どの大学から入っているのか。人数まで公開している大学がある
会社が採用大学を公開していなくても、大学の側が「この会社に就職した」と公表していることがあります。逆転就活コラムでは、大学が自分で出している進路資料を集めて、そこに載っている企業名を一つずつ確認しています。七十七銀行について、現時点で確認できたのは次の7つの学部です。中央大学と岩手大学は人数まで公表しています。[3] [4] [5] [6] [7] [8] [9]
| 大学・学部 | 掲載されている資料と欄 | 対象年度 | 人数 |
|---|---|---|---|
| 中央大学 文学部 | 2025年度卒業生の主な就職先(就職者2名以上の企業・機関)に「七十七銀行」 | 2025年度(2026年4月9日現在) | 2名 |
| 岩手大学 人文社会科学部 | 卒業生 進路先一覧の勤務先都道府県「宮城県」の欄に「株式会社七十七銀行」 | 令和7(2025)年度 | 1名 |
| 東北学院大学 経済学部 | 過去3年間の主な進路実績の金融業の欄に「七十七銀行」 | 2022〜2024年度 | 記載なし |
| 東北学院大学 経営学部 | 同 経営学部の金融業の欄に「七十七銀行」 | 2022〜2024年度 | 記載なし |
| 東北学院大学 法学部 | 同 法学部の金融業の欄に「七十七銀行」 | 2022〜2024年度 | 記載なし |
| 東北学院大学 文学部 | 同 文学部の金融業の欄に「七十七銀行」 | 2022〜2024年度 | 記載なし |
| 国士舘大学 政経学部 | 政経学部 卒業後の進路「主な就職先」に「七十七銀行」 | 資料に対象年度の明記なし | 記載なし |
この表で目を引くのは、文学部が2つ入っていることです。中央大学の文学部と東北学院大学の文学部。国士舘大学の政経学部、岩手大学の人文社会科学部も含めて、経済・商学部だけの会社ではないことが分かります。次の節で見るとおり、会社も採用学部を「全学部全学科」と書いています。[3] [6] [9]
もう1つ、地域の広がりにも注目してください。七十七銀行は宮城県の銀行ですが、確認できた大学は東京(中央大学・国士舘大学)、岩手(岩手大学)、宮城(東北学院大学)に分かれています。岩手大学の資料では、勤務先都道府県が「宮城県」と記録されたうえで七十七銀行に1名という書かれ方です。県外の大学から宮城で働く道が、実際にあることを示しています。[3] [4] [5] [9]
会社が学歴について書いていること(引用)
七十七銀行の募集要項には「採用学部」という欄があり、そこに書かれているのは「全学部全学科」の一言です。大学名についての記載はないので、そこは「公開されていない」が正確な答えです。推測でランキングを作った記事は、会社の基準ではありません。[1]
業務内容は「銀行業務全般」の1つだけで、職種を細かく分ける形にはなっていません。分かれているのは勤務地の条件です。「F(フリー)コース:転居を伴う転勤のあるコース」「A(エリア)コース:原則として転居を伴う転勤のないコース」の2つです。[1]
選考フローも5段階で公開されています。「01 MY PAGE登録 → 02 エントリーシート提出 → 03 面接(複数回)→ 04 適性検査受検 → 05 内々定」。注記に「※選考ステップや開催形式が異なる場合がございます。」とあります。[1]
ここで気づいてほしいのは、面接が適性検査より前に置かれていることです。多くの会社は「エントリーシート → 適性検査 → 面接」の順ですが、七十七銀行は面接(複数回)の後に適性検査が来ます。書類と適性検査で絞ってから会う、という作りではありません。会って話す機会が先にある、と読めます。[1]
大学名で差がつかない土俵は、この会社では4つある
「学歴に頼らず勝負する」というのは気持ちの問題ではなく、選考のどの部分が大学名で動かないかを見つけて、そこに時間を使うということです。七十七銀行の公開情報から特定できるのは次の4つです。
土俵1:採用学部が「全学部全学科」と要項に書かれている
前の節のとおりです。専攻を理由に応募をあきらめる必要はありません。実際、大学側の資料でも中央大学文学部・東北学院大学文学部・国士舘大学政経学部・岩手大学人文社会科学部と、学部がばらけています。「銀行は経済学部でないと」という前提は、この会社では成り立ちません。[1] [3] [6] [9]
土俵2:転勤の有無を、応募の時点で選べる
FコースとAコースの違いは勤務地の条件だけで、業務内容は「銀行業務全般」で共通です。Aコースは「原則として転居を伴う転勤のないコース」と明記されています。宮城県で暮らし続けたい人、家族の事情がある人にとって、これは初任給より大きい条件です。大学卒の初任給はFコース260,000円、Aコース245,000円で、差は15,000円です(2026年7月実績)。[1]
土俵3:面接が適性検査より先に置かれている
選考フローが「エントリーシート提出 → 面接(複数回)→ 適性検査受検」の順であることは、準備の順番を変える情報です。適性検査の点数で会う前に落とされる作りではありません。エントリーシートを出したら、次は話す準備をしてください。ここは大学名では動かない部分です。[1]
土俵4:採用人数が3年分、男女の内訳つきで公開されている
採用人数は2024年度89名(男性47名・女性42名)、2025年度82名(男性41名・女性41名)、2026年度80名(男性44名・女性36名)。3年とも80〜90名の規模で、男女の比率もほぼ半々です。加えて中途採用比率も公開されていて、2023年度17.6%、2024年度16.0%、2025年度23.4%と推移しています。枠の大きさと、新卒以外からも入っている割合の両方が分かります。[1]
2つのコースと、公開されている数字
| 項目 | F(フリー)コース | A(エリア)コース |
|---|---|---|
| コースの定義 | 転居を伴う転勤のあるコース | 原則として転居を伴う転勤のないコース |
| 業務内容 | 銀行業務全般 | 銀行業務全般 |
| 採用学部 | 全学部全学科 | 全学部全学科 |
| 大学卒 初任給 | 260,000円 | 245,000円 |
| 大学院卒 初任給 | 262,000円 | 247,000円 |
| 勤務地 | 当行本支店 | 当行本支店 |
| 項目 | 2024年度 | 2025年度 | 2026年度 |
|---|---|---|---|
| 採用人数 | 89名 | 82名 | 80名 |
| (男性) | 47名 | 41名 | 44名 |
| (女性) | 42名 | 41名 | 36名 |
中途採用比率も別に公開されています。2023年度17.6%、2024年度16.0%、2025年度23.4%。2025年度は4人に1人近くが中途入社という計算になります。地方銀行が新卒だけで人を集める時代ではなくなっていることを示す数字です。志望する側にとっては、いま新卒で入らなくても後から入る道がある、という意味にもなります。[1]
会社を知る材料も採用サイトに揃っています。「77を知る」として企業概要、経営計画、サステナビリティの推進、地方創生、海外ビジネス支援、DXへの取組み、FIELD、CAREER DEVELOPMENT、DIVERSITY・EQUITY & INCLUSION、PEOPLE。地方銀行でありながら「海外ビジネス支援」が独立した項目として置かれている点は、志望動機を考えるときの手がかりになります。[2]
社員紹介も、キャリア行員と新入行員に分かれています。座談会(TALK)は女性管理職編、グローバル編、新入行員編の3本。さらに「77×理系」という理系向けのページも別に用意されています。採用学部が全学部全学科である以上、理系から銀行に入る道も想定されている、ということです。[2]
福利厚生と休日も要項に書かれています。福利厚生制度は各種社保、住宅融資、持株会、財形、年金基金など。休日休暇は完全週休2日制、祝日、年末年始、連続休暇(9日間)年2回、慶弔休暇など。施設は社宅、寮、研修所、総合グラウンド、体育館。受動喫煙防止措置は事業所敷地内完全禁煙です。[1]
応募できる条件と、生活に関わる制度
- 業務内容:銀行業務全般。採用学部:全学部全学科
- コース:F(フリー)=転居を伴う転勤のあるコース/A(エリア)=原則として転居を伴う転勤のないコース
- 初任給(2026年7月実績):Fコースは大学院卒262,000円・大学卒260,000円。Aコースは大学院卒247,000円・大学卒245,000円
- 勤務地:当行本支店
- 休日休暇:完全週休2日制、祝日、年末年始、連続休暇(9日間)年2回、慶弔休暇など
- 福利厚生制度:各種社保、住宅融資、持株会、財形、年金基金など
- 施設:社宅、寮、研修所、総合グラウンド、体育館など
- 受動喫煙防止措置:事業所敷地内完全禁煙
- 選考フロー:MY PAGE登録 → エントリーシート提出 → 面接(複数回)→ 適性検査受検 → 内々定
休日の欄にある「連続休暇(9日間)年2回」は、他の銀行と比べても長い部類です。銀行には不正防止のために担当者を一定期間職場から離す仕組みがあり、それが制度化されたものですが、9日間を年2回というのは、本コラムがこれまでに確認した地方銀行のなかでも手厚い設定です。参考までに、武蔵野銀行は連続休暇7日間(土日祝を利用して最長10日)、千葉興業銀行は連続5営業日、南都銀行はリフレッシュ休暇最大9日間を年2回としています。[1]
施設に研修所・総合グラウンド・体育館が並んでいる点も、地方銀行らしい特徴です。自前の研修施設を持っているということは、入行後の教育を社内で回す前提だということでもあります。金融の知識がない状態で入る人にとっては、そこが受け皿になります。[1]
初任給のコース差は15,000円です。年間では18万円の差になりますが、Aコースは転居を伴う転勤が原則ありません。引っ越しの費用や生活の組み替えを何度も経験するかどうかの差なので、金額だけで判断しないでください。[1]
宮城の銀行を志望するときに、確認できること
七十七銀行の採用サイトは「77を知る」の下に、企業概要、経営計画、サステナビリティの推進、地方創生、海外ビジネス支援、DXへの取組みを並べています。「地方創生」と「海外ビジネス支援」が並んでいるのが、この銀行の説明のしかたです。[2]
地方銀行の志望動機は「地域に貢献したい」で止まりがちです。それでは他の誰が書いても同じ文章になります。七十七銀行の場合、会社が「海外ビジネス支援」を独立した項目として置いているので、地域の企業が海外に出ていくのを支える、という切り口が使えます。国内の融資と預金だけの仕事ではない、ということです。[2]
もう1つ、この銀行を志望するなら知っておきたい構造があります。東北学院大学の進路実績を見ると、金融業の欄に青森銀行、秋田銀行、岩手銀行、きらやか銀行、七十七銀行、荘内銀行、仙台銀行、東邦銀行、北日本銀行といった東北各県の銀行が並んでいます。東北で銀行を志望する学生にとって、七十七銀行はその中の1つとして比べられる立場にある、ということです。なぜ七十七銀行なのかを説明できる準備が要ります。[5] [6] [7] [8]
比べる材料は、この記事で挙げた条件がそのまま使えます。採用学部が全学部全学科であること、FコースとAコースで転勤の有無を選べること、採用人数が80〜90名規模であること、連続休暇が9日間年2回であること。他行の要項と同じ項目で並べて、自分にとってどこが違うのかを言えるようにしてください。[1]
採用サイトには「DIVERSITY・EQUITY & INCLUSION」のページもあり、女性管理職編の座談会が公開されています。採用人数の男女の内訳が3年ともほぼ半々であることと合わせて読むと、会社がこの点をどう扱っているかが見えてきます。[1] [2]
30日でやること。大学名では動かない部分から埋める
ここまでの内容を、行動に落とします。以下は組み立て方の例で、この通りにやれば通るという意味ではありません。
- 1〜3日目:募集要項の採用学部の欄を確認する。「全学部全学科」なので、学部を理由に外されることはない
- 4〜7日目:FコースとAコースのどちらで応募するか決める。業務内容は同じで、違うのは転居を伴う転勤の有無と初任給15,000円。宮城で暮らし続けたいかどうかで決める
- 同じ週:MY PAGEに登録する。選考フローの最初のステップで、ここに入らないと案内が届かない
- 8〜14日目:「77を知る」の企業概要・経営計画・地方創生・海外ビジネス支援を読み、宮城県と東北について自分が知らなかったことを3つ書き出す
- 15〜21日目:面接の準備をする。この会社は選考フローで面接(複数回)が適性検査より前に置かれている。適性検査の対策より、話す内容を先に用意する
- 22〜30日目:「なぜ東北の他の銀行ではなく七十七銀行なのか」を200字で書く。東北学院大学の進路実績を見ると青森・秋田・岩手・きらやか・荘内・仙台・東邦・北日本と各行が並んでいて、実際にこの問いが立つ。募集要項の条件(全学部全学科、2コース、採用人数、連続休暇)を他行と比べたうえで答える
志望動機も、公開されている事実から組み立てます。たとえば会社が「海外ビジネス支援」を独立した項目として掲げていることを踏まえ、地域の企業が外に出ていくのを支える仕事に関心を持った理由を説明できるなら、それは自分の言葉で話せる出発点です。「地元に貢献したいから」だけでは、他の誰が書いても同じ文章になります。[2]
採用の条件・日程・待遇は年度によって変わります。ここに書いた内容はすべて2026年9月9日に会社の公式サイトと各大学の公式サイトで確認したものです。応募の前に、必ず最新の募集要項を見てください。どちらのコースが自分に合うか、経験をどう言葉にするかで迷ったときは、逆転就活塾の無料相談で一緒に整理することもできます。
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- 七十七銀行 採用情報 新卒採用 募集要項等確認日:2026-09-09 / 業務内容、初任給(FコースとAコースの定義と学歴別の額・2026年7月実績)、勤務地、福利厚生制度、休日休暇(連続休暇9日間年2回)、施設、受動喫煙防止措置、採用学部「全学部全学科」、採用人数3か年と男女の内訳、中途採用比率3か年、選考フロー5段階
- 七十七銀行 採用情報 新卒採用確認日:2026-09-09 / 採用サイトの構成(77を知る=企業概要・経営計画・サステナビリティの推進・地方創生・海外ビジネス支援・DXへの取組み・FIELD・CAREER DEVELOPMENT・DIVERSITY EQUITY & INCLUSION・PEOPLE)、社員紹介と座談会3本、77×理系のページ
- 中央大学 2025年度卒業生の主な就職先(文学部)確認日:2026-09-09 / 2026年4月9日現在。就職者2名以上の企業・機関の一覧に「七十七銀行」2名
- 岩手大学 令和7(2025)年度 人文社会科学部卒業生 進路先一覧確認日:2026-09-09 / 産業分類・勤務先都道府県・進学就職先名称・人数の一覧。勤務先都道府県「宮城県」の欄に「株式会社七十七銀行」1名
- 東北学院大学 経済学部 過去3年間の主な進路実績確認日:2026-09-09 / 2022〜2024年度。金融業の欄に「七十七銀行」。同じ欄に青森銀行・秋田銀行・岩手銀行・きらやか銀行・荘内銀行・仙台銀行など東北各県の銀行が並ぶ
- 東北学院大学 経営学部 過去3年間の主な進路実績確認日:2026-09-09 / 2022〜2024年度。金融業の欄に「七十七銀行」
- 東北学院大学 法学部 過去3年間の主な進路実績確認日:2026-09-09 / 2022〜2024年度。金融業の欄に「七十七銀行」
- 東北学院大学 文学部 過去3年間の主な進路実績確認日:2026-09-09 / 2022〜2024年度。金融業の欄に「七十七銀行」
- 国士舘大学 政経学部 卒業後の進路確認日:2026-09-09 / 「主な就職先」に「七十七銀行」。資料に対象年度の明記なし