就職率99.8%の分母と、2学科の進路
2025年度の法学部は卒業者713人、就職者593人、起業・自営業者1人、進学者69人です。専門学校・留学9人、就職希望だが未決定1人、その他37人、未登録3人も記載されています。就職率だけで卒業生全員の状況を表すことはできません。[1]
| 学科 | 卒業者 | 就職者 | 進学者 | 就職希望者 |
|---|---|---|---|---|
| 法律学科 | 554人 | 454人 | 61人 | 455人 |
| 政治学科 | 159人 | 139人 | 8人 | 139人 |
| 学部合計 | 713人 | 593人 | 69人 | 594人 |
学部の就職率99.8%は就職者593人を就職希望者594人で割った割合です。法律学科は99.8%、政治学科は100.0%ですが、学科の優劣や個人の採用可能性を示す数字ではありません。別の就職・進路決定率92.2%は、就職者と起業・自営業者の合計を、卒業者から進学者を除いた人数で割った大学独自の定義によります。[1]
進学者69人のうち、大学院進学は自大学院37人と他大学院28人の計65人、その他進学が4人です。大学院進学率は卒業者を分母に9.1%。進学者全員がロースクールに進んだとは読めません。法学研究科と司法研究科の案内も区別して確認しましょう。[2] [10]
就職先一覧は法学部と法学研究科の合算
2025年度の法学部就職者の業種別割合は、金融・保険業19.4%、公務14.8%、情報通信業13.5%、教育・公益・その他サービス13.5%、製造業13.0%などです。法律や政治の専門に関わる道に加え、幅広い企業の仕事を比較する材料があります。[3]
大学の就職先企業・団体一覧では、法学部と法学研究科博士課程前期課程が同じ欄になっています。アシックス、味の素、花王、KDDI、デンソー、東京海上日動火災保険、三井住友銀行などが掲載されています。学部だけの企業別人数や採用職種を示す一覧ではありません。[4]
裁判所、法務省検察庁、国税庁などの掲載もあります。ただし、裁判所への就職を裁判官、検察庁への就職を検察官の実績と読み替えることはできません。所属先の名前と職種は分け、本人が希望する採用区分を調べましょう。[4]
| 選択肢 | まず調べること | 実績から断定できないこと |
|---|---|---|
| 民間企業 | 募集職種、初期配属、業務内容 | 掲載企業への入社や法務配属の保証 |
| 公務 | 志望機関と採用区分、選考日程 | 学部の公務割合から個人の合格可能性 |
| 法曹への進学 | 履修要件、進学先の選抜、学修計画 | 進学者全員の司法試験合格 |
大手の社名があることと、誰でも同じ結果になることは別です。この資料には学部単独の大手就職率を計算できる企業別人数や定義がありません。大学名への不安を一つの数値で解消しようとするより、求人条件と自分の経験を照らし合わせて候補を増やしていきましょう。
法律・政治の学びを、自分が判断した経験へ
法学部は法律学科と政治学科の2学科で、学科を横断して学ぶコースが設けられています。特修、司法・ビジネス、グローバル法政、法政社会歴史、公共政策の5コースがあり、特修は法曹・企業法務・公務の分野を扱う選抜制です。所属や選択時期を確認して計画しましょう。[5] [6]
初年次のスタディスキルや基本演習では、論理的に書くことや議論の基礎を学びます。模擬裁判では架空の事件について役割を分担し、資料を集め、書類や主張を準備します。3年次の研究演習は希望者を対象とするため、全員が同じ活動を経験したとは説明しません。[5]
エントリーシートでは、法律に詳しいという表現だけでなく、事実と主張をどう分け、対立する意見をどう比較したかを示します。模擬裁判を経験したなら、担当した役割、準備した資料、議論で見直した点を本人の行動として書いてみましょう。授業全体の成果と、自分の貢献も区別します。
政治学の調査や政策の議論でも、結論だけでなく問いの立て方や情報の選び方が材料になります。賛否が分かれるテーマで、相手の前提を確かめて議論した経験は、単に意見を押し通した話より、判断の過程を具体的に伝えられます。
企業法務を考えるなら、事業の理解も確かめる
企業法務に特化した授業では、実務家による講義や具体的な事例の演習が紹介されています。企業法務特修実践演習A1では事例からリスクと対応を考え、B1では生成AIに関する法的な課題や知的財産と企業活動の関係を扱います。[8]
学部の紹介ページには、契約審査などを担当する過年度卒業生の声もあります。そこでは法的知識に加えて、事業の理解や関係者とのやり取りに触れられています。これは個人の仕事の紹介であり、2025年度の学部全員の配属傾向や、新卒の法務採用人数ではありません。[8]
応募先を調べるときは、扱う商品・サービスと、社内外の誰と調整する仕事かを整理します。法務に関心があっても、職種別採用か、入社後の配属によるかは求人ごとに確認が必要です。学部の授業を受けたことだけで専門部署に配属されると考えないようにしましょう。
演習の経験は、想定した問題、比較した選択肢、選んだ対応、残った課題の順で振り返れます。学んだ法律名を並べるより、なぜその対応がよいと考えたかを、専門外の人にも伝わる言葉で説明する練習が役立ちます。
公務志望は、政策と選考準備を両方進める
公務に特化した授業では、政策の分析や合意形成を学びます。公共政策発展演習は、現状分析から課題や仮説を整理して政策のメモを作成する内容です。公務特修実践演習Bでは、政策を考え、自治体の担当者などへ発表する機会が案内されています。[9]
公務員を志望する理由は、安定していそうという印象だけでなく、どの地域や政策分野の課題に取り組みたいかまで掘り下げます。その上で、住民、企業、行政などの立場に違いがあるとき、何を確かめ、どう調整するかを考えてみましょう。授業での提案を実際に採用された政策と混同しないことも大切です。
大学は霞が関セミナーや公務員試験対策のエクステンションプログラムも案内しています。授業で政策を学ぶことと、希望する採用区分の選考に備えることは両方必要です。講座の費用・募集時期・対象はその年度の案内を確認し、民間企業も受けるなら日程を一つの表にまとめます。[9]
法曹プログラムは選抜・修了・進学を分けて確認
法曹プログラムは、学部とロースクールをつなぐ学びです。2025年の新カリキュラムでは、ロースクール教員による授業や双方向の学修、休暇中のサポートなどが紹介されています。学部3年とロースクール2年の最短5年で司法試験合格を目指す道が案内されていますが、合格や進学が自動的に決まる制度ではありません。[7]
特修コースの選抜、プログラムへの申込み、履修・成績の修了要件、進学先の入学者選抜を区別して確認しましょう。学部を4年で卒業する道もあり、プログラムの修了とロースクール入試の関係は、本人の状況に合う案内で確かめる必要があります。[6] [7]
迷う場合は、担当教員への相談と一般の就職相談を使い分けます。法曹の学修を続けたい理由、必要な期間と費用、企業・公務にも関心がある点を紙に書いておくと、比較すべき条件が明確になります。プログラムに所属しているかどうかだけで、進路を一つに決める必要はありません。
今週は3つの候補と、一つの経験を持って相談する
まず民間企業、公務、進学のうち気になる候補を具体的に3つ挙げ、仕事内容や学修内容、選考時期、必要な準備を並べてください。法務、公務、法曹という大きなくくりだけで比べず、機関や職種、課程まで調べることが出発点です。
次に授業や活動から、自分が資料を比較したり、議論を整理したりした経験を一つ選びます。何が難しく、どんな判断をし、結果を受けて何を学んだかを書いてみましょう。キャリアセンターの個人面談やES・面接支援へ持参すれば、相手に伝わる説明かを相談できます。[11]
大学名への不安だけで応募を見送る前に、仕事内容と自分の取り組みを具体化してみてください。法学部で何を学んだかに加え、その過程でどう考え行動したかを説明することが、次の準備につながります。
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- 関西学院大学 2025年度 進路決定状況確認日:2026-09-11 / 法学部・法律学科・政治学科、希望者分母
- 関西学院大学 2025年度 大学院進学状況確認日:2026-09-11 / 法学部、自37他28その他4
- 関西学院大学 2025年度 業種別就職状況確認日:2026-09-11 / 法学部就職者
- 関西学院大学 2025年度 学部・研究科別 就職先企業・団体確認日:2026-09-11 / 2頁、法学部と法学研究科博士前期課程合算
- 関西学院大学 法学部について確認日:2026-09-11 / 2学科・5コース、演習
- 関西学院大学 特修コース確認日:2026-09-11 / 選抜・法曹企業法務公務
- 関西学院大学 法曹プログラム確認日:2026-09-11 / 2025新カリキュラム、選抜と進学条件
- 関西学院大学 企業法務に特化した授業確認日:2026-09-11 / 実践演習と過年度卒業生事例
- 関西学院大学 公務に特化した授業確認日:2026-09-11 / 政策立案・調整、試験対策
- 関西学院大学 法学部の進路確認日:2026-09-11 / 法学研究科と司法研究科
- 関西学院大学 キャリア支援確認日:2026-09-11 / 個人面談・ES・面接・求人