どの大学から入っているのか。大学側の公表資料で確かめる

会社が採用大学を公開していなくても、大学の側が「この会社に就職した」と公表していることがあります。逆転就活コラムでは、大学の公式ページを直接開いて社名の前後を読み、見出しが「主な就職先」であることを確かめています。加賀電子について、現時点で6大学の公式資料で確認できました。[7] [8] [9] [10] [11] [12]

加賀電子を就職先として掲載している大学(大学公式資料・2026年9月9日に各ページで確認)
大学・学部掲載されている資料対象年度
国士舘大学 21世紀アジア学部就職実績「主な就職先」の21世紀アジア学部の欄に「加賀電子(株)」対象年度の明記なし(同ページの業種別割合は2025年度)
大阪産業大学 国際学科学科別の「就職実績」の国際学科の欄に「加賀電子(株)」対象年度の明記なし
立正大学 文学部 哲学科「哲学科 主な就職先(令和7年度卒業者)」に「加賀電子株式会社」令和7年度卒業者
阪南大学 国際学部ほか「主な就職先(2024年3月〜2026年3月卒業者)」と学部の卒業生の進路に「加賀電子」2024年3月〜2026年3月卒業者
名古屋商科大学「業種別就職先一覧」に「加賀電子」2012〜2026年度
麗澤大学卒業生の主な就職先に「加賀電子」就職実績のページに掲載
[7] [8] [9] [10] [11] [12]

読み取れることが1つあります。掲載されているのは文系の学部・学科ばかりだということです。21世紀アジア学部、国際学科、文学部哲学科、国際学部。半導体・電子部品を扱う会社なので理工系の進路に見えますが、実際に名前が載っているのは文系の、しかも語学・人文系の学部です。これは会社の説明とも一致します。採用FAQは、文系で半導体の知識がないことを「全く問題ありません」と明言しています。[1] [7] [8]

会社が学歴について書いていること(引用)

加賀電子の採用FAQには「文系なので半導体・電子部品といった言葉に全く馴染みがありません。採用に対しては不利でしょうか?」という項目があり、こう答えられています。「全く問題ありません。選考では、半導体、電子部品の基礎知識について知っているかどうかを判定することはありません。それよりもご自身の言葉で、自分自身についてを語ってもらいたいと思います。半導体、電子部品の基礎知識については、入社後に仕事をしながら覚えていってもらうことになります。但し、『仕事』ですので、学校で勉強してきた以上に、熱心に勉強をしてもらうことになるとお考えください」。[1]

後半の但し書きまで含めて読んでください。会社は「知識がなくても入れる」とは言っていますが「入ってから勉強しなくてよい」とは言っていません。この2つは別のことです。[1]

これは知識・専攻についての記述で、大学名について述べたものではありません。会社が大学名をどう扱っているかは公開されていないので、そこは「分からない」が正確です。会社は選考について「加賀電子の選考は『人物重視』となっています。みなさんのありのままの姿を選考の場で担当者にぶつけてください」とだけ書いています。[1]

資格についても明記があります。「入社に際して特に取得していただく必要のある資格というものはありません。パソコンスキルや語学スキル、一般常識については最低限のものがあれば問題ありませんし、逆に自分には足りないと感じたら、いまから少しずつ自分で磨いてください」。何を持っていないと駄目か、という基準が置かれていません。[1]

大学名で差がつかない土俵は、この会社では5つある

「学歴に頼らず勝負する」というのは気持ちの問題ではなく、選考のどの部分が大学名で動かないかを見つけて、そこに時間を使うということです。加賀電子の公開情報から特定できるのは次の5つです。

土俵1:専門知識が選考の判定項目に入っていない

「選考では、半導体、電子部品の基礎知識について知っているかどうかを判定することはありません」と会社が書いています。理工系の学生が持っている知識が加点にならないということなので、文系にとっては差が生まれない土俵です。実際に大学側の資料で確認できた学部も、21世紀アジア学部・国際学科・文学部哲学科・国際学部と文系ばかりでした。[1] [7] [8] [9] [10] [11] [12]

土俵2:資格の基準がない

「入社に際して特に取得していただく必要のある資格というものはありません」。TOEICのスコアや簿記の級で足切りされる条件が置かれていない、ということです。会社が挙げているのは「パソコンスキルや語学スキル、一般常識については最低限のもの」までで、その先は「自分には足りないと感じたら、いまから少しずつ自分で磨いてください」という書き方になっています。[1]

土俵3:総合職と一般職のどちらで戦うかを、自分で選べる

募集要項では総合職(営業、総務、人事、経理、法務 他)、総合職の技術職(FAE、電子回路/電子機器設計、ソフト/ファームウェア開発、生産技術 他)、一般職(営業アシスタント、総務、人事、経理 他)に分かれています。初任給は大卒総合職280,000円〜、大卒一般職227,000円〜、短大・専門卒(一般職)218,000円〜。短大卒・専門学校卒が対象に含まれている点は、この会社の応募条件の特徴です。[2]

土俵4:転勤の条件が職種で明示されている

採用FAQには「総合職は、東京本社以外に国内各営業所・グループ会社及び海外グループ会社での勤務の可能性があります。一般職についても東京本社以外に国内各営業所・グループ会社での勤務の可能性がありますが、基本的に転居を伴う異動はありません」と書かれています。転居できるかどうかは大学名とは無関係な、自分の生活の条件です。それを職種の選択で扱えるようになっています。[1]

土俵5:採用人数の目安が公開されている

「例年、総合職35〜45名程度・一般職3〜5名程度を採用しています。本年度についてもほぼ同程度の採用を予定しています」。募集要項にも「30〜45名程度(総合職・一般職含む)」とあります。枠の大きさが分かるので、志望先を組み立てるときの材料になります。一般職の枠が3〜5名程度と小さいことも、あらかじめ分かります。[1] [2]

職種と、選考の流れ

募集要項に載っている職種と採用予定数
区分職種初任給(2026年度4月実績)
総合職営業、総務、人事、経理、法務、他大学院卒295,000円〜/大卒280,000円〜
総合職(技術職)FAE、電子回路/電子機器設計、ソフト/ファームウェア開発、生産技術、他同上
一般職営業アシスタント、総務、人事、経理、他大卒227,000円〜/短・専門卒218,000円〜
[2]

採用予定数は「30〜45名程度(総合職・一般職含む)」で、採用FAQでは「総合職35〜45名程度・一般職3〜5名程度」と内訳が示されています。一般職の枠が小さいので、大学卒で応募する場合は総合職が中心になります。[1] [2]

選考の流れは、エントリー → 会社説明会参加 → 一次選考(適性診断)→ 二次選考 → 三次選考 → 最終選考 → 内定です。「二次選考以降は個人もしくは集団での面接を予定しています」と注記されています。面接が3回以上ある構成なので、1回の出来だけでは決まらない形です。[5]

新卒採用サイトには、営業職5名・営業アシスタント4名・技術職1名の社員紹介が実名で並んでいます。営業アシスタントは一般職に当たる職種で、その人数が営業職とほぼ同じだけ載っているのは、この会社が一般職を採用サイトの表に出しているということです。一般職を志望する人でも、読める材料があります。[6]

求める人物像は、取締役常勤監査等委員の川村英治氏へのインタビュー形式で示されています。「私たちが求める人財は、まず『明るく元気』であること。それにフットワークが軽くて行動力があり、相手の話をよく聞けること。そして話は長すぎず、わかりやすく簡潔な説明ができる。これらが当社が求める人物像です。また、時間と約束は必ず守ること」。抽象的な理念ではなく、面接の場でそのまま見られる項目が並んでいます。話を簡潔にまとめる練習は、大学名とは関係なく今日からできます。[4]

応募できる条件と待遇

  • 採用予定数:30〜45名程度(総合職・一般職含む)。FAQでは総合職35〜45名程度・一般職3〜5名程度
  • 勤務時間:9:00〜17:30
  • 休日:土・日・祝日(完全週休2日)、年末年始、その他会社が休日と定めた日
  • 休暇:有給休暇・リフレッシュ休暇・特別休暇(結婚・出産・弔事等の場合に適用)など
  • 諸手当:通勤費全額、職務(総合職)手当、職種手当、住宅手当、家族手当、時間外勤務手当など。住宅手当は勤務地・世帯構成により異なり、例として関東地区独立生計者の総合職で月30,000円
  • 昇給・昇格:年1回。賞与:年2〜3回(6月・12月・期末賞与※業績に応じて支給)
  • 事業所:東京(秋葉原本社・八丁堀本社別館)・宮城・埼玉・神奈川・静岡・新潟・石川・愛知・大阪・広島・福岡・熊本の計13ヶ所
  • 住まい:独身寮はなく、代わりに借上社宅制度がある。「会社がみなさんの代わりに契約を行い、そこに居住してもらいます。地域・世帯構成ごとに手当支給額は変ります」
  • 教育・研修:年次別研修(入社1〜5年目)、階層別研修、テーマ別研修、外部研修、Excel研修、OJT制度、通信教育。自己啓発支援として全従業員向けeラーニング、希望者には英語・中国語のオンライン語学学習
[1] [2]

事業所が13か所あり、総合職には海外グループ会社での勤務の可能性も明記されています。一方で一般職は「基本的に転居を伴う異動はありません」。同じ会社でも、職種によって生活の前提がまったく違うので、待遇の数字だけでなく、この条件を並べて比べてください。[1] [2]

残業と有給の扱いも具体的に公開されています。「1分単位で残業代支給」で、「業務で使用するPCで出退勤の打刻を行います」。有給は「1時間単位有給取得可」で、2019年度に新設された制度だと説明されています。制度の名前だけでなく運用の方法まで書かれているので、面接で確認すべきことが減ります。[3]

公開されている数字で、会社の輪郭をつかむ

採用サイト「数字で知る加賀電子」が公表している数字
項目公開されている数値
創業年数59年。1968年、創業者の塚本勲が父親から20万円の援助を受けて設立
売上高6,589億円(2026年3月期連結)
平均年齢42.6歳
男女比男性70%/女性30%
グループ会社数91社(国内29社、海外62社。加賀電子含む)
顧客数10,000社
仕入先約9,000社
保養所4か所(箱根・軽井沢・熱海・京都)
クルーザー2隻所有
[3]

平均年齢42.6歳は全社員の平均で、新入社員が置かれる環境そのものではありません。男女比70:30についても、会社は「男女比は男性がやや多めとなっていますが、今後は女性の採用も積極的に行っていきたいと考えております」と自分でコメントしています。数字を見るときは、その数字が誰の何を指しているかを毎回確かめてください。[3]

仕入先が約9,000社、顧客が10,000社という数字は、この会社の仕事の性質を表しています。会社の説明は「国内外約9,000社を超える仕入先メーカーからあらゆる部品や半導体を調達してお客様にご提供しています。たくさんの選択肢から要望に沿った商品をコーディネートできることが醍醐味です」。特定メーカーの製品だけを売る仕事ではない、ということが数字で示されています。[3]

会社の行動指針として「FYTの精神」も説明されています。「FYTとは『F(Flexibility)、Y(Young)、T(Try)』を略したものです。既成概念にとらわれず常に柔軟に、若々しい発想と行動力で、失敗を恐れずに何ごとも積極果敢にトライする意欲(精神)で仕事に取り組もうという標語です」。会社はこれに続けて「会社の名前よりも自分の名前で勝負しようとする自由闊達な風土があります」とも書いています。[1]

30日でやること。大学名では動かない部分から埋める

ここまでの内容を、行動に落とします。以下は組み立て方の例で、この通りにやれば通るという意味ではありません。

  1. 1〜3日目:募集要項を開き、総合職と一般職のどちらで応募するかを決める。一般職の枠は3〜5名程度と小さく、転居を伴う異動が基本的にない。総合職は35〜45名程度で、海外グループ会社の可能性もある
  2. 4〜7日目:エントリーして会社説明会の日程を確認する。選考の1歩目がエントリー、2歩目が説明会参加なので、説明会に出ないと先に進めない
  3. 同じ週:13か所の事業所の場所を見て、自分が働ける範囲かどうかを考える。総合職の場合、東京本社以外の可能性が明記されている
  4. 8〜14日目:適性診断の練習を始める。一次選考が適性診断なので、ここは対策で埋められる部分
  5. 15〜21日目:求める人物像の項目(明るく元気/フットワークが軽い/相手の話をよく聞ける/話は長すぎず、わかりやすく簡潔な説明ができる/時間と約束を守る)に沿って、自分の話し方を録音して確認する。「簡潔に説明できるか」は練習で変わる部分で、大学名とは関係ない
  6. 22〜30日目:面接が3回以上ある構成なので、同じ経験を違う角度から話せるように、経験を2件用意する。1件は相手の話を聞いて動いた場面、もう1件は失敗を恐れずに動いた場面(FYTの「Try」に当たる)

志望動機も、公開されている事実から組み立てます。たとえば「仕入先約9,000社から、要望に沿った商品をコーディネートする」という説明を読み、自分が何かを選んで人に薦めた経験を思い出したなら、それは自分の言葉で話せる出発点です。「売上6,589億円の会社だから」では、他の誰が書いても同じ文章になります。半導体の知識を面接で披露する必要はない、と会社自身が書いていることも思い出してください。[1] [3]

採用の条件・日程・待遇は年度によって変わります。ここに書いた内容はすべて2026年9月9日に加賀電子の公式採用サイトと各大学の公式サイトで確認したものです。応募の前に、必ず最新の募集要項を見てください。自分の場合に総合職と一般職のどちらが合うか、経験をどう言葉にするかで迷ったときは、逆転就活塾の無料相談で一緒に整理することもできます。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 加賀電子 新卒採用 FAQ確認日:2026-09-09 / 採用人数の目安(総合職35〜45名程度・一般職3〜5名程度)、転勤の条件、教育・研修制度、文系で半導体の知識がないことへの回答、独身寮と借上社宅、選考の考え方、必要な資格、会社の強み、FYTの精神
  2. 加賀電子 新卒採用 募集要項確認日:2026-09-09 / 採用予定数30〜45名程度、募集職種(総合職・総合職技術職・一般職)、勤務時間、休日休暇、初任給(2026年度4月実績)、諸手当と住宅手当の例、昇給・賞与、13か所の事業所
  3. 加賀電子 新卒採用 数字で知る加賀電子確認日:2026-09-09 / 創業59年と設立の経緯、2026年3月期連結売上高6,589億円、平均年齢42.6歳、男女比、グループ会社91社、顧客数10,000社、仕入先約9,000社、1時間単位の有給取得、1分単位の残業代支給、保養所4か所
  4. 加賀電子 新卒採用 求める人物像確認日:2026-09-09 / 取締役常勤監査等委員のインタビュー。求める人財として挙げられている5つの要素(明るく元気、フットワークと行動力、相手の話をよく聞ける、簡潔な説明、時間と約束を守る)
  5. 加賀電子 新卒採用 採用スケジュール確認日:2026-09-09 / エントリーから内定までの7段階の選考ステップと、二次選考以降が個人もしくは集団での面接であること、変更の可能性についての注記
  6. 加賀電子 新卒採用サイト トップ確認日:2026-09-09 / 営業職・営業アシスタント・技術職の社員紹介、事業紹介・グローバル展開・働き方・福利厚生・人財育成の各コンテンツへの入口
  7. 国士舘大学 就職実績確認日:2026-09-09 / 主な就職先の21世紀アジア学部の欄に加賀電子(株)。主な就職先一覧の対象年度の明記はない
  8. 大阪産業大学 就職実績確認日:2026-09-09 / 学科別の就職実績。国際学科の欄に加賀電子(株)。一覧全体の対象年度の明記はない
  9. 立正大学 就職・進路状況(令和7年度)確認日:2026-09-09 / 文学部哲学科の主な就職先(令和7年度卒業者)に加賀電子株式会社
  10. 阪南大学 就職データ確認日:2026-09-09 / 主な就職先(2024年3月〜2026年3月卒業者)に加賀電子。国際学部のページの卒業生の進路にも掲載
  11. 名古屋商科大学 就職・キャリア確認日:2026-09-09 / 2012〜2026年度の業種別就職先一覧に加賀電子
  12. 麗澤大学 就職実績確認日:2026-09-09 / 卒業生の主な就職先に加賀電子

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