どの大学から入っているのか。文学部と社会学科から入っている
大学が自分で公表している資料で、この会社について確認できたのは次の2件です。[2] [3]
| 大学・学部・学科 | 掲載されている資料 | 対象年度 |
|---|---|---|
| 実践女子大学 文学部 | 「2024年度(2025年3月)卒業生の主な就職先」の文学部の欄に「株式会社KADOKAWA」 | 2024年度(2025年3月)卒業生 |
| 明治学院大学 社会学部 社会学科 | 就職関連データ「就職内定者業種別比率・主な就職先」、社会学科の「主な就職先」に「(株)KADOKAWA」 | 2023〜2025年度(2026年5月1日現在) |
文学部と社会学科。どちらも文系で、出版・メディアの会社としては素直な並びです。ただし2件しか確認できていないので、ここから「文系だけ」とも「この2大学だけ」とも言えません。[2] [3]
その代わり、この会社は採用実績数を男女別に公開しています。次の節で見ます。[1]
会社が応募の対象について書いていること(引用)
募集要項の「対象者」の欄は、この記事でいちばん読んでほしい部分です。そのまま引用します。[1]
- ・2027年3月31日までに国内外の大学院、大学、高等専門学校・短期大学を卒業・修了(見込み)の方
- ※2027年4月以降に卒業予定の方(海外大学に在学中の方など)に関しても柔軟に対応しております。選考参加時に入社月に関してご相談下さい。
- ・既卒で1996年4月2日以降にお生まれの方
- ※過去に新卒採用へご応募いただいている方もご応募可能です。
- ※就業経験がある方もご応募可能です。
既卒の線引きは年齢で示されています。「1996年4月2日以降にお生まれの方」。卒業から何年経ったかではなく生年月日なので、この記事を書いた2026年9月の時点で、おおむね30歳までが対象という意味になります。自分が対象かどうかを、募集要項を読んだその場で判断できます。[1]
学歴については、対象に「大学院、大学、高等専門学校・短期大学」が並んでいます。高等専門学校と短期大学が大学・大学院と同じ行にある一方、専門学校は書かれていません。学部・学科の指定はありません。「学歴不問」とは書かれていないので、そこは書かれているとおりに読んでください。[1]
大学名で差がつかない土俵は、この会社では4つある
選考のどこが大学名で動かないのかを、公開情報から特定します。
土俵1:全職種一括採用なので、職種選びで外れることがない
募集職種の欄は「『総合職』として全職種一括採用。※職種に関しては応募書類内選択肢をご確認ください」の2行です。応募の時点で1つの職種に絞る必要がありません。会社が社員紹介で挙げている職種は、映画プロデューサー、文芸編集者、ライトノベル編集者、コミック編集者、グッズプロデューサー、児童書編集者、実用書編集者、宣伝、ライツ、海外事業、広報、生産管理、営業、アニメプロデューサーと幅があります。「編集者になりたい」と思って調べていた人が、宣伝やライツや生産管理という道があると知る場でもあります。[1] [4]
土俵2:一度落ちても、翌年また受けられる
前の節で引用したとおり「※過去に新卒採用へご応募いただいている方もご応募可能です」と明記されています。1年目に落ちたことが2年目の不利にならない、と会社が書いているわけです。エンタメ・出版の会社は志望者が多く、1回で決まらないことのほうが普通です。その前提で入口を開けている、と読めます。[1]
土俵3:働いてから受け直せる
「※就業経験がある方もご応募可能です」。他社で数年働いてから出版の仕事に移りたい、という人が新卒の枠で応募できます。年齢の条件(1996年4月2日以降生まれ)を満たしていれば、社会人経験は応募の障害になりません。これは、いま就職活動がうまくいかない人にとって「今年が最後ではない」という具体的な根拠になります。[1]
土俵4:会社が求める5つを、実績ではなく姿勢で書いている
「求める人物」の欄は「価値創造者としての力と覚悟のある人」として5つが並びます。「創り出せる人」「戦略的に物事を考えられる人」「とことん好きがある人」「自然体な人」「忍耐力がある人」。資格でも学歴でも作品でもありません。とくに「とことん好きがある人」と「自然体な人」は、作り込んだ自己PRより、自分の言葉で話すほうが近づける項目です。[1]
総合職の中にある仕事。グループ各社は別の入口
会社が社員紹介として掲載している職種を並べると、この会社の仕事の幅が分かります。[4]
| 区分 | 職種 |
|---|---|
| 作品をつくる | 文芸編集者、ライトノベル編集者、コミック編集者、児童書編集者、実用書編集者 |
| 映像・グッズをつくる | 映画プロデューサー、アニメプロデューサー、グッズプロデューサー |
| 作品を届ける | 宣伝、広報、営業、生産管理 |
| 権利と海外 | ライツ、海外事業 |
会社の事業は、グループの区分では出版・IP創出、アニメ・実写映像、ゲーム、Webサービス、教育・EdTechなどです。会社概要には「世界中から才能を発掘して多彩なIP(Intellectual Property)を創出し、さまざまなメディアで展開。創出したIPをテクノロジーの活用により世界に届ける『グローバル・メディアミックス with Technology』戦略」と書かれています。本を作る会社であると同時に、その作品をアニメやゲームに展開する会社でもある、という構造です。[6]
応募できる条件と、待遇
| 項目 | 公開されている内容 |
|---|---|
| 募集職種 | 「総合職」として全職種一括採用 |
| 対象者 | 2027年3月31日までに国内外の大学院、大学、高等専門学校・短期大学を卒業・修了(見込み)の方/既卒で1996年4月2日以降にお生まれの方。過去に新卒採用へ応募した方、就業経験がある方も応募可 |
| 初任給 | 341,500円。※基本給(276,500円)、固定残業代(65,000円、30時間分)の合計。30時間超過分の時間外手当は別途支給 |
| 理論年収 | 5,342,250円(基本給3,318,000円+固定残業手当780,000円+賞与1,244,250円〈計4.5ヶ月分の場合〉)。賞与の支給月数は目安で、会社の業績により変動すると注記 |
| 諸手当 | 院卒初任給手当(20,000円/月)、サブスク手当(3,000円/月)、在宅チョイス支援金(20,000円/月)、スマートデバイスチョイス制度(4,000円/月)、時間外勤務手当、通勤交通費手当(月額15万円まで) |
| 賞与 | 年2回(夏季賞与6月、冬季賞与12月) |
| 勤務時間 | フレックスタイム制(標準労働時間7時間)。参考時間 10:00〜18:00(うち休憩1時間) |
| 休日休暇 | 完全週休2日制(土・日)、祝日、年末年始休暇(12月29日〜1月4日)、年次有給休暇、慶弔休暇、産前・産後休暇、傷病休暇、ボランティア休暇など |
| 採用企業・所在地 | 株式会社KADOKAWA(東京都千代田区富士見)。※勤務地は、配属により異なることがあります |
諸手当の内訳が具体的なのも、この会社の特徴です。サブスク手当(3,000円/月)は、作品や情報に触れるための費用と読めます。在宅チョイス支援金(20,000円/月)とスマートデバイスチョイス制度(4,000円/月)は、働く場所と道具を自分で選ぶ前提の手当です。標準労働時間が7時間でフレックスタイム制という点も、1日8時間が標準の会社と比べるときに効きます。[1]
福利厚生には社宅制度、角川ライブラリー、従業員持株会、ZEN Study無料受講ID発行サービス、資格取得支援金、三大疾病疾患時の一時金支給制度、脳検査(脳ドック)受診費用補助、ピル服薬補助金、産育休・介護休フォロー手当、育児手当支援制度、出産祝い金制度などが挙げられています。[1]
公開されている数字。何を指す数字かを添えて読む
| 入社年 | 男性 | 女性 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 2023年4月 | 7名 | 25名 | 32名 |
| 2024年4月 | 14名 | 27名 | 41名 |
| 2025年4月 | 8名 | 21名 | 29名 |
| 2026年4月(予定) | 16名 | 29名 | 45名 |
この表でいちばん目を引くのは男女比です。4年とも女性が男性を上回っていて、2023年入社は32名中25名、2025年入社は29名中21名が女性でした。多くの会社が「女性活躍推進」を制度で語るなかで、この会社は採用実績の数字そのものを男女別に出しています。数字は会社が公表したもので、逆転就活コラムが計算したものではありません。[1]
もう一つ、採用人数が29名から45名まで年によって動いていることも読み取れます。2025年4月の29名から2026年4月の45名予定へ、1.5倍以上です。ただしこれは「増え続ける」という意味ではなく、年によって変わるという意味です。[1]
| 項目 | 公開されている数値 |
|---|---|
| 社名・所在地 | 株式会社KADOKAWA/東京都千代田区富士見二丁目13番3号 |
| 設立年月日 | 2014年10月1日 |
| 資本金 | 656億円 |
| 代表者 | 取締役 代表執行役社長 CEO 夏野 剛 |
| 主な事業 | 出版、アニメ・実写映像、ゲーム、Webサービス、教育・EdTechなど |
| 売上高(グループ・2026年3月期) | 2,829億800万円(2025年3月期は2,779億1,500万円) |
| 営業利益(グループ・2026年3月期) | 81億200万円(2025年3月期は166億5,100万円)/営業利益率2.9%(同6.0%) |
設立年月日が2014年10月1日となっているのは、この法人が2014年に現在の形になったためです。角川書店から続く事業の歴史とは別の数字なので、「まだ12年の会社」と読み違えないでください。会社の歴史については、グループのポータルサイトに社史のページがあります。[6]
30日でやること。まず対象者の欄を自分に当てはめる
ここまでの内容を行動に落とします。以下は組み立て方の例で、この通りにやれば通るという意味ではありません。
- 1日目:募集要項の「対象者」を読み、自分の生年月日を1996年4月2日と比べる。卒業からの年数ではなく生年月日で線が引かれているので、判断が一瞬で終わる
- 2日目:既卒・就業経験あり・過去に応募したことがある、のどれかに当てはまる人は、その注記をそのまま読む。3つとも「応募可能」と書かれている。ここを推測で判断してあきらめない
- 3〜7日目:社員紹介の職種一覧(映画プロデューサー、文芸編集者、ライトノベル編集者、コミック編集者、グッズプロデューサー、宣伝、ライツ、海外事業、広報、生産管理、営業、アニメプロデューサーなど)を全部読む。全職種一括採用なので絞る必要はないが、「編集者しか思いつかなかった」状態から抜けるために読む
- 8〜14日目:グループ各社の採用ページを見て、自分が受けたいのが株式会社KADOKAWAなのか、ドワンゴやアニメスタジオなのかを確かめる。別会社の別募集なので、間違えると応募先ごと違う
- 15〜24日目:自分が「とことん好き」なものを1つ選び、なぜ好きかを2,000字で書いてみる。会社が求める人物の3つ目がこれ。作品名を並べるのではなく、どこがどう良かったのかを言葉にする練習になる
- 25〜30日目:その「好き」を、会社の事業(出版、アニメ・実写映像、ゲーム、Webサービス、教育・EdTech)のどれにつなげたいかを1文で書く。会社は「グローバル・メディアミックス with Technology」を掲げているので、1つの作品を複数のメディアに広げる話ができると噛み合う
志望動機も、公開されている事実から組み立てられます。たとえば会社の社員紹介に「ライツ」「海外事業」という職種があることを読んで、自分が好きな作品が海外でどう売られているかを調べたなら、そこから話を始められます。「本が好きだから」では、他の誰が書いても同じ文章になります。[4]
採用の条件・日程・待遇は年度によって変わります。ここに書いた内容は、すべて2026年9月9日にKADOKAWAグループの公式サイトと各大学の公式サイトで確認したものです。応募の前に、必ず最新の募集要項を見てください。自分の場合にどう準備するか、経験をどう言葉にするかで迷ったときは、逆転就活塾の無料相談で一緒に整理することもできます。
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- KADOKAWA 新卒採用 募集要項確認日:2026-09-09 / 募集職種(総合職として全職種一括採用)、求める人物5項目、対象者(既卒・就業経験者・過去の応募者を含む)、採用実績数の男女別内訳、初任給と内訳、理論年収の計算、諸手当、賞与、勤務時間、休日休暇、福利厚生、採用企業が株式会社KADOKAWAである旨
- 実践女子大学 進路データ(2024年度)確認日:2026-09-09 / 「2024年度(2025年3月)卒業生の主な就職先 ※主要20社、五十音順」の文学部の欄に株式会社KADOKAWA
- 明治学院大学 就職関連データ確認日:2026-09-09 / 「就職内定者業種別比率・主な就職先(2023~2025年度)」のうち、社会学部社会学科の「主な就職先」に(株)KADOKAWA。一覧の直後に2026年5月1日現在と記載
- KADOKAWA 新卒採用サイト確認日:2026-09-09 / 社員紹介に掲載されている職種(映画プロデューサー、文芸編集者、ライトノベル編集者、コミック編集者、グッズプロデューサー、児童書編集者、実用書編集者、宣伝、ライツ、海外事業、広報、生産管理、営業、アニメプロデューサーなど)と新人座談会
- KADOKAWAグループ 採用情報確認日:2026-09-09 / 株式会社KADOKAWAの新卒採用・キャリア採用ほかの入口と、角川アスキー総合研究所・角川大映スタジオ・スパイク・チュンソフト・ドワンゴ・バンタン・ENGI・動画工房・KADOKAWAクリエイターズなどグループ各社の採用情報
- KADOKAWAグループ 会社概要確認日:2026-09-09 / 社名、所在地、代表者、設立年月日(2014年10月1日)、資本金656億円、主な事業と「グローバル・メディアミックス with Technology」戦略の説明
- 数字で見るKADOKAWAグループ確認日:2026-09-09 / 2025年3月期と2026年3月期の売上高・営業利益・営業利益率・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益・EBITDA(いずれもグループの数字)