情報学部自身の実績と、母体となった学科の実績を分ける

神奈川大学情報学部は2023年4月開設です。大学は、従来の理学部情報科学科と工学部情報システム創成学科を母体にした学部として説明しています。現在は計算機科学科、システム数理学科、先端情報領域プログラムの2学科1プログラムが案内されています。[1] [2]

2025年度の主な就職先一覧には、母体となった2学科の欄があり、情報学部自身の欄はありません。このため、過去の企業例を「情報学部の卒業生の就職先」として読み替えることはできません。[3]

先端情報領域プログラムを学科として数えたり、従来の2学科を現在の所属と混同したりしないよう、応募書類には自分の正式な所属を確認して記入します。

母体学科の企業例を、職種研究の入口にする

2025年度・母体となった学科の参考実績
実績の区分掲載されている企業例
理学部情報科学科NTTデータNJK、クレスコ、システナ、日立システムズ
工学部情報システム創成学科NECソリューションイノベータ、キヤノンITソリューションズ、コーエーテクモゲームス、三井情報
[3]

これは母体学科の参考実績で、情報学部の学科・プログラム別の採用先や採用人数を示すものではありません。企業名だけでは開発、運用、営業などの採用職種も分からないため、現在の募集情報を確認します。

大手企業の名前があることを自分の内定確率に置き換えることはできません。参考例から興味を持った会社を調べ、業務と自分の経験に接点があるかを確認しましょう。

IT企業という括りから、実際の仕事へ分ける

職種研究の観点(編集部作成)
関心調べること
ソフトウェア開発誰の課題を、どのようなシステムで解決するか
データ活用分析した結果を誰の判断へつなげるか
基盤・運用安定稼働のために、どんな設計・監視・改善を行うか
顧客との調整要望や制約をどう整理し、担当者へ伝えるか
製品・サービス自社サービスか、顧客ごとの案件か、どの工程を担うか

職種の名称は会社によって異なります。「エンジニア」「SE」という名前だけで仕事内容を決めず、募集要項や社員紹介、説明会で具体的な作業を確かめます。専攻や学位、技術経験などの条件も別に確認してください。

プログラミングに自信がなくても、現在地を具体的にする

周りの制作物を見て、自分には実績がないと感じる場合は、できる・できないの二択ではなく、何をどこまで行ったかを整理します。授業の課題、個人制作、共同制作はそれぞれ担当範囲を分けて書きます。

  • 使った言語や道具と、その用途。
  • 自分で設計・実装・確認した部分。
  • 教材や他の人の助けを受けた部分。
  • 動くことを確かめた条件と、未確認の部分。
  • 次に理解・改善したいこと。

授業で触れた言語を、業務で十分に使えると誇張する必要はありません。一方で、分からないところを調べ、動作を確かめた経験は説明できます。求人の条件と照合し、必要な準備を選びましょう。

制作物を見せるなら、自分の担当と確認方法を説明する

制作物の提出は企業の指定を優先します。指定がある場合は、URL・形式・容量・公開範囲を確認し、閲覧する相手が何を見ればよいかが分かる説明を添えます。学校や共同制作の成果を、許可なく公開しないようにしてください。

制作物の説明メモ(編集部作成)
書くこと
目的誰のどんな課題に向けて作ったか
機能実装した範囲と、未実装の範囲
担当チームの中で自分が行った部分
工夫別の方法と比べて選んだ理由
確認どの条件で動作を確かめたか
課題不具合や、これから改善したいこと

見せる資料に認証情報や他人の個人情報が入っていないかも確認します。利用者数や改善率を書く場合は、実測した内容だけを使い、授業用の試作を実運用サービスのように説明しないようにします。

ガクチカの例:不具合の再現条件を整理する

共同制作の課題で、入力する内容によって処理が止まる問題がありました。私は、コードをすぐに変更する前に、どの入力で問題が起きるかを整理しました。正常に動く場合と止まる場合を比べ、確認した条件をメンバーへ共有しました。そのうえで担当部分を修正し、同じ条件でもう一度動作を確認しました。この経験から、問題を感覚で説明せず、再現できる条件として伝えることを意識するようになりました。

自分の原稿では、何を担当し、どこまで確認したかに置き換えます。他の人が直した部分を自分の成果にせず、共有や検証を担当したならその役割を正確に伝えてください。

研究テーマや進学を考えるときは、職種の条件も調べる

情報技術に関わる仕事でも、研究に近い職種と実装・運用を中心にする職種では、求められる条件が異なる場合があります。学部卒・修士修了などの指定、専攻、経験を募集ごとに確認します。

大学院進学は、希望する研究内容、仕事の条件、時間や費用を並べて検討します。新設学部だから進学すべき、情報系だから学部卒で十分、と一律には決められません。指導教員と就職課に、確認したいことを分けて相談しましょう。

求人と制作・研究のメモを持って相談する

神奈川大学の就職相談は、KUキャリアナビで予約する個人面談や、ES添削、模擬面接を案内しています。求人と経験メモを一緒に持っていくと、技術の説明だけでなく、職種への関心が伝わるかを確認しやすくなります。[4]

逆転就活塾へ相談するときも、所属・学年・希望する仕事と、制作や研究で自分が行ったことを伝えてください。学歴や周りとの比較だけで判断せず、仕事の条件と自分の現在地を具体的にするところから準備を進めましょう。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 神奈川大学 認可申請・届出関係情報確認日:2026-09-09 / 情報学部2023年開設
  2. 神奈川大学 情報学部確認日:2026-09-09 / 2学科1プログラムと母体となった学科
  3. 神奈川大学 学部・学科別主な就職先一覧確認日:2026-09-09 / 2025年度の母体2学科の参考実績。情報学部自身の実績ではない
  4. 神奈川大学 就職相談について確認日:2026-09-09 / 学内面談とES・面接支援