会社が採用実績校を5年分公開している。まずそこを読む
TDKの新卒採用ページには「採用実績校」という欄があり、2025年4月入社から2021年4月入社まで5年分の大学名が50音順で並んでいます。2023年・2022年・2021年入社分は、技術系総合職と事務系総合職に分けて掲載されています。会社が自分で出している一覧なので、どこかの記事の推測ではありません。[1]
文系の人がまず見るべきは、事務系総合職の欄です。ここに何が並んでいるかで、この会社が事務系をどこから採っているかが分かります。[1]
| 入社年 | 会社が挙げている大学 |
|---|---|
| 2023年4月入社 | 秋田大学・岩手大学・大阪大学・関西大学・京都外国語大学・慶應義塾大学・神戸大学・創価大学・中央大学・東京女子大学・東京都立大学・同志社大学・法政大学・明治大学・立教大学・立命館大学・早稲田大学・翰林大学(韓国)・東亜大学(韓国) |
| 2022年4月入社 | 関西大学・関西学院大学・慶應義塾大学・昭和女子大学・上智大学・創価大学・東京大学・同志社大学・北海道大学・明治大学・立命館大学・早稲田大学・ブリュッセル自由大学(ベルギー) |
| 2021年4月入社 | 愛知大学・秋田大学・関西外国語大学・関西学院大学・近畿大学・神戸大学・国際教養大学・首都大学東京・中央大学・東京外国語大学・同志社大学・法政大学・明治大学・立教大学・早稲田大学 |
2024年4月入社と2025年4月入社の一覧は技術系・事務系を分けずにまとめて出されています。そちらには秋田工業高等専門学校・仙台高等専門学校・東北職業能力開発大学校といった高専・職業能力開発大学校が入り、2025年4月入社の一覧には放送大学も入っています。四年制の私立大学だけを採っている会社ではない、ということがこの一覧から読めます。[1]
大学の側の公式資料でも確認できます。逆転就活コラムでは大学が自分で出している進路資料を集めていて、TDKについては下関市立大学の経済学部、創価大学の「著名企業400社の内定実績」、東北学院大学、工学院大学などでの掲載を確認しました。会社の一覧と大学の一覧の両方に名前が出てくる大学は、事実として重みがあります。[2] [3] [4] [5]
| 大学・学部 | 掲載されている資料 | 対象年度 |
|---|---|---|
| 下関市立大学 経済学部 | 「過去5年間の主な就職先一覧」に「TDK」 | 2025年度を含む過去5年間 |
| 創価大学 全学 | 「著名企業400社の内定実績」に「TDK(株)」 | 2025年度卒業生 |
| 東北学院大学 | 「2025年度 就職先一覧」に「TDK」 | 2025年度 |
| 工学院大学 | 「過去3ヵ年の主な就職先(学科・専攻別)」に「TDK㈱」 | 2026年5月1日時点の過去3か年 |
会社が学歴について書いていること(引用)
募集学科の欄はこうです。技術系は「電気・電子・物理・化学・材料・機械・情報・数学・経営工学の全学部全学科」、事務系は「全学部、全学科」。事務系には学科の条件がありません。[1]
応募資格には既卒の項目が別に立っています。「【既卒の方】2023年4月〜2026年2月に4年制大学・大学院および高等専門学校を卒業(修了)した方に対しても、応募を受付いたします」。2026年3月卒業見込みの人と並べて、約3年分の既卒者が対象と書かれています。[1]
これは学科と卒業年についての記述で、大学名について述べたものではありません。ただしこの会社は採用実績校そのものを公開しているので、そこから読み取れることのほうが多いはずです。会社が出した一覧を自分の目で見てください。推測でランキングを作った記事より、そちらが正確です。[1]
採用人数も5年分公開されている
| 年度 | 技術系 | 事務系 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 2025年度 | 142名 | 21名 | 163名 |
| 2024年度 | 156名 | 24名 | 180名 |
| 2023年度 | 154名 | 25名 | 179名 |
| 2022年度 | 117名 | 24名 | 141名 |
| 2021年度 | 95名 | 24名 | 119名 |
技術系は5年で95名から142〜156名へ増えていますが、事務系は21〜25名でほぼ一定です。文系から事務系を狙う人は、この「毎年20名台」という規模を頭に入れておいてください。狭いと感じるかもしれませんが、実績校の一覧を見れば、その20名台がどれだけ幅広い大学から来ているかも同時に分かります。[1]
| 項目 | 公開されている数値 |
|---|---|
| 初任給(2026年実績・月額) | 高専卒271,000円/学部卒300,000円/修士了324,000円/博士了363,000円 |
| 昇給・賞与 | 昇給は年1回(4月)、賞与は年2回(6月・12月) |
| 勤務時間 | 8:30〜17:15(休憩60分)。年間所定労働時間1,860時間。勤務時間帯は事業所によって異なる |
| 年間休日 | 125日。完全週休2日制(土・日)。年末年始・GW・夏季に大型連休 |
| 独身寮 | 寮費5,000〜8,000円/月(配属地により異なる) |
| 福利厚生 | 財形貯蓄制度、住宅融資制度、TDK企業年金基金、確定拠出年金、社員持株会、共済制度、転勤者用住宅手当、契約保養所など |
| 教育制度 | 階層別研修(新入社員研修、三年次研修、ロジカルコミュニケーション研修、営業実習)、機能/専門別研修(異文化コミュニケーション研修、海外トレーニー制度など)、資格取得奨励制度、通信教育奨励制度 |
独身寮が月5,000〜8,000円というのは、勤務地を考えると意味の大きい条件です。数字を見るときは、その数字が誰の何を指しているかを毎回確かめてください。ここに挙げたのは会社が募集要項に書いている制度上の日数と金額で、実際の取得日数や平均年収ではありません。[1]
大学名で差がつかない土俵は、この会社では4つある
「学歴に頼らず勝負する」というのは気持ちの問題ではなく、選考のどの部分が大学名で動かないかを見つけて、そこに時間を使うということです。TDKの公開情報から特定できるのは次の4つです。
土俵1:実績校が公開されているので、憶測に振り回されなくていい
多くの会社では「うちの大学から入れるのか」が分かりません。TDKは5年分の一覧を出しています。自分の大学が載っていれば、そこから入った人がいたという事実です。載っていなくても、一覧は毎年入れ替わるので「採らない」という意味にはなりません。どちらにしても、根拠のないランキングを見て悩む必要がなくなります。[1]
土俵2:事務系は全学部・全学科
事務系の募集学科は「全学部、全学科」で、条件がありません。募集職種として営業、経理、IT、人事、資材、SCM、CSR、安全環境、法務が挙がっています。実際に事務系の実績校には、京都外国語大学・東京外国語大学・関西外国語大学・国際教養大学・東京女子大学・昭和女子大学・愛知大学といった、語学系・女子大・地方の私大が並んでいます。[1]
土俵3:卒業してから約3年分が、同じ入口
既卒の応募が「2023年4月~2026年2月に4年制大学・大学院および高等専門学校を卒業(修了)した方」と、年月で区切って明記されています。就職活動をやり直している人にとって、条件がはっきりしていることには実利があります。[1]
土俵4:選考の中身が公開されている
選考方法は「書類選考、Web検査、適性試験、面接」。応募書類は「推薦状(技術系、推薦応募の場合)/エントリーシート/成績証明書(修士・博士の方は、学部・修士の両方)」です。何が来るかが先に分かっていれば、準備の順番を自分で決められます。Web検査と適性試験の2つがあるので、そこに時間を割く判断ができます。[1]
職種と勤務地。全国の事業所に分かれている
| 系統 | 職種 |
|---|---|
| 技術系 | 材料開発、プロセス開発、部品設計、ソフトウェア開発、装置開発・生産技術、評価・解析・シミュレーション、品質保証、知的財産など |
| 事務系 | 営業、経理、IT、人事、資材、SCM、CSR、安全環境、法務など |
主な勤務地は、東京都(中央区)、千葉県(市川市・成田市)、秋田県(にかほ市・由利本荘市)、山形県(酒田市・鶴岡市)、岩手県(北上市)、長野県(佐久市)、山梨県(南アルプス市)、静岡県(牧之原市)、大分県(日田市)ほかの各事業所・営業所です。会社は「配属後も海外を含む各事業所に転勤の可能性があります」と注記しています。[1]
東北・北関東に事業所が多いのが、この会社の特徴です。実績校に秋田大学・秋田県立大学・秋田工業高等専門学校・山形大学・岩手大学・東北学院大学・東北工業大学・弘前大学が繰り返し出てくるのも、そこと関係があると読めます。地元で働きたい人にとっては、その地域に拠点がある会社を選ぶこと自体が判断材料になります。[1]
本体のほかに、グループ会社採用、エリア職採用、グローバル採用の入口も別に案内されています。本体の総合職だけが道ではない、ということです。[1]
30日でやること。大学名では動かない部分から埋める
ここまでの内容を、行動に落とします。以下は組み立て方の例で、この通りにやれば通るという意味ではありません。
- 1〜3日目:採用実績校の5年分の一覧を開いて、自分の大学があるかを見る。あってもなくても、そこで判断を止めないこと。一覧は毎年入れ替わる
- 4〜7日目:応募資格を自分に当てはめる。在学中なら卒業見込み、卒業していれば「2023年4月〜2026年2月」の範囲かを確かめる
- 同じ週:技術系と事務系のどちらで出すかを決め、マイページに登録する。会社説明動画が公開されているので、まずそれを見る
- 8〜14日目:成績証明書を取り寄せる。修士・博士の人は学部と修士の両方が要ると明記されている
- 15〜21日目:Web検査と適性試験の練習を始める。選考方法に2つとも挙がっているので、面接より先に来る
- 22〜30日目:勤務地の一覧を見て、東北・北関東・千葉・静岡・大分での勤務を自分がどう考えるかを整理する。転勤の可能性があると会社が明記しているので、ここを曖昧にしたまま進まない
この会社について調べていて分からなかったことは、分からないままにしてください。応募者数は公開されていません。ネットに出ている「難易度」の数字は、会社が出したものではありません。[1]
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- TDK 新卒採用情報(募集要項・選考ステップ)確認日:2026-09-10 / 応募資格(既卒を含む)・募集学科・募集職種・応募書類・選考方法・初任給・昇給賞与・主な勤務地・勤務時間・休日休暇・福利厚生・独身寮・教育制度・採用実績(5年分)・採用実績校(5年分、2021〜2023年入社は技術系/事務系別)。機械での取得ができないページのため、ブラウザで本文を読んで記録
- 下関市立大学 就職支援確認日:2026-09-10 / 「過去5年間の主な就職先一覧」にTDK
- 創価大学 進路・就職実績確認日:2026-09-10 / 2025年度卒業生の「著名企業400社の内定実績」にTDK(株)
- 東北学院大学 就職先一覧確認日:2026-09-10 / 「2024年度 就職先一覧」にTDK
- 工学院大学 過去3ヵ年の主な就職先(学科・専攻別)確認日:2026-09-10 / 2026年5月1日時点の一覧にTDK㈱