2学科の学びを、実際の経験へ落とし込む

大阪大学法学部には法学科と国際公共政策学科があります。法学科は主に法学と政治学を、国際公共政策学科は法学・政治学・経済学の基礎を組み合わせて学ぶと説明されています。学部名だけでなく、自分がどの分野を深めたかを整理しましょう。[1]​​​​​​​‌‌‌‌‌​‌​​​​‌‌‌‌​​‌‌‌‌‌‌​​‌​​​​​‌‌​‌‌‌​​​‌‌​​​‌​‌​​​​‌​‌‌‌

学科の特色と、応募準備で整理する点
学科学びの軸自分の経験から説明すること
法学科法学・政治学を中心に、課題と複数の解決策を考える事実と論点を分けた過程、根拠を比較した方法
国際公共政策学科法学・政治学・経済学から公共的課題を考える異なる立場や政策の影響を検討した過程
[1]

法学部は演習・セミナーを通じて、学生自身が調査・研究した内容を報告し、議論する学びを重視しています。法学科の導入・基礎演習や、国際公共政策学科のセミナーに加え、外国語文献研究やProject Seminar in Englishなどの科目も案内されています。[1]

授業の名称を並べるだけでは、自分の行動は伝わりません。何を調べ、どんな根拠を使い、相手からの質問にどう答えたかを思い出します。学部の方針をそのまま自分の能力として語らず、実際に経験したことを説明しましょう。

2025年度の卒業者270人を、進路ごとに読む

大学公式の2025年度「学部卒業者の進路状況」による法学部の内訳は次のとおりです。法学研究科、国際公共政策研究科、高等司法研究科などの大学院修了者を含めた数値ではありません。[2]

法学部・2025年度卒業者の進路
区分人数
卒業者270人
大学院進学52人
企業等への就職166人
公務員への就職20人
教員への就職0人
就職合計186人
その他32人
[2]

進学52人、就職186人、その他32人で卒業者270人になります。就職者の割合を卒業者全体から計算しても、就職希望者を分母にした就職率にはなりません。「その他」の全員を就職活動で不採用だった人とみなすこともできません。[2]

なお、学部の2025年度就職先一覧にある学科別総計は、法学科111人、国際公共政策学科77人で、全学統計の就職186人とは一致しません。集計差の理由は確認できていないため、本稿の人数表は全学統計に統一し、学部の一覧は就職先例として参照します。[2] [3]

学科別の就職先を、企業研究の入口にする

法学部公式ページは、2025年度の就職先を法学科と国際公共政策学科に分けて掲載しています。次の企業・機関はそれぞれの学科の一覧から挙げた例です。大学院の実績や両学科の企業を混ぜていません。[3]

法学科の2025年度就職先例
分野掲載例
製造日本製鉄、三菱重工業、トヨタ自動車、パナソニックコネクト、任天堂
金融等日本政策金融公庫、みずほ銀行、三井住友銀行、三菱UFJ信託銀行
情報通信・商社等東日本電信電話、カプコン、丸紅、双日
官公庁等法務省、農林水産省、大阪府、大阪地方裁判所
[3]
国際公共政策学科の2025年度就職先例
分野掲載例
製造・エネルギーデンソー、富士フイルム、大塚製薬、関西電力
情報通信・運輸NTTデータ、伊藤忠テクノソリューションズ、日本郵船、全日本空輸
金融・専門サービス等国際協力銀行、三菱UFJ銀行、野村総合研究所、アクセンチュア
官公庁等金融庁、農林水産省、広島県、富山地方裁判所
[3]

法学科出身だから企業法務、裁判所への就職だから裁判官、国際公共政策学科出身だから海外勤務、と会社・機関名から職種や配属を推定してはいけません。応募する採用区分と実際の仕事内容を確認しましょう。

大手企業の掲載は、個人の採用の保証でもありません。自分の候補は仕事内容、応募条件、勤務地、配属方法、育成環境をそろえて比較します。大学名への期待や不安だけで結論を出さず、募集の情報と自分の経験から判断することが大切です。

民間企業・公務員・進学の準備を分ける

大学院進学にも複数の目的があります。学部公式案内は、法学・政治学を学ぶ法学研究科、国際公共政策研究科、法律実務家の教育を行う高等司法研究科を紹介しています。どの研究科も同じ教育課程だと考えず、自分が深めたい内容に合わせて確認しましょう。[3]

2025年度の学部進学先一覧では、法学科は計41人、国際公共政策学科は計11人と掲載されています。法学科には法学研究科や各大学の法科大学院、国際公共政策学科には国際公共政策研究科、経済学研究科などの例があります。これらの進学実績は、法曹資格の取得や希望職への採用を意味するものではありません。[3]

進路ごとに確認する質問(編集部の提案)
進路確認すること
民間企業関心のある職種と、その募集で必要な準備は何か
公務員採用機関、区分、試験内容、日程は何か
研究を深める大学院研究したい問い、指導環境、入試、費用は何か
法律実務家を目指す進学希望課程の入学条件と、その後に必要な学修は何か

公務員と民間企業を併願する人は、試験対策と応募書類を別々に整理し、両方の期限を一枚の予定表へまとめます。法曹を目指す場合も、進学だけで資格を得られると考えず、学内の担当窓口と希望課程の最新案内で条件を確認してください。

専門職の準備に関心がない人が、法学部だからという理由だけで同じ道を選ぶ必要はありません。何を学び続けたいか、どの仕事で経験を積みたいかを言葉にして比べましょう。

ゼミでの経験は、対立する根拠を整理した過程として伝える

自己PRや学業の説明では、議論に勝ったことだけを強みにするのではなく、事実や前提をそろえ、複数の立場を比較し、相手に伝わる説明をした過程を整理します。自分の意見と、資料に書かれた内容を分けることも重要です。

編集部の架空の例です。「ゼミの報告で、ある制度の評価を比較しました。私は賛否の意見を集めるだけでなく、各意見がどの状況を前提としているかを整理しました。発表では一致する点と判断が分かれる点を分け、質問を受けて根拠の不足している箇所を調べ直しました。結論だけを急がず、前提と根拠を共有して議論する大切さを学びました。」

これは大阪大学の学生の実話や内定事例ではありません。自分の報告テーマ、担当した資料、実際に行った修正へ置き換えます。法律知識を持つことと、個別の問題へ専門家として助言できることを同一視せず、学生として学んだ範囲を伝えてください。

志望理由を作るときは、ゼミのテーマと会社の事業が完全に一致する必要はありません。情報を整理する、条件を比較する、説明する、意見を調整するなど、募集職種で行う仕事との接点を探しましょう。

学生支援室と学内の体験記で、次の行動を具体化する

法学部の学生支援室は、豊中総合学館1階にあり、学生生活の相談、進路情報の提供、公務員セミナーや説明会等の開催支援を行うと案内しています。相談や面談を希望する場合の連絡方法も公式ページに掲載されています。[4]

法学部生向けには、就職・進学等の活動体験記をまとめたキャリアデザイン・データベースを、大阪大学CLEのコース内で提供しています。利用条件に沿って閲覧し、応募準備の順序や相談したい点を考える材料にできます。[3] [4]

同窓会の青雲会と共催する講演会も案内されています。先輩の経験を知る際も、当時の選考条件と現在の募集を分け、同じ行動なら必ず同じ結果になるとは考えないようにします。[4]

全学のキャリア相談では、進学か就職かの相談やエントリーシート・履歴書の添削を受け付けています。対面・オンラインの案内を確認し、キャリア支援システムから予約できます。[5]

  • 所属学科と、授業やゼミで自分が行ったことを整理する。
  • 学科別の就職先例から、現在の募集職種を調べる。
  • 民間・公務員・大学院で必要な準備と期限を分ける。
  • CLEの体験記や講演会を活用し、質問を具体化する。
  • 学生支援室やキャリア相談に、候補の比較表と応募資料を持ち込む。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 大阪大学 法学部 カリキュラムの概要確認日:2026-09-10 / 法学科法政治、国公法政治経済、ゼミ報告討論・外国語演習
  2. 大阪大学 2025年度 学部卒業者の進路状況確認日:2026-09-10 / PDF1頁法270院52企業166公20教0就186他32
  3. 大阪大学 法学部を巣立ってから確認日:2026-09-10 / 2025学科別就職法111国公77企業例、進学法41国公11。合計188と全学186差は理由不明。大学院3系統・CLE体験記
  4. 大阪大学 学生支援室確認日:2026-09-10 / 豊中総合学館1階、相談連絡、公務セミナー、CLEキャリアデザインDB、青雲会講演
  5. 大阪大学 キャリア支援 在学生向け確認日:2026-09-10 / 3地区Zoom予約制、ES履歴書進学相談

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