どの大学から入っているのか。大学側の公表資料で確かめる
会社が採用大学を公開していなくても、大学の側が「この会社に就職した」と公表していることがあります。逆転就活コラムでは、大学が自分で出している進路資料を集めて、そこに載っている企業名を1件ずつ確認しています。古河機械金属について、現時点で確認できたのは次の4大学です。[10] [11] [12] [13] [14]
| 大学・学部(研究科) | 掲載されている資料と見出し | 資料が示す対象年度 |
|---|---|---|
| 関西大学 法学部 | 法学部の「就職先一覧(2024年度)」の製造業の欄に「古河機械金属」 | 2024年度 |
| 産業能率大学(全学の一覧) | 「卒業生の主な就職先 ※業種別、50音順 (2022年度~2024年度)」のメーカー(その他)の欄に「古河機械金属(株)」 | 2022年度〜2024年度 |
| 高崎経済大学 地域政策学部 | 「令和7年度 進路状況データ」の地域政策学部「本社所在地別就職状況」、茨城県の欄に「古河機械金属(株)」1名 | 令和7年度(2025年度) |
| 筑波大学 大学院(構造エネルギー工学の学位プログラム) | 「主な教育組織とその就職先企業名等」の構造エネルギー工学の欄に「古河機械金属」 | 令和4(2022)年度(学部ではなく大学院) |
4件のうち3件は、法学部、全学の一覧、地域政策学部です。ドリルやクレーンをつくる会社に、法学部と地域政策学部から入った例が大学の公式資料に残っているということです。会社の募集職種も、技術と事務の2つに分かれています。[1] [10] [12]
会社が学歴・専攻について書いていること(引用)
古河機械金属の募集要項には、学部・学科を指定する欄がありません。募集職種は2つに分かれています。「技 術/研究開発、機械設計、制御・回路設計、橋梁設計、土木施工管理、生産技術、品質・生産管理、情報システム、技術営業、サービスエンジニア 等」と「事 務/営業、企画、広報、経理、総務、財務、法務、資材、人事、情報システム 等」。[1]
ですから「学部学科不問と会社が書いている」とは、この記事では書けません。書けるのは、FAQにある答えまでです。[1] [2]
専攻を活かせるか、専門知識が要るか
FAQの「学生時代に専攻した分野の知識を活かすことはできますか?」への答えは「技術系、事務系ともに専攻を活かせる職種があります。」です。そして「入社前に身につけておくべき専門知識や資格はありますか?」への答えはこうです。「特にありません。学生時代に学んだ基礎をしっかりと身につけてきてください。」[2]
既卒は卒業後3年以内まで
FAQの「既卒ですが、応募はできますか。」への答えは「既卒の方も応募可能です。卒業・修了後3年以内の方が対象となります。」です。[2]
OB訪問は、会社が紹介すると書いている
この記事でいちばん目を引くのがここです。FAQの「OB訪問をすることはできますか?」への答えはこうです。「実際に働いている社員の話を聞いてみたい、と思われる方には、OBをご紹介しますので、採用担当までお問い合わせください。」大学のOB・OG名簿に先輩がいなくても、会社に頼めば社員を紹介してもらえる、ということです。[2]
大学名を選考でどう扱っているかは公開されていないので、そこは「分からない」が正確です。[2]
大学名で差がつかない土俵と、差がつきうる入口
「学歴に頼らず勝負する」というのは気持ちの問題ではなく、選考のどの部分が大学名で動かないかを見つけて、そこに時間を使うということです。古河機械金属が公開しているページから特定できることを並べます。
土俵1:先輩がいなくても、会社経由で社員に会える
上に引用したとおりです。OB訪問の入口を会社が用意しているので、同じ大学の先輩がこの会社にいるかどうかで情報量に差がつきにくい作りです。[2]
土俵2:専攻と職種の対応が、社員の経歴で見える
採用サイトの社員紹介には、大学名は書かれていませんが出身の学部・学科が載っています。その中に、文学部行動科学科を卒業してシステム部システム開発課で働いている社員がいます。文系の学部から技術寄りの仕事に就いている例を、会社自身が紹介しているということです。[5]
機電系の社員座談会には、社員が学生に向けたアドバイスとして「学生時代の専門にこだわらず、産業機械への想いさえあれば活躍できる」という一文が載っています。同じ座談会では、大学の就職担当者から「固い名前だけど、面白い会社だよ」と紹介されてこの会社を知った、という話も出てきます。[4]
土俵3:選考の中身が、書類と面接と試験
募集要項の選考は、エントリー、会社説明会、エントリーシート提出と書類選考、面接(複数回)・筆記試験・適性検査、最終面接、内々定の順です。どれも準備で差がつく部分です。[1]
知っておくべき入口:理系には学校推薦がある
募集要項の応募方法はこう書かれています。「自由応募、または学校推薦(理系のみ)」。理系には大学を通した推薦の道があり、文系は自由応募だけです。推薦と自由応募で選考がどう違うかは書かれていないので、そこは「分からない」です。[1]
事業は機械と金属と化成品。国内シェアの高い製品が多い
古河機械金属は、1875年(明治8年)に銅山の経営から始まった会社です。いまは産業機械、ロックドリル、ユニック(トラック搭載型クレーン)、金属、電子、化成品などの事業を持っています。[6]
| 製品 | 会社の記載 |
|---|---|
| 汚泥・汚水輸送用ポンプ | 国内シェア60% |
| トンネルドリルジャンボ | 国内シェア80% |
| 油圧クローラドリル | 世界シェアトップ(30%) |
| ユニック(トラック搭載型クレーン) | 国内シェア50% |
| 高純度金属ヒ素 | 世界最高純度99.999995%(7N5)。国内唯一のメーカー |
トンネルを掘る機械、下水の汚泥を運ぶポンプ、トラックに積むクレーン、半導体の原料になる高純度の金属。どれも消費者が直接買う製品ではありませんが、社会の基盤を支える製品です。[7]
人事のメッセージにはこうあります。「当社は創業150年を超える、歴史ある企業ではありますが、若い力をとても大切にしています。若手のうちから大きな仕事を任される機会と、挑戦する気持ちを全力で応援する風土があります。」[3]
FAQの求める人材像への答えは「自律型人材を求めています。」から始まり、最後に「さらに、技術系・事務系を問わず、モノづくりに情熱を注ぎたいという熱い思いを持っていることも重要です。」と続きます。[2]
応募の条件と、入社後の条件
| 項目 | 会社の記載 |
|---|---|
| 募集職種 | 技術/研究開発、機械設計、制御・回路設計、橋梁設計、土木施工管理、生産技術、品質・生産管理、情報システム、技術営業、サービスエンジニア 等。事務/営業、企画、広報、経理、総務、財務、法務、資材、人事、情報システム 等 |
| 初任給(2026年実績) | 修士了300,400円/大学卒287,000円 |
| 昇給・賞与 | 昇給は年1回(7月)、賞与は年2回(7、12月) |
| 勤務地 | 本社、全国主要都市および海外 |
| 勤務時間 | 所定労働時間7時間45分。本社・支社・支店・研究所8:30-17:15(フレックスタイム制度あり)、工場8:00-17:00 |
| 休日・休暇 | 完全週休2日制(土・日/土曜もしくは祝日に年3回出勤日設定あり)、祝日、年末年始、指定休日ほか。年間休日121日(2025年度実績) |
| 応募方法 | 自由応募、または学校推薦(理系のみ) |
| 選考 | 書類選考、面接(複数回)、筆記試験、適性検査 |
福利厚生のページによると、社宅・独身寮が完備されていて(入居要件あり)、財形貯蓄制度、社員持株制度、確定給付企業年金などがあります。休暇には年次有給休暇のほか、失効年次有給休暇積立保存制度もあります。[8]
教育制度のページには、新入社員導入研修から5年目社員研修、次世代幹部育成研修までの階層別研修、英会話教育やTOEIC受験を含む特別研修、海外派遣者語学研修や短期語学留学などが並んでいます。FAQによれば、総合職の新人には会社独自の「コーチ制度」による新人教育があります。[2] [9]
語学についてFAQはこう書いています。「業務上、外国語に触れるケースが増加しています。」続けて、少なくとも英語の読解力はすぐに必要になるが、辞書を使いながら徐々に慣れていけば問題ない、という趣旨の説明があります。[2]
会社が公開している数字
| 項目 | 記載 |
|---|---|
| 創業 | 1875年(明治8年) |
| 創立 | 1918年(大正7年) |
| 資本金 | 282億818万円 |
| 売上高(連結) | 2,110億円(2026年3月期) |
| 従業員数(グループ) | 2,889名(2026年3月現在) |
| 拠点数 | 33拠点(国内22・海外11) |
| グループ社数 | 32社 |
グループの従業員が2,889名で、国内22・海外11の拠点を持つ会社です。新卒の採用人数は公開ページには書かれていないので、何人採っているかは分かりません。応募者数も公開されていないので倍率は計算できません。[1] [6]
明日からできること
- FAQを自分で開いて、OB訪問についての答えを読む。社員の話を聞きたいなら、採用担当に問い合わせればOBを紹介すると会社が書いている
- 理系なら学校推薦の道がある。応募方法は「自由応募、または学校推薦(理系のみ)」。大学の就職窓口に、この会社の推薦があるかを聞く
- 入社前に必要な専門知識・資格は「特にありません。」と会社が書いている。資格の取得より、エントリーシートと面接の準備に時間を使う
- 卒業して3年以内なら既卒でも応募できる
- 大学の資料で「古河」の字を見たら、古河機械金属か古河電気工業などの別会社かを必ず確かめる
- 志望動機を書くなら、トンネルドリルジャンボ(国内シェア80%)、ユニック(国内シェア50%)など、会社が挙げている製品のどれに関心があるかを具体的に言えるようにする
この記事に書いたのは、会社が自分で公開している文書と、大学が自分で公開している進路資料だけです。どちらも今日この時点で誰でも開けます。出典はすべて下に並べてあるので、気になったところは自分で開いて確かめてください。
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- 古河機械金属 新卒採用募集要項確認日:2026-09-11 / 募集職種(技術・事務)、初任給(2026年実績 修士了300,400円・大学卒287,000円)、昇給・賞与、勤務地、勤務時間、休日・休暇(年間休日121日・2025年度実績)、応募方法「自由応募、または学校推薦(理系のみ)」、選考の流れ
- 古河機械金属 採用情報 よくあるご質問確認日:2026-09-11 / 「技術系、事務系ともに専攻を活かせる職種があります。」、語学、「特にありません。学生時代に学んだ基礎をしっかりと身につけてきてください。」、女性の活躍、配属先の決め方、異動、年間休日数121日、福利厚生、教育・研修(コーチ制度)、求める人材像「自律型人材を求めています。」、「既卒の方も応募可能です。卒業・修了後3年以内の方が対象となります。」、「実際に働いている社員の話を聞いてみたい、と思われる方には、OBをご紹介しますので、採用担当までお問い合わせください。」
- 古河機械金属 人事メッセージ確認日:2026-09-11 / 「当社は創業150年を超える、歴史ある企業ではありますが、若い力をとても大切にしています。若手のうちから大きな仕事を任される機会と、挑戦する気持ちを全力で応援する風土があります。」、求める人物像
- 古河機械金属 機電系キャリア座談会確認日:2026-09-11 / 社員のアドバイス「学生時代の専門にこだわらず、産業機械への想いさえあれば活躍できる」、大学の就職担当者から「固い名前だけど、面白い会社だよ」と紹介された話
- 古河機械金属 一人ひとりのPower&Passion確認日:2026-09-11 / 社員5名の出身学部・学科(大学名の記載はない)。文学部行動科学科卒の社員がシステム部システム開発課に所属
- 古河機械金属 会社の実績確認日:2026-09-11 / 創業1875年、創立1918年、資本金282億818万円、売上高(連結)2,110億円(2026年3月期)、従業員数(グループ)2,889名、拠点数33(国内22・海外11)、グループ社数32社
- 古河機械金属 事業紹介確認日:2026-09-11 / 汚泥・汚水輸送用ポンプ国内シェア60%、トンネルドリルジャンボ国内シェア80%、油圧クローラドリル世界シェアトップ30%、ユニック国内シェア50%、高純度金属ヒ素(99.999995%・国内唯一のメーカー)
- 古河機械金属 福利厚生確認日:2026-09-11 / 休暇制度(失効年次有給休暇積立保存制度を含む)、社宅・独身寮(入居要件あり)、財産形成、企業年金、共済会
- 古河機械金属 教育制度確認日:2026-09-11 / 階層別研修、特別研修(英会話教育、TOEIC受験ほか)、専門・職能別研修、語学研修(海外派遣者語学研修、短期語学留学)、自己啓発、コーチ制度
- 関西大学 法学部 就職先一覧(2024年度)確認日:2026-09-10 / 製造業の欄に古河機械金属。すぐ後に別会社の古河電気工業が別の行で並ぶ
- 産業能率大学 卒業生の主な就職先確認日:2026-09-09 / 「卒業生の主な就職先 ※業種別、50音順 (2022年度~2024年度)」のメーカー(その他)の欄に古河機械金属(株)。全学の一覧
- 高崎経済大学 地域政策学部 本社所在地別就職状況確認日:2026-09-10 / 地域政策学部の本社所在地別就職状況、茨城県の欄に古河機械金属(株)1名
- 高崎経済大学 令和7年度 進路状況データ確認日:2026-09-11 / 年度の確認用。学部ごとのPDFを並べた親の頁で、見出しは「令和7年度 進路状況データ」
- 筑波大学 令和4年度 進路状況(追加資料)確認日:2026-09-11 / 「主な教育組織とその就職先企業名等」の大学院・構造エネルギー工学の欄に古河機械金属
- 金沢工業大学 就職実績確認日:2026-09-10 / 都道府県別に社名と数字を並べた資料に古河機械金属。この数字はその年の採用人数ではなく在籍者数の累計にあたるもので、対象年度も書かれていない(この記事の表に入れていない理由の出典)