就職110人と大学院進学22人を、別々の進路として読む

大阪公立大学法学部の2025年度卒業者は145人です。2026年5月1日現在、就職希望者111人、就職者110人、大学院進学者22人で、公表就職率は99.1%となっています。[1]​‌​​‌​​​​‌​​​​​​​​‌​‌​​‌​‌​​​​​​‌‌‌‌‌​‌‌​‌‌‌​‌‌‌​‌​‌‌​​​‌​​‌‌​​​

2025年度卒・法学部の進路
項目公表値
卒業者145人
就職希望者111人
就職者110人
大学院進学者22人
就職率99.1%(就職希望者が分母)
[1]

99.1%は公務員試験や司法試験の合格率ではありません。進学者22人についても、全員が法科大学院へ進んだと断定せず、詳細資料の進学先を確認します。卒業者と就職者・進学者の差を全員不採用と扱わないことも大切です。[1] [2]

民間企業、公務、進学の具体例を確認する

2025年度・法学科の掲載先から抜粋
進路を調べる区分掲載例
民間企業等への就職大阪ガス、関西電力、クボタ、トヨタ自動車、本田技研工業、SCSK、NTT西日本、三井住友銀行、三菱UFJ銀行
官公庁等への就職大阪家庭裁判所、大阪地方裁判所、神戸地方裁判所、厚生労働省、財務省大阪税関、大阪府庁、滋賀県庁、大阪市役所
大学院への進学大阪公立大学大学院、大阪大学大学院、京都大学大学院、神戸大学大学院、広島大学法科大学院、同志社大学法科大学院、関西大学法科大学院、慶應義塾大学法科大学院など
[2]

区分は進路を調べやすくするための編集部の整理で、掲載先の一部です。企業・機関ごとの人数、採用区分、配属職種はこの一覧に示されていません。裁判所への就職を裁判官としての採用、法律事務所への就職を弁護士としての採用と読み替えることはできません。

また、銀行やメーカーへの就職が法務部門への配属を意味するわけでもありません。採用する職種、入社後の配属、必要な資格や経験を募集要項で確認してから、自分の学びとの接点を考えましょう。

大学院の名称だけでは、進学者がどの専攻に所属したか分からないものもあります。「大学院」と「法科大学院」の原資料の表記を保ち、進学22人を一つの資格経路へまとめないようにします。[2]

3つの履修モデルは、希望進路から学びを組み立てる目安

法学部は司法、行政、企業・国際という3つの履修モデルを設けています。法律・政治・国際関係などを広く学ぶ中で、自分の将来設計に応じた専門科目を体系的に履修するための案内です。[3]

履修モデルと準備を考える視点
モデル大学が示す学びの方向就活・進学で確認すること
司法法律科目を通じた法的思考と実務の基礎目指す職業と、必要な試験・進学の経路
行政法律と政治・行政を通じた政策立案への理解志望する行政機関の仕事と採用区分
企業・国際法律・政治・国際関係の幅広い知識企業で担いたい職務と事業の課題
[3]

履修モデルは就職先の振り分けではありません。どの科目を選び、どんな問題へ関心を持ったかを振り返り、進路が変わった場合は履修と応募の準備を見直しましょう。法曹養成プログラムはこの3モデルとは別に確認する仕組みです。[3]

演習では、反対意見を検討して考え直した過程を整理する

大学は2年次以上の専門演習と演習論文、学生論文コンクールなどを案内しています。法律・政治の問題を調べ、議論し、自分の見解を文章にする経験は、進路を問わず説明の材料になります。[3]

自己PRで「論理的思考力がある」とだけ書くより、どこが論点で、どの根拠を調べ、異なる意見を受けて考えをどう修正したかを示しましょう。自分の結論を押し通したことより、相手の根拠も確認して判断した過程を伝えます。

編集部の架空の例:「演習で当初の結論に反対意見が出たため、前提にしていた事実と解釈を分けました。参考資料を調べ直し、結論が成り立つ条件を限定して報告しました」。実際の判例研究や政策の演習に置き換えるための例です。

公務員を目指す場合は、その経験と、志望する自治体や機関で扱いたい課題をつなげます。企業を目指す場合も、契約や組織、働き方など学んだ内容から関心を具体化し、応募する職種の仕事内容と照らし合わせてください。

相談活動や模擬裁判は、聞く・調べる・説明する経験になる

大学の無料法律相談所は学生と教員が関わる活動です。複数の学生が話を聞き、別室で検討し、場合によっては顧問教員を交えて再検討して回答する流れが案内されています。法学部全員の必修実習や、学生が独立して行う専門家業務として扱わないようにします。[4]

活動経験がある人は、話の順序を整理したこと、不明点を確認したこと、他の学生と検討したことなど、自分の役割を振り返ります。相談内容や個人が特定される情報を応募書類に載せず、自分が学んだ過程を中心に説明しましょう。

2026年7月には法学部生のチームが国際法模擬裁判大会ジャパンカップへ初出場したと大学が公表しています。書面の調査・準備と弁論に取り組んだ学生の事例であり、全学生が経験した活動ではありません。[5]

模擬裁判や討論を経験していなくても、ゼミで資料を整理したり、発表で質問に答えたりした経験から、相手の疑問に対応して説明を改めた場面を選べます。賞の有無だけに頼らず、継続して準備した行動を示してください。

法曹養成と法学政治学の大学院を区別する

法学研究科には法曹養成専攻(法科大学院)と法学政治学専攻があります。前者は法曹の養成、後者は研究者や高度な専門知識を持つ職業人の育成を目的として案内されています。進学を考える際は、修了後に目指すことから専攻を選びましょう。[3]

法曹養成プログラムを修了した学生には、本学法科大学院の特別選抜を受ける仕組みや、進学時に一定の科目の単位を認める仕組みがあります。プログラム修了だけで入学や司法試験合格が保証されるものではありません。登録・修了・出願の条件をその年度の案内で確認してください。[3]

一定の条件を満たして3年で学部を卒業する早期卒業制度や、法学政治学専攻の大学院科目を先に履修する制度も案内されています。先行履修で得た単位は学部の卒業単位に算入されないという説明もあるため、履修計画を担当窓口と確認することが大切です。[3]

制度を利用できるかだけでなく、学びを続けたい分野、入試の準備、費用と生活、企業・公務への応募との日程の重なりを整理します。最短の年数だけを基準にせず、自分が必要とする学習を考えてください。

公務・企業・進学の準備を一覧にして相談する

全学のキャリア支援室では、自己分析、進路の方向、応募書類、面接、就職先の決定などを相談できます。就職支援ナビには求人・説明会やインターンシップの情報があり、企業・官公庁・団体との学内セミナーも案内されています。[6]

公務員試験と民間企業を併願する場合は、試験・面接・提出の予定を一つにまとめましょう。授業で学ぶことと、各試験で別に準備することも書き分けます。進学希望なら、研究計画や法科大学院の入試について教員・担当窓口へ相談してください。

今週は、関心のある採用区分または大学院の募集要項を一つ確認し、演習で自分が考え直した経験を短くまとめます。その二つを持って相談すると、必要な準備と学びの伝え方を具体的に確かめられます。

法学部での学びは法律職だけに結び付くものではありません。事実を確かめ、立場の違いを考え、根拠を示して説明した経験を、自分が希望する仕事に合わせて伝えましょう。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 卒業生・修了生の進路状況確認日:2026-09-11 / 2025法145卒110就22院111希望99.1、2026-05-01
  2. 2025年度卒業生の進路状況詳細確認日:2026-09-11 / 2頁法学科就職先と大学院進学、本文画像
  3. 法学部での学び確認日:2026-09-11 / 3履修モデル、法曹養成別、早期卒業条件、院先行履修、演習2年から、論文コン
  4. 無料法律相談所確認日:2026-09-11 / 学生と教員、聞き取り・学生検討・顧問再検討の場合・回答。活動紹介のみ
  5. 国際法模擬裁判大会2026初出場確認日:2026-09-11 / 2026-07-04/05出場、準備書面・弁論。人数表不一致不使用
  6. 就職・キャリア支援確認日:2026-09-11 / 個別相談、求人・ナビ・企業官庁セミナー

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