まず旧理工学部と現在の4学部を分ける
学校法人の沿革では、2021年に理工学部を理学部、工学部、生命環境学部、建築学部へ再編したとされています。大学のカリキュラム一覧でも理工学部は募集停止と記載され、現行学部の欄とは分けられています。[1] [2]
ただし、募集停止という案内だけで、旧学部の卒業実績がなくなったとは判断できません。2025年度の全学進路表には旧理工学部の卒業者が独立した欄で掲載されています。本記事はその旧学部の数字を扱い、現在の4学部すべてをまとめた実績にはしません。[3]
| 名称 | 資料を読むときの扱い |
|---|---|
| 理工学部 | 旧学部。自分の学科と卒業年度を確認する |
| 理学部・工学部・生命環境学部・建築学部 | 再編後の各学部。旧学部の数字をそのまま移さない |
| 理工学研究科 | 大学院。学部卒と修士修了などの学位を区別する |
就活で所属を記入するときも、現在の学部名へ自己判断で置き換えず、本人の正式な所属・卒業見込みの表記を確認します。再編の説明が必要なら短く補い、中心は自分が何を学び、何を研究しているかに置きましょう。
2025年度は卒業者30人、就職者24人
2025年度の旧理工学部の内訳は、卒業者30人、就職者24人、起業・自営業者2人、進学者2人、就職希望だが未決定1人、その他1人です。進路の未登録者はなく、就職希望者は25人です。[3]
| 学科 | 卒業者 | 就職者 |
|---|---|---|
| 物理学科 | 3人 | 3人 |
| 化学科 | 5人 | 3人 |
| 生命科学科 | 2人 | 1人 |
| 情報科学科 | 6人 | 5人 |
| 数理科学科 | 1人 | 1人 |
| 人間システム工学科 | 5人 | 4人 |
| 先進エネルギーナノ工学科 | 3人 | 3人 |
| 環境・応用化学科 | 5人 | 4人 |
| 合計 | 30人 | 24人 |
就職率96.0%は就職者24人を就職希望者25人で割った割合です。卒業者30人全体の就職割合ではありません。別掲の就職・進路決定率92.9%は、就職と起業・自営業の計26人を、卒業者から進学者を除く28人で割る大学の定義です。[3]
進学者2人は自大学院への進学で、卒業者を分母とする大学院進学率は6.7%です。これはその年度の旧理工学部の結果で、現在の理学部や工学部の進学傾向ではありません。入学時期や個別の卒業事情はこの表から分からないため、本人の背景を推測しないようにしましょう。[3] [4]
学科別では卒業者が1〜6人と少なく、少数の進路の違いでも割合が大きく動きます。ある学科の就職率だけで就活が有利・不利と順位付けするより、人数と集計範囲を確認して、自分の応募準備に必要な情報を探してください。[3]
業種の割合と会社名の資料は別々に確認する
2025年度の旧理工学部就職者の業種別割合は、製造業29.2%、情報通信業25.0%、教育・公益・その他サービス25.0%、公務4.2%などです。分母は就職者24人で、大学院進学者は含まれません。小さな集計なので、そのまま長期的な傾向とは判断しません。[5]
同年度の企業一覧では、理学部・工学部・生命環境学部・建築学部それぞれと、理工学研究科の対象専攻の博士課程前期課程が合わせて掲載されています。旧理工学部の24人だけの就職先一覧とは書かれていないため、そこから旧学部の大手就職人数や職種を計算することはできません。[6]
一方、生命環境学部の進路ページには、前身である理工学部生命科学科の過去数年の就職先例として、大塚製薬、キユーピー、日本ハム、ハウス食品などが掲載されています。これは旧生命科学科の過年度の例で、2025年度の旧理工学部全体や現在の生物科学科単年度の実績ではありません。[7]
過去の会社名は業界を調べる入口になりますが、その企業での採用職種や現在の募集条件は別に確かめる必要があります。グループ会社の掲載を親会社の実績と読み替えたり、メーカーへの就職を研究職の採用と決めつけたりしないようにしましょう。
| 確認項目 | 見ること |
|---|---|
| 年度 | 単年度なのか、過去数年の例なのか |
| 所属 | 旧学部のどの学科か、現在の学部か |
| 学位 | 学部卒か、大学院修了を含むか |
| 仕事 | 会社名だけか、職種まで明記されているか |
| 人数 | 掲載実績だけか、人数や分母が示されているか |
大学名から大手企業に届くかを一括して判断できる資料ではありません。応募可能な学位や経験、仕事への関心を一件ずつ確認し、企業規模以外にも、担当業務、勤務地、育成の仕組みなど比較したい条件を持ちましょう。
旧学科名の説明より、本人の研究過程を伝える
理工学部という名称だけでは、数理、物理、化学、生命、情報、システムなど、本人が何に取り組んだかは伝わりません。選考では正式な学科名に加え、研究の問いと使っている方法を短く説明します。再編について長く説明するより、自分の経験を分かる形にすることを優先しましょう。
| 取り組みの例 | 本人の行動として整理すること |
|---|---|
| 数理・理論の検討 | 置いた仮定、比較した考え方、結論の限界 |
| 物理・化学の実験 | 条件設定、測定、結果が違ったときの確認 |
| 生命に関する調査・実験 | 対象と方法、記録の工夫、結果の解釈 |
| 情報・システムの制作 | 解決したい問題、設計の選択、動作の検証 |
これは学科ごとの必修内容を示す表ではなく、経験を振り返るための観点です。自分が行っていない研究や操作を加えず、研究室全体の成果と担当部分を分けてください。研究テーマの規模よりも、本人が何を判断して行動したかを伝えます。
思うような結果が出ていなくても、原因を切り分けて条件を見直した過程は説明できます。反対に、研究室の成果をそのまま自分の成果として語ると、詳しい質問に答えにくくなります。研究ノートや発表資料を見ながら、確認できる事実を中心にまとめましょう。
進学・就職の条件を、現在の本人の状況で確かめる
就職を考える場合は、研究分野に近い社名を探すだけでなく、現在募集している仕事と対象学位を確認します。研究、開発、製造、ITなどの言葉も、企業によって担当業務は異なります。分からない配属条件は、説明会や採用窓口で確認したい質問として書き留めておきましょう。
大学院進学を考える場合は、学部全体の進学率の高低よりも、自分が深めたい問いと研究室、入試日程、費用を整理します。旧学部の所属から現在のどの課程を受験するかも、担当教員や入試の案内で本人に合う条件を確認してください。
キャリアセンターは学生向けに個人面談やES・面接支援、求人情報などを案内しています。在学生は所属と卒業予定時期を伝え、今使える支援を相談しましょう。すでに卒業している場合は、学生向けサービスをそのまま使えると決めつけず、利用できる窓口を確認する必要があります。[8]
今週は、本人の正式な所属と卒業予定、希望する仕事や進学先3件、研究の短い説明を一枚にまとめてみてください。その上で、何が確認できていて、何が未確認かを分けます。古い学部名に関する検索結果を読み続けるより、本人の次の行動が見えやすくなります。
旧学部であることだけを理由に、学びの価値や応募の可能性を低く見積もる必要はありません。年度と所属が合う実績を参考にしながら、自分の研究や活動を具体的に説明し、現在の募集条件に沿って準備を進めましょう。
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- 関西学院大学 学校法人関西学院 精神・歴史・伝統確認日:2026-09-11 / 沿革2021年再編
- 関西学院大学 各学部のカリキュラム確認日:2026-09-11 / 理工学部は募集停止表記
- 関西学院大学 2025年度 進路決定状況確認日:2026-09-11 / 旧理工学部卒30就24、他4学部と別集計
- 関西学院大学 2025年度 大学院進学状況確認日:2026-09-11 / 旧理工学部大学院進学2人
- 関西学院大学 2025年度 業種別就職状況確認日:2026-09-11 / 旧理工学部就職者24人
- 関西学院大学 2025年度 学部・研究科別 就職先企業・団体確認日:2026-09-11 / 6・7頁現行学部と理工M合算、旧理工学部単独ではない
- 関西学院大学 生命環境学部 進路・資格確認日:2026-09-11 / 前身理工学部生命科学科の過去数年の就職例のみ採用
- 関西学院大学 キャリア支援確認日:2026-09-11 / 学生向け面談・求人・ES・面接