卒業240人の進路と、教員採用を分けて読む

信州大学教育学部の2025年度卒業者は240人です。大学の進路資料では、就職196人、進学39人、その他5人となっています。卒業者に占める就職者の割合は81.7%、進学者の割合は16.3%です。[1]‌​‌​​​​‌​​​‌​​​‌‌​​‌​‌​‌‌​‌​​‌‌​​‌​‌​​​​‌‌​​‌‌‌​​‌​​‌​​‌​‌‌‌​​‌​

2025年度教育学部の進路
区分人数・割合確認点
卒業者240人当該年度の学部卒
就職196人・81.7%教員のみの人数ではない
進学39人・16.3%大学院等への進路
その他5人・2.1%詳細を推定しない
[1]

196人全員が正規教員になったという表ではありません。就職者には1年以上の非正規の職員も含まれ、学部別の就職希望者数は掲載されていません。81.7%を教員採用試験合格率や希望者の内定率と呼ぶことはできません。[1]

学部の進路案内には教員への進路が紹介されていますが、年度の異なる資料や対象年のない割合もあります。ここでは2025年度の全学資料を人数の基準とし、最新の正規教員採用人数は確定していません。教員、企業・行政、進学はそれぞれ別の選択として考えましょう。[1] [3]

十四コースで、教科と教育課題への関心を深める

教育学部の学校教育教員養成課程には十四のコースがあります。教科の専門性を深めるコースに加え、現代教育、野外教育、特別支援教育、心理支援教育など、教育の課題や支援の視点から学ぶコースが設けられています。[2]

コースを調べるための整理
まとまり該当するコース
教科の学びを深める国語、英語、社会科、数学、理科、音楽、図画工作・美術、保健体育、ものづくり・技術、家庭科の各教育コース
教育の課題や方法を学ぶ現代教育、野外教育、特別支援教育、心理支援教育の各コース
[2]

この二つのまとまりは編集部による整理であり、大学の正式なコース区分を新設したものではありません。コース名だけで志望する学校種を決めず、履修と取得する免許の条件を照合してください。

野外教育コースは、自然体験活動や冬季スポーツの指導、安全教育などを学ぶと説明しています。キャンプなどの体験を「楽しかった」で終わらせず、参加者の理解、安全への配慮、計画と振り返りをどう行ったかが、経験を説明する手掛かりになります。[5]

心理支援教育コースでは、心理学を基礎に教育現場での支援を考え、心理統計や観察、実験・調査、実習などを学びます。心理への関心を教員としての支援に生かすのか、さらに専門職を目指すのかで、必要な進路の確認は異なります。[6]

卒業要件の免許と、追加で取得する免許を区別する

学部は、卒業要件となる教育職員免許状をコースごとに示しています。現代教育と心理支援教育は小学校、野外教育は小学校または中学校の保健体育、特別支援教育は小学校と特別支援学校、その他のコースは小学校と各教科の中学校の一種免許状と案内しています。[3]

別に必要な単位を修得することで追加の免許取得が可能な場合もありますが、時間割や受入体制などの制約があります。学部が取得可能としている免許を、どのコースでもすべて確実に取れると考えないでください。自分の入学年度の履修要項を確認し、担当窓口へ相談しましょう。[3]

免許を取得することと、教員採用試験を経て採用されることも別です。希望する自治体や学校の採用区分、試験内容、応募条件を確認し、履修・実習と選考準備の予定を整理します。

公認心理師についても、必要な学部科目を修得して卒業するだけでは受験資格を得られないと学部が明記しています。心理支援教育コースの卒業を資格取得と同じ意味にせず、卒業後に必要となる課程や要件を確認してください。[3]

四年間の現場経験を、振り返って次へ生かす

教育学部は、学校現場などでの経験と大学での学びを結び付け、振り返ることを重視しています。1年次の教職・カリキュラム論、2年次の教育臨床演習、3年次の教育実習、4年次の教職実践演習などを体系的に位置付けています。[4]

面接で実習経験を話すときは、授業を行ったという事実に加え、子どもの反応をどう捉え、指導を受けて何を変えたかを説明します。自分の計画がうまくいかなかった場面も、次に何を確かめたかまで整理すれば学びを伝えられます。

編集部の架空の例です。「説明を増やしても理解が進まない場面があり、子どもがどこで困っているかを確認しました。指導教員の助言を受けて発問と教材の示し方を見直し、次の授業後に反応を振り返りました」。本人の経験に置き換え、学力向上など測定していない成果を加えないでください。

子どもの氏名、家庭の事情、実習先が特定される情報を応募書類へ載せず、自分の観察、判断、学びに焦点を当てます。共同で行った活動は、自分の担当と他の学生や教員の役割を区別しましょう。

教員・企業・進学と、働く地域を比較する

2025年度の就職者196人のうち、届出勤務地が長野県内の人は115人、58.7%です。これは教員だけの地域別人数ではありません。大学は届出時に配属先が未定の例などもあると注意しており、将来の勤務場所を保証する数値ではありません。[1]

教員を目指す場合は、希望する学校種・教科、自治体の教育課題、採用試験の準備を整理します。企業や行政を検討する場合は、どの業務に関心があるのかを具体化し、実習や授業で身に付けた説明、企画、協働の経験との接点を考えます。

進路ごとの確認メモ
方向最初に確かめること
学校教員免許、採用区分、試験、働く地域
企業・行政職種、応募条件、業務と経験の接点
教職大学院等深めたい課題、指導分野、出願条件、費用・期間
心理の専門職目指す資格、卒業後の養成課程、必要な要件

表は編集部による比較用です。教育学部で学んだことがすべての職種に自動的に評価されるわけではありません。大手企業を含め、現在の募集条件と仕事内容を調べ、応募理由を自分の経験から説明しましょう。

大学院への進学は39人と公表されていますが、進学先や目的はこの表だけでは分かりません。研究や実践を深めたい課題を教員へ相談し、周囲の選択だけで決めないようにします。[1]

希望する進路を一枚にまとめて相談する

全学の就職相談案内には、長野の教育学部キャンパスの相談窓口が掲載されています。応募書類の添削や面接対策などを、原則事前予約で相談できます。教員免許の履修や採用試験に関する専門的な確認は、所属コースや学部の案内も照合してください。[7]

今週は希望する進路を三つ並べ、必要な免許・条件、締切、準備する内容を書きます。次に実習や演習の経験を一つ選び、状況、自分の判断、改善、学びを短くまとめましょう。

教員と企業で迷っている場合は、両者の仕事のどこに関心があるかを分けて相談します。大学名や全体の就職率への不安だけで選択を急がず、実際の条件と経験に沿って、次に確かめることを決めてください。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 信州大学 卒業・修了者の進路状況確認日:2026-09-10 / 2025年度PDF1・3・7画像確認。教育卒240就196進39他5。県内115/19658.7、就職は教員だけでない。
  2. 信州大学教育学部確認日:2026-09-10 / 現行学校教育教員養成課程14コース一覧。
  3. 学部進路・資格確認日:2026-09-10 / 卒業要件免許はコース別。追加免許の時間割・受入制約、心理資格学部卒のみ不可。教員60~70%は対象年なし、旧R5図は2025実績に不使用。
  4. 教育の特色確認日:2026-09-10 / 4年の現場経験と省察、教職・カリキュラム論、教育臨床演習、教育実習、教職実践演習。旧臨床教育推進室は2020閉室、現窓口にしない。
  5. 野外教育コース確認日:2026-09-10 / 自然体験・冬季スポーツ・安全教育、キャンプ指導等。
  6. 心理支援教育コース確認日:2026-09-10 / 心理学と教育、観察・心理統計・実習等。学生例はR5時点、現学年としない。
  7. 就職相談・各種情報確認日:2026-09-10 / 長野教育キャンパスの就職相談、書類面接原則予約。

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