新しい学環の実績と既存学部の実績を分ける

地域未来共創学環は2024年4月に開設され、人文社会科学部、工学部、農学部を連係協力学部とする学部相当の教育組織です。卒業時には学士(学術)が授与され、水戸キャンパスで学ぶと案内されています。[1]‌​​​​‌‌​​‌​​​​‌​​​‌​‌​​‌‌‌‌​‌‌​‌​‌​‌‌‌‌‌‌​‌​​‌‌​​‌​‌‌‌​​‌​‌​​‌​‌

公式のカリキュラムは4年間で構成されています。この開設時期と年限に基づくと、通常の課程の最初の卒業は2028年3月となり、2026年9月時点では卒業前です。そのため、学環の就職率や卒業者の企業別実績を、現時点の確定実績として示すことはできません。[1] [2]

連係協力学部から授業を学べることと、その学部の就職実績を引き継ぐことは別です。茨城大学全体や人文社会科学部・工学部・農学部の実績を、地域未来共創学環の実績として置き換えないでください。

新設で実績がまだないことは、就職先がないという意味でもありません。学びの内容、実習、想定される仕事、実際の募集条件を一つずつ確認し、本人が何を説明できるかを積み上げていくことが大切です。

全員がビジネスとデータサイエンスを学び、2年次に専門を選ぶ

学環では全学生がビジネス、データサイエンス、ソーシャル・アントレプレナーシップを学ぶと案内しています。ソーシャル・アントレプレナーシップは、社会の課題を事業などの方法で解決しようとする姿勢を指し、起業だけに限らず企業や自治体などでの活動にも関わる学びです。[2]

2年次に選ぶプログラム
プログラム公式案内での位置付け
地域ビジネスデザインプログラム経営・経済をより深く学ぶ
地域創生データサイエンスプログラムデータサイエンスをより深く学ぶ
[2]

プログラムの共通科目に加え、課題探究科目ではコミュニティデザイン、公共政策、環境政策、農業経済、スマート農業、AI・IoT活用などの内容が紹介されています。本人の関心や進路を見据えて科目を選ぶ構成で、全員がすべて同じ専門を学ぶわけではありません。[2]

就職活動では「文理を幅広く学びました」で終わらず、自分が何を深めたかを説明しましょう。経営・経済を学んだ人は事業や組織の課題をどう考えたか、データを扱った人は何を分析し、結果をどう判断したかを具体的に整理できます。

コーオプ実習は大学の学びと実際の業務を結び付ける

コーオプ教育の公式案内では、全学生がコーオプ実習を履修し、企業・自治体などで業務に従事しながら大学で学んだ理論を実践するとしています。実習内容は大学と受入先が協働して設計し、事前・事後の指導と単位認定を伴います。[3]

公式図に示された実習の流れ
年次科目案内される内容
1年次プレコーオプ演習学内で業界・企業や業務内容を調べる
2年次プレコーオプ実習約2週間・計60時間の就業体験、無給
3年次コーオプ実習Ⅰ約3か月・計180時間、業務と学びを実践
4年次コーオプ実習Ⅱ(選択)約2か月・計120時間、実習Ⅰと同じ実習先で学びを深める
[3]

コーオプ実習Ⅰ・Ⅱは原則として給与が支給されると説明されています。プレコーオプ実習は無給で、実習Ⅱは選択と図に示されています。すべての実習が有給、あるいは全員が実習Ⅱまで必ず履修するという読み方はしないでください。[2] [3]

実施時期や時間、履修条件の詳細は本人の入学年度の手引きで確認しましょう。在学生向けページには年度別のコーオプ実習の手引きや履修案内が掲載されています。実習の予定と就活、授業の予定が重なる場合は、早めに学環の担当者へ相談してください。[4]

実習先の企業・自治体名を就職実績と混同しない

コーオプ教育のページには、2026年7月現在の実習先として茨城県内の企業・団体・自治体が掲載されています。企業の例にはカスミ、常陽銀行、関彰商事、日立パワーソリューションズなど、自治体の例には水戸市、日立市、笠間市、ひたちなか市などがあります。[3]

この一覧は卒業生の就職先一覧ではありません。実習先に名前があることは、本人がそこで採用されることや、希望する職種へ配属されることを保証しません。就職実績や内定率として数えず、実際に仕事を学ぶ機会の案内として見てください。

公式ページは、受入条件がある場合や、年度によって実習を行わない場合、実習先が変わる場合があると説明しています。また、印が付いた受入先はプレコーオプ実習のみが可能という注記があります。希望先を決めるときは、対象となる実習と条件を確認することが必要です。[3]

学環にはUEAというコーオプ教育を調整する専門職員が配置され、実習先と学生の調整や履修の助言などを行うと案内されています。実習先で何を学びたいかを整理して相談し、経験を大学での学びへどうつなげるかも考えましょう。[3]

想定される進路を募集職種に置き換えて調べる

学環のカリキュラムページは卒業後の進路として、企業の企画・マーケティング、プロダクトマネージャー、データアナリスト、自治体の政策企画、NPO、起業、コンサルタント、大学院進学などを挙げています。これらは学環が想定する方向性であり、すでに卒業者が就いた職種の実績ではありません。[2]

希望する方向性を調べる観点
方向性求人や出願案内で確認すること
企業の企画・マーケティング新卒の募集区分と配属の決まり方
データを扱う仕事必要な分析手法・ツール・専門性
自治体採用試験区分と業務・配属の説明
NPO・事業づくり担う役割と事業の目的・運営方法
大学院研究テーマ、指導分野、出願条件

大学の想定職種が、そのまま新卒採用の職種名になっているとは限りません。会社や自治体ごとに採用区分や配属方法が違うため、関心のある募集を実際に読むことが大切です。企業規模や大学名の印象だけで候補を決めず、仕事内容を比較しましょう。

実習の学びを自分の言葉で説明する準備をする

実習や授業を就活へつなげるため、目的、課題、本人の行動、得られた情報、結果と学びを記録することを勧めます。以下は編集部による整理の方法です。実習先の名前だけでなく、本人がどう考えて取り組んだかを説明できるようにしましょう。

データを使った人は、どの問いに答えるためにデータを選び、結果の限界をどう考えたかを整理できます。現場の課題に取り組んだ人は、関係者から何を聞き、提案をどう調整したかを示せます。集団全体の成果と本人の担当を分け、実習先の内部情報は公開してよい範囲を確認します。

在学生向けページは、就職支援の窓口として茨城大学キャリアセンターを案内しています。学環の履修や実習についての相談と、求人・応募準備についての相談を組み合わせ、希望する進路を具体化しましょう。[4]

まず実習で学びたいことを一つ、比較したい仕事を二つ書き出してください。ビジネスとデータサイエンスのどちらをどう深めるかを考え、授業と現場の経験を選考で説明できる形へ整えていくことが、新しい学環での就活の出発点になります。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 茨城大学地域未来共創学環 学環概要確認日:2026-09-11 / 2024年4月開設・学士学術・連係3学部
  2. 地域未来共創学環 カリキュラム確認日:2026-09-11 / 4年制・2プログラム・想定進路
  3. 地域未来共創学環 コーオプ教育確認日:2026-09-11 / 実習の年次/条件、2026年7月実習先
  4. 地域未来共創学環 在学生の方へ確認日:2026-09-11 / 年度別手引きとキャリアセンター案内