卒業144人のうち70人が進学、62人が就職

大学の「求人のための大学案内2028」に掲載された進路実績は2025年度卒業者が対象で、2026年5月1日現在の集計です。農学部は卒業者144人、進学者70人、就職希望者63人、就職者62人と示されています。[1]‌‌‌​‌‌‌​‌‌​​‌​‌​​‌‌​‌​​‌​‌‌‌​‌​‌‌​​​‌‌​​​​‌‌​‌​‌‌‌​​‌‌​‌‌​‌‌​‌‌‌

2025年度農学部の進路
項目人数・割合
卒業者144人
進学者70人
就職希望者63人
就職者62人
就職率98.4%
進学・就職率91.7%
[1]

就職率は就職者数を就職希望者数で割った値です。進学者を分母に含めていないため、98.4%を全卒業者の就職割合としないようにしましょう。進学者と就職者の合計を卒業者数で割った進学・就職率は91.7%という別の指標です。[1]

進学70人という実績を見て、就職できないから進学したと推定することもできません。学びたい内容や希望職種、費用などを踏まえた本人の選択が重要であり、他の学生が選んだ進路だけで決める必要はありません。

食品・製造・行政などの進路を、学部と修士で分ける

農学部の主な就職先欄には、香川県庁、岡山県庁、山崎製パン、フジパングループ本社、全国農業協同組合連合会、百十四銀行、帝國製薬、農林水産消費安全技術センター、大倉工業などが掲載されています。ただし、この会社・組織名の欄自体には対象年度が明記されていません。2025年度だけの実績と断定せず、大学が示す進路例として参照してください。[2]

同じPDFの次のページは大学院農学研究科です。そこには別の主な就職先欄があり、学部の一覧へ無条件に足すことはできません。修士修了者の企業例を、学部卒での実績として紹介しないようにしましょう。[2]

掲載された組織への就職人数や配属職種は分かりません。食品メーカーへの就職が記載されていても、全員が研究開発や商品開発に配属されたと推定できないため、希望職種の募集区分を確認してください。大手企業の統一した定義と該当人数もなく、大手就職率はここでは算出できません。

製造43.5%と、地域別の進路を確認する

2026年3月の学部卒業者の業種別就職状況では、製造43.5%、公務11.3%、卸売・小売6.5%、金融・保険6.5%などが掲載されています。農業・林業は1.6%です。農学部の学びが、農業・林業という一つの業種だけにつながるわけではないことが分かります。[2]

業種と職種は別です。製造業の会社でも生産、品質管理、営業、企画など募集する仕事は異なります。これは応募先を調べる際の視点であり、卒業生の配属実績を示すものではありません。

学部の地域別就職状況は香川県25.8%、香川県以外の四国8.1%、関東21.0%、近畿17.7%、岡山県12.9%などです。資料に載る2028年3月卒業見込者の出身地表は、就職先地域とは異なります。本人の希望勤務地や転勤条件は、個々の求人で確かめましょう。[2]

5コースの学びを、研究や実験の説明に使う

農学部は応用生物科学科のもと、2年生後期から5コースに分かれ、3年生前期から課題研究に取り組む構成です。英語での情報収集や発信に加え、オリーブ学、希少糖学、うどん学など地域産業の理解に関わる学びも案内されています。[2]

先端生命科学では、微生物から動植物までの生命現象を遺伝子やタンパク質などの分子レベルで理解し、有用生物や資源利用に結び付ける学びを扱います。実験経験は、何を確かめたいのか、比較対象や条件をどう設定したか、結果からどこまで言えるかを説明できるよう整理しましょう。[2]

アグリサイエンスでは、遺伝資源や品種改良、生産管理、環境解析、生産物の流通・利用などを学びます。栽培やフィールドでの経験を話すなら、対象の生物や環境条件、観察の方法、継続的に記録した内容を具体化できます。[2]

フィールド環境は、生物と環境の関係や物質循環を、里海・里山・身近な水辺などで調べる学びです。調査場所や時期による違い、どの方法を選んだか、観察できなかったことも整理しましょう。一度の調査から広い地域全体を断定しない姿勢が大切です。[2]

バイオ分子化学は、生物が作る有機化合物の探索、構造解析、合成、働きの解明などを扱います。食品科学は食品の機能性、安全性、嗜好性や加工特性を学ぶ構成です。どちらも手法名を並べるだけでなく、試料や評価の条件をなぜ選んだのかを説明すると、実際の取り組みが伝わりやすくなります。[2]

研究説明は、結果に加えて条件と判断を示す

研究・実験の説明に入れる内容(編集部の提案)
項目準備する内容
目的何を明らかにしたい研究か
方法対象、比較条件、測定や調査の方法
担当本人が行った作業と共同作業の区別
判断なぜその方法を選び、変更したか
結果確認できた事実と、未解決の点

結果が予想と違った場合も、条件を見直したり原因を切り分けたりした過程を説明できます。再現性が十分に確認できていない結果を確定的な成果として話さず、限界も合わせて整理してください。

研究の内容やデータを社外に説明する場合は、指導教員に公開できる範囲を確認します。共同研究先の情報や未公開成果を使わずに、目的や本人の役割、学んだ方法を伝えることも可能です。

研究室に入る前なら、授業の実験、野外実習、グループ発表などを使って準備できます。まだ実施していない研究は、今後取り組みたいテーマとして分けて話してください。

進学を考える人は、希望職種の条件と研究内容を比べる

大学院農学研究科は応用生物・希少糖科学専攻を置き、希少糖先端科学、環境生物科学、生物化学・食品科学、応用生命科学の4コースを紹介しています。これは学部の5コースとは別の構成です。[2]

全学資料にある農学研究科修士課程の2025年度修了者は60人、進学者4人、就職希望者47人、就職者47人です。この就職率100%や、修了者の製造業66.0%という図を学部の数字と混ぜないでください。[1] [2]

進学か就職かを迷うときは、深めたい研究テーマ、希望職種の学位条件、学費や生活費を比較しましょう。研究開発という職種名でも仕事内容は異なるため、募集が学部卒・修士修了のどちらを対象にしているか、どの専門分野を求めるかまで確かめます。

求人と研究メモを持ち、学内相談で準備を具体化する

全学のキャリア支援センターは、進路・就職相談、ガイダンスやセミナー、インターンシップ支援を案内しています。個別相談では模擬面接やエントリーシート・履歴書の指導もあり、カガタスUCで予約できます。[3] [4]

今週は求人を3件選び、求める専門分野と仕事内容を記録しましょう。次に研究や実験の経験を一つ、目的・方法・担当・判断・結果の順にまとめます。研究を深めたい気持ちと就職の希望が両方あるなら、その迷いを具体的にして教員や相談窓口へ持っていくと話を進めやすくなります。

学歴の見られ方だけを考えて応募を狭めず、自分が何を学び、どの仕事に関わりたいかを整理してください。企業名や就職率だけでは本人の採用結果は予測できません。仕事内容を理解し、経験を正確に説明する準備を積み重ねましょう。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 香川大学 求人のための大学案内2028 卒業者就職状況確認日:2026-09-11 / 冊子2頁2025年度、学部/修士別
  2. 香川大学 求人のための大学案内2028 農学部・農学研究科確認日:2026-09-11 / PDF1冊子10学部、PDF2冊子12修士、年度付図と年度なし企業例区別
  3. 香川大学キャリア支援センターについて確認日:2026-09-11 / 全学相談/キャリア教育/インターンシップ
  4. 香川大学キャリア支援センター 個別就職相談について確認日:2026-09-11 / 個別相談・模擬面接・ES履歴書、カガタスUC