学科別の就職率は、希望者を分母に読む

2025年度・就職状況調査
区分就職希望者就職者就職率
経済学科368人346人94.0%
現代経済デザイン学科105人103人98.1%
学部合計473人449人94.9%
[1]

進路基本調査では、経済学科の卒業者412人、就職者354人、進学者3人、現代経済デザイン学科の卒業者115人、就職者105人、進学者3人と掲載されています。学部合計では卒業者527人、就職者459人、進学者6人、進路決定保留者62人です。[2]​‌‌​‌​​‌‌‌‌‌​‌​​‌​​‌​‌‌​​‌​​‌​​​​‌‌‌​​​​​‌​‌‌​​‌​‌​​​‌​​​​​​​​​​

基本調査は自営業主等や既職・現職継続も就職者に含むため、就職率表の状況調査と人数が異なります。459人と449人を同じ意味で交換したり、卒業者527人の94.9%が就職したと説明したりすることはできません。[1] [2]

2025年度から資格試験準備中の人を就職希望者に含めないという注記もあります。学科間の数値差は一年度・各母集団の結果です。学科名だけで個人の能力を評価したり、自分の内定可能性を推定したりする材料にはなりません。[1]

金融以外にも広がる就職先を確認する

2025年度・経済学部の上位就職先から抜粋
企業名人数
楽天グループ8人
レバレジーズ8人
かんぽ生命保険5人
明治安田生命保険5人
千葉銀行4人
日本生命保険4人
ベイカレント4人
マイナビ4人
みずほ証券4人
三井住友銀行4人
[3]

業種別では、就職決定者449人のうち情報通信業123人、金融・保険業91人、製造業48人、学術研究・専門・技術サービス業38人です。金融だけを経済学部の進路と考えず、自分の関心に合う業務を探しましょう。[4]

上位企業の人数は経済学部全体のもので、学科別・職種別の人数ではありません。経済学を学んだからエコノミストとして採用された、金融機関だから分析業務を担当する、と読み替えることもできません。大手企業の掲載が、採用や配属の保証になるわけではありません。

編集部提案として、応募先は「事業が向き合う社会の課題」「主な顧客」「募集職種が担う役割」の順に確認します。景気や制度を学んだ関心を、希望する仕事の具体的な場面までつなげられるか考えてみてください。

経済学科と現代経済デザイン学科の違いを整理する

2学科の学びの入口
学科公式に紹介される構成扱う問題の例
経済学科理論・数量、応用経済、歴史・思想の3コース経済データの分析、金融・労働・環境などの課題、制度の歴史
現代経済デザイン学科公共、地域の2コースと統計・情報の学び公共部門の制度や運営、地域社会、空間的な分析
[5] [6]

経済学科は、理論とデータで経済現象を考えるだけでなく、制度や経済思想を歴史的な背景から理解する学びも紹介しています。データサイエンス、日本経済論、経済学史など、どの方法で社会を見るかを説明できます。[5]

現代経済デザイン学科の「デザイン」は、公共性や地域の課題に対する制度・政策などを考える学びです。美術や造形の制作課程として説明しないようにしましょう。公共経済学、地域経済学を柱に、地理情報システムであるGISを使う分析も扱います。[6]

これらは応募先を固定する区分ではありません。公共や地域を学んだ人が民間企業を検討する場合も、関心のある課題と、その企業や職種が担う役割を照合できます。コース別の企業人数は、学部全体の就職先一覧から推定しないようにしましょう。

分析や歴史研究は、問いと根拠をセットで伝える

経済学科のゼミ紹介には、貿易・直接投資の実証研究、政策提言、欧米経済史の史資料分析、ゲーム理論などがあります。同じ学科でも、使う資料や考える方法は一つではありません。[5]

編集部提案:研究・演習経験の説明表
項目データ分析の場合歴史・思想を扱う場合
問いどんな変化や違いを確かめたかったかどんな制度や考え方の成り立ちを調べたか
根拠データの対象・時期・定義文献や史資料が作られた背景
方法比較・集計・分析を選んだ理由異なる説明や資料を比べた方法
判断別の説明が成り立つ可能性資料だけでは言い切れない範囲
担当自分が行った処理や検討自分が調べ、まとめ、議論した部分

編集部の架空の例:二つの地域の雇用データを比較した学生が、集計対象の年齢区分が違うと気付き、比較できる範囲を整理し直した。これは実在の研究成果や採用事例ではありません。

この経験では、分析手法の難しさだけでなく、比較の前提を確かめた行動を説明できます。「この政策が原因だ」と言えるだけの検証をしていないなら、変化や関連が見られたことと、原因が確定したことを分けましょう。

学部では経済学エッセイコンテストや学生懸賞論文も案内されています。参加・受賞の有無だけでなく、テーマを選び、資料を集め、文章を直した過程を振り返ると、自分の経験を具体化できます。[7]

GISや地域研究は、地図を作った先を説明する

現代経済デザイン学科は、GISによる空間分析を紹介しています。地域コースでは「GISによる空間分析Ⅰ」が必修科目の一つとされ、人口や商業立地などを地理的に考えるゼミも案内されています。[6]

編集部提案:地域分析で用意する説明材料
観点具体的な問い
対象どの地域・どの人の課題を扱ったか
データどの時点の人口や施設情報などを使ったか
範囲地域の区切り方で結果が変わらないか
解釈地図上の差から何が言え、何は言えないか
提案誰が判断・実施する案で、何を追加確認する必要があるか

見やすい地図を作っただけで政策の効果を証明したことにはなりません。編集部提案として、地図を作る前の問いと、作った後に何を確かめたかを整理しましょう。地域に関心がある理由も、出身地だからという説明から、その地域のどんな課題に向き合いたいかまで具体化できます。

公務員を検討する場合は、志望する機関の採用区分や試験内容を現在の公式案内で確認します。地域研究の経験があっても、すべての試験に共通して対応できるとは限りません。民間との併願では、授業・研究と応募や受験の日程を合わせて管理する方法が考えられます。

関心のある課題と募集要項を、相談に持ち込む

大学の就職支援では、Web Ashで求人やインターンシップ、OB・OG情報を提供し、個別相談で応募書類への助言や面接練習に対応しています。低学年向けの支援や、U・I・Jターンに関する案内もあります。[8]

編集部提案として、ゼミや授業の経験を一つまとめ、気になる職種の募集要項と一緒に相談へ持参します。「経済学の用語を知らない相手にも、課題が伝わるか」「根拠と自分の意見を分けられているか」「仕事で関わりたい内容が明確か」を確認できます。

まだ志望業界が定まらない場合は、研究で関心を持った社会の課題を一つ選びます。それに関わる企業や公的機関を調べ、具体的な仕事を比較することで、経済学部という広い学びから自分の応募先を考えられます。

資格の学修を検討する際も、資格を増やすこと自体を目的にせず、希望する仕事との関係や準備期間を確かめましょう。就職実績は進路を知る入口です。最後は、自分の経験と取り組みたい仕事を言葉にすることが選考の準備につながります。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 青山学院大学 2025年度卒業者の就職率(学部)確認日:2026-09-11 / 全文画像1頁。経済368/34694.0現代105/10398.1計473/44994.9
  2. 青山学院大学 2025年度進路状況(学部)確認日:2026-09-11 / 全文画像1頁。卒527就459進6保留62、経済412/354/3現代115/105/3
  3. 青山学院大学 2025年度学部別就職決定状況【上位企業】確認日:2026-09-11 / 全文画像2頁。経済p1、学科職種内訳不明
  4. 青山学院大学 2025年度就職決定者数【業種別】(学部)確認日:2026-09-11 / 全文画像1頁。情報123金融91製造48専門38分母449
  5. 青山学院大学 経済学科確認日:2026-09-11 / 本文全文。理論数量/応用/歴史思想、4ゼミ
  6. 青山学院大学 現代経済デザイン学科確認日:2026-09-11 / 本文全文。公共/地域、GIS地域必修、人口/地域分析
  7. 青山学院大学 学部の特色・進路就職(経済学部)確認日:2026-09-11 / 本文全文。論文・エッセイ/GIS。2024企業欄文字化けや旧国家II種記述は不採用
  8. 青山学院大学 進路・就職支援の取組確認日:2026-09-11 / 本文全文。現行相談・Web Ash・UIJ

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