就職者114人と大学院進学者131人を両方見る

2025年度の工学部は卒業者251人のうち、就職者114人、進学者131人、専門学校・留学2人、その他4人です。大学院進学状況の表でも進学131人が自大学院111人、他大学院20人と確認できます。卒業者の半数以上が大学院へ進んだ年度です。[1] [2]​‌‌‌‌​‌​​​​‌‌‌​​‌‌​​​​​‌​‌‌​​​​​‌​​​​‌‌‌‌‌​‌​‌​​​​‌‌‌‌‌‌​​‌​​​‌​

工学部・2025年度の課程別進路
課程卒業者就職者大学院進学者大学院進学率
物質工学44人19人22人50.0%
電気電子応用工学58人24人34人58.6%
情報工学87人49人38人43.7%
知能・機械工学62人22人37人59.7%
学部合計251人114人131人52.2%
[1] [2]

工学部の就職率は100%ですが、分母は就職希望者114人です。卒業者全員が就職した割合ではありません。別の指標である就職・進路決定率95.0%は、大学の定義では就職者と起業・自営業者を「卒業者から進学者を除いた人数」で割った値です。[1]

課程ごとの進学割合は参考になりますが、周囲と同じ進路を選ぶ必要はありません。大学院で深めたいテーマがあるか、志望職種がどの学位を対象にしているか、研究に取り組む時間や費用をどう考えるかを、実際の募集情報と照らし合わせましょう。

同じ2025年度の表には旧理工学部の卒業生も別に掲載されています。この記事の人数は工学部の欄に限定しています。旧理工学部や大学院の実績を足して、工学部の就職者数や進学率を作ることはしません。[1]

企業一覧には大学院の関連専攻も含まれる

2025年度の工学部就職者の業種別割合は、情報通信業38.6%、製造業29.8%などです。技術の学びをどの仕事に使うか考える入口になりますが、業種だけで開発・設計・生産技術などの職種は分かりません。[3]

企業・団体一覧の工学部の欄は、理工学研究科博士課程前期課程の先進エネルギーナノ工学専攻、情報工学専攻、知能・機械工学専攻などとの合算です。トヨタ自動車、日立製作所、村田製作所、ローム、日本アイ・ビー・エムなどの掲載がありますが、全社を学部卒114人だけの就職先とは認定できません。[4]

応募先を調べる際の確認項目(編集部の提案)
確認すること具体的な問い
募集対象学士・修士のどちらを対象にした募集か
仕事内容開発、設計、運用など、どの工程を担当するか
技術との接点自分の学修分野や経験をどこで生かせるか
配属職種を選んで応募するのか、入社後に決まるのか
選考経路自由応募や推薦など、利用できる方式と条件は何か

企業名に知名度があっても、本人の採用確率や研究職への配属を保証するものではありません。学部別の大手就職率も、この合算一覧からは算出できません。企業規模への関心と、実際に担当したい仕事を分けて比較してください。

4課程の専門性を、説明できる経験に結び付ける

工学部は学科ではなく4つの課程を設置しています。物質工学と電気電子応用工学、情報工学と知能・機械工学は、それぞれ隣接分野を学べる複専攻の仕組みを案内しています。複専攻の履修は選択制なので、全員が2分野の専門を修めたと説明しないようにしましょう。[5]

課程ごとの学びと振り返り(編集部の提案)
課程学びの主な視点経験を振り返る問い
物質工学物質の性質の解明と実用化条件を変えたときの変化をどう測り、説明したか
電気電子応用工学電気エネルギーの活用性能や制約をどう整理し、検証したか
情報工学ITの基盤、AI、人に関わる情報技術実装や分析の結果をどの基準で評価したか
知能・機械工学人工知能と機械システムの統合機械の動作と人の使いやすさをどう両立したか
[5] [6] [7]

情報工学課程ではハードウェア、ソフトウェア、ネットワークに加え、AIやデータマイニング、コンピュータグラフィックス、ヒューマンインタフェースや感性工学などの学びを紹介しています。使った言語名だけでなく、どの問題に対して何を実装・分析したかを整理できます。[6]

知能・機械工学課程は、人工知能と機械工学を組み合わせた設計・開発を学び、サービスロボット、VR、機械学習などの研究領域を紹介しています。分野名を挙げるだけでなく、対象とする利用者や環境、計測・制御の条件を説明すると、取り組みの目的が伝わりやすくなります。[7]

自分が履修していない分野や、研究室の他の人の成果を本人の経験として話す必要はありません。専門性を広く見せるより、自分が担当した実験や制作について、目的から検証まで一貫して説明できることを優先しましょう。

研究概要は「なぜ、その方法か」まで準備する

研究や制作を説明するときは、背景、課題、選んだ方法、本人の担当、結果、限界の順にまとめます。装置名や専門用語から始めるのではなく、何が分からず、何を確かめたかったのかを先に伝えると、異分野の相手にも内容を理解してもらいやすくなります。

実験なら試料や測定条件、比較対象を整理し、結果の違いをどのように解釈したかを確認します。プログラムなら動いたという事実だけでなく、正しさや性能をどう確かめたかを示しましょう。失敗した試行も、原因を切り分けて次の方法に変えた過程を説明できます。

共同研究やグループ制作では、全体の目的と本人の貢献を分けます。データ整理、検証、資料作成、他の担当との調整など、担当範囲を具体的に示してください。未公開データや共同研究先の情報を応募資料に使えるかは、研究室の指導に従って確認します。

研究室配属前でも、授業の実験、プログラミング課題、設計演習などから一つ選べます。大きな成果を作り足すのではなく、何を工夫し、どの点を改善したかを記録しておくことが準備になります。研究概要を求められる選考では、提出形式や分量も応募先の案内に合わせましょう。

学部就職と大学院進学を、希望する仕事から比較する

大学院へ進む理由は、就職が不安だからという一点だけで決めず、深めたい問いと希望職種との関係を整理します。学部卒で応募できる仕事でも、自分が担当したい内容や将来の専門性によって考え方は変わります。企業の募集要項と研究室の情報を両方読みましょう。

進路相談で確認すること(編集部の提案)
相談先持っていく情報聞くこと
研究室・教員関心テーマ、研究計画、希望職種進学後に深められる内容と必要な準備
キャリアセンター候補求人、学位条件、応募日程現在の募集を踏まえた準備と選考経路
応募先の説明会仕事内容について不明な点学位・専攻と担当業務、配属の関係

推薦等の利用を考える場合は、応募条件や手続き、辞退に関する扱いを事前に確認します。この記事の就職実績は、特定の推薦枠が自分に用意されていることを示すものではありません。自由応募との併用を含め、その時点の大学・企業の案内に従って進めてください。

今週は求人と研究説明を一緒に点検する

大学のキャリア支援では対面・オンラインの個人面談、エントリーシートや面接の相談、KGキャリアナビでの求人・インターンシップ情報などが案内されています。技術の説明に加えて、仕事内容との接点や応募日程の整理にも活用できます。[8]

まず気になる求人を3件選び、募集学位、職種、必要な知識、締切を表にします。次に自分の実験や制作を一つ選び、目的・方法・結果を短く書いてください。その2つを持って相談すれば、研究を深めるか就職準備を進めるかを、具体的な情報で考えやすくなります。

大学名や課程名だけで就職先を決めつける必要はありません。自分が何を確かめ、どう改善してきたかを明確にし、現在の募集内容と照合することから準備を進めましょう。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 関西学院大学 2025年度 進路決定状況確認日:2026-09-11 / 工学部4課程、旧理工学部とは別
  2. 関西学院大学 2025年度 大学院進学状況確認日:2026-09-11 / 工学部の課程別大学院進学率
  3. 関西学院大学 2025年度 業種別就職状況確認日:2026-09-11 / 工学部就職者
  4. 関西学院大学 2025年度 学部・研究科別 就職先企業・団体確認日:2026-09-11 / 6頁、工学部と理工学研究科博士前期の関連専攻合算
  5. 関西学院大学 工学部確認日:2026-09-11 / 4課程と選択制複専攻
  6. 関西学院大学 工学部 情報工学課程確認日:2026-09-11 / 基盤IT・AI・感性工学等
  7. 関西学院大学 工学部 知能・機械工学課程確認日:2026-09-11 / AIと機械の統合、研究領域
  8. 関西学院大学 キャリア支援確認日:2026-09-11 / 個人面談・求人・選考支援