どの大学から入っているのか。大学側の公表資料で確かめる

この会社は採用サイトに採用実績校の一覧を載せていません。そこで、大学の側が公表している進路資料を1件ずつ当たりました。社名を確認できたのは次の4大学です。[1] [2] [3] [4] [5]‌‌‌​​‌​‌​‌​‌​​​‌​‌‌​​​‌​​‌‌​‌​‌‌‌‌​‌​​​‌‌‌‌​​​‌‌​‌‌‌​​​​​​‌‌‌‌‌‌

スペースを就職先として掲載している大学(大学公式資料・確認日は出典欄のとおり)
大学・学部掲載されている資料人数と対象年度
名古屋市立大学 芸術工学部学部卒業生の主な就職先に「スペース」。同じ一覧に別会社のパルコスペースシステムズも並んでいる人数の記載なし/令和7年度学部卒業生
大阪工業大学 工学部 建築学科学部・学科別の主な就職先(PDF)に「スペース」人数の記載なし/2023年度〜2025年度
大阪工業大学 ロボティクス&デザイン工学部 空間デザイン学科同じPDFの「内装・ディスプレイ」の欄に「スペース」。同じ欄に船場、乃村工藝社などの同業他社も並ぶ人数の記載なし/2023年度〜2025年度
工学院大学 建築系(学科横断の系統別の一覧)就職・キャリアのページの主な就職先の建築系の欄に「(株)スペース」人数の記載なし/2025年度実績
工学院大学 全学(学科の区切りのない一覧)過去3ヵ年の主な就職先(一般企業)の表(PDF)で、就職先の欄に「株式会社スペース」と書かれた行の各年度の欄に1、2、5、総計8と書かれている3年で8名(2023年度1名/2024年度2名/2025年度5名)/2023年度〜2025年度
摂南大学 理工学部 住環境デザイン学科学科の【主な就職先】に「(株)スペース」人数の記載なし/2025年度進路状況(2026年5月1日現在)
[1] [2] [3] [4] [5]

会社が採用ページに書いていること

この会社の採用ページで、いちばん読者に関係があるのは既卒についての答えです。「既卒でも応募できますか?新卒・中途の区分を教えてください。」という問いに対して、会社は「可能です。卒業後2年以内の方は新卒採用、卒業後2年以上経過している方は中途採用の対象です。」と答えています。2年という線がはっきり書かれているので、自分がどちらの枠になるかを迷わずに済みます。[10]

初任地についても答えがあります。「はい。東京・名古屋・大阪・福岡で採用を行っておりますので、自分が働きたいエリアの選考を受けていただくことが可能です。※複数エリアの併願は不可です。」。4つのエリアから1つを選んで受ける方式で、併願はできません。転勤については「可能性はございます。」という短い答えです。エリアを選べることと、転勤がないことは別だということです。[10]

研修についても答えがあります。「社員一人ひとりの計画的な育成を目指し、段階的な社内研修を実施しています。具体的には、内定者研修から新入社員研修、OJT研修、フォローアップ研修といったカリキュラムを用意しています。」に続けて「OJT期間中は新入社員一人ひとりに対して先輩社員が1対1で指導を行い、業務に必要な知識やスキルを丁寧にサポート・指導しています。」と書かれています。1対1で指導すると明記している点が、この会社の書き方の特徴です。[10]

大学名で差がつかない土俵は、この会社では4つある

土俵1:研修が役職ごとに一覧になっている

働き方のページには、研修制度が対象者ごとに並んでいます。内定者には内定者研修、新入社員には新入社員研修・ビジネスコミュニケーション研修・OJT研修・犬山工場研修、メンバーにはメンバー研修、チーフにはアセスメント&ビジネススキルアップ研修、マネージャーには新任マネージャー研修、課長には評価者研修・新任課長研修、部長以上にはフィードバック研修、全社員にはコンプライアンス研修・ハラスメント防止研修、そのほかに海外研修があります。入社前から部長以上まで、階段が全部見えている形です。[12]

土俵2:資格を取ると毎月の手当になる

資格取得支援について会社はこう書いています。「業務に必要な資格を社員が積極的に取得することを奨励しており、資格手当の支給を行っています。また、更に多くの分野での自己開発を図れるように「ライフ資格」を追加しました。」。建築士や施工管理技士の資格は、入る前に持っている必要はありませんが、入ってから取ると毎月の手当になります。学生のうちに取れなかったことを引け目に感じる必要はない、ということでもあります。[12]

土俵3:フレックスタイム制で始業と終業を自分で決められる

フレックスタイムの説明は「コアタイム(10:00~16:00)およびフレキシブルタイムの制限内で、始・終業時刻を自分で選択する事ができます。」です。10時から16時までは全員がいる時間で、その前後は自分で決められます。休日については「完全週休二日制(土日祝日休み)で、その他GWや夏季のリフレッシュ休暇、年末年始休暇があります。」と書かれています。[12]

土俵4:入社後のフォローの時期が決まっている

中途採用のページですが、フォロー面談の仕組みが具体的に書かれています。「入社時には中途入社研修を実施し、その後配属先で業務を開始いただきます。年齢や経験にもよりますが、いきなり一人で任せることはなく、まずは上司や同僚と一緒に業務を進めながら仕事に慣れていただきます。」に続けて「また、入社1か月・3か月・6か月のタイミングで管理部によるフォロー面談も実施しており、不安や悩みを相談できる機会を設けています。」。1か月・3か月・6か月と時期が決まっている点が、この会社の書き方の特徴です。[11]

公開されている条件と待遇

会社が公開している数字を並べます。採用サイトには「数字で見るスペース」という項目があり、2025年12月末日時点の実績が並んでいます。[13]

会社が公表している働き方の数字(2025年12月末日時点)
項目公開されている数値
平均年収918万円
年次有給休暇取得率72.5%
離職率6.1%
平均年齢38歳
平均残業時間(全社)32.7時間/月
女性管理職・専門職比率10.9%
障害者雇用率(2025年6月1日時点)1.7%
中途3年後定着率75.9%
[13]

平均年収918万円という数字は、この記事で扱っている他の会社と比べても高いほうです。ただし平均残業時間が全社で32.7時間/月とも書かれています。良い数字と、そうでない数字が同じページに並んでいる点は、この会社の情報公開の姿勢として見ておいてよいところです。[13]

福利厚生には、この会社ならではのものがあります。持株会について「スペースの持株比率第1位は「スペース従業員持株会」です。持株会に加入した場合、積立口数の25%を会社が補助(他社平均:5〜10%程度)しています。」。確定拠出年金について「給与の一部を年金として運用できる制度です。月額最大27,500円まで拠出可能で、税制優遇などのメリットを受けられます。」。健康診断について「毎年2回の定期健康診断を実施しています。また、35歳以上の社員には人間ドックの受診を義務付けており、会社指定項目は全額会社が負担します。」。メンタルヘルスについて「メンタルヘルスの不調を未然に防ぐために、1年に1度、全社員を対象としたオンラインストレスチェックを実施しています。」。[12]

中途採用の選考フローは段階まで公開されています。書類選考、一次選考(対面またはオンライン面接、所要時間50分程度)、WEB適性検査(所要時間30分程度)、最終選考(対面面接、所要時間50分程度)、内定の順で、「応募から内定までは約1ヵ月程度です」と書かれています。ただし新卒については、この形の選考フローの図が見つかりませんでした。新卒採用ページには「採用に関する最新情報は、LINEにてお届けします。エントリーの時期になりましたら、LINEから詳しいエントリー方法などをご案内いたします。」とあるので、まずは案内を受け取るところから始まります。[10] [11]

会社の規模と、何をしている会社なのか

会社概要に載っている数字を並べます。[8]

会社が公表している数字(会社概要より)
項目公開されている内容
商号株式会社スペース(英文名:SPACE CO., LTD.)
創立1948年(昭和23年)7月
上場東京証券取引所プライム市場(証券コード:9622)
資本金33億9553万円
従業員数連結:990名 単体:949名(2025年12月31日現在)
本社〒103-0013 東京都中央区日本橋人形町3-9-4
[8] [9]

営業項目の1行目には「ショッピングセンター、百貨店、専門店、飲食店等、 商業施設の企画、設計、監理及び施工」と書かれています。以下、博物館、都市開発、展示什器、建築工事、展示場・博覧会、広報広告、コンサルティング、不動産、古物売買に関する項目が1行ずつ続きます。街で見かける店舗の内装を、企画から施工まで一貫して手がける会社です。[8]

どんな施設を手がけているかは、事業構成比の数字で分かります。複合商業施設・総合スーパーが20.3%、各種専門店が28.9%、サービス等が26.5%、飲食店が14.4%、食品スーパー・コンビニエンスストアが9.9%です(2025年度実績)。専門店がいちばん大きく、次いでサービス、複合商業施設と続きます。[10]

事業所は全国に広がっています。本社、東京本部、名古屋本部、大阪本部、福岡本部、制作本部 犬山工場、札幌事務所、仙台事務所、横浜事務所、金沢事務所、静岡事務所、大阪事務所、広島事務所、松山事務所です。新入社員研修に犬山工場研修が入っているのは、この制作本部があるためだと読めます。[9] [12]

会社の始まりは名古屋です。沿革には、名古屋市西区でカトウガラス株式会社として創立し、カトウ美装株式会社に社名変更して店舗の設計・施工の会社として本格的に活動を開始し、その後に株式会社スペースへ商号を変更したことが並んでいます。以降、株式の店頭登録、本社の東京への移転、東京証券取引所と名古屋証券取引所への上場、東証一部への上場、そしてプライム市場への移行と続きます。[13]

応募する前に知っておいたほうがいいこと

都合のいいことだけを書いても役に立たないので、条件として重いものと、この記事で確かめられなかったことを並べます。

  • 大学側の資料で社名を確認できたのは、いずれも建築・デザイン・空間系の学科だった。この系統以外から入るのが難しいかどうかは、会社側の資料からは分からなかった
  • 新卒の初任給は、採用サイトのどこにも見つけられなかった
  • 新卒の選考フロー(面接の回数、適性検査の有無)も、採用サイトのどこにも見つけられなかった。中途採用のフローは公開されているが、そのまま新卒に当てはめることはできない
  • 初任地は東京・名古屋・大阪・福岡の4エリアから1つを選ぶ方式で、複数エリアの併願はできない
  • 転勤について会社は「可能性はございます。」と答えている。エリアを選べることと、転勤がないことは別である
  • 平均残業時間は全社で32.7時間/月と会社が公表している(2025年12月末日時点)
  • 繁忙期には休日に出勤することもあると会社が書いている。代休は平日に取れるとされている
  • 副業は認めていないと会社が明記している
  • 採用実績校の一覧は会社のサイトの中に見つけられなかった。この記事の4大学は、会社側ではなく大学側の資料から集めたものである
[10] [11] [13]

初任給と新卒の選考フローが公開されていないのは、応募する側からすると不便な点です。ただ、エントリーの案内はLINEで届くと書かれているので、まずそこで受け取って、説明会や面談の場で直接聞くのが確実です。聞きにくいことではありません。条件を確かめてから決めるのは当たり前のことです。[10]

30日でやること。大学名では動かない部分から埋める

ここまでの内容を、行動に落とします。以下は組み立て方の例で、この通りにやれば通るという意味ではありません。

  1. 1〜3日目:東京・名古屋・大阪・福岡のどのエリアで受けるかを決める。併願ができないので、ここが最初の分かれ道になる
  2. 4〜7日目:採用に関する案内を受け取れるようにする。会社はLINEで最新情報を届けると書いている
  3. 8〜13日目:ベクターワークスの基本操作に触れる。会社が「基本操作に慣れておくと入社後スムーズかもしれません。」と名指しで書いている数少ない準備事項である
  4. 14〜18日目:この会社が手がけた商業施設を1つ選んで、実際に足を運ぶ。事業構成比では各種専門店が28.9%といちばん大きい。店の内装を見て何を感じたかが、そのまま志望動機の材料になる
  5. 19〜23日目:自分の作品や課題を1つ選んで、なぜその形にしたのかを言葉で説明できるようにする。設計やデザインの仕事は、考えの筋道を人に説明できるかが問われる
  6. 24〜27日目:適性検査の準備をする。中途の選考にはWEB適性検査があり、新卒でもある可能性が高い。問題集を1冊決めて毎日決めた時間だけ進める
  7. 28〜30日目:平均残業時間32.7時間/月という数字と、繁忙期に休日出勤があることを、自分の生活に当てはめて考える
[10] [13]

志望動機も、公開されている事実から組み立てます。1948年に名古屋のガラス店として始まり、店舗の設計・施工の会社になり、いまはプライム市場に上場して全国14か所に拠点を持つ会社です。企画から設計、監理、施工までを一貫して手がけています。空間をつくる仕事がしたいから、では他の誰が書いても同じ文章になります。この会社の何を読んで、どの事業のどこで働きたいと思ったのかを書けるなら、それは自分の言葉になります。[8] [9] [13]

採用の条件・日程・待遇は年度によって変わります。ここに書いた内容は、会社の公式サイトと各大学の公式サイトで確認したものです(資料ごとの確認日は、この記事の出典欄に1件ずつ書いています)。応募の前に、必ず最新の募集要項を見てください。どのエリアで受けるかで迷ったときは、逆転就活塾の無料相談で一緒に整理することもできます。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 名古屋市立大学 学生・進路データ確認日:2026-09-10 / 令和7年度学部卒業生の主な就職先。芸術工学部の欄にスペース。同じ一覧に別会社のパルコスペースシステムズも載っている
  2. 大阪工業大学 学部の主な就職先(PDF)確認日:2026-09-10 / PDF。主な就職先 (2023年度-2025年度)。工学部 建築学科の欄と、ロボティクス&デザイン工学部 空間デザイン学科の「内装・ディスプレイ」の欄にスペース
  3. 工学院大学 就職・キャリア確認日:2026-09-10 / 2025年度実績の主な就職先。建築系の欄に(株)スペース
  4. 工学院大学 過去3ヵ年の主な就職先(一般企業)(PDF)確認日:2026-09-11 / PDF。2026年5月1日時点。株式会社スペースの行に、2023年度1、2024年度2、2025年度5、総計8。脚注に過去3ヵ年の就職者数合計が7名以上の一般企業を掲載する旨がある
  5. 摂南大学 進路状況確認日:2026-09-10 / 2025年度進路状況(2026年5月1日現在)。理工学部 住環境デザイン学科の【主な就職先】に(株)スペース
  6. 金沢工業大学 就職実績確認日:2026-09-10 / PDF。都道府県別の一覧に社名があるが、この数字は期間の区切りのない在籍者数の累計であり、何年度に何人が入ったのかを示すものではないため、この記事の表の行にはしていない
  7. 工学院大学 学科・専攻別の主な就職先(PDF)確認日:2026-09-10 / PDF。スペースの記載はあるが、建築学部のまちづくり学科・建築学科・建築デザイン学科の3列が並ぶ多段組みで、どの学科の列に属するかを確定できなかったため、この記事の表には入れていない
  8. スペース 会社概要確認日:2026-09-11 / 商号と英文名、創立1948年7月、東京証券取引所プライム市場と証券コード、資本金、従業員数(連結990名・単体949名)、営業項目の一覧
  9. スペース 事業所・グループ会社確認日:2026-09-11 / 本社所在地と、本部・工場・事務所の一覧。グループ会社として沖縄スペース株式会社などが載っている
  10. スペース 新卒採用確認日:2026-09-11 / 既卒の扱い(卒業後2年以内は新卒採用)、初任地を4エリアから選ぶ方式と併願不可の注記、転勤の可能性、入社前にベクターワークスの基本操作に慣れておくとよい旨、研修のカリキュラム、事業構成比(2025年度実績)、エントリー案内をLINEで届ける旨
  11. スペース キャリア採用確認日:2026-09-11 / 中途採用の選考フロー5段階と所要時間、応募から内定までの期間、中途入社研修と入社1か月・3か月・6か月のフォロー面談、休日出勤と代休についての回答、副業についての回答、転勤についての回答
  12. スペース 働き方・制度確認日:2026-09-11 / フレックスタイム制度(コアタイム10:00〜16:00)、完全週休二日制と各種休暇、研修制度の階層別一覧、資格取得の奨励と資格手当、従業員持株会の会社補助25%、確定拠出年金、定期健康診断と人間ドック、オンラインストレスチェック
  13. スペース 会社について(採用サイト)確認日:2026-09-11 / 数字で見るスペース(2025年12月末日時点)の平均年収・年次有給休暇取得率・離職率・平均年齢・平均残業時間・女性管理職/専門職比率・障害者雇用率・中途3年後定着率、および沿革の各項目

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