どの大学から入っているのか。大学側の公表資料で確かめる

会社が並べた採用実績校ではなく、大学の側が自分で公表している進路資料を1件ずつ開いて、社名が載っている行を集めました。この会社は採用の枠が職種ごとに小さく、大学の資料に名前が出てくる件数も多くありません。[1] [2] [3]‌‌​‌‌‌‌‌‌​​‌‌​​‌​​‌‌​​​​​‌​‌​​‌​‌​‌‌‌‌​​​‌‌​‌‌‌‌‌‌​‌​‌​‌​‌​‌​​‌​

SANEIの名前で就職先として掲載している大学(大学公式資料・確認日は出典欄のとおり)
大学・学部掲載されている資料人数と対象年度
千葉商科大学 商経学部就職実績の商経学部の製造業の欄に「SANEI株式会社」人数の記載なし/2025年度
高知工科大学 経済・マネジメント学群就職先企業名一覧の経済・マネジメント学群の製造業の欄に「SANEI(株)」人数の記載なし/2024年度〜2026年度 卒業・修了
[1] [2]

社名の読み違いに注意が要る会社

この会社は2018年4月に社名を変えています。沿革のページには、1954年9月に三栄水栓製作所を創業し、1960年12月に株式会社に改組、そして2018年4月に社名をSANEI株式会社に変更したと書かれています。2018年3月より前の大学の資料には、三栄水栓製作所の名前で載っている可能性があります。[5]

名前が似ている別の会社もあります。沖縄で小売業を営むサンエー(2659)はカタカナ表記、三栄建築設計は漢字表記で、大学の一覧では別の行として並びます。今回の2件は、どちらもアルファベットのSANEIという表記で、業種の欄も製造業でした。[1] [2] [4]

表に入れなかった行と、その理由

立命館大学の資料にも社名がありますが、この表の列は文系と理系だけで、学部の列がありません。どの学部から入ったのかが分からないため、行にしていません。明治大学の資料の2件は、どちらも大学院(研究科)の列で、しかも片方は8つの研究科の合算でした。

大正大学の資料にも社名がありますが、2021年3月卒業者の一覧で、2021年度より前なので外しました。金沢工業大学の資料の数字は在籍者数なので、こちらも外しています。高知工科大学は同じ内容のPDFが別に2本ありますが、行が重複するのでHTMLの一覧だけを根拠にしています。

会社が募集要項に書いていること

この会社の募集要項でいちばん特徴的なのは、採用学部の欄です。職種ごとに4行に分けて書かれています。[3]

採用学部の欄に書かれている内容
職種採用学部の欄の記載
営業職・管理系事務・購買職・物流管理職全学部全学科
技術職理系学部
経理職経営経済商学部その他関連学部※関連する資格保有者のみ出身学部不問
総務職法学系学部その他関連学部※関連する資格保有者のみ出身学部不問
[3]

7つの職種のうち、4つが全学部全学科です。学部の条件が本当に外せないのは技術職だけで、経理職と総務職は、関連する資格を持っていれば出身学部を問わないと書かれています。[3]

この書き方は、読者にとって使える情報です。経済学部でなくても、簿記などの資格を取れば経理職の入口が開く。法学部でなくても、関連する資格があれば総務職に応募できる。学部という変えられないものを、資格という変えられるもので置き換えられる、と会社が書いていることになります。[3]

募集の人数も職種ごとに公開されている

募集職種の欄には、職種ごとに人数と勤務地が並んでいます。営業職【管工機材・リテール・直需・国際/(勤務地)東京・大阪・名古屋・その他全国】が10名、技術職【研究・開発・品質保証/(勤務地)名古屋・岐阜】が10名。管理系事務職、購買職、物流管理職、経理職、総務職はそれぞれ若干名です。[3]

大学名で差がつかない土俵は、この会社では5つある

大学名を変えることはできません。変えられないものを気にするより、大学名が関係しない部分で差をつけるほうが早い。この会社の公開情報から、そういう土俵を5つ挙げます。

土俵1:7職種のうち4つが全学部全学科

営業職、管理系事務、購買職、物流管理職の4つは全学部全学科です。大学名も学部の種類も条件になっていません。実際、大学の資料でも商経学部と経済・マネジメント学群から社名が出てきました。[3] [1] [2]

土俵2:資格を取れば学部の条件が外れる

経理職と総務職には「※関連する資格保有者のみ出身学部不問」という注記が付いています。学部は変えられませんが、資格は自分で取れます。ここは努力が直接きく土俵です。[3]

土俵3:初任給は職種と学校の種類だけで決まる

初任給は職種ごとに書かれていて、営業職の大卒が251,000円、技術職の大卒が252,000円、その他の職種の大卒が243,000円です。大学名による区別はありません。同じ職種なら、どこの大学を出ても同じ金額が示されています。[3]

土俵4:働く場所が職種ごとに公開されている

勤務地の欄には、営業職が大阪支社・東京支社・名古屋支店とその他全国の支店・営業所、管理系事務職・購買職・物流管理職が岐阜工場、技術職がR&Dセンター(名古屋)と岐阜工場、経理職・総務職が大阪本社と、住所まで書かれています。応募する前に、働く場所を自分で確かめられます。[3]

土俵5:中途採用の比率を自分で公開している

募集要項のページには中途採用比率の公表という欄があり、2021年度63.2%、2022年度54.3%、2023年度70.7%、2024年度34.5%と並んでいます。新卒だけで固めている会社ではない、ということが数字で分かります。[3]

公開されている条件と待遇

募集要項に書かれている条件を並べます。金額や日数は、会社が自分のサイトで公開しているものです。[3]

新卒採用の募集要項に書かれている条件
項目公開されている内容
採用学部営業職・管理系事務・購買職・物流管理職は全学部全学科/技術職は理系学部/経理職は経営経済商学部その他関連学部/総務職は法学系学部その他関連学部(経理・総務は関連する資格保有者のみ出身学部不問)
募集人数営業職10名、技術職10名、管理系事務職・購買職・物流管理職・経理職・総務職は若干名
初任給(営業職)大卒251,000円、大学院卒261,000円
初任給(技術職)大卒252,000円、大学院卒262,000円、高専221,800円
初任給(その他の職種)大卒243,000円、大学院卒253,000円
諸手当役職手当・家族手当・技術手当・車輌管理手当・通勤手当(全額支給)。通勤費全額支給、残業手当(全額支給)
昇給・賞与昇給は年1回(4月)、賞与は年2回(6月、12月)
勤務時間フレックスタイム制(標準労働時間8H)。物流管理職のみ9時~18時(標準労働時間8H)
休日・休暇土日(完全週休2日制)、祝日、年末年始休暇、夏季休暇、慶弔休暇、有給休暇(10日~20日)
福利厚生健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険、育児・介護休業制度、再雇用制度
[3]

勤務時間がフレックスタイム制である点は見ておく価値があります。物流管理職だけが9時から18時で、それ以外の6職種はフレックスタイム制(標準労働時間8H)と書かれています。[3]

何をしている会社なのか

会社概要のページによると、社名はSANEI株式会社、所在地は大阪市東成区玉津1丁目12番29号、事業内容は給排水器具等の製造販売、創業年月は1954年9月、資本金は432,757,500円です。従業員は連結827名 単体630名(2026年3月末時点)です。[4]

給排水器具というのは、water栓やシャワーなど、水まわりの金具のことです。家のキッチンや洗面所、浴室にある蛇口をつくっている会社だと考えると分かりやすいでしょう。[4]

社名の歴史も覚えておくと役に立ちます。沿革のページによると、1954年9月に三栄水栓製作所を創業し、1960年12月に株式会社に改組、2018年4月に社名をSANEI株式会社に変更しました。70年以上の歴史がある会社です。[5]

働く場所は、大阪本社のほかに東京支社、名古屋支店、名古屋のR&Dセンター、岐阜工場があります。募集要項の勤務地の欄に住所まで書かれているので、応募する職種によってどこで働くことになるかがはっきり分かります。[3] [4]

応募する前に知っておいたほうがいいこと

都合のいいことだけを書いても役に立たないので、条件として重いものと、この記事で確かめられなかったことを並べます。

  • 技術職の採用学部は理系学部と書かれており、ここだけは学部の条件が外れない
  • 営業職は全国の営業所が転勤先になると書かれている
  • 管理系事務職・購買職・物流管理職の勤務地は岐阜工場に限られる
  • 営業職と技術職以外の職種の募集人数は若干名で、枠が小さい
  • エントリーの入口は外部の就職情報サイト経由と書かれている
  • 大学の公式資料で社名を確認できたのは2大学で、これは会社の採用実績のすべてではない
[3]

職種ごとに採用学部を書き分け、資格があれば学部を問わないとまで書いている会社です。その一方で、技術職は理系学部に限られ、職種によって働く場所が決まっています。募集要項は1ページにまとまっているので、応募の前に自分で最後まで読んでください。[3]

30日でやること。大学名では動かない部分から埋める

ここまでの内容を、行動に落とします。以下は組み立て方の例で、この通りにやれば通るという意味ではありません。

  1. 1〜4日目:7つの職種と採用学部の欄を読み合わせ、自分が応募できる職種を書き出す
  2. 5〜8日目:経理職や総務職に興味があるなら、関連する資格に何があるかを調べる。資格があれば出身学部を問わないと書かれている
  3. 9〜12日目:働きたい場所を決める。職種ごとに勤務地が住所まで書かれている
  4. 13〜17日目:家の蛇口やシャワーを見て、気づいたことを書き留める。この会社がつくっている製品である
  5. 18〜22日目:エントリーして説明会に申し込む。採用の流れは説明会参加から始まる
  6. 23〜26日目:筆記試験の対策をする。面接(複数回)と筆記試験があると書かれている
  7. 27〜30日目:面接で聞くことを決める。フレックスタイム制の運用と、入社後の配属の決め方は聞く価値がある
[3]

志望動機も、公開されている事実から組み立てます。1954年から水まわりの金具をつくってきた会社です。安定していそうだから、では他の誰が書いても同じ文章になります。自分が毎日使っている蛇口やシャワーについて、使いやすさや水の出方で気づいたことを書けるなら、それは自分の言葉になります。[4]

学部が自分の希望職種と合っていなくても、この会社は経理職と総務職に「※関連する資格保有者のみ出身学部不問」と書いています。学部は変えられませんが、資格はこれから取れます。学部で自分を外す前に、採用学部の欄の4行を読んでから決めてください。[3]

採用の条件・日程・待遇は年度によって変わります。ここに書いた内容は、会社の公式サイトと各大学の公式サイトで確認したものです(資料ごとの確認日は、この記事の出典欄に1件ずつ書いています)。応募の前に、必ず最新の募集要項を見てください。職種の選び方に迷ったときは、逆転内定塾の無料相談で一緒に整理することもできます。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 千葉商科大学 就職実績確認日:2026-09-11 / 2025年度の一覧(商経学部 就職実績)。製造業の欄にSANEI株式会社
  2. 高知工科大学 就職先企業名一覧確認日:2026-09-10 / 2024年度〜2026年度 卒業・修了の一覧。経済・マネジメント学群の製造業の欄にSANEI(株)
  3. SANEI 新卒採用サイト確認日:2026-09-19 / 採用学部、募集職種と人数、初任給、諸手当、昇給/賞与、勤務地、勤務時間、休日・休暇、福利厚生、中途採用比率の公表、選考フロー、よくある質問(応募方法・採用の流れ・転勤・転勤時の住居の補助)
  4. SANEI 会社概要確認日:2026-09-19 / 社名、所在地、事業内容、創業年月、資本金、役員、従業員
  5. SANEI 沿革確認日:2026-09-19 / 1954年9月の三栄水栓製作所の創業、1960年12月の株式会社への改組、2018年4月のSANEI株式会社への社名変更

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