どの大学から入っているのか。会社の記載と、大学側の公表資料
まず会社の側の記載から確認します。千葉興業銀行の募集要項には「採用実績校」という欄があり、そこに書かれているのは「全国の国公私立大学院、大学及び短期大学・専門学校」の一文です。個別の大学名は出ていませんが、国公私立を問わず、大学院から専門学校まで幅広く採っていると会社自身が書いています。同じ要項の「採用学部・学科」の欄は「全学部・全学科」です。[1]
次に、大学の側の資料を確認します。逆転就活コラムでは、大学が自分で出している進路資料を集めて、そこに載っている企業名を一つずつ確認しています。千葉興業銀行について、現時点で確認できたのは次の3つです。[3] [4]
| 大学・学部・学科 | 掲載されている資料と欄 | 対象年度 |
|---|---|---|
| 千葉商科大学 商経学部 | 就職実績「2025年度 商経学部 就職実績」に「株式会社千葉興業銀行」 | 2025年度(2026年3月卒業者) |
| 千葉商科大学 政策情報学部 | 同「2025年度 政策情報学部 就職実績」に「株式会社千葉興業銀行」 | 2025年度(2026年3月卒業者) |
| 大東文化大学 文学部 中国文学科 | 文学部 就職実績「主な就職先」に「株式会社千葉興業銀行」 | 2022年3月〜2024年3月卒業生 |
大東文化大学の中国文学科から入っている、という事実に注目してください。銀行だから経済学部や商学部でないと、という前提が成り立っていません。会社が「全学部・全学科」「出身学部や学科は一切不問」と書いていることと、大学側の資料が一致しています。[1] [2] [4]
政策情報学部という学部名も、金融と直接は結びつきません。千葉商科大学からは商経学部と政策情報学部の2学部に社名があり、同じ大学の中でも複数の入口があることが分かります。[3]
会社が学歴について書いていること(引用)
採用FAQの回答が、この記事のテーマにそのまま答えています。「経済や金融を専攻していないと、採用選考に不利ですか。」への回答はこうです。「不利ではありません。『経済や金融を勉強していないから不安』という声はたくさんありますが、出身学部や学科は一切不問です。銀行員として必要な知識は、入行後、新入行員育成プログラムに基づく集合研修や、配属後のOJTなどで身につけられますので、心配は不要です」。[2]
「一切不問」という強い言い方をしている点、そして「という声はたくさんあります」と、実際に多くの学生が不安を持っていることを認めたうえで答えている点が特徴です。大学名についての記載はないので、そこは「公開されていない」が正確な答えです。ただし採用実績校の欄に「全国の国公私立大学院、大学及び短期大学・専門学校」と書かれている以上、特定の大学に限っていないことは分かります。[1] [2]
選考の基準についても明確です。「〈ちば興銀〉は人物重視の採用を行っています。採用においては、面接を重視しますので面接にて『皆さん自身』をどんどんアピールしてください」。面接を重視すると書いている以上、そこで話す内容が勝負になります。[2]
求める人材像も、会社独自の言葉で書かれています。「『誰でもいい』ではなく『あなたが必要』と言われたい!」「お互いに、頼り 頼られる。それができるチームは強い。それは一人ひとりが『自分が本当に必要とされている』と感じる場所」。会社はこれを「鶏口人材」と呼んでいます。大きな組織の末端になるより、自分が必要とされる場所で力を発揮したい人に向けたメッセージです。[1]
応募資格も、既卒に開かれています。「2028年3月に卒業見込みの大学院生・大学生・短大生・専門学校生」に加えて「2025年3月以降に、大学院・大学・短大・専門学校を卒業されている方」。2025年・2026年・2027年に卒業した人も、同じ新卒の要項で応募できます。就業経験の有無についての条件は書かれていませんでした。[1]
大学名で差がつかない土俵は、この会社では4つある
「学歴に頼らず勝負する」というのは気持ちの問題ではなく、選考のどの部分が大学名で動かないかを見つけて、そこに時間を使うということです。千葉興業銀行の公開情報から特定できるのは次の4つです。
土俵1:会社が採用実績校を「全国の国公私立大学院、大学及び短期大学・専門学校」と書いている
多くの会社は採用実績校を大学名の一覧で出すか、まったく公開しないかのどちらかです。千葉興業銀行はその中間で、「全国の国公私立」と範囲を示しています。特定の大学に限っていないことが、会社の文書で確認できます。学部・学科についても「全学部・全学科」「一切不問」と2か所で書かれています。[1] [2]
土俵2:卒業後3年分、新卒の枠が開いている
応募資格に「2025年3月以降に、大学院・大学・短大・専門学校を卒業されている方」が含まれています。大学だけでなく短大・専門学校の卒業者も対象で、しかも卒業から3年分さかのぼれます。在学中の就職活動がうまくいかなかった人にとって、締切が3年分あるということです。[1]
土俵3:転居を伴う転勤が原則なく、勤務地が数字で分かる
勤務地の欄には「千葉興業銀行の各拠点(千葉県内72店、都内2店、出張所6か所)、ローンプラザ2か所(2026年3月31日現在)」と、店舗数まで書かれています。配属先の欄には「原則、転居を伴う転勤はなし」と明記され、FAQでも「渉外担当の場合、転勤は2年から3年に1度くらいの頻度であります。転居を伴う転勤は原則的にありません」と重ねて説明されています。千葉県内で働き続けたい人にとって、これは条件として明確です。[1] [2]
土俵4:採用人数が5か年分公開されていて、枠の大きさが分かる
採用人数は2022年度から2026年度まで5年分が公開されています。2026年度実績58名(大卒58名)、2025年度実績58名(大卒58名)、2024年度実績65名(大学院卒1名、大卒64名)、2023年度実績50名(大卒49名、短大卒1名)、2022年度実績42名(大卒40名、短大卒2名)。42名から58名へ増えてきていることが分かります。5年分を出している会社は多くありません。[1]
職種を限定しない採用と、入行後の進み方
千葉興業銀行の募集職種は「銀行業務全般(法人・個人コンサルティング業務、企画業務、システム業務、リスク管理業務等)」の1本です。会社はその理由を明記しています。「本人の将来のキャリアの選択肢と可能性を広く確保するため、入行時には原則としてポジションを限定しておりません」。[1]
入行後の流れも書かれています。「1、2年目はジョブローテーションを通してさまざまな業務を学んでいただき、また、自身の適性や強みについて考えていただく期間としています。配属や異動は、本人のキャリアビジョン・志向・強み・適性等を考慮して決定します」。最初の2年で複数の業務を経験し、そのあと方向を決める設計です。[1]
希望を伝える仕組みも制度化されています。FAQの「支店や部署の異動希望は出せますか。」への回答には2つの制度が挙がっています。「所属する部署の上司に自らの目標や方向性、今後の取組みたい業務やそれらを実現するためのプランを話し合う『自己申告制度』」と、「本部専門職・各種プロジェクトチームなどの業務に自らチャレンジできる制度である『CKBジョブマッチング』」。後者は自分から手を挙げる仕組みです。[2]
採用サイトには、仕事を理解するためのコンテンツが揃っています。「仕事紹介」「プロジェクト事例紹介」「先輩行員インタビュー」「能力開発支援」「キャリア開発支援」「仕事と生活の両立支援」「若手行員"ぶっちゃけ"座談会」「仕事×子育て座談会」「私の鶏口人材観」「ちば興銀の地元愛語り」。座談会の名前に「ぶっちゃけ」と付いているところに、会社の姿勢が表れています。[1]
選考の流れは、合同説明会・学内説明会 → 各種イベント → エントリーシート → WEB適性検査 → 面接(複数回)→ 内々定です。会社は「エントリーシートの提出、WEB適性検査の受検を経て、面接(複数回を予定しています)へと進み、内々定の運びとなります」と説明しています。WEB適性検査は対策で埋められる部分です。[1]
応募できる条件と、公開されている待遇
| 年度 | 採用人数 | 内訳 |
|---|---|---|
| 2026年度実績 | 58名 | 大卒58名 |
| 2025年度実績 | 58名 | 大卒58名 |
| 2024年度実績 | 65名 | 大学院卒1名、大卒64名 |
| 2023年度実績 | 50名 | 大卒49名、短大卒1名 |
| 2022年度実績 | 42名 | 大卒40名、短大卒2名 |
- 応募資格:2028年3月に卒業見込みの大学院生・大学生・短大生・専門学校生/2025年3月以降に、大学院・大学・短大・専門学校を卒業されている方
- 採用実績校:全国の国公私立大学院、大学及び短期大学・専門学校。採用学部・学科:全学部・全学科
- 初任給:大学院卒、大学卒、短期大学卒、専門学校卒とも280,000円
- 昇給は年1回(7月)、賞与は年2回(6月・12月)。諸手当は家族手当・通勤手当・住宅手当ほか
- 勤務地:千葉県内72店、都内2店、出張所6か所、ローンプラザ2か所(2026年3月31日現在)。原則、転居を伴う転勤はなし
- 勤務時間:8:35〜17:00(フレックスタイム制あり)。1日の標準勤務時間7時間25分、コアタイム10:00〜15:00
- 休日:土曜日・日曜日・祝日・1月2日および3日・12月31日・そのほか銀行が指定した日
- 選考方法:面接・適性試験等
- 福利厚生:社会保険・行員融資・財形貯蓄・行員持株会・各種健康管理制度・育児休業・介護休業・健康保険組合ほか。諸施設は家族寮・各種保養施設ほか
初任給が「大学院卒、大学卒、短期大学卒、専門学校卒 280,000円」と、学歴に関係なく同額である点は珍しい書き方です。多くの会社は学歴の段階ごとに額を分けています。会社がその理由を説明していないので、こちらから理由を推測することはしませんが、事実として押さえておく価値があります。[1]
休暇の制度も細かく公開されています。年間20日で未使用分は次年度へ繰越可能。加えて制度休暇として、連続休暇(1年に1回、連続した5営業日)、ミニ連続休暇(上期・下期にそれぞれ1回、連続した2営業日)、ゆうゆう休暇(1年度中に3営業日、単日・連続を問わない)、四季休暇(4半期ごとに1営業日)、エンジョイライフ休暇(10営業日、勤続5年以上かつ指定の年齢到達者が対象)、半日休暇。産前産後休暇・育児休業・配偶者出産特別休暇・子の看護のための特別休暇・ボランティア休暇なども挙げられています。[1]
連続5営業日の休暇が制度としてあるのは、銀行の特徴です。不正防止のために担当者を一定期間職場から離す仕組みが、制度化されています。四季休暇のように四半期ごとに1日取る制度もあり、休みの取り方が細かく設計されています。[1]
千葉県の銀行を志望するときに、確認できること
勤務地の欄に書かれた店舗数が、この銀行の輪郭を示しています。「千葉県内72店、都内2店、出張所6か所」「ローンプラザ2か所」(2026年3月31日現在)。72店のうち大半が千葉県内で、都内は2店だけです。千葉県に密着した銀行だということが、数字ではっきり分かります。[1]
この数字は、志望動機を書くときにも使えます。「地域に貢献したい」という言葉だけでは、他の誰が書いても同じ文章になります。72店という規模の銀行が千葉県の何を支えているのか、自分が知っている千葉県の場所や産業と結びつけて話せると、内容が具体的になります。[1]
採用サイトには「ちば興銀の成り立ちとビジョン、サステナビリティ」「頭取から皆さんへ」「ちば興銀の地元愛語り」というコンテンツが用意されています。地域について会社がどう考えているかを、これらのページから読み取れます。「私の鶏口人材観」というページもあり、会社が求める人材像を行員自身の言葉で説明する構成になっています。[1]
教育についても、FAQに具体的な説明があります。「銀行員として必要な知識は、入行後、新入行員育成プログラムに基づく集合研修や、配属後のOJTなどで身につけられますので、心配は不要です」。金融の知識がない状態で入っても、順を追って学ぶ道筋が用意されている、ということです。採用サイトには「能力開発支援」「キャリア開発支援」のページもあります。[1] [2]
もう1つ、この銀行を志望するなら押さえておきたい点があります。会社は「一人ひとりの従業員とのコミュニケーション機会を多く設定し、本人の自律的なキャリア開発を支援しています」と、募集要項とFAQの両方で同じことを書いています。自己申告制度とCKBジョブマッチングという2つの具体的な制度名も挙げられています。会社が繰り返し書いていることは、面接でも聞かれる可能性が高い部分です。[1] [2]
30日でやること。大学名では動かない部分から埋める
ここまでの内容を、行動に落とします。以下は組み立て方の例で、この通りにやれば通るという意味ではありません。
- 1〜3日目:応募資格に自分を当てはめる。2028年3月卒業見込み、または2025年3月以降に卒業していれば応募できる。短大・専門学校の卒業者も対象
- 4〜7日目:勤務地の条件を確認する。千葉県内72店、都内2店で、原則として転居を伴う転勤はない。自分の生活の前提と合うかを、ここで判断する
- 同じ週:採用ホームページからエントリーする。「エントリー後のマイページ内で仕事体験イベントや選考のお知らせや申し込みなどを随時ご案内します」と会社が書いているので、ここに入らないと情報が届かない
- 8〜14日目:「ちば興銀の成り立ちとビジョン、サステナビリティ」と「ちば興銀の地元愛語り」を読み、千葉県について自分が知らなかったことを3つ書き出す
- 15〜21日目:WEB適性検査の対策を始める。選考の流れではエントリーシートの次に置かれている。対策で埋められる部分
- 22〜30日目:「あなたが必要」と言われた経験を1件、200字で書く。会社が求める人材像として「『誰でもいい』ではなく『あなたが必要』と言われたい!」と掲げている以上、この形の経験がそのまま噛み合う。面接を重視すると会社が明記しているので、書いたものを口頭で説明する練習まで行う
志望動機も、公開されている事実から組み立てます。たとえば「千葉県内72店、都内2店」という店舗の構成を見て、この銀行がどこで誰を相手にしているかを理解したうえで、自分が関わりたい場面を話せるなら、それは自分の言葉で話せる出発点です。「地元の銀行だから」だけでは、他の誰が書いても同じ文章になります。[1]
採用の条件・日程・待遇は年度によって変わります。ここに書いた内容はすべて2026年9月9日に会社の公式サイトと各大学の公式サイトで確認したものです。応募の前に、必ず最新の募集要項を見てください。自分の場合にどう準備するか、経験をどう言葉にするかで迷ったときは、逆転就活塾の無料相談で一緒に整理することもできます。
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- 千葉興業銀行 新卒採用サイト 採用情報/募集要項確認日:2026-09-09 / 応募資格(2028年3月卒業見込みと2025年3月以降の卒業者)、募集職種と入行後のジョブローテーション、採用実績校「全国の国公私立大学院、大学及び短期大学・専門学校」、採用学部・学科「全学部・全学科」、採用人数5か年、選考方法、勤務地の店舗数と原則転居を伴う転勤なし、勤務時間とフレックス、休日・休暇の各制度、初任給280,000円、昇給賞与・諸手当・福利厚生、内々定までの流れ、求める人材像(鶏口人材)
- 千葉興業銀行 新卒採用サイト よくあるご質問確認日:2026-09-09 / 応募方法、採用選考の基準(人物重視・面接を重視)、「出身学部や学科は一切不問です」、福利厚生、自己申告制度とCKBジョブマッチング、異動や転勤の頻度と転居を伴う転勤が原則ないこと
- 千葉商科大学 就職実績確認日:2026-09-09 / 「2025年度 商経学部 就職実績」「2025年度 政策情報学部 就職実績」に「株式会社千葉興業銀行」。2026年3月卒業者
- 大東文化大学 文学部 就職実績確認日:2026-09-09 / 中国文学科「〔2022.3〜2024.3卒業生の主な就職先〕」に「株式会社千葉興業銀行」