どの大学から入っているのか。3大学で確認できた

大学が自分で公開している進路資料の中で、さくらインターネットの社名を確認できたのは次の3件です。[1] [2] [3]

さくらインターネットを就職先として掲載している大学(大学公式資料・2026年9月9日確認)
大学・学部掲載されている資料対象範囲
創価大学 理工学部 情報システム工学科2023年度卒業生の学部別進路状況の「情報通信業」の欄に「さくらインターネット(株)」2023年度卒業生
大阪産業大学 情報デザイン学部 情報システム学科「就職実績」の情報システム学科の欄に「さくらインターネット(株)」このページに対象年度の記載はない
東京経済大学「2023年度 主要就職先リスト」の「情報・通信・放送業」の欄に「さくらインターネット」2023年度。全学の一覧で学部の内訳なし
[1] [2] [3]

3件はどれも理工系・情報系寄りですが、大阪産業大学は情報デザイン学部の情報システム学科、創価大学は理工学部の情報システム工学科です。会社の側は次の節のとおり専攻を問わないと書いているので、この3件だけで「情報系でないと無理」と判断しないでください。[1] [2] [3] [4]

会社が学歴と専攻について書いていること(引用)

新卒採用の募集要項にある応募資格は、エンジニアコースもビジネスコースもまったく同じ3行です。[4]

  • 高専・短大・専門・大学等に在籍および既卒の方。専攻・学科不問。
  • 2026年4月~2027年3月に卒業(見込み)の学生の方
  • 2024年4月~2026年3月までにご卒業の方で、正社員としての就業経験がない方
[4]

確認しておきたいのが2点です。[4]

1つ目は学歴の範囲です。「高専・短大・専門・大学等」と並べて書かれていて、大学が先頭に来ていません。4年制大学を出ていることが条件ではない、という書き方です。しかも「専攻・学科不問」。クラウドとデータセンターの会社ですが、情報系の学科でなくてよいと会社が明記しています。[4]

2つ目は既卒の扱いです。2024年4月〜2026年3月に卒業した人でも、正社員としての就業経験がなければ、この新卒採用に応募できます。卒業してから2年ぶんの幅があるということです。[4]

ビジネスコースについては、入社後の研修も明記されています。「『ビジネスコース』志望の方は、入社後にITの基礎知識(インターネット、ネットワーク、サーバー、仮想化等)習得の研修を行います」。ITを学んでいない人が入る前提の設計になっています。[4]

学歴に頼らずに戦える土俵。落ちてももう一度受けられる

この会社のよくあるご質問には、就活生が知りたいことがそのまま書かれています。まず、何で評価されるのか。[5]

「活躍している人材に共通する点はありますか?」への回答は、こうです。「当社で活躍している方に共通する点として、当社で定めるバリューの発揮が特徴的です。スキルなどの専門性ももちろん重要ですが、当社のバリューで定めるまずは相手の意見を肯定して建設的な議論を行うコミュニケーションやリーダーシップとフォロワーシップの両立、相手に伝わるまで伝え方を考え続け行動するスタンスを持っている方が活躍しています」。[5]

挙げられているのは「相手の意見をまず肯定してから議論する」「リーダーシップとフォロワーシップの両立」「相手に伝わるまで伝え方を考え続ける」の3つです。どれも大学名とは無関係で、これまでのアルバイトやサークル、部活の経験から具体例を出せる内容です。面接で話す材料をここから逆算してください。[5]

もう1つ、この会社にははっきりした救済があります。「過去に応募したことがありますが、再応募は可能ですか?」への回答です。[5]

  • 「はい、再度ご応募いただくことは可能です。ただし、前回と同じポジションにご応募される場合、前回のご応募からあまり期間が空いていない場合には、選考時期を改めてご案内させていただくことがございます。(中略)一方で、前回とは異なるポジションへのご応募であれば、期間を空けていただく必要はございません。」
[5]

一度落ちても、もう一度受けられます。違うポジションなら期間を空ける必要もない、と書かれています。就活で落ち続けて自信をなくしている人は、この一文を覚えておいてください。[5]

評価制度についても答えがあります。「当社では年2回の人事考課が行われています。期初に上長と期待値という名の目標を設定し、期中に1on1などで進捗を確認し、期末に振り返るというサイクルを運用しています。(中略)期中の結果価値だけではなく、成果を出すためにどのようなプロセスによってそれを実現したのか。そのプロセスの中でバリューの発揮が実現できていたかという視点により、組織・個人の長期的視点での成長を図っています」。結果だけでなく過程も評価する、という説明です。[5]

2つのコースと、全国5拠点という選択肢

新卒採用はエンジニアコースとビジネスコースの2つです。[4]

さくらインターネットの新卒採用コースと職種(新卒採用募集要項)
コース職種主な内容
エンジニアコーステクニカルオペレーションエンジニア(インフラ運用)データセンターのネットワーク・サービスの設計・構築から運用・保守。本人の志向やスキルに応じて面談の上、サーバーエンジニア(データセンター運用)/サービス運用エンジニア/サービスネットワークエンジニアのいずれかに配属
エンジニアコースサービス開発エンジニアさくらのクラウド、VPS、レンタルサーバ、CDNなどの基盤システムの設計・構築・運用とソフトウェア開発。ソフトウェア開発かインフラ開発かは面談の上で決定
ビジネスコースセールス職/サポート職/セールスエンジニア職初期配属はこの3職種のいずれか。将来的には部署異動や社内公募制度で他部署・他職種にも挑戦できる
[4]

エンジニアコースのキャリアパスについては「入社後数年はテクニカルオペレーションエンジニア(インフラ運用)の各種ポジションで実務をしながら、ITインフラの専門性、アプリケーション開発の技術、さくらインターネットのサービスについて学んでいただきます。その後はインフラ・ソフトウェア開発エンジニア職など、当社の様々な職種へのチャレンジが可能です」と書かれています。[4]

勤務地は全国に散らばっています。[4] [6]

さくらインターネットの勤務地と社員数(新卒採用募集要項/さくらのデータ)
拠点社員数(2026年3月末時点)
東京(東京支社)568名
大阪(大阪本社)250名
北海道(石狩データセンター)56名
福岡(福岡オフィス)40名
沖縄(SAKURA innobase Okinawa)8名
合計922名
[4] [6]

本社は大阪です。東京が最も多いものの、大阪に250名、北海道・福岡・沖縄にも拠点があります。関西や北海道、九州、沖縄で働きたい人にとって、選択肢がある会社です。[4] [6]

条件。有給が入社時に20日、残業は月平均11時間25分

この会社の条件で目を引くのは、休みの取りやすさです。[4]

さくらインターネットの給与と休日(新卒採用募集要項)
項目内容
初任給エンジニアコース・ビジネスコースとも292,557円〜。月20時間分のみなし残業手当36,157円〜を含む。超過分は1分単位で支給
通勤手当公共交通機関の運賃の往復額×勤務先への出社日数を毎月支給。※フルリモート勤務の場合は支給なし
住宅補助通勤手当が25,000円以下の場合、25,000円から通勤手当を引いた額を住宅補助として支給
通信手当3,000円
給与改定・賞与給与改定 年2回(4月/10月)/賞与 年2回(6月/12月)※2024年度実績
休日土日・祝休日・年末年始休暇。年間125日(2026年度)。バカンス休暇(有給休暇と別に毎年度3日を付与、任意の時期に取得可能)
有給休暇入社時20日付与。1日・半日・1時間単位で取得が可能
勤務時間原則9:30〜18:30(実働8時間、休憩1時間)。始業時間は10分単位で変更可能(コアタイム12:00〜16:00)。時間外労働あり(平均10時間)
[4]

有給休暇が入社時に20日付与されます。法律上の最低ラインは入社から半年後に10日なので、初年度の休みの取りやすさがまったく違います。しかも1時間単位で取れます。[4]

住宅補助の仕組みも独特です。通勤手当が25,000円以下なら、25,000円との差額が住宅補助として出ます。フルリモート勤務だと通勤手当は支給されないので、その場合は25,000円が住宅補助になる計算です。近くに住んでも遠くに住んでも、あるいは出社しなくても、合計で25,000円が確保されるという設計だと読めます。[4]

会社が公表している実績値も見ておきましょう。[6]

さくらインターネットが公表しているデータ(採用サイト「さくらのデータ」)
項目数値時点
残業時間 月間平均11時間25分2025年度
有給消化率77.6%2025年度
育休取得率(女性)100%2025年度
育休取得率(男性)90%2025年度
リモートワーク実施率89.9%2024年3月
フレックスの利用率62.2%2024年3月
平均年齢40.33歳2026年3月末時点
男女比率(全体)男性74.4% / 女性25.6%2026年3月末時点
[6]

会社の規模を、公表数字で確かめる

会社概要から拾った数字です。[7]

さくらインターネット株式会社の基本情報(会社概要)
項目内容
商号さくらインターネット株式会社(SAKURA internet Inc.)
代表取締役社長田中邦裕
創業・設立創業 1996年12月23日/設立 1999年8月17日
本社所在地大阪府大阪市北区大深町6-38 グラングリーン大阪 北館 JAM BASE 3F
事業内容クラウドコンピューティングサービスなどの提供/データセンター運営
上場証券取引所東京証券取引所プライム市場(証券コード:3778)
資本金112億8,316万円
従業員数1,135名(連結)※2026年3月末時点
[7]

本社が大阪にある東証プライム上場のIT企業、という点は覚えておく価値があります。IT企業は東京に集中しがちですが、この会社は大阪が本社で、石狩・福岡・沖縄にも拠点を持っています。[6] [7]

取得している認証として、ISMAP、ISMS、ISMSクラウドセキュリティ認証、PCI DSS、プライバシーマークが挙げられています。ISMAPは政府がクラウドサービスを調達するときの登録制度で、官公庁向けの案件に関わる会社であることが分かります。[7]

いま何をすればいいか

この会社を受けるつもりなら、順番はこうです。[4] [5]

  • まず応募資格を自分に当てはめる。「高専・短大・専門・大学等に在籍および既卒の方。専攻・学科不問。」で、2024年4月〜2026年3月卒で正社員経験がなければ既卒でも対象
  • エンジニアコースかビジネスコースかを決める。ビジネスコースは入社後にITの基礎研修があるので、ITを学んでいない人でも入口がある
  • エンジニアコースを狙うなら、志望するポジションを確認する。サービス開発エンジニアには「プログラミングに関する経験」が必要なスキルとして書かれているが、テクニカルオペレーションエンジニアには書かれていない
  • 面接で話す材料を、会社が挙げている3つに合わせて用意する。「相手の意見をまず肯定して建設的な議論をする」「リーダーシップとフォロワーシップの両立」「相手に伝わるまで伝え方を考え続ける」。アルバイトやサークルの具体例で語れるようにしておく
  • 勤務地の希望を整理する。東京・大阪・北海道(石狩)・福岡・沖縄に拠点があるが、「配属場所については本配属まで未定」とも書かれている
[4] [5]

もし落ちても終わりではありません。会社は「再度ご応募いただくことは可能です」と明記していて、違うポジションであれば期間を空ける必要もないと書いています。中途採用比率が8割を超える会社なので、経験を積んでから経験者採用で入る道も現実的です。[5] [6]

最後に、自分の大学の進路資料を一度開いてみてください。この記事で挙げた3大学のように、大学が「主な就職先」として出している一覧に、思っていなかった会社が入っていることがあります。学部・学科ごとに分けて出している大学も多く、自分のところから実際にどこへ進んでいるかは、そこがいちばん確かな情報です。[1] [2] [3]

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 創価大学 進路・就職実績確認日:2026-09-09 / 年度別の学部別進路状況。2023年度卒業生の理工学部情報システム工学科の「情報通信業」の欄にさくらインターネット(株)
  2. 大阪産業大学 就職実績確認日:2026-09-09 / 学部・学科別の主な就職先。情報デザイン学部情報システム学科の欄にさくらインターネット(株)。このページに一覧の対象年度の記載はない
  3. 東京経済大学 2023年度 主要就職先リスト確認日:2026-09-09 / 2023年度の主要就職先を業種別に並べた全学の一覧。「情報・通信・放送業」の欄にさくらインターネット
  4. さくらインターネット 新卒採用募集要項確認日:2026-09-09 / エンジニアコース・ビジネスコースの職種と業務内容、キャリアパス、応募資格(高専・短大・専門・大学等/専攻・学科不問/既卒の扱い)、初任給とみなし残業手当、通勤手当・住宅補助・通信手当、給与改定と賞与、休日(年間125日・バカンス休暇)、有給休暇(入社時20日付与)、特別休暇、勤務地とリモートワーク制度、勤務時間
  5. さくらインターネット 採用情報 よくあるご質問確認日:2026-09-09 / 活躍している人材に共通する点(バリューの発揮)、評価制度の仕組み(年2回の人事考課とプロセス評価)、社内の雰囲気とリモートワークでのコミュニケーション、入社後のオンボーディング、他部署への配属、再応募の可否
  6. さくらインターネット さくらのデータ確認日:2026-09-09 / 拠点別の社員数(東京568名・大阪250名・北海道56名・福岡40名・沖縄8名/合計922名)、平均年齢40.33歳、職種別の男女比率、中途採用比率(2023年度87.4%・2024年度88%・2025年度83.8%)、育休取得率、残業時間 月間平均11時間25分、有給消化率77.6%、フレックス利用率62.2%、リモートワーク実施率89.9%
  7. さくらインターネット 会社概要確認日:2026-09-09 / 商号、代表取締役社長、創業・設立、資本金、本社所在地、事業内容、発行済株式総数、上場証券取引所と証券コード、従業員数(連結)、取得認証

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