2024年度は卒業119人・就職100人。進学も分けて見る

宇都宮大学国際学部の2024年度の進路図では、卒業者は119人、就職者は100人です。卒業者を対象とする進路の割合は、就職84%、進学5%、その他11%と示されています。[1]​​‌​​​​​‌​​​‌‌‌‌​​‌‌‌​‌​‌​‌‌​‌‌​​‌‌​‌‌​‌​‌​‌​​​‌​​‌‌​​​‌‌‌‌‌‌​​‌

同じ案内にある就職率97%は、就職希望者を分母にした数値です。卒業者全員を分母にした84%と矛盾するものではなく、対象が異なります。大学名から採用可能性を判断する前に、何を数えた実績かを確認しましょう。[1]

2024年度の就職者100人の主な業種
業種割合
サービス29%
情報通信18%
製造14%
卸・小売11%
公務9%
運輸・郵便7%
教育4%
金融・保険3%
その他5%
[1]

大学の分類では、サービスに学術研究等、飲食店・宿泊業、生活関連サービス等の複数の業種が含まれます。サービス29%を、観光業への就職割合に置き換えることはできません。また、業種から担当職種や海外勤務の有無も分かりません。[1]

国際学部の進路は、海外で働く仕事だけではない

就職先の業種は、情報通信、製造、公務などに広がっています。国際学部という名前から、航空・旅行や海外勤務だけを候補にする必要はありません。自分が関わりたい課題と、仕事として担当したい行動を分けて考えましょう。[1]

興味を仕事内容へ具体化するための問い
関心調べる問い
外国語を使う誰と、何のために、どの程度その言語を使うか
地域や文化を理解するどの地域・顧客・住民を対象に仕事をするか
国際協力に関わる課題調査、事業運営、広報等のどこを担当したいか
企業で働く商品やサービスを誰に、どう届けたいか
公務を考えるどの機関・採用区分で、どの業務に関心があるか

「グローバルな環境で活躍したい」という希望があるなら、海外で暮らしたいのか、多言語で仕事をしたいのか、国境を越える課題を扱いたいのかを整理します。希望の中身が明確になると、国内の仕事も含めて候補を比較しやすくなります。

企業や団体の説明では、事業の国際性と、自分が応募する職種の仕事内容を分けて読みます。海外事業がある企業でも、入社後すぐに海外勤務になるとは限らないため、募集情報や説明会で確かめましょう。

国際・学際・比較の学びを、自分の調査経験で説明する

国際学部は「国際」「学際」「比較」の3つの視点を重視しています。学際とは、一つのテーマを複数の学問分野と関連づけて考えることです。人文科学と社会科学を組み合わせ、多文化共生について体系的に学ぶ構成です。[2]

2年次からは、地域研究系、異文化理解・コミュニケーション系、国際協力・共生系の3系から一つを選び、専門的な学びを深めます。3年次に専門演習や卒業研究の準備、4年次に卒業研究へ進みます。[2]

学びを自己紹介に結ぶ観点
学びの系経験を探す問い
地域研究系どの地域を、どの資料や比較対象から理解したか
異文化理解・コミュニケーション系言葉や文化の違いについて、何を調べ考えたか
国際協力・共生系共に暮らすための課題を、どの制度や立場から検討したか
[2]

専門分野の説明では、大きなテーマ名よりも、自分が扱った問いを伝えます。例えば移民、環境、言語等のテーマでも、対象地域や資料の範囲を絞り、何が分かり、何がまだ分からないかを整理すると、取り組みが具体的になります。

学部が示す卒業に必要な125単位のうち、10単位は卒業研究関連です。研究を就活で説明する際は、結論だけでなく、問いを立て直した過程や資料を吟味した経験も振り返りましょう。[2]

語学力は、資格の結果と使った経験を分けて示す

外国語を学んだ経験は、試験の点数と、授業・交流・調査で実際に使った場面を分けて伝えます。資格がある場合は受験時期も記載し、仕事で必要な水準は応募先の条件から確認してください。

語学経験の整理
項目伝える内容
学習言語、学習期間、資格等の結果
使用場面授業、発表、文献読解、交流等
難しかったこと専門用語、聞き取り、前提の違い等
工夫調べ方、質問、説明の修正
今後仕事や研究で使うために補いたい力

学部は、海外で行う短期留学として外国語臨地演習を紹介しています。英語・中国語の例として、オーストラリアのグリフィス大学、台湾の国立台湾師範大学での研修等を案内しています。実施先・期間・費用・参加条件は、参加する年度の募集で確認しましょう。[2]

留学経験がある場合も、国や期間だけでは自分の行動が伝わりません。聞き返し方を工夫した、相手の理解を確認した、調査方法を見直した等、経験の中で変えた行動を取り上げます。留学していない場合は、授業や身近な交流の経験から探せます。

国際キャリア教育は、仕事の実態を知る機会として使う

国際キャリア教育プログラムでは、国際分野で働く講師から仕事の意義を学び、模擬体験や演習を通じて国際社会の課題とキャリアのつながりを考えます。公式サイトには2026年度のセミナー案内や、国際学部生を対象とする国際キャリア実習の説明会案内も掲載されています。[2] [3]

講義や実習では、国際的な仕事という印象だけで判断せず、日々どのような業務を行うのか、どんな準備が必要かを聞いてみましょう。募集の対象や締切はプログラムによって異なるため、参加したいものの最新案内を確認してください。

講師や実習先に聞きたい質問
観点質問例
業務普段の業務で時間を使うのはどのような作業ですか
専門大学で学んでおくと役立つ知識は何ですか
語学どの場面で、どの程度の言語能力が必要ですか
経路現在の仕事へ進むまでにどんな経験をしましたか
課題仕事で判断が難しくなるのはどんな場面ですか

参加後は、印象に残った話だけでなく、自分の希望がどう変わったかを記録します。仕事の一部を知って関心が薄れた場合も、応募先を選ぶための有用な情報になります。

ICCでの経験は、大学院生のインターンとして区別する

大学は2026年6月、国際学部を卒業し、現在は本学の博士前期課程に在籍する2人が、国際刑事裁判所(ICC)でインターンシップを開始したと報告しています。2025年の学術交流等に関する協力覚書を背景とする取り組みです。[4]

この事例は、国際的な機関で実務に触れる機会を示しています。ただし、学部卒業時の正規採用実績ではなく、大学院生のインターンシップです。学部に入れば誰でも同じ経験ができると解釈しないようにしましょう。[4]

国際機関等を目指す場合は、関心のある職務に必要な学位、専門、語学、職務経験を個別の募集から調べます。インターンと職員採用の条件も分け、今の自分が準備できることを教員やキャリア相談で確かめてください。

学修や交流の経験は、相手との違いをどう扱ったかまで話す

多様な人と関わった経験を伝えるときは、「コミュニケーション力が身についた」で終わらせず、意見が異なった理由をどう確認し、どんな工夫をしたかを説明します。相手の国籍だけで考え方を説明せず、その場で聞いた事実を基に振り返りましょう。

編集部の架空の例:「共同発表で、資料の詳しさについて意見が分かれました。聞き手に何を理解してもらうかを先に確認し、本文と補足資料を分ける案を提案しました」。自分の経験に置き換えるための例で、実在学生の体験談ではありません。

調査経験なら、異なる資料の主張を比較し、書かれた時期や対象の違いを確かめた過程が材料になります。仕事へのつながりは自分で断定せず、応募職種に必要な調査・説明・調整のどの行動と接点があるかを考えましょう。

就職と進学を比較し、相談へ持ち込む

大学院進学を検討する場合は、研究したい問いと指導分野、入試、費用を調べます。就職を検討する場合は、関心のある業種の中でも担当したい職種を確認し、必要な知識や経験と自分の学びを比べてみましょう。

大手企業への応募に不安がある場合も、大学名から一律に諦めたり、就職率から楽観したりする必要はありません。募集条件を確認し、企業規模の違う候補も含めて、仕事内容・働く場所・学べる環境を比較してください。

UU Career Naviでは求人・企業・インターンシップ・学内行事等を調べられます。進学や就職、書類、面接の相談は、同システムから1回40分の個別相談を予約でき、対面・オンラインに対応しています。[5]

今週は、授業や研究の経験を一つまとめ、興味のある職種を数件調べ、語学を使いたい場面を具体的に書き出しましょう。「国際的な仕事」の中身を分けて考えることが、納得できる応募先選びにつながります。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 2024年度卒業・修了者の進路確認日:2026-09-11 / 国際卒119就100。進路・業種画像実視認、希望分母97%。企業一覧年度厳密範囲未特定で本文不使用
  2. 国際学部確認日:2026-09-11 / 国際/学際/比較、3系、学修年次、外国語臨地演習、国際キャリア
  3. 国際キャリア教育プログラム確認日:2026-09-11 / 全文2022-2026、2026実習説明会・セミナー案内。詳細PDF未読不使用
  4. 国際学部卒業生・大学院生2名がICCでインターンシップ開始確認日:2026-09-11 / 2026/6/4、現在博士前期2名。正規採用でなくインターン
  5. 在学生の方確認日:2026-09-11 / UU Career Naviと40分対面/online相談

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