就職率100%と国家試験合格率は別の数字

大学の進路決定状況は、2025年度卒業生について2026年5月1日現在、社会福祉学部社会福祉学科の卒業者219人、就職希望者203人、就職者203人、進学者4人を掲載しています。2025年9月卒業生も含む集計です。[1]‌​​​‌​​‌‌​‌​‌​​​​​‌‌‌‌​​​​‌‌​‌​‌‌‌​​​‌​​​‌‌​‌‌​​​‌‌​​‌‌​​‌​​‌​​‌

就職率100%は就職希望者203人を分母としています。卒業者219人全員が就職したという意味でも、全員が福祉の専門職に就いたという意味でもありません。国家資格の取得や、特定の勤務先への採用を保証する数字として使わないようにしましょう。

2026年2月実施の国家試験・通学課程の新卒受験者
試験受験者合格者合格率
第38回 社会福祉士124人96人77.4%
第28回 精神保健福祉士23人22人95.7%
[2] [3]

この試験結果の分母は、それぞれの新卒受験者です。学部の卒業者全体や就職希望者とは異なります。大学は通信課程の結果も別に掲載しているため、通学課程の数字と混ぜて使わないことが大切です。[3]

福祉・医療と一般企業の進路を確認する

過去3年間の主な就職先の福祉・医療欄には、大阪市社会福祉協議会、京都府社会福祉協議会、京都府社会福祉事業団、南山城学園、大阪大学医学部附属病院、関西医科大学附属病院などが掲載されています。日本保育サービスやベネッセスタイルケアなどの例もあります。[4]

一般企業欄には、イビデン、きんでん、時事通信社、西日本旅客鉄道、日本新薬、ニトリ、阪急電鉄などが掲載されています。学部の学びを福祉施設だけに限定せず、仕事内容に関心を持って候補を比較できます。[4]

一覧は「過去3年間」とされていますが、起点・終点の年は明記されていません。2025年度だけの結果ではなく、個社の人数や採用職種も分かりません。病院の名前があっても、全員が医療ソーシャルワーカーとして採用されたと推測することはできません。

勤務先を比べる際は、法人名に加えて、配属施設、担当する利用者や業務、必要資格、教育体制を確認します。大手企業の場合も、会社名だけで自分の仕事を想像せず、募集職種の内容を読みましょう。

公務員20人の中には複数の職種がある

大学の2025年度卒業生の公務員進路表は、社会福祉学部の計20人を掲載しています。国家公務員は事務職1人、社会福祉士1人、法務教官2人、地方公務員は事務職5人、警察官3人、社会福祉士6人、相談員1人、保育教諭1人です。2026年5月1日現在の実績です。[5]

20人全員を福祉職採用者や行政事務職採用者として扱うことはできません。受験者数は分からないため、公務員試験の合格率もこの表から計算できません。希望する自治体や機関の採用区分に合わせて、資格条件と試験内容を確認します。

進路ごとの準備を分ける(編集部の提案)
方向確認する条件経験を説明する材料
福祉・医療の専門職職種、必要資格、担当分野、配属実習で学んだ支援の過程と連携
保育資格、園や施設、採用・実技の内容子どもの理解と活動の計画・振り返り
公務員採用区分、資格、試験科目、日程地域や制度への関心と具体的な行動
一般企業仕事内容、選考、提出書類相手の状況を確かめ、調整した経験

資格課程の選考と組み合わせを早めに確認する

学科案内は、社会福祉士と精神保健福祉士を「国家試験受験資格」として掲載し、それぞれの資格課程希望者に学内選考試験を行うと明記しています。保育士資格課程も選考があり、学科の案内では定員120人とされています。[2]

掲載されている資格を、学部への入学だけですべて取得できるわけではありません。所定科目や実習を履修する条件、選考時期、年間の履修上限を、自分の入学年度の要項と担当窓口で確かめましょう。

複数の資格や免許を同時にめざす場合にも注意が必要です。大学は履修の組み合わせによって4年間での取得が困難になる場合があると説明し、2013年度以降入学者は保育士と精神保健福祉士国家試験受験資格を同時に取得できないと明記しています。[2]

社会福祉士と保育士の両方をめざす学びの例も案内されていますが、例があることを個人の取得保証とは受け取らず、選考と履修計画を確認します。資格取得に向けた準備と、応募先が求める採用条件は別に整理してください。[2]

福祉の視点を、実習・調査での行動として伝える

学科は、基礎理論や制度、保健医療、実習指導を段階的に学ぶ構成を示しています。ゼミでは、当事者や家族へのインタビューの準備、話を聞く姿勢、聞いた内容から考える過程などが紹介されています。学科に所属することだけを、人の気持ちが分かる証明にはしないようにしましょう。[2]

保育士養成では、子どもの発達や社会的養護、保育の計画と評価などを学び、実習前後の指導を重ねる流れが掲載されています。経験を話すときは、何を観察し、指導者に何を相談し、次の実践へどうつなげたかを整理します。[2]

企業へ応募する場合も、福祉の知識を無理に商品や売上へ結び付ける必要はありません。相手の状況を確認したこと、複数の意見を整理したこと、自分だけで判断せず必要な相談をしたことを、仕事内容と照らして説明できます。

学科ページの地域福祉フィールドワークには2021年度の活動例が含まれています。過去の活動を現在も実施中とみなしたり、自分が参加していない支援を経験として書いたりせず、実際の履修・活動記録に基づきましょう。[2]

実習で学んだことを説明する文章例

編集部の架空の例です。「実習中、私は活動の説明を担当しました。自分の説明だけでは伝わりにくい場面があり、指導者に相談して、手順を一つずつ確認する方法へ変えました。振り返りでは、説明の工夫と、相手の希望を十分確認できていなかった点を分けて整理しました。」

これは佛教大学の学生の体験談ではありません。自分の経験へ置き換え、観察したこと、指導の下で実施したこと、自分で判断したことを分けます。利用者や家族が分かる情報を出さず、成果や心情を推測で付け足さないようにします。

国家試験対策と就職相談を並行して使う

専門職キャリアサポートセンターと学部が連携し、実習教育や専門職養成を支えています。国家試験対策の案内には、授業での基礎学習、受験対策講座、模擬試験、教員との相談が掲載されています。掲載スケジュールは2025年度のものなので、現在の受付・日程は別に確認しましょう。[3] [6]

一般の就職支援では、事前予約制のキャリア・アドバイザー相談、履歴書・面接対策、分野別ガイダンスがあります。資格試験の勉強と応募準備を一つの予定表にし、実習や採用選考の時期も合わせて相談します。[7]

  • 希望する職種と必要資格を確認する。
  • 資格課程の選考・実習・履修条件を確かめる。
  • 実習か研究の経験一つを、目的・担当・改善点で整理する。
  • 専門職の相談先とキャリア相談を使い、試験と選考の準備を進める。

福祉を学んだことを進路へつなぐには、資格名だけでなく、相手や制度を理解しようとした具体的な行動を示すことが大切です。数字と条件を正しく読み、自分の希望に合う仕事を比較しましょう。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 佛教大学 進路決定状況確認日:2026-09-10 / 2025年度219卒203希望203就4進、2026/5/1、9月含
  2. 佛教大学 社会福祉学科確認日:2026-09-10 / 2026/2国試通学新卒、課程選考保育120、2013以降保育精神併修不可、保育社会併修履修制約、学び、2021活動例
  3. 佛教大学 国家試験対策と実績確認日:2026-09-10 / 社会124/96/77.4、精神23/22/95.7通学新卒、通信別。2025対策日程
  4. 佛教大学 社会福祉学科就職先確認日:2026-09-10 / 過去3年起終なし、企業と施設、職種非推定
  5. 佛教大学 公務員進路決定状況確認日:2026-09-10 / 社会福祉20、国4地16、各職種を照合。学部者と試験受験者別
  6. 佛教大学 福祉職や保育士をめざす確認日:2026-09-10 / 専門職センター連携実習教育
  7. 佛教大学 就職支援プログラム確認日:2026-09-10 / 事前予約相談、履歴面接

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