どの大学から入っているのか。確認できたのは英文学科と法律学科
大学が自分で公表している資料で、この会社について確認できたのは次の2件です。[4] [5]
| 大学・学部・学科 | 掲載されている資料 | 対象年度 |
|---|---|---|
| 明治学院大学 文学部 英文学科 | 就職関連データ「就職内定者業種別比率・主な就職先」、英文学科の「主な就職先」に「(株)電通総研」 | 2023〜2025年度(2026年5月1日現在) |
| 神奈川大学 法学部 法律学科 | 「学部・学科別主な就職先一覧(2025年度)」、法律学科の「主な就職先企業」に「株式会社電通総研」 | 2025年度 |
英文学科と法律学科。どちらも文系で、情報系でも理系でもありません。システムインテグレーションとコンサルティングを事業の柱にしている会社に、語学と法律を学んだ人が入っている、ということです。[4] [5]
この2件が文系学科だったことは、会社側の記載とも合っています。次の節で見ます。[1]
会社が学歴と選考について書いていること(引用)
募集要項の「対象となる学部学科及び専攻」の欄は一行です。「全学部全学科、全専攻」。学部でも学科でも専攻でも切らない、と3つ並べて書かれています。[1]
応募資格は3つの条件です。[1]
- (1)2027年3月までに、四年制大学もしくは大学院を卒業または卒業見込みの方
- (2)2027年4月に入社可能な方
- (3)当社指定の日程で、新卒採用の全選考に参加可能な方
(1)に「卒業または卒業見込み」と両方書かれている点に注目してください。採用FAQでも「既卒でも問題ありませんか?」への回答は「問題ありません。『採用情報>募集要項>応募資格』を満たす方が選考の対象となります」です。卒業から何年までという制限は書かれていないので、(1)〜(3)を満たせば対象になります。[1] [2]
選考で何を見ているかも公開されています。「選考の際に重視するポイントはどこですか?」への回答は「主体性、意欲の高さ、協調性、コミュニケーション能力に加え、『あなたらしさ』とITビジネスに対する興味・熱意などを重視しています」。技術力も学歴も、この5つには入っていません。[2]
大学名で差がつかない土俵は、この会社では4つある
選考のどこが大学名で動かないのかを、公開情報から特定します。
土俵1:会社がOB・OGの紹介をしない、と公平性を理由に明記している
採用FAQの「OB/OG紹介はしてもらえますか?」への回答は、この会社を志望するかどうかを考えるときにいちばん読む価値があります。「公平性を期すため、また、個人情報保護の観点から、OBOG社員の紹介は行っておりません。ただし、ご自身でキャリアセンターなどを通して当社社員をお探しいただき、直接コンタクトを取っていただく分には構いません。なお、冬季開催のイベントでは現場社員と直接コミュニケーションを取っていただく機会を用意いたしますので、是非ご参加ください」。[2]
会社が紹介の窓口を作らないということは、卒業生が多い大学の学生だけが会社経由で先輩に会える、という状態が生まれないということです。しかも代わりの経路を2つ示しています。自分でキャリアセンター経由で探す道は閉じていないこと、そして冬のイベントで現場社員と話せる機会を用意していること。「先輩がいないから不利」という不安に、会社が制度で答えています。[2]
土俵2:新卒住宅費援助制度が、実家の遠さを前提にしている
採用FAQに「独身寮・社宅はあるのでしょうか?」という項目があり、回答はこうです。「独身寮及び新入社員向けの社宅はありませんが、新卒住宅費援助制度があります。これは、実家が通勤圏外にある新入社員に対して、入社後3年間、毎月の給与に家賃補助(4万/月)が追加支給される制度です。入居時の初期費用・引越し費用も会社が補助します」。地方から東京で働き始めるときの、最初の数十万円と毎月の負担が軽くなります。これは大学名ではなく、住んでいる場所で決まる支援です。[2]
土俵3:配属を、入社後の研修期間中に決める
「配属はどのように決まるのですか?」への回答は「配属については、入社後の新入社員研修期間中、電通総研のビジネス・業務内容に対する理解が深まったタイミングで、一人ひとりの将来のビジョンをヒアリングし、職務適性と併せて総合的に決定しています」。会社の中身を知ってから希望を出せる、ということです。就職活動の時点で会社の全部を理解していなくても不利にならない設計です。[2]
土俵4:入社後に、上司を通さず異動希望を出せる制度がある
「配属後の異動希望に関して、何か制度などはありますか?」への回答に「年に1回実施される『自己申告制度』があります。この制度は、個人のキャリアプランに沿った異動希望や社に対する意見などを、直属の上長を通さず、会社へ伝えることができるものです」とあります。加えて「社内で募集されているテーマ(ミッションと役割等)に社員が直接応募できる『社内公募制度』も活用されています」。最初の配属で全部が決まる会社ではありません。[2]
3つの職種。研修は東京で、その後もほとんどが東京
| 職種 | 内訳 |
|---|---|
| 技術職 | ITコンサルタント、システムエンジニア、プロジェクトマネージャー、データサイエンティスト等 |
| 営業職 | ソリューション営業、アカウント営業 |
| スタッフ職 | (募集要項に内訳の記載なし) |
会社の事業は3つの機能で説明されています。「シンクタンク」は、社内組織「オープンイノベーションラボ」と電通グループ内のシンクタンク「電通総研」の統合により2024年1月からスタートした新しい機能。「コンサルティング」は、製造業を中心とする企業の課題解決を支援するもの。「システムインテグレーション」は、製造業向け製品開発ソリューション事業や、金融・流通・サービス業向けシステム開発事業です。会社は「システムインテグレータの枠組みを超えて、社会の進化を実装する」ことを事業コンセプトだと説明しています。[3]
勤務地については採用FAQに具体的な答えがあります。「新入社員研修は東京で実施します。新入社員研修終了後の勤務地は、ほとんどが東京ですが、大阪・愛知・広島の可能性もあります」。募集要項の勤務地欄には、品川本社、中部支社、豊田支社、関西支社、広島支社が挙がっています。地元で働きたい人は、「ほとんどが東京」という一文を先に読んでおいてください。[1] [2]
働き方も公開されています。「所定勤務時間は9:30〜17:30(昼休み1時間含む)の7時間です。コアタイムの無いフレックスタイム制度が導入されており、事前に上長の承認が得られれば、勤務時間はある程度、個人の裁量に任されています」。テレワークについても「会社が認めた業務において、原則、自宅もしくは会社指定のテレワークオフィスでテレワークをすることができます」とあります。[2]
応募できる条件と、待遇
| 項目 | 公開されている内容 |
|---|---|
| 応募資格 | (1)2027年3月までに四年制大学もしくは大学院を卒業または卒業見込み (2)2027年4月に入社可能 (3)当社指定の日程で新卒採用の全選考に参加可能 |
| 対象となる学部学科及び専攻 | 全学部全学科、全専攻 |
| 募集人数 | 130〜150名程度を予定 |
| 初任給(2025年度実績) | 院了300,000円(院了手当20,000円含む)/学部卒280,000円 |
| 諸手当 | 在宅勤務等補助手当、通勤手当、時間外勤務手当、新卒住宅補助(実家が遠隔地の方対象)、こども手当、前払い退職金、確定拠出年金ほか |
| 昇給・賞与 | 昇給年1回、賞与年2回 |
| 勤務時間 | 9:30〜17:30(フレックスタイム制)所定労働時間7時間 |
| 休日休暇 | 完全週休二日制(土曜日、日曜日)、祝日、年末年始、有給休暇、リフレッシュ休暇(5年毎)、各種慶弔休暇ほか |
| 勤務地 | 品川本社、中部支社、豊田支社、関西支社、広島支社 |
所定労働時間が7時間という点も、他社と比べるときに効きます。1日8時間が標準の会社と比べて、同じ月給なら時間あたりの単価が高くなります。数字を並べるときは、金額だけでなく労働時間もそろえて比べてください。[1]
留学生についても記載があります。「留学生の採用はしているのでしょうか?」への回答は「積極的に採用しています。『電通総研 Personal Page』からエントリーの上、選考にご参加ください」。[2]
公開されている数字。何を指す数字かを添えて読む
| 項目 | 公開されている数値 |
|---|---|
| 募集人数 | 130〜150名程度を予定(2027年4月入社) |
| 初任給(2025年度実績) | 学部卒280,000円/院了300,000円(院了手当20,000円含む) |
| 所定労働時間 | 7時間(9:30〜17:30、昼休み1時間を含む) |
| 新卒住宅費援助 | 実家が通勤圏外の新入社員に、入社後3年間、毎月4万円の家賃補助。入居時の初期費用・引越し費用も会社が補助 |
| リフレッシュ休暇 | 5年毎 |
| シンクタンク機能の開始 | 2024年1月(オープンイノベーションラボとdentsu Japan内のシンクタンク「電通総研」の統合) |
採用人数130〜150名程度という数字は公開されていますが、応募者数は公表されていないので倍率は計算できません。「就職難易度」を1つの数字で示すことはできない、というのがこの会社についても正確な答えです。[1]
30日でやること。まず1回きりであることを踏まえて職種を決める
ここまでの内容を行動に落とします。以下は組み立て方の例で、この通りにやれば通るという意味ではありません。
- 1〜3日目:技術職・営業職・スタッフ職から1つを選ぶ。同じシーズンでは職種を変えても再応募できないと会社が明記しているので、ここが最大の分かれ目
- 4日目:応募資格の3条件を自分に当てはめる。とくに(3)の「当社指定の日程で、新卒採用の全選考に参加可能な方」。他社の選考と日程が重なりそうなら、先に確認しておく
- 5〜7日目:既卒の人は、FAQの「既卒でも問題ありませんか?→ 問題ありません」を確認したうえでエントリーする。応募資格(1)〜(3)を満たすかどうかだけが条件
- 8〜14日目:キャリアセンターに、この会社に卒業生がいるかを問い合わせる。会社は紹介をしないが「ご自身でキャリアセンターなどを通して当社社員をお探しいただき、直接コンタクトを取っていただく分には構いません」と書いている。動いた人だけが得られる情報
- 15〜20日目:冬季開催のイベントの案内を待つ。会社が「現場社員と直接コミュニケーションを取っていただく機会を用意いたします」と書いているので、ここが会社経由で社員に会える場になる
- 21〜30日目:エントリーシートに書く経験を1件仕上げる。会社が重視すると書いているのは「主体性、意欲の高さ、協調性、コミュニケーション能力」と「あなたらしさ」「ITビジネスに対する興味・熱意」。技術の実績ではないので、そこを無理に作らない
志望動機も、公開されている事実から組み立てられます。この会社はシンクタンク・コンサルティング・システムインテグレーションの3つを1社でつないでいると説明しているので、「調べる」「考える」「作る」のどこに自分の関心があるのかを言えると話が具体的になります。「大手だから」では、他の誰が書いても同じ文章になります。[3]
採用の条件・日程・待遇は年度によって変わります。ここに書いた内容は、すべて2026年9月9日に電通総研の公式採用サイトと各大学の公式サイトで確認したものです。応募の前に、必ず最新の募集要項を見てください。自分の場合にどの職種が合うか、経験をどう言葉にするかで迷ったときは、逆転就活塾の無料相談で一緒に整理することもできます。
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- 電通総研 新卒採用サイト 募集要項確認日:2026-09-09 / 応募資格3条件、募集職種、募集人数130〜150名程度、対象となる学部学科及び専攻「全学部全学科、全専攻」、初任給(2025年度実績)、諸手当、昇給・賞与、勤務時間、休日休暇、各種保険、勤務地
- 電通総研 新卒採用サイト 採用FAQ確認日:2026-09-09 / 既卒の応募可否、留学生の採用、選考で重視するポイント、同シーズンの重複応募の不可、OB/OG紹介を行わない方針と代替の経路、配属の決まり方、勤務地、テレワーク勤務制度、勤務時間、新卒住宅費援助制度、自己申告制度と社内公募制度
- 電通総研 新卒採用サイト 3分でわかる電通総研確認日:2026-09-09 / シンクタンク・コンサルティング・システムインテグレーションの3つの機能と事業コンセプトの説明
- 明治学院大学 就職関連データ確認日:2026-09-09 / 「就職内定者業種別比率・主な就職先(2023~2025年度)」のうち、文学部英文学科の「主な就職先」に(株)電通総研。一覧の直後に2026年5月1日現在と記載
- 神奈川大学 学部・学科別主な就職先一覧確認日:2026-09-09 / 「学部・学科別主な就職先一覧(2025年度)」のうち、法学部法律学科の「主な就職先企業」に株式会社電通総研
- 電通総研 新卒採用サイト データで見る電通総研確認日:2026-09-09 / 社員編と2026年卒内定者編に分けたデータのページ。この記事の時点では数値が文字として読み取れず、単位のラベルのみ確認