学部卒業時の就職者数だけで進路を判断しない

大学公式の「2026年3月 卒業・修了者数および進学・就職者数」では、学部卒業者20人、うち進学者15人、うち就職者等0人が掲載されています。大学院前期課程・後期課程の数値は別の欄です。[1]​​​​‌​​​​‌​‌​‌‌‌‌‌‌‌‌​‌‌‌​‌‌‌​‌​​‌​​​​​‌​​​​​​‌​​‌‌‌​​​​​‌​​‌‌‌​

2026年3月・学部の進路資料
項目掲載人数
卒業者20人
うち進学者15人
うち就職者等0人
[1]

卒業者20人から進学者15人を引いた5人の詳細な進路は、この表には示されていません。差をそのまま未内定者としたり、就職希望者が5人いたと判断したりすることはできません。

大学は、学部と大学院博士前期課程を一体化し、教会・キリスト教学校・病院・諸施設等で働く指導者を養成すると説明しています。学部卒業直後の就職だけを中心にした他大学の読み方を、そのまま当てはめないようにします。[2]

4分野の神学を、何を学んだか説明できる形にする

神学部神学科は4年間の課程で、聖書神学、組織神学、歴史神学、実践神学に関係する科目を体系的に学ぶと案内しています。神学基礎科目や現代語科目等も含み、学士(神学)につながる課程です。[3]

学びを振り返る問い(編集部の提案)
領域振り返る問い
聖書神学文献の成立や言語、解釈をどのように考えたか
組織神学教理や倫理の論点を、どんな根拠から整理したか
歴史神学出来事とその時代背景の関係をどう読んだか
実践神学教会の現場の課題と学修をどう結び付けたか

大学の方針は、教会実習と学修を通じた理解を深め、最終学年には専門分野の卒業論文を作成し、博士前期課程への進学に向けて準備するとしています。自分の関心がどこにあり、何をさらに学びたいかを言葉にしましょう。[4]

専門外の相手へ説明する際は、用語だけを並べず、扱った資料、立てた問い、比較した考え方を示します。学部の教育方針をそのまま自分の能力だと言い切らず、自分が行った学修で裏付けてください。

大学院進学は専攻と学修課題を確認する

大学院博士前期課程には聖書神学専攻と組織神学専攻があります。公式案内は、本学部で一定の成績と学士(神学)を取得した者が、入試面接を経て進学できると説明しています。卒業すれば自動的に進学できるとは考えず、最新の入試案内を確認します。[5]

進学前に整理すること(編集部の提案)
項目確認する内容
関心深めたい問いと、その理由
専攻学びたい内容に対応する専攻・科目
学修課題文献読解、語学、論文の準備で必要なこと
条件入試、提出物、履修、学修期間
生活学費や生活の見通し、相談できる支援

聖書神学専攻は旧約・新約の学びなど、組織神学専攻は組織・歴史・実践神学などを扱い、いずれも修士論文の作成が必要です。分野の名称だけで決めず、実際に取り組みたい問いを教員と相談しましょう。[5]

進路への迷いがある場合も、「進学したいか分からない」で止めず、学びたい点と不安な条件を分けて書きます。学修の問題なのか、生活の見通しなのかが分かると、相談先を整理できます。

宗教の教員免許と、教員採用の実績を区別する

神学部の教職課程では、所定の単位を修得することで、中学校教諭一種免許状(宗教)と高等学校教諭一種免許状(宗教)を取得できると案内しています。すべての学生が卒業だけで取得するものではなく、必要な履修や実習の確認が必要です。[3]

2026年6月1日現在の公表資料では、2025年度の神学部卒業者20人に対し、中一種・高一種の取得者数はそれぞれ1人、教員就職者数は0人です。二つの免許の人数を足して別々の2人が取得したとは判断できません。[6]

免許取得と採用は別の段階です。学校で働くことを目指す場合は、募集があるか、求められる免許や経験は何か、どのような役割を担当するかを確認します。大学の免許案内だけで勤務先が保証されるとは考えないようにしてください。

学校での働きを考える際の確認点(編集部の提案)
確認先確認すること
大学の教職課程担当必要な履修、実習、申請の手続
募集する学校担当教科・役割、応募資格、選考
自分自身の整理授業や教育に関わりたい理由、学び続けたい課題

教職を考え始めた時期が遅い場合も、推測で諦めず、履修の現在地を窓口で確認しましょう。条件が分かってから、必要な期間と準備を具体的に考えます。

実習や学修の経験を、役割と問いから説明する

教会実習や授業の経験は、規模の大きな成果がなくても振り返れます。担当したこと、相手から学んだこと、理解が変わったことを分けて書くと、次の学びにつながる課題が見えてきます。

編集部の架空の例です。「授業で同じ資料への解釈が分かれた際、私は意見ごとの根拠を整理しました。自分の理解だけでまとめず、読み落としていた文脈を確認して発表を修正しました。相手の考えを聞き、根拠に立ち戻る姿勢を今後も大切にしたいと考えています。」

これは東京神学大学の学生の体験談ではありません。自分の経験に置き換え、教会全体の取り組みを自分だけの成果にしないようにします。相談に関わった人の個人情報や、公開されていない内容も説明に入れません。

信仰や志望について話す場合も、他人の模範的な言葉を借りるより、自分が考えてきたことと残る問いを整理します。強い確信があるように取り繕うことではなく、率直に相談できる材料を用意することが大切です。

クラス担任等に、学修と進路を一緒に相談する

大学は、学長やクラス担任の教員が、個々の学生の状況と教会等の求めに応じて進路に対応すると公表しています。学生支援方針でも、学修と教会実習の連携、修学相談、学び続けるための進路支援を掲げています。[2] [7]

2026年7月の大学の案内は、神学研修志望として学ぶ信徒の道と、教職課程での学びにも言及しています。大学の教育目的を確認しつつ、自分がどの立場で学び、働きたいかを相談しましょう。[8]

一般企業等の進路も検討する場合は、その希望を具体的に伝え、利用できる情報や相談先を確認します。本稿で確認した公式資料からは、一般企業別の採用実績や大手内定率は分かりません。実績を補って作らず、募集元の正式な条件を調べます。

  • 学部卒と大学院修了の実績を分けて読む。
  • 授業や実習で関心を持った問いを一つ書く。
  • 進学・教職・その他の希望で必要な条件を確認する。
  • 学修と生活の見通しで不安な点を分ける。
  • クラス担任等に、次に準備すべきことを相談する。

大学名への評価や周囲の進路だけで結論を出さず、自分の学びと希望に合う条件を確認していきましょう。進路の迷いも、具体的な問いとして共有することから前に進められます。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 東京神学大学 2026年3月卒業修了進学就職確認日:2026-09-11 / PDF1画像。学部20進15就等0、差5詳細不明。院前後別
  2. 東京神学大学 その他進学就職等確認日:2026-09-11 / PDF1本文。学部前期一体、学長担任状況応じ支援
  3. 東京神学大学 神学部神学科確認日:2026-09-11 / 4年4神学分野、教職宗教中高一種、単位条件
  4. 東京神学大学 神学部ポリシー確認日:2026-09-11 / 卒論教会実習/前期進学準備、目標と本人実績別
  5. 東京神学大学 大学院神学研究科確認日:2026-09-11 / 前期聖書/組織、一定成績学士・面接、修論
  6. 東京神学大学 免許取得者・教員就職者確認日:2026-09-11 / PDF1画像、2026/6/1。2025学部20中高各1教員0、取得延べ単純加算なし
  7. 東京神学大学 学生支援方針確認日:2026-09-11 / PDF1本文。修学相談実習連携進路支援
  8. 東京神学大学 学生の受け入れについて確認日:2026-09-11 / 2026/7/1神学研修信徒・教職課程の案内

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