教育学部の進路は、専攻と採用区分を分けて考える

大阪大谷大学教育学部は、こども保育、初等中等教育、特別支援教育の3専攻を紹介しています。幼稚園や保育所、小学校、中学校・高校、特別支援学校など、目指す現場によって必要な免許・資格や採用選考が異なります。[3]‌‌‌​‌‌‌​‌‌‌​‌​‌​‌​‌​‌​​‌​‌‌​‌‌‌​‌​​‌​​​‌‌​​‌‌‌​‌‌​‌‌‌‌​‌‌​​​‌‌‌‌

こども保育専攻は、2024年4月に幼児教育専攻から名称を変更しています。一方、2025年度卒業生の就職状況には「学校教育専攻」「特別支援教育専攻」「幼児教育専攻」の名称で実績が掲載されています。現在の専攻案内と卒業生の年度を分け、過去の表を新しい名称へ書き換えずに確認しましょう。[1] [4]

志望する進路ごとの確認点
進路準備の入口
学校教員希望校種・教科の免許、自治体や学校の採用区分、試験内容
幼稚園・保育所・認定こども園施設と募集職種、必要な免許・資格、実技や面接
民間企業など募集職種の業務、選考日程、実習や授業での経験との接点

教員免許や保育士資格の取得と、採用選考の合格は別の段階です。進路がまだ決まっていない人は、勤務先の知名度よりも、どの年齢層の子どもと、どの役割で関わりたいかから考えてみてください。

2025年度卒の業種別実績を読む

教育学部の専攻別人数から抜粋・公表表の名称を使用
業種学校教育専攻特別支援教育専攻幼児教育専攻
学校教育・学習支援業37人18人26人
卸売業・小売業2人1人3人
[1]

幼児教育専攻では、社会保険・社会福祉・介護事業18人、サービス業2人なども掲載されています。表は業種の区分であり、学校教育・学習支援業の全員を正規教員と数えたり、福祉の人数を全員保育士と数えたりすることはできません。[1]

この就職状況ページには、教育学部の卒業者数や就職希望者数を分母にした就職率は示されていません。掲載人数から独自に内定率や教員採用試験の合格率を作らず、職種と採用形態が必要な場合は大学へ確認しましょう。

主な就職先には、大谷さやまこども園、奈良文化幼稚園、堺市立浅香山小学校、大阪府立富田林支援学校などが掲載されています。学校・園以外にも、淺川組、旭計器工業、DCM、セコムなどが挙げられています。いずれも2025年度卒の掲載例で、勤務先別の人数や採用職種を示す一覧ではありません。[1]

学校や園が載っていることは、自分の採用が保証されるという意味ではありません。民間企業についても、関連会社と本体、募集法人と配属先を分けて調べましょう。

教員就業者109人は、教育学部だけの人数ではない

大学の教職実績ページは、2026年3月卒業生の教員就業者を109人、内訳を教諭62人・講師47人と紹介しています。2026年5月1日現在の集計です。これは文学部・教育学部・人間社会学部の3学部の合計であり、教育学部だけの人数ではありません。[2]

集計は就業状況を大学へ報告した卒業生が対象です。また、保育士や保育教諭として保育所や園へ就業した人を含めないという注記があります。教育学部の保育職を含む全進路を表す数字とも異なります。[2]

この109人を教員採用試験の合格者数や正規採用者数へ置き換えないようにしてください。試験を受けた人数も分からないため、合格率は計算できません。「教員になれるか」を考える際は、人数の大きさだけでなく、希望校種・自治体・採用区分と自分に必要な対策を確認することが大切です。

こども保育専攻は、得意な実践と子どもへの関わりを整理する

こども保育専攻は、遊び文化、自然教育、子育て支援の3コースを紹介しています。遊びの工夫や自然との触れ合い、家庭への支援を学び、基本的な保育の知識・技術に加えて得意分野を育てる構成です。[5]

幼稚園教諭と保育士を各コースの主たる免許・資格として、小学校教諭も取得可能な免許として案内しています。実際に取得するための履修や実習の条件は、自分の入学年度の資料と担当窓口で確認してください。[6]

実習の経験は、子どもが喜んだという感想だけで終えず、活動を選んだ理由、様子を観察して変えたこと、指導者から受けた助言を整理します。実技が得意でなくても、準備と振り返りを重ねた行動は説明できます。

専攻では、幼稚園見学や現場の保育者による講演、インターンシップなどに加え、志望動機の添削、個人・集団面接、ピアノ・造形・運動・読み聞かせの指導を案内しています。苦手な実技がある場合も、試験直前まで抱え込まず、練習計画を相談しましょう。[5]

初等中等教育専攻は、授業を改善した過程を言葉にする

初等中等教育専攻の特色ページでは、小学校教諭、中高英語、中高国語の3コースを紹介しています。授業力、クラスづくり、ICT教育を軸に、教材研究や模擬授業などを通じて学びを深める案内です。[7]

面接や応募書類では、「ICTを使いました」だけでなく、何を理解してもらうために使ったか、子どもの反応や指導者の助言からどう変えたかを説明しましょう。機器を使わない方が伝わると判断した場面があれば、その理由も学びとして整理できます。

編集部の架空の例:「模擬授業で説明が長くなり、要点が伝わりにくいと指摘されました。次の練習では問いを一つに絞り、考える時間を入れました」。実際に経験した内容へ置き換えるための例であり、児童の成績向上など確認していない成果を付け足す必要はありません。

専攻は、教職総合などの科目、教育インターンシップ、筆記や面接の対策、長期休暇の集中対策を案内しています。採用試験の勉強と実習の記録を別々にため込まず、試験で問われる教育観を自分の経験から説明できるよう準備します。[7]

特別支援教育専攻は、個別の理解と連携を具体化する

特別支援教育専攻は、医学・心理学・教育学の視点から子どもを理解し、個々の教育的ニーズに応じた指導や支援を学びます。自立活動や個別の指導計画、保護者との連携、学校等での実践が紹介されています。[8]

学内の「きらり教室」での支援活動や学校へのインターンシップなど、学内外で経験する機会も案内されています。応募時は、子どもや保護者の個人情報を出さず、自分が何を観察し、担当者とどう相談したかを伝えてください。[8]

一人で問題を解決したように書く必要はありません。自分の判断だけで進めずに確認したこと、複数の見方を学んだこと、計画を見直したことなど、専門職として学び続ける姿勢につながる行動を振り返りましょう。

専攻案内にある特別支援学校教諭免許の領域は、知的障害・肢体不自由・病弱です。小学校等の免許との組合せが案内されていますが、保育士資格には対応しないと明記されています。「教育学部ならどの資格も取れる」と考えず、必要な免許・資格を専攻別に確認してください。[9]

専攻では筆答試験、面接、模擬授業の対策を行っています。希望校種が決まっていない場合も、経験した現場で気になった点をメモにし、ゼミ等で相談するところから進められます。[8]

学歴への不安は、具体的な応募準備へ置き換える

大学名だけから選考の結果は判断できません。学校・園・自治体の募集条件と試験内容を読み、履修中の免許・資格、実習、応募締切を一つの予定表にまとめましょう。民間企業も検討する人は、資格取得予定だけでなく、募集職種への関心や経験を説明する準備が必要です。

教職教育センターには教職アドバイザーが常駐し、学年に応じた採用対策講座、教育インターンシップ等の実践、教職に関する相談を案内しています。在学生に加えて卒業生も支援対象です。[10]

企業就職や進路全般の相談は、キャリアセンターも利用できます。教職を続けるか迷っている段階でも、教職側と企業就職側の予定を持参して、並行できる準備を相談すると具体的に進めやすくなります。[11]

今週の行動
順番すること
1希望する学校・園・企業を一つ選び、採用区分と必要資格を確認する
2実習や模擬授業の記録から、助言を受けて改善した経験を一つ選ぶ
3免許・資格の見込み、選考日程、苦手な課題を持って担当窓口へ相談する

進路実績は選択肢を知る材料です。自分の専攻の学び、取得を目指す免許・資格、希望する仕事内容を順に結び付け、必要な支援を早めに使って準備しましょう。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 就職状況について確認日:2026-09-11 / 2025年度卒・教育の旧専攻別業種人数と勤務先
  2. 就職状況(教職)確認日:2026-09-11 / 2026年3月卒、5月1日現在。文学教育人間社会3学部計109、教諭62講師47、報告者のみ保育士保育教諭除外
  3. 教育学部確認日:2026-09-11 / 現行3専攻。2027以降policyを現学生全体へ移さない
  4. こども保育専攻確認日:2026-09-11 / 2024年4月幼児教育から名称変更
  5. こども保育専攻の特色確認日:2026-09-11 / 3コースと実技・面接・添削支援
  6. こども保育専攻の資格確認日:2026-09-11 / 幼稚園保育士と小学校。司書説明の混線は採用せず
  7. 初等中等教育専攻の特色確認日:2026-09-11 / 小学校・中高英語・中高国語、授業力ICT、対策
  8. 特別支援教育専攻の特色確認日:2026-09-11 / 個別指導計画・きらり教室・実習・採用対策
  9. 特別支援教育専攻確認日:2026-09-11 / 免許の組合せ、知肢病、保育士対応なし
  10. 教職教育センター確認日:2026-09-11 / 常駐アドバイザー、学年別対策、実践
  11. キャリアセンター確認日:2026-09-11 / 民間含む個別相談・キャリアカルテ

次の選考準備に役立つ記事