卒業者全体と就職希望者を分けて読む

2025年度卒業者・2026年5月1日現在
項目人数・割合
卒業者102人
就職者81人(卒業者の79.4%)
進学者17人(卒業者の16.7%)
その他4人
就職希望者82人
就職率98.8%(81人÷82人)
[1]

98.8%は卒業者102人全員を分母にした値ではありません。進学を選んだ人などを含む卒業者全体と、就職希望者の集計を分けて読む必要があります。就職率から、希望する業界や職種への内定率まで判断することもできません。[1]​​‌‌‌‌‌‌​​‌​​​​​‌​​‌​​‌​​​​​​​‌‌‌​‌‌​​‌​​‌​​‌‌​‌‌​‌​‌​​​​​​​‌​​​

公式統計の進学者は大学院だけに限定されず、大学学部や専修学校などへの進学も含みます。また、就職と進学を両方行う人は進学者として計上されます。「その他」の4人を全員就職活動の不採用者と決めつけないようにしましょう。[1]

大手企業を含む就職先の例と、一覧で分からないこと

2025年度の学部卒業者の就職先には、関西電力2人のほか、西日本電信電話、TIS、TOPPAN、トヨタ自動車、デンソー、三井住友銀行、三菱UFJ銀行、三菱重工業、富士フイルム、本田技研工業など各1人の掲載があります。東京都庁、神戸市役所、姫路市役所など行政への就職例も確認できます。[2]

文学部だから応募できる仕事が特定の業界だけに限られる、と考える必要はありません。ただし、掲載企業への入社が保証されるわけではなく、会社名だけでは営業、企画、技術などの配属職種も分かりません。一覧を応募先の候補を調べる入口として使い、現在の募集職種と応募条件を確認してください。

資料は文学部の後に人文学研究科の修士・博士を掲載しています。例えば大学院の欄にある就職先を、文学部卒の実績として足し合わせてはいけません。専修別の採用人数や大手企業への就職率も、この一覧だけでは確認できません。[2]

学部サイトの過年度一覧とキャリアセンターの2025年度資料を見比べる場合も、対象期間をそろえます。何年か分をまとめた企業一覧は進路の広がりを知る参考になりますが、単年度の就職人数とは別の情報です。

5学科目15専修の学びを、本人の経験へ落とし込む

神戸大学文学部は哲学、文学、史学、知識システム、社会文化の5学科目・15専修で構成されています。1年後期に専修を決め、2年から所属する仕組みです。原則として本人の希望を基にしますが、定員を超えると成績、試験、面接などによる選考があります。[3]

専修の学びと、選考で振り返る観点
学科目公式紹介の学び本人の経験から整理すること
哲学存在・心・善などの問題を問う言葉の定義や前提を確かめ、異なる意見を検討した過程
文学各言語の文学作品を読み解く表現や文化的背景を調べ、解釈の根拠を示した過程
史学史料に基づいて歴史を解明する資料の成り立ちや限界を見極めて比較した過程
知識システム心理学・言語学・芸術学実験、言語の比較、作品分析で問いを検証した過程
社会文化社会学・美術史学・地理学社会、作品、地域空間を調べて説明した過程
[3]

右欄は就活のための整理の提案であり、全員が同じ経験をしたという意味ではありません。「分析力がある」と書く前に、実際に扱った資料、比較の方法、行き詰まった点、改善した点を一つずつ思い出します。専修名を聞いたことがない面接官にも、自分の作業が分かる説明を目指しましょう。

演習・調査・卒論を自己PRの材料にする

公式の授業紹介では、文献や資料を読み、研究報告を行い、受講者と議論する少人数の演習が重視されています。実験やフィールドワークを含む実習も紹介されています。どの方法を経験したかは本人の専修と履修内容で確認します。[4]

掲載されている日本史学の紹介には、先輩と学びながら史料を扱い、地域の文化財の保存・活用を体験する古文書合宿の例があります。美術史の紹介には、作品を実際に見ることを重視する展覧会見学の例があります。これらは公式掲載の授業・活動紹介であり、今年度の実施内容を一律に保証するものではありません。[4]

自分にも調査経験があるなら、訪問先やテーマだけで終わらせず、事前に何を調べたか、現地で何を記録したか、記録をどう比較したかを整理します。調査への協力者の個人情報や未公開資料は、応募書類にそのまま載せないよう、指導教員の扱い方に従ってください。

卒論をまだ書き終えていなくても、問いを決めた理由、現在までに調べた範囲、残っている課題は説明できます。結果を立派に見せるために未実施の調査を加える必要はありません。中間報告で受けた指摘と、その後に変えた調べ方も本人の行動として振り返れます。

研究紹介を短くまとめる順序
順序用意する内容
問い何について、何を明らかにしたいのか
方法どの資料やデータを、どう比べたのか
工夫解釈が分かれた点や、調査の制約へどう対応したか
現在地分かったことと、まだ分かっていないこと
仕事との接点応募する業務で求められる行動と重なる部分

専門用語をすべて削る必要はありませんが、最初に日常語で問いを説明すると伝わりやすくなります。そのうえで必要な用語を補い、本人が担当した範囲を明確にしましょう。ゼミ全体の成果と、自分の発表・調査の成果は区別します。

民間企業・公務・大学院進学を比較する

民間企業を検討するときは、業界への興味と仕事内容への関心を分けて整理します。例えば文化や地域に関心があっても、それを扱う仕事の立場はさまざまです。商品を作る、顧客へ提案する、運営を支えるなど、募集要項に書かれた業務から自分の関心との接点を探します。

公務員を検討する場合は、自治体名だけでなく、募集区分、試験内容、併願する企業との選考時期を確認しましょう。公式の就職一覧に行政や教員の例があっても、本人の受験資格や採用を保証するものではありません。必要な準備を所属先と募集元の案内で確認します。

大学院進学では、深めたい問いと、その研究を続けられる指導体制を確認します。進学者17人という人数は、本人が進学すべきかどうかの答えにはなりません。指導教員へ研究計画を相談し、学費・生活費、修了後の希望、就職活動との両立まで考えましょう。[1]

文学部の公式ページには教員免許状、学芸員、社会調査士の案内がありますが、文学部を卒業すれば誰でも自動取得するという意味ではありません。希望する資格の課程や履修条件を確認し、資格と実際の採用選考を分けて準備してください。[3]

今日できる準備と相談の使い方

まず、専修の演習や調査から一つ経験を選び、「問い・方法・工夫・現在地」の4点を書き出しましょう。次に関心のある募集職種を調べ、その仕事を選ぶ理由と、まだ分からない条件をまとめます。研究テーマが仕事と直結しなくても、資料を確かめる、相手に説明するなどの行動は具体的に話せます。

神戸大学キャリアセンターでは個別相談、応募書類の相談、模擬面接などを案内しています。「文学部は不利ですか」だけでなく、「この研究経験で本人の役割が伝わりますか」「この職種を選ぶ理由に不足はありますか」と、書いたものを持参すると相談を進めやすくなります。[5]

逆転就活塾へ相談する際も、卒論や演習の概要と、気になる求人を用意してください。実際の経験を基に、自己PRと志望理由のつながりを整理し、次に調べることや応募書類で補うことを具体化していきましょう。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 神戸大学 2025年度進学・就職状況確認日:2026-09-11 / 2025年度は学部と大学院を区別。HTML教育紹介は掲載内容、過去の授業事例を現行必修としない
  2. 神戸大学 2025年度文学部・人文学研究科就職先確認日:2026-09-11 / 2025年度は学部と大学院を区別。HTML教育紹介は掲載内容、過去の授業事例を現行必修としない
  3. 神戸大学 文学部の構成と専修の決定確認日:2026-09-11 / 2025年度は学部と大学院を区別。HTML教育紹介は掲載内容、過去の授業事例を現行必修としない
  4. 神戸大学 文学部 授業ダイジェスト確認日:2026-09-11 / 2025年度は学部と大学院を区別。HTML教育紹介は掲載内容、過去の授業事例を現行必修としない
  5. 神戸大学 キャリアセンター 就職活動確認日:2026-09-11 / 2025年度は学部と大学院を区別。HTML教育紹介は掲載内容、過去の授業事例を現行必修としない