で応募できる
- 4〜7日目:技術職(開発系・生産系・情報系)、事務営業職(国内営業・海外事業・管理)、事務専門職の順に読み、興味の順に並べる。職種別採用だが、入社後の職種変更の実績も会社が公開している
- 同じ週:マイページに登録してエントリーする。説明会は任意だが、会社が「紙面やウェブサイトだけではお伝えできない情報もございます」と書いている
- 8〜14日目:適性検査の対策を始める。選考フローでは書類選考と同じ段階にある
- 15〜21日目:面接の練習をする。会社が「人物重視」「面接による評価が大きなウエートを占めます」と明言している以上、ここが本丸になる
- 22〜30日目:自分の家にあるガス機器を1つ見て、それが「誰のどんな困りごとを解いているか」を書く。技術職を志望するなら成績証明書の取り寄せ方法も先に調べる
志望動機も、公開されている事実から組み立てます。たとえば国内営業の説明にある「ガス会社、住宅関連メーカーなどの代理店に対する商品の提案営業」という一文を読み、自分が誰かに何かを勧めて納得してもらった経験を思い出したなら、それは自分の言葉で話せる出発点です。「生活に身近な製品だから」では、他の誰が書いても同じ文章になります。[1]
採用の条件・日程・待遇は年度によって変わります。ここに書いた内容はすべて2026年9月9日に公式サイトと各大学の公式サイトで確認したものです。応募の前に、必ず最新の募集要項を見てください。自分の場合にどの職種が合うか、経験をどう言葉にするかで迷ったときは、逆転就活塾の無料相談で一緒に整理することもできます。
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- リンナイ 新卒採用情報サイト 採用情報確認日:2026-09-09 / 応募条件(既卒可能・2024年4月〜2028年3月)、職種紹介と仕事内容、勤務地、勤務時間、基本給、賞与、休日、試用期間、選考フロー
- リンナイ 新卒採用Q&A確認日:2026-09-09 / 必要な資格、応募書類、OB・OG訪問の窓口、会社説明会の位置づけ、選考基準、専門知識、語学力、職種変更、配属の決め方
- 大阪産業大学 就職実績(学科別)確認日:2026-09-09 / 経営学部経営学科の掲載先にリンナイ(株)。対象年度の記載はない
- 大阪経済大学 人間科学部の就職・進学先掲載画像確認日:2026-09-09 / 就職データページの人間科学部欄の画像。リンナイ株式会社の名前と「ガスの厨房・給湯機器で国内首位」の説明。2026年3月卒業生の実績
- 拓殖大学 政経学部 就職実績確認日:2026-09-09 / 2025(令和7)年度 政経学部 就職データの主な就職先にリンナイ
- 名城大学 就職実績確認日:2026-09-09 / 主な就職実績(2026年3月卒業者)。法学部の欄にリンナイ