どの大学から入っているのか。実績校の一覧が「どの職種のものか」を見る
名古屋鉄道は、総合職の募集要項に「採用実績校」の欄を設けています。そこに並んでいるのは次の大学です。「北海道大、東北大、筑波大、東京大、東京工業大、一橋大、早稲田大、慶應義塾大、東京外国語大、東京都立大、上智大、明治大、立教大、法政大、中央大、青山学院大、東京理科大、横浜国立大、横浜市立大、静岡大、名古屋大、名古屋市立大、名古屋工業大、南山大、名城大、岐阜大、三重大、信州大、金沢大、滋賀大、京都大、関西大、関西学院大、同志社大、立命館大、大阪大、神戸大、奈良女子大、広島大、九州大 ほか」。[1]
国公立大学と難関私立大学が中心です。ここを見て「自分の大学は無い」と思った人が多いはずです。ただし、読み方を2つ足してください。1つ目は、この一覧が総合職のページに載っているということ。2つ目は、末尾に「ほか」と書かれていること。会社は全部を列挙しているとは言っていません。[1]
もう1つの職種、鉄道エキスパート職の募集要項を見ると条件がまったく違います。応募資格は「大学、大学院、短大、専門、高専を2027年3月に卒業予定の方もしくは2024年3月〜2027年2月に卒業もしくは卒業予定で、かつ就業経験のない方」。採用予定学科は運輸系が「専攻学科:全学部・全学科」です。しかも「鉄道エキスパート職(運輸系)/鉄道エキスパート職(技術系)/総合職(事務系)/総合職(技術系)/は併願可」と明記されています。[1]
では実際にどこから入っているのか。逆転就活コラムでは、大学の公式ページを直接開いて社名の前後を読み、見出しが「主な就職先」であることを確かめています。現時点で確認できたのは次の8大学です。[4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11]
| 大学・学部 | 掲載されている資料 | 対象年度 |
|---|---|---|
| 愛知学院大学 文学部・心理学部・健康科学部・商学部・経営学部・経済学部・法学部ほか | 学科別内定先一覧に「● 名古屋鉄道」 | 内定先一覧のページに掲載 |
| 中部大学 人文学部(日本語日本文化学科・英語英米文化学科ほか)・工学部(機械工学科・都市建設工学科・情報工学科)・経営情報学部・国際関係学部・現代教育学部 | 学部・学科別就職状況に「名古屋鉄道」 | 2022年度・2023年度・2024年度の各年 |
| 名城大学 経済学部・外国語学部・人間学部・都市情報学部・情報工学部 | 就職実績に「名古屋鉄道」 | 2026年(2025年度卒業者) |
| 名古屋学院大学 経済学部・現代社会学部ほか | 「近年の卒業生の主な就職先(直近5年)」に「名古屋鉄道㈱」 | 直近5年 |
| 名古屋商科大学 | 「業種別就職先一覧」に「名古屋鉄道」 | 2012〜2026年度 |
| 日本大学 工学部・生物資源科学部ほか | 「卒業生の主な就職先」に「名古屋鉄道㈱」 | 令和6年度卒業生 |
| 城西大学 | 就職データの【運輸・倉庫】の欄に「名古屋鉄道(株)」 | 就職データのページに掲載 |
| 追手門学院大学 地域創造学部 | 「2026年3月卒業生就職先・進学先一覧(抜粋)」の就職先欄に「名古屋鉄道株式会社」 | 2026年3月卒業生 |
読み取れることが1つあります。会社が公開している実績校の一覧に自分の大学が無くても、大学の側の資料には社名が載っている、という状態が実際にあるということです。ただしこれは「一覧に意味がない」ということではありません。総合職の実績校が国公立中心であることも事実です。会社が2つの職種を用意し、そのうち一方を全学部・全学科としていることのほうが、応募を考えるうえでは実際的な情報になります。[1] [4] [5]
会社が学歴について書いていること(引用)
総合職の「採用予定学科」は、事務系が「全学部・全学科」、技術系が土木=土木系、建築=建築系、車両・電気=電気・電子・機械・情報・物理系です。事務系については学部の条件がありません。[1]
鉄道エキスパート職の「採用予定学科」は、運輸系が「専攻学科:全学部・全学科」。技術系は〈土木〉土木・建築系、〈車両〉電気・電子・機械・物理系、〈電気〉電気・電子・機械・情報・物理系が「が望ましい」という書き方です。「望ましい」と「限る」は違うので、そこは会社の表記どおりに読んでください。[1]
大学名について会社が書いているのは、総合職の「採用実績校」の一覧だけです。それが選考の基準だとはどこにも書かれていません。実績校に載っていない大学の学生を採らない、とも書かれていません。そこは「分からない」が正確です。[1]
既卒については明確です。総合職・鉄道エキスパート職とも「2024年3月〜2027年2月に卒業もしくは卒業予定で、かつ就業経験のない方」が対象に入ります。3年分の幅があり、線引きは就業経験の有無です。[1]
大学名で差がつかない土俵は、この会社では5つある
「学歴に頼らず勝負する」というのは気持ちの問題ではなく、選考のどの部分が大学名で動かないかを見つけて、そこに時間を使うということです。名古屋鉄道の公開情報から特定できるのは次の5つです。
土俵1:総合職と鉄道エキスパート職を併願できる
募集要項に「※総合職(事務系)/総合職(技術系)/鉄道エキスパート職(運輸系)/鉄道エキスパート職(技術系)は併願可」と明記されています。総合職の実績校の一覧を見て不安になっても、鉄道エキスパート職と併せて出せます。1回の就活で持てる札が増えるということです。[1]
土俵2:鉄道エキスパート職は短大・専門・高専からも応募できる
鉄道エキスパート職の応募資格は「大学、大学院、短大、専門、高専を2027年3月に卒業予定の方」。4年制大学以外の学校が名指しで入っています。基本給も「大卒・修士了 月給237,000円以上/短大・専門・高専卒 月給227,000円以上」と、学校区分ごとに公開されています。[1]
土俵3:既卒3年分が同じ枠に入る
総合職・鉄道エキスパート職とも「2024年3月〜2027年2月に卒業もしくは卒業予定で、かつ就業経験のない方」が応募できます。就活の1年目でうまくいかなかった人でも、就業経験がなければ同じ枠で受けられます。[1]
土俵4:勤務地の条件が職種で分かれている
総合職の勤務地は「本社(名古屋)、東京・大阪・中部地区等の各事業拠点 ※グループ会社等への出向を含む」。鉄道エキスパート職は「愛知・岐阜の名古屋鉄道沿線各地域」。地元で働き続けたい人にとって、鉄道エキスパート職は勤務地の範囲がはっきりしています。転居できるかどうかは大学名とは無関係な、自分の生活の条件です。[1]
土俵5:資格取得への支援が具体的に公開されている
自己啓発支援の欄に「資格取得一時金制度(当社が認める100以上の資格を取得時に一時金、受験料等を支給)」とあります。入社前に資格を持っていることが条件にはなっていない代わりに、入社後に取ることを会社が支援する形です。専門教育の例として「鉄道車掌科、鉄道運転士科」も挙げられています。[1]
2つの職種と、その中の系統
| 職種 | 仕事内容 | 採用予定学科 | 基本給 |
|---|---|---|---|
| 総合職(事務系) | 営業/経営戦略/商品・サービス企画/新規事業/デジタル(DX)/マーケティング/宣伝・広報・ブランディング/グループ政策/総務・人事/財務・会計/鉄道の計画/鉄道の運転/不動産開発/不動産運営 等 | 全学部・全学科 | 修士了336,700円以上/大卒320,000円以上(年俸制) |
| 総合職(技術系) | 土木/建築/車両/電気 等 | 土木は土木系、建築は建築系、車両・電気は電気・電子・機械・情報・物理系 | 同上 |
| 鉄道エキスパート職(運輸系) | 乗務員(車掌・運転士)・駅係員 等 | 全学部・全学科 | 大卒・修士了237,000円以上/短大・専門・高専卒227,000円以上 |
| 鉄道エキスパート職(技術系) | 〈土木〉列車の運行を支える線路のメンテナンス/〈車両〉車両のメンテナンスや改造工事/〈電気〉電力設備、信号・通信設備のメンテナンス | 〈土木〉土木・建築系が望ましい/〈車両〉電気・電子・機械・物理系が望ましい/〈電気〉電気・電子・機械・情報・物理系が望ましい | 同上 |
総合職の仕事内容に「不動産開発」「不動産運営」「新規事業」が並んでいる点は見落とさないでください。名鉄は鉄道だけの会社ではありません。会社は総合職について「希望や適性に応じて、特定分野に長く携わり専門性を高めていく方、グループを横断し幅広い経験を積む方等、多様なキャリアがあります。いずれも将来的な名鉄グループの幹部候補としての成長を期待されています」と説明しています。[1]
基本給の差も大きいことに注意してください。総合職の大卒は320,000円以上(年俸制)、鉄道エキスパート職の大卒は237,000円以上。約83,000円の差があります。ただし勤務地の条件と仕事の内容が違うので、金額だけで比べるのではなく、勤務時間や休日の形も含めて見てください。[1]
鉄道エキスパート職の勤務形態は、募集要項に具体的に書かれています。運輸系は「変形労働時間制、1週の実働時間は39:30」で、休日は「(駅勤務)3週間7休日制 (車掌・運転士)5勤務2休日5勤務3休日制」。技術系の土木・電気は「交替制8:00〜16:54、23:00〜7:54」で夜勤があります。総合職の本社勤務は「9:00〜18:00(フレックスタイム制度)」で年間休日120日。同じ会社でも働き方の前提がまったく違うので、応募前にここを読んでください。[1]
応募できる条件と待遇
- 総合職の応募資格:大学および大学院を2027年3月に卒業または修了予定の方、もしくは2024年3月〜2027年2月に卒業もしくは卒業予定で、かつ就業経験のない方
- 鉄道エキスパート職の応募資格:大学、大学院、短大、専門、高専を2027年3月に卒業予定の方、もしくは2024年3月〜2027年2月に卒業もしくは卒業予定で、かつ就業経験のない方
- 併願:総合職(事務系)/総合職(技術系)/鉄道エキスパート職(運輸系)/鉄道エキスパート職(技術系)は併願可
- 諸手当:ファミリーサポート手当、時間外労働手当、通勤手当、エリアサポート手当(遠隔地勤務者のみ)等。昇給は年1回。鉄道エキスパート職は賞与年2回
- 休日休暇(総合職):年間120日(完全週休2日制)、祝日、年始 ※勤務地によって異なる。年次有給休暇(最大20日)、誕生日休暇、介護休暇、産前産後休業、育児休暇、リフレッシュ休暇、ヘルスケア休暇(年12日有給)等
- 待遇:昇給あり、交通費全額支給、試用期間なし
- 制度:社会保険完備、退職金制度(確定拠出年金等)、株式報酬制度(管理職のみ)、カフェテリアプラン、人間ドック受診費用補助(指定コース受診時は無料)、従業員持株制度 等
- 施設:遠方採用者向け社宅(入社後3年は使用料無料)、会員制福利厚生サービス(福利厚生倶楽部加入)等
- 教育制度:階層別研修、選抜/手上げ研修(ビジネススクール派遣、経営人財育成など)、ベーシック研修、ライフプランセミナー、各種専門教育(鉄道車掌科、鉄道運転士科など)、自主選択型研修(DX人財育成研修など)
- キャリアデザイン:1on1面談、グループ内公募制度、キャリア研修 等
「試用期間なし」と明記されている点は、他社と比べても珍しい条件です。多くの会社が3か月から6か月の試用期間を設けている中で、名鉄は入社時点から本採用になります。[1]
もう1つ、「遠方採用者向け社宅(入社後3年は使用料無料)」も具体的な条件です。愛知・岐阜から離れた地域に住んでいる人にとって、住居費の負担がどうなるかは応募の判断に直結します。会社が年数まで書いているので、想像ではなく数字で考えられます。[1]
公開されている数字と、押さえておきたい前提
| 項目 | 公開されている数値 |
|---|---|
| 総合職の基本給 | 修士了336,700円以上/大卒320,000円以上(年俸制、時間外手当等は別途) |
| 鉄道エキスパート職の基本給 | 大卒・修士了237,000円以上/短大・専門・高専卒227,000円以上 |
| 年間休日(総合職) | 120日(完全週休2日制)※勤務地によって異なる |
| 鉄道エキスパート職(運輸系)の実働 | 1週39時間30分(変形労働時間制) |
| 年次有給休暇 | 最大20日。ほかにヘルスケア休暇が年12日(有給) |
| 試用期間 | なし |
| 遠方採用者向け社宅 | 入社後3年は使用料無料 |
| 資格取得一時金制度 | 会社が認める100以上の資格が対象 |
| 採用実績校(総合職) | 約40校を列挙(末尾に「ほか」) |
総合職の基本給が「320,000円以上」と高めに見えるのは、年俸制で、時間外手当等が別途支給される形だからです。会社は「※年俸制」「※時間外手当等、各種手当は別途支給あり」と注記しています。他社の月給と単純に比べると誤解します。数字を見るときは、その数字が何を含んでいるかを毎回確かめてください。[1]
ヘルスケア休暇が「年12日有給」というのも具体的な条件です。年次有給休暇の最大20日とは別枠で、月1日ぶんの有給休暇が用意されているということになります。制度の名前だけでなく日数まで公開されているので、面接で確認すべきことが減ります。[1]
30日でやること。大学名では動かない部分から埋める
ここまでの内容を、行動に落とします。以下は組み立て方の例で、この通りにやれば通るという意味ではありません。
- 1〜3日目:総合職と鉄道エキスパート職の募集要項を並べて読む。採用実績校の一覧が総合職のページにあること、鉄道エキスパート職が全学部・全学科であることを自分の目で確かめる
- 4〜7日目:併願するかを決める。4区分(総合職事務系・総合職技術系・鉄道エキスパート職運輸系・鉄道エキスパート職技術系)は併願可と明記されている
- 同じ週:勤務地の条件を自分の生活に当てはめる。総合職は名古屋・東京・大阪・中部地区等でグループ会社への出向も含む。鉄道エキスパート職は愛知・岐阜の沿線各地域
- 8〜14日目:鉄道エキスパート職を考えるなら、勤務形態の欄を読む。運輸系は変形労働時間制、技術系の土木・電気は夜勤を含む交替制。生活のリズムをどう組み立てるかを先に考えておく
- 15〜21日目:会社の事業を読む。総合職の仕事内容には不動産開発・不動産運営・新規事業が入っている。鉄道以外の事業をどう見たかは、面接で話す材料になる
- 22〜30日目:経験を1件書く。総合職の事務系なら立場の違う人の間に立ってまとめた場面、鉄道エキスパート職の運輸系なら決まった手順を毎回同じ精度で回した場面
志望動機も、公開されている事実から組み立てます。採用サイトには「名鉄グループの役割」「名鉄の事業」というページが別に用意されています。会社が自分で最初に読ませたい内容なので、そこを読んでから話すほうが、「地元の会社だから」より伝わります。総合職を志望するなら、鉄道以外の事業のどれに反応したかを1つ挙げてください。[2] [3]
採用の条件・日程・待遇は年度によって変わります。ここに書いた内容はすべて2026年9月9日に名古屋鉄道の公式採用サイトと各大学の公式サイトで確認したものです。応募の前に、必ず最新の募集要項を見てください。自分の場合にどの職種が合うか、経験をどう言葉にするかで迷ったときは、逆転就活塾の無料相談で一緒に整理することもできます。
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- 名古屋鉄道 採用サイト 新卒採用情報(総合職・鉄道エキスパート職)確認日:2026-09-09 / 2027年卒の総合職・鉄道エキスパート職の応募資格(既卒3年分を含む)・併願の可否・仕事内容・採用予定学科・基本給・諸手当・昇給・勤務地・勤務時間・休日休暇・待遇と福利厚生・教育制度・自己啓発支援・キャリアデザイン・総合職の採用実績校
- 名古屋鉄道 採用サイト 名鉄グループの役割確認日:2026-09-09 / 名鉄グループが担っている役割の説明
- 名古屋鉄道 採用サイト 名鉄の事業確認日:2026-09-09 / 鉄道以外を含む名鉄の事業の紹介
- 愛知学院大学 内定先一覧確認日:2026-09-09 / 学科別内定先一覧。文学部・心理学部・健康科学部・商学部・経営学部・経済学部・法学部ほかの欄に名古屋鉄道
- 中部大学 2024年度卒業生の就職状況確認日:2026-09-09 / 学部・学科別就職状況に名古屋鉄道。2022年度・2023年度のページにも掲載
- 名城大学 就職実績確認日:2026-09-09 / 2026年(2025年度卒業者)の経済学部・外国語学部・人間学部・都市情報学部・情報工学部の欄に名古屋鉄道
- 名古屋学院大学 就職実績確認日:2026-09-09 / 近年の卒業生の主な就職先(直近5年)に名古屋鉄道㈱
- 名古屋商科大学 就職・キャリア確認日:2026-09-09 / 2012〜2026年度の業種別就職先一覧に名古屋鉄道
- 日本大学 令和6年度卒業生の主な就職先確認日:2026-09-09 / 工学部・生物資源科学部ほかの主な就職先に名古屋鉄道㈱
- 城西大学 就職データ確認日:2026-09-09 / 就職データの【運輸・倉庫】の欄に名古屋鉄道(株)
- 追手門学院大学 就職先・進学先一覧確認日:2026-09-09 / 2026年3月卒業生就職先・進学先一覧(抜粋)。地域創造学部の就職先欄に名古屋鉄道株式会社