就職率90.6%の分母と、進学者47人を確認する
| 項目 | 人数 |
|---|---|
| 卒業者 | 194人 |
| 就職者 | 126人 |
| 進学者 | 47人 |
| その他 | 21人 |
| 就職希望者 | 139人 |
| 就職率 | 90.6%(126人÷139人) |
この就職率は卒業者全員を分母にした値ではありません。進学者や資格試験等に取り組む人がいるため、卒業者の人数と就職希望者の人数は異なります。逆に、就職率だけで希望業界への内定率や、本人の採用可能性まで読み取ることもできません。[1]
公式統計の進学者は、大学院だけでなく大学学部や専修学校などへの進学も含みます。法学部の47人全員が神戸大学法科大学院へ進んだという意味ではありません。「その他」には資格試験受験者等も含まれ、21人全員を就職できなかった人と決めつけないようにします。[1]
民間企業と公務の就職先を分けて見る
2025年度の学部卒業者の一覧には、三井住友銀行6人、関西電力4人、三井住友信託銀行2人、東京海上日動火災保険2人、日本生命保険2人、アビームコンサルティング2人などが掲載されています。ほかにトヨタ自動車、デンソー、住友商事、川崎重工業、日本郵船などの例もあります。[2]
公務の例としては、厚生労働省、国土交通省近畿地方整備局、東京都庁、兵庫県庁、神戸市役所、広島地方裁判所などが掲載されています。ただし、この資料の名称だけでは採用区分や職種は分かりません。裁判所や検察庁への就職を、そのまま裁判官・検察官になった実績と解釈することはできません。[2]
就職先資料の後半には、法学研究科の修士・博士の欄があります。大学院の法律事務所への就職例などを学部卒の実績へ移さず、本人が検討する学位段階に合う欄を読みましょう。大手企業名が掲載されていることも、次の年度の採用や特定部署への配属を保証するものではありません。[2]
民間・公務・法曹・研究の準備を比較する
| 選択肢 | 先に確認すること | 相談までに用意するもの |
|---|---|---|
| 民間企業 | 募集職種、応募条件、選考日程 | 関心のある業務と、その理由 |
| 公務員 | 機関・自治体ごとの採用区分、試験、日程 | 扱いたい政策課題と受験準備の状況 |
| 法科大学院 | 入試、履修・修了要件、学費 | 履修記録と学習計画 |
| 法学政治学専攻への進学 | 研究テーマ、指導体制、入試区分 | 研究計画の案と進学後の希望 |
「安定していそう」「大学で法律を学んだから」という理由だけでは、複数の選択肢から決めにくいものです。どのような相手や課題に関わりたいか、日々どのような作業をするかを調べ、興味が続きそうな進路を比較します。併願する場合も、試験勉強、授業、企業選考を一つの予定表にまとめましょう。
学部長の2026年4月のメッセージでは、法学と政治学を通じて、異なる価値観や利害を持つ人が共存する社会の仕組みや、社会的課題の解決を探究すると説明されています。就活でも、何の法分野を履修したかに加えて、どの課題を考え、複数の立場をどう検討したかが説明の材料になります。[3]
履修コースと法曹コースは別の制度
公式Q&Aでは、3年生になるときに選択する履修コースとして、司法、企業・行政、政治・国際の3つを案内しています。一方、法科大学院進学プログラムである「法曹コース」は、この履修コース制とは独立した制度です。法曹コース登録者も、履修コースを別に選択する必要があります。[4]
法曹コースは法科大学院への進学を目指す学生のための教育プログラムで、法科大学院の教育へつながる科目を履修します。ただし、登録しただけで早期卒業や大学院入学が確定するわけではありません。コースの修了要件と早期卒業の要件は別にあり、法科大学院の入試を受験して合格する必要があります。[4]
法曹を目指す学生は、必要な科目をいつ履修するか、早期卒業を希望するか、試験準備にどの程度の時間を確保できるかを相談しましょう。法学部の卒業、法曹コースの修了、大学院への進学、法曹資格の取得を同じ到達点として扱わず、それぞれの段階を確認することが大切です。
法経連携と国際分野の学びをどう伝えるか
法経連携専門教育プログラムは、法学と経済学の両方の発想と知識で社会的課題を考える学部向けの制度です。公式サイトでは、両分野の教員による指導、少人数授業、他分野との議論やグループワークを紹介しています。大学院向けのエコノリーガル大学院プログラムとは区別します。[3] [5]
履修した学生なら、制度上の問題を指摘するだけでなく、人や企業の行動、費用や効果をどのように検討したかを振り返れます。ただし、プログラムの紹介を自分の経験として借りるのではなく、実際に担当した調査や議論の内容を使いましょう。
大学院法学政治学専攻進学グローバル・プログラム(速成プログラム)は、国際紛争解決や国際交渉に関わる人材の育成を掲げています。公式ページには、国際教育や模擬仲裁・模擬調停などへの優先登録の案内がありますが、年度による変更の可能性が明記されているため、利用条件はその年の案内で確認します。[6]
国際分野を志望する場合も、留学先や使用言語を並べるだけでなく、相手の主張を理解するために何を調べたか、意見が一致しない場面でどう説明したかを整理します。国際機関、政府、企業で求められる仕事や応募条件は異なるため、教育プログラムの目的を就職保証と捉えないことが大切です。
法学政治学専攻への進学を考える場合
法学部の進学案内では、法学政治学専攻の大学院で専門性を深める選択肢や、学部段階で大学院科目を履修する先行履修制度などを紹介しています。法科大学院とは別の進路として、研究テーマや修得したい知識から比較してください。[7]
進学を考えるなら、現在関心のある問題、先行研究で読んだ内容、調べたい問いを短くまとめて教員へ相談します。「就職を決められないから」という迷いがある場合も、そのまま相談して構いません。大学院で何を深めたいかが整理できると、学費や修了後の進路を含めた比較を進めやすくなります。
公式ページの説明会時期や募集期間には過年度の情報が含まれるため、出願する年度の募集案内を確認しましょう。学部の教務ページも入学年度ごとの学生便覧を案内しています。本人に適用される履修・卒業要件は、自分の入学年度の資料から確認してください。[6] [7] [8]
法学・政治学の学びを自己PRへつなげる
まず一つの演習やレポートを選び、「問題になった点」「調べた資料」「比較した考え方」「自分の判断と残った課題」を書き出しましょう。法律知識の量だけでなく、前提を確認し、異なる立場を検討し、根拠を付けて説明した過程を伝えます。
例えば判例や政策を扱った経験なら、結論を紹介するだけでは本人の行動が見えません。どこに疑問を持ち、どの資料を追加で調べ、発表後の指摘にどう対応したかまで振り返ります。採用担当者に分かる言葉で説明し、経験していない調査や交渉を足さないようにしましょう。
キャリアセンターでは個別相談、応募書類の相談、模擬面接などを利用できます。「法学部に向く企業はどこですか」から一歩進めて、「この職種の業務と自分の経験はつながっていますか」「公務員試験と企業選考の準備をどう整理できますか」と相談すると、次に行うことを決めやすくなります。[9]
逆転就活塾への相談でも、学習経験のメモと、気になる募集職種を用意してください。大学名や専攻名だけに頼らず、本人の行動に基づく自己PRと、仕事を選ぶ理由を具体化していきましょう。
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- 神戸大学 2025年度進学・就職状況確認日:2026-09-11 / 2025年度の学部進路。教育制度は公式HTML、旧募集日程や学位の違いを区別
- 神戸大学 2025年度法学部・法学研究科就職先確認日:2026-09-11 / 2025年度の学部進路。教育制度は公式HTML、旧募集日程や学位の違いを区別
- 神戸大学 法学部長からのメッセージ(2026年4月)確認日:2026-09-11 / 2025年度の学部進路。教育制度は公式HTML、旧募集日程や学位の違いを区別
- 神戸大学 法科大学院進学プログラム(法曹コース)確認日:2026-09-11 / 2025年度の学部進路。教育制度は公式HTML、旧募集日程や学位の違いを区別
- 神戸大学 法経連携専門教育プログラム確認日:2026-09-11 / 2025年度の学部進路。教育制度は公式HTML、旧募集日程や学位の違いを区別
- 神戸大学 速成プログラム確認日:2026-09-11 / 2025年度の学部進路。教育制度は公式HTML、旧募集日程や学位の違いを区別
- 神戸大学 大学院法学政治学専攻への進学確認日:2026-09-11 / 2025年度の学部進路。教育制度は公式HTML、旧募集日程や学位の違いを区別
- 神戸大学 法学部 教務情報確認日:2026-09-11 / 2025年度の学部進路。教育制度は公式HTML、旧募集日程や学位の違いを区別
- 神戸大学 キャリアセンター 就職活動確認日:2026-09-11 / 2025年度の学部進路。教育制度は公式HTML、旧募集日程や学位の違いを区別