どの大学から入っているのか。大学側の資料で確かめる

会社は採用大学の一覧を公開していません。大学の側の資料で確認できたのは、次の2件です。どちらも文系の大学・学部です。[5] [6]

サイボウズを就職先として掲載している大学(大学公式資料・2026年9月9日確認)
大学・学部掲載されている資料対象年度
拓殖大学 政経学部「2025(令和7)年度 政経学部 就職データ」の主な就職先、●情報通信の欄に「サイボウズ」2025(令和7)年度
産業能率大学「卒業生の主な就職先 ※業種別、50音順」の情報処理/通信の欄に「サイボウズ(株)」2022年度〜2024年度
[5] [6]

拓殖大学の政経学部は政治学と経済学を学ぶ学部、産業能率大学は経営学部と情報マネジメント学部を置く大学です。どちらも情報系の学部ではありません。サイボウズが売っているのはグループウェア(会社の中の情報共有をまとめるソフト)なので、組織や仕事の進め方を学んだ人が製品を理解しやすい会社だと言えます。[5] [6]

ただしこの会社には、大学名の一覧より先に読むべきものがあります。応募の入口が4つに分かれていて、それぞれの対象が明記されていることです。[1]

会社が応募の入口について書いていること(引用)

サイボウズの募集要項・エントリーのページは、いきなり4つの入口の説明から始まります。[1]

  • 新卒採用:就業経験なし、または就業経験が1年未満の方
  • キャリア採用:就業経験があり、希望職種が決まっている方
  • ポテンシャル採用:就業経験があるが、希望職種の要件に満たさない、新しい職種にチャレンジしたい方
  • 障害者採用:障害者採用の職種だけでなく、どの職種にも応募いただけます
[1]

4つ目も見落とせません。障害者採用について「障害者採用の職種だけでなく、どの職種にも応募いただけます」と書かれています。障害者採用の枠が別の職種に限定されない、と明記している会社は多くありません。[1]

一方で、学歴や学部・学科についての記載は、募集要項・エントリーのページには見当たりませんでした。会社が大学名や専攻をどう扱っているかは公開されていないので、そこは「分からない」が正確です。職種ごとの要件については「職種ごとの要件は募集要項ページをご確認ください」と案内されており、職種によって変わります。[1] [2]

その代わり、会社が何を見ているかは公開されています。採用で大切にしていることのページには「サイボウズの採用では『マッチング』を最も大切にしています」「マッチングが成立するのは、『サイボウズが個人に期待すること』と『個人がサイボウズに期待すること』のバランスが取れているときです」と書かれ、その基準となる「人材要件」が3つ挙げられています。「Cultureを体現できること」「行動指針に沿った行動ができること」「役割を果たすことができること」です。[2]

大学名で差がつかない土俵は、この会社では4つある

選考のどこが大学名で動かないのかを、公開情報から特定します。この会社は「何を見るか」を長い文章で公開しているので、準備の方向を決めやすい部類です。

土俵1:会社が評価する5つの行動が、名前つきで公開されている

人材要件の2つ目「行動指針に沿った行動ができること」について、会社は5つの行動を挙げています。「あくなき探求(理想実現のために問題を深く探求し、Next Actionを設定する)」「学びを重ねる(役割/課題に取り組むために必要な知識と経験を重ね続ける)」「心を動かす(共感によって相手の行動を引き起こす)」「やり遂げる(成果に繋げるために、与えられた役割に取り組み続ける)」「果敢に挑む(高い理想に向かって、挑戦し続ける)」。エントリーシートに書く経験を、この5つのどれに当てはめるかで選べます。会社が名前を付けて公開しているので、当てずっぽうにならずに済みます。[2]

土俵2:会社の考え方を読み込んだ量が、そのまま差になる

サイボウズは「新卒採用まずはここから」というページを用意し、企業理念・製品と事業戦略・職種と業務内容・組織/風土・先輩社員の声の順に読む道筋を示しています。会社のオウンドメディア「サイボウズ式」、技術情報サイト「Cybozu Tech」、エンジニアブログ「Cybozu Inside Out」、事業戦略の動画「Cybozu Future Talk」まで案内されています。会社は「内定者からも『サイボウズ式を通じてサイボウズが掲げる理想や文化への理解が深まって志望動機が書きやすくなりました』といった声が多く寄せられています」と書いています。読む量は大学名で決まりません。ここは時間を使った人が有利になる部分です。[3]

土俵3:採用イベントのQ&Aで、聞きたいことを直接聞ける

会社は「サイボウズでは、さまざまな採用イベントを開催しています」として、参加できなかった場合もYouTubeにアーカイブ動画をアップしていると書いています。さらに「採用イベントの中で特にオススメなコンテンツは、参加者から出た質問に答える『Q&A』のパートです。参加いただいた方の満足度が高く、毎回『エントリーに向けて抱えていた不安や心配が解消された』といったアンケートをいただいています」とあります。先輩がいる大学が有利になる経路ではなく、参加した人が情報を得られる仕組みです。[3]

土俵4:給与を、自分から希望として出せる

入社後の話ですが、この会社を選ぶ理由になり得るので挙げます。給与と評価制度のページには「給与は本人の希望と会社からのオファーのバランスで決定しています」「給与改定時期に、『チームに対してどんな貢献ができるか』『給与に対する希望』『働き方や考慮してほしいこと』など、働くうえでの希望条件を整理してマネージャーに伝えることができます」と書かれています。さらに、オファー金額は「チームが必要とする条件やチームから見た貢献度、社内需要、社外の給与相場を参考に」決めるとあり、社外の相場を参照する理由も「メンバーを社内の価値で縛るのではなく、サイボウズ以外でも評価されるスキルを増やし、自立の意識を持ってもらうため」と説明されています。学歴で決まる年功の表があるのではなく、希望とオファーをすり合わせる仕組みです。[4]

職種はエンジニア職とビジネス職の2系統

会社の説明では「サイボウズのおける職種は、製品や製品を支える基盤をつくるエンジニア職と、その製品を広げ、お客様に使っていただけるようにサポートするビジネス職に大きく分類されます。ビジネス職種とエンジニア職の中で、それぞれまた職種が分かれますので、ぜひご自身の学びや興味に合わせてご応募下さい」とあります。[3]

会社の「仕事を知る」に並んでいる仕事の区分
区分内容
エンジニア系サービス・インフラの開発運用。モバイルエンジニア、セキュリティエンジニア、クラウド基盤などの職種ごとの情報発信あり
営業ビジネス系3本部のひとつ。特設サイトあり
カスタマーサービスビジネス系。カスタマーサクセス職の特設サイトあり
マーケティングビジネス系。特設サイトあり
システムコンサルティングビジネス系。特設サイトあり
コーポレート会社の基盤を支える部門
[3] [7]

主力の製品は4つで、kintone、サイボウズ Office、Garoon、メールワイズです。会社は「売上や利益より多くの人に使われることを優先し、現在の国内外の延べユーザー数(2025年11月時点)は1500万以上です」と書いています。事業は「300社以上のパートナー企業と協業して、ビジネスを拡大させながら成長を続けています」というエコシステム戦略で組まれており、販売パートナーと開発パートナーがいます。自社で全部売る会社ではない、という点は営業職を志望するときに知っておくべきことです。[3] [8]

配属については、2027年卒のビジネス職から入社前に配属先を決める取り組みを行っていると会社が案内しています。「27新卒ビジネス職 エントリー方法・職種の決まり方」というページで、その背景を説明しているとのことです。応募する年度によって扱いが変わる部分なので、必ず最新の案内を確認してください。[9]

応募できる条件と、働き方の制度

新卒採用の対象は「就業経験なし、または就業経験が1年未満の方」。これが応募できるかどうかの最初の線です。就業経験が1年以上ある場合は、希望職種が決まっていればキャリア採用、希望職種の要件を満たさないか新しい職種に挑戦したいならポテンシャル採用に分かれます。[1]

  • 働き方:「条件マッチング制度」があり、育児・介護や複業などにあわせて、たとえばフルリモートの週3勤務といった形で、仕事をする場所や時間を自分で決めることができると会社が説明
  • 考え方:「100人いたら100通りのマッチングがあっていい」。会社は社員数1000人を超えた段階で「100人100通りの働き方」という表現を「100人100通りのマッチング」に変えたと公開している
  • 給与改定:大きな給与改定は年に1回。ただし「緊急性が高い場合や働き方に変更がある場合には随時改定可能」
  • キャリア支援:興味がある部門への体験入部制度、異動希望を随時伝えられる制度(Myキャリ)、先輩のキャリアパスのインタビュー動画
  • 拠点:海外は2007年の上海進出以来、アメリカ、東南アジア、オセアニアへ拡大し、現在7拠点
[4] [8]

初任給・選考フロー・勤務地の具体的な条件は、募集要項・エントリーのページからは確認できませんでした。職種ごとの募集要項ページに書かれているので、志望する職種のページで必ず確認してください。ここに書かれていない金額を、他のサイトの数字で埋めることはしません。[1] [2]

公開されている数字。何を指す数字かを添えて読む

会社が公表している内容
項目公開されている内容
存在意義(Purpose)「チームワークあふれる社会を創る」。これを支える5つの文化(Culture)が採用のカルチャーフィットを測る基準になると明記
主力製品kintone、サイボウズ Office、Garoon、メールワイズの4つ
ユーザー数国内外の延べユーザー数1500万以上(2025年11月時点)
パートナー企業300社以上と協業
海外拠点7拠点。2007年に上海(中国)へ進出し、アメリカ、東南アジア、オセアニアへ拡大
社員規模社員数1000人を超えたと会社が記載(「100人100通りの働き方」から「100人100通りのマッチング」への表現変更の説明の中で)
生成AIの利用全社員がさまざまな生成AIツールを利用できる環境を整備(2026年6月時点の状況を公開)
[3] [8] [10]

ここで注意したいのは「ユーザー数1500万以上」という数字の意味です。会社が書いているとおり「国内外の延べユーザー数」で、しかも「売上や利益より多くの人に使われることを優先し」という文脈で出ています。売上高や利益の数字ではありません。会社の規模を知りたい場合は、会社のIR情報を見る必要があります。数字を見るときは、それが誰の何を指しているかを毎回確かめてください。[8]

もうひとつ、採用人数について。会社は「サイボウズの人的資本経営」というページに「採用人数や出社率など皆さんの気になる情報が載っています」と案内しています。この記事では会社の採用ページ内で確認できた内容だけを扱っているので、具体的な採用人数を知りたい人はそちらを見てください。[3]

30日でやること。まず自分がどの入口かを確かめる

ここまでの内容を行動に落とします。以下は組み立て方の例で、この通りにやれば通るという意味ではありません。

  1. 1日目:4つの入口のうち自分がどれかを確かめる。就業経験なし、または1年未満なら新卒採用。1年以上なら、希望職種が決まっているかどうかでキャリア採用かポテンシャル採用に分かれる。ここを間違えると、応募先ごと間違える
  2. 2〜3日目:プレエントリーフォームに登録する。会社は「ご登録いただいたメールアドレス宛に弊社の新卒採用に関する情報をお届けします」と書いている。採用イベントの案内もここから来る
  3. 4〜10日目:「新卒採用まずはここから」のページを、会社が示している順(企業理念 → 製品と事業戦略 → 職種と業務内容 → 組織・風土 → 先輩社員の声)に読む。順番まで会社が指定しているので、そのとおりに読む
  4. 11〜17日目:主力製品4つ(kintone、サイボウズ Office、Garoon、メールワイズ)のうち1つを、無料お試しで実際に触る。会社が「サイボウズ製品の無料お試しはこちら」と案内している。触った感想は、そのまま面接で話せる材料になる
  5. 18〜24日目:採用イベントに1つ参加する。参加できなければYouTubeのアーカイブを見る。Q&Aのパートで、自分が不安に思っていることを1つ質問する
  6. 25〜30日目:会社が挙げている5つの行動指針(あくなき探求/学びを重ねる/心を動かす/やり遂げる/果敢に挑む)から、自分が本当に当てはまる1つを選び、その場面を書く。5つ全部に当てはまるように書こうとしない

志望動機も、公開されている事実から組み立てられます。たとえばサークルやアルバイトで、連絡がLINEと紙とExcelに散らばって困った経験があるなら、この会社が売っているグループウェアがその散らばりをどう解くのかを調べて、自分が見た場面と結び付ける。これは自分にしか書けない出発点です。「働きやすい会社だから」では、他の誰が書いても同じ文章になります。[8]

採用の条件・日程・待遇は年度によって変わります。ここに書いた内容は、すべて2026年9月9日にサイボウズの公式採用サイトと各大学の公式サイトで確認したものです。応募の前に、必ず最新の募集要項を見てください。自分の場合にどの職種が合うか、経験をどう言葉にするかで迷ったときは、逆転就活塾の無料相談で一緒に整理することもできます。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. サイボウズ 採用情報 募集要項・エントリー確認日:2026-09-09 / 新卒採用・キャリア採用・ポテンシャル採用・障害者採用の4つの入口と、それぞれの対象の定義
  2. サイボウズ 採用情報 採用で大切にしていること確認日:2026-09-09 / マッチングの考え方、人材要件の3要素、行動指針として期待する5つの行動(あくなき探求・学びを重ねる・心を動かす・やり遂げる・果敢に挑む)の内容
  3. サイボウズ 採用情報 新卒採用まずはここから確認日:2026-09-09 / 読む順番の案内、企業理念、製品と事業戦略、エコシステム戦略、職種と業務内容、組織・風土、先輩社員の声、採用イベントとQ&Aについての説明、プレエントリーフォーム
  4. サイボウズ 採用情報 給与と評価制度確認日:2026-09-09 / 給与を本人の希望と会社のオファーで決める仕組み、給与改定の頻度、チームから見た貢献度の評価軸、社外の給与相場を参照する理由、成長支援とキャリア支援の制度
  5. 拓殖大学 政経学部 就職実績確認日:2026-09-09 / 2025(令和7)年度 政経学部 就職データの主な就職先、●情報通信の欄にサイボウズ
  6. 産業能率大学 卒業生の主な就職先確認日:2026-09-09 / 卒業生の主な就職先(※業種別、50音順、2022年度〜2024年度)の情報処理/通信の欄にサイボウズ(株)
  7. サイボウズ 採用情報 仕事を知る確認日:2026-09-09 / エンジニア系とビジネス系の仕事の区分(サービス・インフラの開発運用、営業、カスタマーサービス、マーケティング、システムコンサルティング、コーポレート)
  8. サイボウズ 採用情報 3分でわかるサイボウズ確認日:2026-09-09 / 企業理念、4つの製品と延べユーザー数1500万以上(2025年11月時点)、海外7拠点とグローバル展開、部門を超えた連携、条件マッチング制度と「100人100通りのマッチング」
  9. サイボウズ 採用情報 新卒採用(募集要項・エントリー)確認日:2026-09-09 / 新卒採用の参考情報の一覧。27新卒ビジネス職の業務内容、エントリー方法・職種の決まり方(2027年卒で入社前に配属先を決める取り組み)、内定者の就活体験記、新卒入社した先輩社員の声
  10. サイボウズ 採用情報 職場を知る確認日:2026-09-09 / 社内での生成AI利用状況(2026年6月時点)、オフィス、コミュニケーション方法、社内制度、オンボーディングと学習支援、給与と評価制度、キャリア支援、働く環境の各項目

次の選考準備に役立つ記事