どの大学から入っているのか。大学側の公表資料で確かめる
会社が採用大学を公開していなくても、大学の側が「この会社に就職した」と公表していることがあります。逆転就活コラムでは、大学が自分で出している進路資料を集めて、そこに載っている企業名を1件ずつ確認しています。日本電気硝子について、現時点で確認できたのは次の4大学7件です。[10] [11] [12] [13] [14]
| 大学・学部(研究科・専攻) | 掲載されている資料と見出し | 資料が示す対象年度 |
|---|---|---|
| 龍谷大学 先端理工学部 | 「就職実績一覧」の先端理工学部の欄(「※先端理工学部は2020年4月開設のため、理工学部の就職状況を掲載」の注記つき)、メーカーの欄に「日本電気硝子株式会社」 | 2022年度 |
| 龍谷大学 社会学部 | 同じ一覧の社会学部の欄、メーカーの欄に「日本電気硝子株式会社」 | 2022年度 |
| 龍谷大学 経営学部 | 「2024年度 就職実績一覧」の経営学部の欄、メーカーの欄に「日本電気硝子株式会社」 | 2024年度 |
| 大阪工業大学 大学院 電気電子・機械工学専攻(電気電子工学コース) | 大学院の就職状況一覧、同コースの「■主な就職先(2023-2025年度)」に「日本電気硝子」 | 2023〜2025年度(学部ではなく大学院) |
| 京都工芸繊維大学 大学院工芸科学研究科 材料創製化学専攻 | 「令和7年度卒業・修了者 就職先一覧」の材料創製化学専攻の欄に「日本電気硝子株式会社」 | 令和7年度(学部ではなく大学院) |
| 京都工芸繊維大学 大学院工芸科学研究科 機能物質化学専攻 | 同じ一覧の機能物質化学専攻の欄に「日本電気硝子株式会社」 | 令和7年度(学部ではなく大学院) |
| 島根大学 大学院自然科学研究科 | 「主な就職・進学先」の自然科学研究科の欄に「日本電気硝子」。一覧の末尾に「過去3年間の卒業生・修了生から抜粋(2026年5月1日現在)」の注記 | 過去3年間の卒業生・修了生(2026年5月1日現在。学部ではなく大学院) |
学部・専攻の並びを見てください。先端理工学部、材料創製化学専攻、機能物質化学専攻、電気電子工学コースという理系の専攻のほかに、龍谷大学の社会学部と経営学部が入っています。特殊ガラスの会社に、社会学部と経営学部から入った例が大学の公式資料に残っているということです。[10] [11]
会社が学歴・専攻について書いていること(引用)
先に正確に書いておくと、日本電気硝子の採用サイトには「学部・学科不問」という一文はありません。書かれているのは、知識についての答えと、求める人材像の説明です。[1] [2] [3]
技術系でガラスの知識がないと不利か
FAQのQ4「技術系でガラスに関する知識がないと不利ですか?」への答えはこうです。「特殊ガラスの開発、製造には様々な技術や知識が必要です。化学系の領域でも無機化学ばかりでなく、有機化学といった知識も役立ちます。また、生産設備は自社開発のため、機械系や電気電子系の専門技術も必要です。」[2]
続けてこうあります。「従って、選考時点でのガラス知識のあるなしは問題ではなく、十分に活躍の場が拡がっていると言えます。」ただし最後に「ただ、どのような専攻であっても大学での研究はあくまでも基礎であり、入社してからさらに多くの知識を学ぶ必要があることもまた事実です。」とも書かれています。[2]
事務系で化学の知識がないとどうか
FAQのQ5は「事務系で化学の知識がありません。」。答えは「全く問題ありません。必要な知識は、入社後の研修や実務の中で学んでいただきます。好奇心を持って積極的に学びたいという姿勢を期待しています。」です。[2]
求める人材像は、化学系に限らないと書いている
求める人材像のページにはこう書かれています。「当社はガラス会社ということで化学系のイメージを持たれることが多いですが、生産設備やシステムを自社開発するメカトロニクスの側面を持つ会社でもあります。モノづくりに興味のある人にとっては、化学系だけでなく、機電系も情報系も、そして事務系も含めたすべての人が成長し活躍できるフィールドが広がっています。」[3]
大学名を選考でどう扱っているかは公開されていないので、そこは「分からない」が正確です。[2]
大学名で差がつかない土俵と、差がつきうる入口
「学歴に頼らず勝負する」というのは気持ちの問題ではなく、選考のどの部分が大学名で動かないかを見つけて、そこに時間を使うということです。日本電気硝子が公開しているページから特定できることを並べます。
土俵1:選考の流れが公開されていて、準備できる
募集要項の採用フローは4段階です。WEBエントリー、WEB会社説明会とWEBテスト、面接(「複数回実施。技術系は技術面接を行います。」)、そして適性検査(「面接ステップの途中でご受験いただきます。」)。説明会がWEBなので、滋賀から遠い大学に通っていても入口で差がつきにくい作りです。[1]
土俵2:語学力が入口の条件になっていない
FAQのQ6「語学力は必須ですか?」への答えの1文目はこうです。「入社選考時点での語学力はその方の努力の成果のひとつとして評価させていただきますが、決して必須条件ではありません。」海外売上比率が8割以上の会社ですが、入口の条件にはしていません。入社後の研修には、就業時間内に社内で少人数制の英語授業を行うGlobal Communications Programがあります。[2] [5]
土俵3:技術系の職種が専攻ごとに示されている
募集要項の技術系配属職種の表(画像)には、専攻と職種の対応が示されています。材料系・数学系・物理系・化学工学系は材料開発・製品開発・分析評価・計算科学・溶解技術・成形技術・加工技術・知的財産に、電気電子系機械系と機械系は生産設備の開発設計・プラントエンジニア・システムエンジニアに、データサイエンス系は材料開発・分析評価・計算科学・溶解技術・生産設備の開発設計・システムエンジニアに対応しています。数学系やデータサイエンス系にも入口がある、ということです。[1]
知っておくべき入口:推薦応募がある
FAQのQ2「推薦応募を考えているのですが」への答えは「学校推薦、教授推薦による応募を受け付けております。推薦での応募を希望される方は、人事部までご連絡下さい。」です。推薦応募が自由応募とどう違うかは書かれていないので、そこは「分からない」です。ただ、教授推薦という形も受け付けていると会社が書いているので、指導教員に相談する余地があります。[2]
職種は技術系11・事務系2。事業は5つ
職種と仕事のページには、技術系11職種(材料開発/分析・評価/製品開発/計算科学/知的財産/溶解技術/成形技術/加工技術/プラントエンジニアリング/システムエンジニアリング/生産設備の開発・設計)と事務系2職種(営業/管理スタッフ)が並んでいます。それぞれに化学・物理・機電・情報の知識がどれくらい生かせるかが星の数で示されています。[4]
募集要項の職種の書き方は2つです。技術系総合職は「材料開発、製品開発、分析・評価、計算科学、プロセス(溶融・成形・加工)技術開発、製造設備の開発・設計、プラントエンジニアリング、システムエンジニアリング、知的財産 など」、事務系総合職は「営業、経理、法務、資材・購買、人事、総務・広報、情報システム、マーケティング など」。[1]
事業は5つです。ディスプレイ事業(液晶ディスプレイや携帯型端末のカバーガラス)、電子部品事業、ガラスファイバ事業、コンシューマーガラス事業(調理器のトッププレート用結晶化ガラスや医薬理化学用管ガラスなど)、薄膜事業。ガラスファイバ事業について会社はこう書いています。「ガラスファイバとは、太さ数μmから十数μmに成形した繊維状のガラスのこと。」[6]
働く場所は滋賀県が中心です。募集要項の勤務地は本社が滋賀県大津市、事業場が大津・滋賀高月・能登川・精密ガラス加工センター(草津)、支社・営業所が大阪・東京で、「※本社機能および大阪営業所を京都市に移転予定(2028年頃)」という注記があります。龍谷大学・京都工芸繊維大学・大阪工業大学という関西の大学が表に並んでいるのは、この立地と無関係ではないでしょう。[1]
応募の条件と、入社後の条件
| 項目 | 会社の記載 |
|---|---|
| 募集職種 | 技術系総合職/事務系総合職 |
| 初任給(2026年度) | 技術系:博士了346,500円/修士了312,500円/学部卒・高専(専攻科)卒287,500円/高専(本科)卒252,500円。事務系:287,500円 |
| 昇給・賞与 | 昇給は年1回(5月)、賞与は年2回(6・12月) |
| 勤務時間 | 本社・事業場8:30〜17:00/支社・営業所9:00〜17:30。多くの部署でフレックスタイム制度を適用 |
| 休日 | 完全週休2日、祝日、年末年始、メーデー、特別指定休日(3日)。年間休日125日 |
| 休暇 | 年次有給休暇(初年度18日、2年目以降24日/年)、慶弔休暇、産前産後休暇、育児休暇、介護休暇 等 |
| 施設 | 独身寮、社宅、保養所、体育館 |
| 採用フロー | WEBエントリー → WEB会社説明会・WEBテスト → 面接(複数回。技術系は技術面接)→ 適性検査(面接の途中) |
有給休暇が初年度から18日、2年目以降は24日です。初任給の表には高専本科卒と高専専攻科卒の欄があり、専攻科卒は学部卒と同じ額です。[1]
既卒についてFAQのQ9はこう答えています。「応募日時点における年齢が28歳以下の方で、高専・4年制大学の卒業者または大学院修士・博士課程の修了者(就業経験の有無は問いません)は第二新卒での採用となります。」既卒は新卒とは別の第二新卒の枠で、年齢の上限が28歳です。第二新卒の求人票には、就業経験がある場合は3年以内という条件も書かれています。[2] [9]
外国籍の応募者についてFAQのQ8は「日本電気硝子は海外売上比率が8割以上のグローバルな事業展開のため、文理、国籍を問わず、多様な価値観を持つ人材採用に積極的に取り組んでいます。」と答えています。[2]
会社が公開している数字
募集要項の採用実績の表(画像)によると、入社年別の採用数は2021年24人、2022年24人、2023年53人、2024年35人、2025年31人、2026年34人です。2023年だけが大きく、ここ数年は30人台で推移しています。応募者数は公開されていないので倍率は計算できません。[1]
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均有給休暇取得日数 | 17.8日 |
| 年間休日(定時勤務) | 125日 |
| 月平均残業時間 | 17.2時間 |
| 育休取得実績(対象者のうち) | 女性100%/男性107.5% |
| 離職率 | 2〜3% |
男性の育休取得実績が100%を超えていることについて、会社は「前年度に配偶者が出産し、今年度に育児休業を開始した社員が含まれるため、100%を超える数値となっています。」と注記しています。年度別には2023年が女性100%・男性86.1%、2024年が女性100%・男性83.8%、2025年が女性100%・男性107.5%です。プラチナくるみんについては「厚生労働省の推進する次世代育成のための取り組みのうち特に優れた取り組み・成果を達成した企業として、2019年に認定を受けました。」と書かれています。[7]
| 項目 | 記載 |
|---|---|
| 設立 | 1944(昭和19)年10月31日 |
| 創立 | 1949(昭和24)年12月1日 |
| 本社 | 滋賀県大津市晴嵐二丁目7番1号 |
| 資本金 | 321億円 |
| 従業員数 | 1,778人(2025年12月末現在) |
| 事業内容 | 特殊ガラス製品の製造・販売およびガラス製造機械の製作・販売 |
明日からできること
- 採用FAQのQ4とQ5を自分で開いて読む。技術系のガラスの知識、事務系の化学の知識、どちらも入口の条件にしていないと会社が書いている
- 数学系・物理系・データサイエンス系の専攻なら、募集要項の技術系配属職種の表で自分の専攻がどの職種につながるかを確かめる
- 推薦応募を考えるなら、学校推薦だけでなく教授推薦も受け付けていると会社が書いている。人事部に連絡する前に指導教員に相談する
- 説明会とWEBテストはWEBで受けられる。遠方の大学からでも入口の負担は小さい
- 既卒は28歳以下なら第二新卒の枠で応募できる。新卒と枠が違うので、求人票を先に確かめる
- 勤務地は滋賀県が中心で、本社機能は2028年頃に京都市へ移る予定。住む場所の見通しを立てておく
この記事に書いたのは、会社が自分で公開している文書と、大学が自分で公開している進路資料だけです。どちらも今日この時点で誰でも開けます。出典はすべて下に並べてあるので、気になったところは自分で開いて確かめてください。
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- 日本電気硝子 新卒採用募集要項確認日:2026-09-11 / 募集職種(技術系総合職・事務系総合職)、勤務地(本社機能と大阪営業所の京都市への移転予定の注記を含む)、初任給(2026年度)、昇給・賞与、勤務時間、休日(年間休日125日)、休暇、福利厚生、採用フロー。採用実績の表(入社年別の採用数 2021〜2026年)と技術系配属職種の表は画像で、取得記録の末尾に読み取りメモ
- 日本電気硝子 新卒採用FAQ確認日:2026-09-11 / Q2「学校推薦、教授推薦による応募を受け付けております。推薦での応募を希望される方は、人事部までご連絡下さい。」、Q4 技術系のガラスの知識、Q5「全く問題ありません。必要な知識は、入社後の研修や実務の中で学んでいただきます。好奇心を持って積極的に学びたいという姿勢を期待しています。」、Q6 語学力、Q7 OB・OG、Q8 外国人の採用、Q9 既卒(第二新卒)、配属・異動・研修・海外・福利厚生のQ&A
- 日本電気硝子 求める人材像確認日:2026-09-11 / 「当社はガラス会社ということで化学系のイメージを持たれることが多いですが、生産設備やシステムを自社開発するメカトロニクスの側面を持つ会社でもあります。モノづくりに興味のある人にとっては、化学系だけでなく、機電系も情報系も、そして事務系も含めたすべての人が成長し活躍できるフィールドが広がっています。」
- 日本電気硝子 職種と仕事確認日:2026-09-11 / 技術系11職種と事務系2職種の説明と、化学・物理・機電・情報の知識が生かせる度合いの星の表示
- 日本電気硝子 教育制度・研修制度確認日:2026-09-11 / Global Communications Program(就業時間内の社内少人数制英語授業)ほか入社後の研修の流れ
- 日本電気硝子 事業紹介確認日:2026-09-11 / ディスプレイ事業・電子部品事業・ガラスファイバ事業・コンシューマーガラス事業・薄膜事業の説明
- 日本電気硝子 数字とキーワードで知るワークライフバランス確認日:2026-09-11 / 平均有給休暇取得日数17.8日、年間休日125日、月平均残業時間17.2時間、育休取得実績(女性100%・男性107.5%とその注記、2023〜2025年の年度別)、離職率2〜3%、プラチナくるみん(2019年)、各種制度
- 日本電気硝子 会社概要確認日:2026-09-11 / 設立1944年10月31日、創立1949年12月1日、本社所在地、資本金321億円、従業員数1,778人(2025年12月末現在)、事業内容
- 日本電気硝子 第二新卒 求人票確認日:2026-09-11 / 応募資格(応募日時点で28歳以下、高専・4年制大学の卒業者または大学院修了者、就業経験がある場合は3年以内)
- 龍谷大学 就職実績一覧(2022年度)確認日:2026-09-10 / 先端理工学部(理工学部の就職状況を掲載)と社会学部のメーカーの欄に日本電気硝子株式会社
- 龍谷大学 就職実績一覧(2024年度)確認日:2026-09-11 / 経営学部のメーカーの欄に日本電気硝子株式会社
- 大阪工業大学 就職状況一覧(大学院)確認日:2026-09-10 / 電気電子・機械工学専攻【電気電子工学コース】の「■主な就職先(2023-2025年度)」に日本電気硝子
- 京都工芸繊維大学 令和7年度卒業・修了者 就職先一覧確認日:2026-09-10 / 工芸科学研究科博士前期課程の材料創製化学専攻と機能物質化学専攻の欄に日本電気硝子株式会社
- 島根大学 主な就職・進学先確認日:2026-09-11 / 自然科学研究科の欄に日本電気硝子。過去3年間の卒業生・修了生から抜粋(2026年5月1日現在)
- 龍谷大学 就職実績一覧(2019年度)確認日:2026-09-10 / 2019年度の経済学部の欄に日本電気硝子株式会社。2022年度以降の掲載ではないため、この記事の表には入れていない(表に入れていない理由の出典)
- 金沢工業大学 就職実績確認日:2026-09-10 / 都道府県別に社名と数字を並べた資料に日本電気硝子。この数字はその年の採用人数ではなく在籍者数の累計にあたるもので、対象年度も書かれていない(この記事の表に入れていない理由の出典)