会社が採用サイトに書いていること(引用)

この会社の採用サイトには、募集要項のページがありません。採用スケジュールの1段目が外部の就職情報サイトからのエントリーになっています。そのかわり、求める人物像と選考の並び、職種ごとの対象学科系統が公開されています。[1]​​‌‌‌​‌‌​​​​‌‌​​‌‌‌‌​​‌‌‌‌‌‌‌​​‌‌​​​‌‌‌‌​​​‌‌​‌​‌​‌​‌​​​​‌‌​‌​​​

求める人物像は4つ

求める人物像(採用サイトからの引用)
見出し会社の説明
挑戦を楽しむ人常に新しい技術や市場に挑むデンヨーでは、困難な課題を乗り越えることに喜びを感じる人が活躍します。失敗を恐れず、積極的にアイデアを出し、行動できる方を歓迎します。
チームワークを大切にする人社員同士の連携が重要な職場環境であるため、周囲と協力しながら目標を達成できる力が求められます。他者の意見を尊重し、自分の役割をしっかりと果たせる方が理想です。
自ら学び成長できる人デンヨーは、技術の進歩や社会の変化に対応し続ける企業です。常に学び、新しい知識やスキルを習得する姿勢を持つ人が、より大きな活躍の場を広げることができます。
社会に貢献したいという意識を持つ人私たちの製品は、災害時の復旧支援やインフラ整備、産業の発展に欠かせないものです。社会や人々の役に立ちたいという想いを胸に、仕事に取り組める方をお待ちしています。
[1]

4つとも、大学名や学部名ではなく、ふるまいの言葉で書かれています。[1]

選考は面接が3回

採用スケジュールは「エントリー」「会社説明会(対面/WEBにて実施)」「書類選考」「面接(個別)1回実施予定」「面接(個別)1回実施予定」「筆記試験」「面接(個別)1回実施予定」「内々定」の順です。個別面接が3回あり、間に筆記試験が入ります。集団面接やグループディスカッションは書かれていません。[1]

大学名で差がつかない土俵。職種ごとに「対象学科系統」が出ている

この会社の採用サイトでいちばん実用的なのは、職種紹介のページです。職種ごとに「対象学科系統」が並んでいて、自分の専攻が入っているかどうかを応募前に確かめられます。[2]

職種と対象学科系統(採用サイトからの引用)
職種対象学科系統
研究開発機械・構造設計工学系/制御・システム工学系/電子工学系/電気工学系
国内営業物理系/材料工学系/化学工学・工業化学系/機械・構造設計工学系/制御・システム工学系/建築・設計・構造力系/電子工学系/電気工学系/電力・エネルギー系/情報・ネットワーク系/ソフトウェア系/その他理系/文系
海外営業物理系/材料工学系/化学工学・工業化学系/機械・構造設計工学系/制御・システム工学系/建築・設計・構造力系/電子工学系/電気工学系/電力・エネルギー系/情報・ネットワーク系/ソフトウェア系/その他理系/文系
技術・設計機械・構造設計工学系/制御・システム工学系/電子工学系/電気工学系
生産技術物理系/材料工学系/化学工学・工業化学系/機械・構造設計工学系/制御・システム工学系/建築・設計・構造力系/電子工学系/電気工学系/電力・エネルギー系/情報・ネットワーク系/ソフトウェア系
[2]

「文理や専攻は問いません。」と書いてある職種がある[2]

国内営業の説明の中に、この一文があります。「OJTや社内外の製品・エンジン講習を通じて電気・機械の知識を身につけることができますので文理や専攻は問いません。また機電系専攻の方はさらにその強みを活かすことができます。」。機械の知識は入ってから身につける前提だと、会社が書いています。[2]

海外営業も対象学科系統に文系が入っています。仕事の中身は「海外のお客様及び海外向けの納入案件を対象とした営業活動・貿易事務をおこなっています。」で、担当地域ごとに年1〜数回の海外出張があります。語学については「英語に限らず、担当地域によっては中国語やスペイン語など第二、第三言語の習得に取り組んでいる社員もいます。」と書かれています。[2]

何をつくっている会社か。4つの事業と福井工場

会社は事業を4つに分けて説明しています。「デンヨーは、社会の発展とともに成長し、建設現場やインフラ整備、災害時の電力供給など、世界150カ国以上で信頼される製品を提供しています。」という書き出しです。[4]

4つの事業(採用サイトからの引用)
事業会社の説明
発電機事業デンヨーの主力事業であり、社会のあらゆる場面で電力を供給する製品を製造しています。小型で持ち運びやすいポータブルモデルから、大規模な産業用高出力モデルまで、多様なラインナップを展開。
溶接機事業建設業や製造業の現場で使用されるエンジン溶接機を開発・提供しています。高い耐久性と安定した溶接性能が特徴で、長時間の作業でも信頼して使える品質を実現。
コンプレッサ事業建設現場や製造ラインに欠かせない空気圧縮機を製造しています。デンヨーのコンプレッサは、独自の吸気制御方式により軽・中負荷時の燃費を大幅に低減しています。
特殊機器事業通常の発電機やコンプレッサとは異なる、特定のニーズに対応した高度な機器を提供する事業です。
[4]

発電機については「安定した電力供給と高い耐久性が特徴で、国内トップシェアを誇っています。」と書かれています。研究開発の説明では、燃料電池式可搬形発電装置、水素混焼発電機、水素専焼発電機、蓄電装置、ハイブリッド発電機の開発・量産化を進めているとあります。[2] [4]

福井工場で働く場合の暮らしが公開されている

採用サイトには福井工場の特集があり、社員寮について「社員寮は、各部屋にバス・トイレが設置されており、プライベートな空間が確保されています。」「社員寮から工場までのアクセスが良好で、徒歩・自転車・自動車通勤など自分に合ったライフスタイルを実現できます。最寄り駅の十村駅までは徒歩約7分です。」と書かれています。食堂では安価で昼食と夕食が提供されるとあります。[3]

若手社員が住まいの負担について書いている

採用サイトの若手社員アンケートには、お金の話も出てきます。「新入社員の間は家賃の自己負担が月3,500円になることを始め、インフルエンザの予防接種費用補助や社員旅行などとても充実した福利厚生が」用意されている、という回答があります。別の回答では「5年目まで家賃補助制度を使用できるので、経済的な余裕も生まれます。」と書かれています。実家を離れて働く人には、初任給の額と同じくらい効く条件です。[9]

入社の決め手として「Uターン就職向けの就活イベントでデンヨーを知りました。」という回答もあります。会社を知るきっかけが大企業の説明会だけではないことが、社員の言葉から分かります。[9]

出身地についてはこう書かれています。「社員の出身地は青森、愛知、神奈川、埼玉、宮城、秋田、山形など多岐にわたり、様々なバックグラウンドを持つ方々が働いています。」。地元出身者だけの職場ではないということです。[3]

大学側の資料で確かめる。3大学

この会社は採用実績校を公開していません。そこで、大学が自分で公開している進路資料の側から確かめます。逆転内定コラムでは、大学の公式資料を集めて、そこに載っている企業名を1件ずつ見ています。デンヨーについて、2022年度以降を含む資料で確認できたのは3大学です。[5] [6] [7]

デンヨーを就職先として掲載している大学(大学公式資料・2026年9月19日確認)
大学・学部/学科掲載されている資料対象年度
駒澤大学 文学部 地理学科・地域文化研究専攻「2023年度卒業生(2024卒)」の学部・学科別一覧の同専攻の欄2023年度
静岡産業大学 経営学部・スポーツ科学部(合同の一覧)「業界別就職先(経営学部・スポーツ科学部)」の製造の欄2022〜2026年3月卒業生実績
神奈川工科大学 工学部 電気電子情報工学科「卒業生の主な就職先(過去5年)」の同学科の欄過去5年(一覧に年度の記載なし・2026年9月取得)
[5] [6] [7]

この顔ぶれが、会社の書いていることと噛み合っています。駒澤大学は文学部の地理学科、静岡産業大学は経営学部とスポーツ科学部をまとめた一覧です。どちらも機械や電気の学科ではありません。会社が国内営業と海外営業の対象学科系統に「文系」を入れ、「文理や専攻は問いません。」と書いていることの裏づけになります。[2] [5] [6] [7]

いっぽう神奈川工科大学は工学部の電気電子情報工学科です。研究開発・技術設計・生産技術の対象学科系統に並ぶ「電気工学系」「電子工学系」と重なります。文系と理工系の両方から人が入っている会社だと読めます。[2] [5]

30日でやること。対象学科系統から逆算する

ここまでの内容を行動に落とします。以下は組み立て方の例で、この通りにやれば通るという意味ではありません。

  • 1〜3日目:職種紹介の「対象学科系統」を見て、自分の専攻が入っている職種を書き出す(文系なら国内営業・海外営業)
  • 4〜10日目:4つの事業(発電機・溶接機・コンプレッサ・特殊機器)を読み、自分が説明できる製品を1つ決める
  • 11〜15日目:会社が案内する方法でエントリーし、会社説明会(対面かWEB)を予約する
  • 16〜20日目:大学のキャリアセンターで求人票を確認し、応募資格・初任給・勤務地を押さえる(会社サイトには無い)
  • 21〜25日目:筆記試験が選考に入っているので、対策の時間をここで確保する
  • 26〜30日目:福井工場の勤務が候補に入るかを、社員寮や通勤の説明を読んだうえで自分で決める
[1] [2] [3] [4]

この会社について分からないことは、分からないままにしてください。応募資格も初任給も採用人数も、会社のサイトには出ていません。会社が出していない情報を推測で埋めて、応募するかどうかを決めないでください。[1]

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. デンヨー 採用サイト 採用情報確認日:2026-09-19 / 採用メッセージ、求める人物像4つ(挑戦を楽しむ人/チームワークを大切にする人/自ら学び成長できる人/社会に貢献したいという意識を持つ人)、採用スケジュール(エントリー→会社説明会→書類選考→面接3回と筆記試験→内々定)。応募資格・初任給・採用人数・採用実績校の記載は無い
  2. デンヨー 採用サイト 職種紹介確認日:2026-09-19 / 製品開発の流れと職種紹介(研究開発/国内営業/海外営業/技術・設計/生産技術)。職種ごとの「対象学科系統」(国内営業と海外営業にだけ「文系」が入る)、国内営業の「文理や専攻は問いません。」、研究開発の脱炭素製品(燃料電池式可搬形発電装置・水素混焼発電機・水素専焼発電機・蓄電装置・ハイブリッド発電機)
  3. デンヨー 採用サイト 福井工場特集確認日:2026-09-19 / 福井工場の設備と作業環境、社員寮(各部屋にバス・トイレ、最寄り駅の十村駅まで徒歩約7分)、食堂、社員の出身地、福井の暮らし
  4. デンヨー 採用サイト デンヨーの事業と製品確認日:2026-09-19 / 4つの事業(発電機・溶接機・コンプレッサ・特殊機器)の説明と用途、世界150カ国以上での提供、発電機の国内トップシェア
  5. 神奈川工科大学 就職・進路確認日:2026-09-12 / 卒業生の主な就職先(過去5年)。工学部電気電子情報工学科の欄にデンヨー(株)
  6. 静岡産業大学 進路・就職確認日:2026-09-11 / 「業界別就職先(経営学部・スポーツ科学部)」「就職先(2022~2026年3月卒業生実績)」の製造の欄にデンヨー
  7. 駒澤大学 2023年度卒業生(2024卒)主な就職先確認日:2026-09-10 / 学部・学科別の一覧。文学部 地理学科・地域文化研究専攻の欄にデンヨー
  8. 金沢工業大学 進路データ(在籍者数の一覧・表に入れなかった理由の出典)確認日:2026-09-10 / 在籍者数の累計の一覧で、その年度に入社した人数ではないため表に入れなかった
  9. デンヨー 採用サイト 若手社員アンケート確認日:2026-09-19 / 若手社員の回答(入社を決めた理由、入社前のイメージとのギャップ、デンヨーの魅力)。家賃補助制度と新入社員の家賃自己負担、社員寮、勤務地の暮らし、海外出張の機会

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