どの大学から入っているのか。大学側の公表資料で確かめる

会社が採用大学を公開していなくても、大学の側が「この会社に就職した」と公表していることがあります。逆転就活コラムでは、大学が自分で出している進路資料を集めて、そこに載っている企業名を確認しています。リコーについて、現時点で確認できたのは次の4大学です。[4] [5] [6] [7]

リコーを就職先として掲載している大学(大学公式資料・2026年9月9日確認)
大学・学部掲載されている資料対象年度
亜細亜大学 経営学部 ホスピタリティ・マネジメント学科就職状況データ「主な就職先(過去2年)(ホスピタリティ・マネジメント学科)」に「リコー」過去2年(2026年6月30日更新)
大東文化大学 スポーツ・健康科学部 スポーツ科学科「主な就職先」スポーツ科学科の欄に「株式会社リコー」2022年3月〜2024年3月卒業生
明星大学 人文学部 国際コミュニケーション学科「<2024年度4年生 主な就職先企業>」に「株式会社リコー」2024年度4年生
千葉工業大学 デザイン科学科「主な進路先」デザイン科学科の欄に「㈱リコー」対象年度の記載なし
[4] [5] [6] [7]

学部の並びを見てください。ホスピタリティ・マネジメント学科、スポーツ科学科、国際コミュニケーション学科、デザイン科学科。理系の学科は千葉工業大学だけで、あとは文系や体育系です。複合機やプリンターを作る会社ですが、大学の公表資料に載っているのは技術系の学部に限られていません。[1] [4] [5] [6] [7]

会社が学歴について書いていること(引用)

リコーの新卒採用FAQには、この記事の読者が知りたいことがそのまま質問として置かれています。「学部や修士、博士とでは採用枠は違うのでしょうか。」。答えはこうです。「採用枠は分けておりませんし、選考のプロセスも内容もすべて一緒です。また文系・理系を問わず、どちらかが有利ということも一切ありません」。そのうえで「違いがあるとすれば、修士や博士の方は学部卒の方に比べて専門分野が明確になっていますので、面接時の質問内容や評価する視点が若干異なってくることは考えられます」と補足しています。[2]

年齢についても明確です。「応募にあたり、年齢の制限はありますか。」への答えは「ありません」の一言です。[2]

大学名についての記述はありません。会社が大学名をどう扱っているかは公開されていないので、そこは「分からない」が正確です。ネット上にある大学別のランキングは、会社が出したものではありません。[1] [2]

留学生についても「リコーには毎年外国人や留学生の方も入社、受入しています。留学生向け選考コースやプログラムはありません。全員同じコースで募集し、採用や受入基準も同一です。選考はすべて日本語で行いますのでご了承ください。※求められる日本語レベルの目安は、日本語能力試験(JLPT)N1相当です」と、条件まで明記されています。[2]

大学名で差がつかない土俵は、この会社では4つある

「学歴に頼らず勝負する」というのは気持ちの問題ではなく、選考のどの部分が大学名で動かないかを見つけて、そこに時間を使うということです。リコーの公開情報から特定できるのは次の4つです。

土俵1:採用人数の内訳が5年分、系統別に公開されている

採用FAQには2022年度から2026年度までの新卒採用数が並んでいます。2026年度は大卒・院卒78名(技術系60名、事務系17名、デザイン系1名)と高専卒4名。2025年度は大卒・院卒116名(技術系88名、事務系26名、デザイン系2名)と高専卒1名。2024年度は大卒・院卒139名(技術系103名、事務系33名、デザイン系3名)。事務系の枠は年によって16〜33名と変動しています。志望する系統の枠の大きさを、推測ではなく会社の数字で確かめられます。[2]

土俵2:既卒でも処遇が新卒と同じ

募集対象は「2028年3月末までに国内外の4年制大学、大学院(修士、博士)、高等専門学校を卒業予定の方」で、注記に「※既卒の方は、2025年4月以降に大学等を卒業している方」。FAQはさらに踏み込んで「2025年4月以降に卒業・修了していれば既卒の方も応募可能です。ただし、選考に合格した場合入社は2028年4月となり、処遇も新卒入社扱いとなります」と書いています。既卒でも給与や条件が下がらない、ということです。[1] [2]

土俵3:選考をオンラインで受けられる

FAQの「選考や面談をオンラインで実施することはありますか?」への答えは「遠方の方への配慮として、各種選考はオンラインでの実施もご用意しております。一方で、弊社事業所や社員の雰囲気を直接感じ取っていただくことも重要と考え、採用活動の中で一度は対面でお会いする機会を設ける予定です」。地方に住んでいる人が何度も上京しなくて済む、という条件が公開されています。[2]

土俵4:説明会がいつでも見られる形で用意されている

「説明会の予定はありますか。」への答えは「マイページにていつでもご覧いただける会社説明動画をご用意しているほか、夏と冬にオープン・カンパニーを開催いたします」。日程が合わないという理由で会社の話を聞けない、という状況が起きにくい設計です。まずマイページに登録すれば、いつからでも始められます。[2]

3つの系統。自分の経験に近いのはどれか

採用FAQが公開している新卒採用数の内訳
年度大卒・院卒 合計技術系事務系デザイン系高専卒
2026年度78名60名17名1名4名
2025年度116名88名26名2名1名
2024年度139名103名33名3名0名
2023年度114名85名26名3名1名
2022年度76名59名16名1名1名
[2]

この表からいくつか読み取れます。1つは、合計人数が年によって76名から139名まで動くこと。もう1つは、事務系の比率がおおむね2割前後で安定していること。文系から応募する人にとっては、事務系の枠が16〜33名という規模だと分かったうえで準備できます。ただしこれは採用した人数であって、応募した人数ではありません。倍率はここからは計算できません。[2]

デザイン職については別の窓口が用意されています。FAQは「デザイン職の採用に関しては以下にお問合せをお願いいたします」として、リコーデザイン窓口の電話番号とメールアドレスを公開しています。デザイン系は毎年1〜3名という規模なので、志望するなら早めに窓口へ問い合わせるのが現実的です。[2]

会社の事業そのものは、複合機やプリンターだけではありません。技術紹介のページにはソフトウェア、プリンティング、光学・画像処理、環境、生産・分析・制御、材料・デバイスといった分野が並び、「はたらく人に最高の支援をAIで」「“はたらく”を支えるリコーの大規模言語モデル(LLM)」といったテーマも掲げられています。志望動機を「複合機の会社だから」で組み立てると、会社が力を入れている領域とずれます。[3]

応募できる条件と、公開されている待遇

  • 募集対象は2028年3月末までに国内外の4年制大学、大学院(修士、博士)、高等専門学校を卒業予定の方。既卒は2025年4月以降に卒業している方
  • 給与(2026年4月入社実績)は博士卒350,000円、修士卒323,000円、学士・高専専攻科卒285,000円、高専本科卒250,000円
  • 諸手当は通勤手当、時間外勤務手当、次世代育成支援給付(子女養育手当)、出向手当、単身赴任手当ほか
  • 昇給は年1回(4月)、賞与は年2回(7月・12月)
  • 勤務地は東京・神奈川他、全国各地
  • 所定労働時間は1日7時間30分。フレックスタイム制(コアタイムなし)あり
  • 休日は完全週休2日制(原則土日祝)で2025年度の年間休日は125日。年次有給休暇は半日・時間単位での取得も可
  • 年次有給休暇の5日間連続取得奨励制度(マイバケーションプラン5)がある
  • 勤務制度はリモートワーク制度(在宅勤務、サテライトオフィス勤務、公共スペースでの勤務も可)、ショートワーク制度(短時間勤務、短日数勤務)
  • 受動喫煙対策は「就業時間内および事業所内は全面禁煙」で、入社時までの禁煙を求めている
[1]

所定労働時間が1日7時間30分というのは、8時間の会社と比べて年間で100時間以上の差になります。数字を見るときは、その数字が何と比べたものかを確かめてください。ただし残業時間は公開されていないので、実際の労働時間がこの通りだという意味ではありません。[1]

公開されている数字で、会社の輪郭をつかむ

会社が公表している数字
項目公開されている数値
給与(2026年4月入社実績)博士卒350,000円/修士卒323,000円/学士・高専専攻科卒285,000円/高専本科卒250,000円
年間休日125日(2025年度)
所定労働時間1日7時間30分。フレックスタイム制(コアタイムなし)あり
新卒採用数(2026年度)大卒・院卒78名(技術系60・事務系17・デザイン系1)、高専卒4名
新卒採用数(2024年度)大卒・院卒139名(技術系103・事務系33・デザイン系3)
留学生に求める日本語レベル「日本語能力試験(JLPT)N1相当」
[1] [2]

学士285,000円と修士323,000円の差は月38,000円です。大学院に進むかどうかを迷っている人にとっては、この差と2年分の学費・機会費用を並べて考える材料になります。ただし会社は「採用枠は分けておりません」とも書いているので、枠の大小の話とは別です。[1] [2]

フレックスタイム制にコアタイムがないという点も見ておく価値があります。必ず出社していなければならない時間帯がない、という意味です。ただし職種や職場によって運用は変わりうるので、説明会で確かめてください。[1]

30日でやること。大学名では動かない部分から埋める

ここまでの内容を、行動に落とします。以下は組み立て方の例で、この通りにやれば通るという意味ではありません。

  1. 1〜3日目:募集要項の募集対象を開き、自分の卒業予定年を確認する。すでに卒業していても2025年4月以降なら応募でき、処遇も新卒扱いになる
  2. 4〜7日目:新卒採用マイページに登録し、いつでも見られる会社説明動画を視聴する。日程を待つ必要がない
  3. 同じ週:採用人数の5年分の表を見て、自分が出す系統(技術系・事務系・デザイン系)の枠の規模を把握する
  4. 8〜14日目:技術紹介のページを読み、複合機以外の事業(ソフトウェア、光学・画像処理、材料・デバイス、AI・大規模言語モデルなど)に目を通す。志望動機がここで具体的になる
  5. 15〜21日目:オンラインで受ける選考に備えて、画面越しに話す練習をする。会社は「各種選考はオンラインでの実施もご用意しております」と書いている
  6. 22〜30日目:自分が学校や職場で「はたらく」を少しでも楽にした経験を1つ書き出す。この会社の事業は「はたらくを支える」ことなので、そこと自分の経験がつながるかを確かめる

志望動機も、公開されている事実から組み立てます。たとえば会社が掲げている「はたらく歓びは、創造的な仕事から生まれる」という言葉を読み、自分が単純作業を減らして人が考える時間を作った経験を思い出したなら、それは自分の言葉で話せる出発点です。「有名なメーカーだから」では、他の誰が書いても同じ文章になります。[3]

採用の条件・日程・待遇は年度によって変わります。ここに書いた内容はすべて2026年9月9日に公式サイトと各大学の公式サイトで確認したものです。応募の前に、必ず最新の募集要項を見てください。自分の場合にどの系統が合うか、経験をどう言葉にするかで迷ったときは、逆転就活塾の無料相談で一緒に整理することもできます。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. リコー 新卒採用情報確認日:2026-09-09 / 募集対象(既卒の扱いを含む)、給与、諸手当、待遇、勤務地、勤務時間、休日休暇、諸制度、人材育成制度、受動喫煙対策
  2. リコー 新卒採用情報 よくあるご質問確認日:2026-09-09 / 年齢制限、学部/修士/博士の採用枠と文理の有利不利、既卒の応募と処遇、留学生の扱い、説明会、勤務地と転勤、5年分の採用人数の内訳、オンライン選考、デザイン職の窓口
  3. リコー 新卒採用・キャリア採用確認日:2026-09-09 / リコーの事業と技術の紹介。ソフトウェア、プリンティング、光学・画像処理、材料・デバイスなどの分野
  4. 亜細亜大学 就職状況データ確認日:2026-09-09 / 2026年6月30日更新。経営学部ホスピタリティ・マネジメント学科の「主な就職先(過去2年)」にリコー
  5. 大東文化大学 スポーツ・健康科学部 就職実績確認日:2026-09-09 / 2022年3月〜2024年3月卒業生。スポーツ科学科の主な就職先に株式会社リコー
  6. 明星大学 人文学部 就職・進路確認日:2026-09-09 / <2024年度4年生 主な就職先企業>。国際コミュニケーション学科に株式会社リコー
  7. 千葉工業大学 主な進路先確認日:2026-09-09 / デザイン科学科の主な進路先に㈱リコー。対象年度の記載はない

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