どの大学から入っているのか。大学側の公表資料で確かめる
会社が採用大学を公開していなくても、大学の側が「この会社に就職した」と公表していることがあります。リクルートホールディングスについて、現時点で確認できたのは次の4大学です。[1] [2] [3] [4]
| 大学・学部 | 掲載されている資料 | 対象年度 |
|---|---|---|
| 拓殖大学 商学部 | 「2023(令和5)年度 商学部 就職データ」に「株式会社リクルートホールディングス」 | 2023(令和5)年度 |
| 日本大学 法学部 | 「令和5年度卒業生の主な就職先」の法学部の欄に「(株)リクルートホールディングス」 | 令和5年度卒業生 |
| 駒澤大学 経営学部 | 「2022年度卒業生(2023卒)」の学部・学科別の主な就職先、経営学部の欄に「リクルートホールディングス」 | 2022年度卒業生 |
| 龍谷大学 国際学部 | 2022年度 就職実績一覧の「情報通信」の欄に「株式会社リクルートホールディングス」 | 2022年度 |
学部の並びを見てください。商学部、法学部、経営学部、国際学部。すべて文系の学部です。会社の募集コースにはエンジニアやデータスペシャリストもありますが、大学側の資料で確認できた範囲は文系の学部に寄っています。ただし4件だけなので、これで理系が少ないと結論づけることはできません。[1] [2] [3] [4]
もう1つ、この表が4大学と少ないことについても書いておきます。この会社は、大学が「リクルート」とだけ書いている場合に、どちらの会社か判断できません。判断できないものは表に入れていないので、実際にはもっと多くの大学から入っていると考えるほうが自然です。[1] [2]
会社が応募条件について書いていること(引用)
募集要項のページには、5つの募集コース全部に共通する応募条件が3つだけ書かれています。そのまま引用します。[5]
| 番号 | 書かれている条件 | 会社が付けている説明 |
|---|---|---|
| 1 | 2027年4月に入社できること | 2027年4月以降に卒業予定の方(海外大学に在学中の方など)は、その限りではありません。 |
| 2 | 30歳以下であること | 既卒業者も就業経験者もOK。入社時(2027年4月)に30歳以下であることを前提に、誰でも応募可能です。 |
| 3 | 入社日までに応募時の在学校の卒業ができていること | 応募時に在学校がない既卒業者は、その限りではありません。 |
この3つのなかに、学部・学科の条件はありません。大学名の条件もありません。成績の条件もありません。書かれているのは、入社できる時期と、年齢と、卒業できることの3つだけです。[5]
2つ目の条件に付いている説明が、この記事のテーマそのものです。「既卒業者も就業経験者もOK。入社時(2027年4月)に30歳以下であることを前提に、誰でも応募可能です。」。一度就職した人も、卒業してから時間が経った人も、同じ入口に立てるということです。[5]
会社は続けてこうも書いています。「リクルートは一人ひとりが個性や強みを発揮して自律的に働くために、社員が成長できる機会・環境を提供する会社でありたいと考えています。」「障がいの有無などによらず全ての方がご応募いただけます。選考における合理的配慮が必要な方は、応募時にご記入をお願いいたします。」。[5]
大学名で差がつかない土俵は、この会社では4つある
土俵1:応募条件が3つしかないので、入口で落ちる理由が少ない
多くの会社は応募資格に学校の種類や学科を書きます。この会社は書いていません。入社時期・年齢・卒業の3つだけです。ここで大学名や学部で振り分けられることが、少なくとも公開されている条件のうえでは起きません。[5]
土俵2:5つの募集コースから自分で選べる
募集はビジネスグロース、プロダクトグロース、エンジニア、データスペシャリスト、デザインの5コースです。会社はビジネスグロースについて「職種を問わずリクルートのあらゆるポジションでの活躍が期待され、全ての職種に配属される可能性があります。幅広く検討されたい方はこちらからエントリーください。」と書いています。専門を決めきれていない人にも入口がある、ということです。[5]
土俵3:経験や専門性を問わないコースがあると会社が書いている
エンジニア、データスペシャリスト、デザインの3コースには、それぞれ同じ注記が付いています。「応募時点での経験や専門性を問わないコースもあるため詳細は各コースの募集内容をご確認ください」。情報系の学部でなくても、デザインを学んでいなくても、応募できるコースがあるということです。プロダクトグロースには「開発についての知見・経験を身につけていただくため、初期エンジニア配属として、最低1年の開発実務を経験していただく場合がございます」とも書かれています。[5]
土俵4:会社が大事にしている価値観が短い言葉で公開されている
ビジョンは「Follow Your Heart」、ミッションは「まだ、ここにない、出会い。」、バリューズは「新しい価値の創造 / Wow the World」「個の尊重 / Bet on Passion」「社会への貢献 / Prioritize Social Value」の3つです。「個の尊重」の説明には「すべては好奇心から始まる。一人ひとりの好奇心が、抑えられない情熱を生み、その違いが価値を創る。」とあります。この言葉と自分の経験を結びつけて話せるかどうかは、大学名では動きません。[6]
受けるのはどの会社なのか。ここを間違えない
この会社を受けるときに、いちばん先に押さえてほしいのが会社の構造です。会社は配属先の欄にこう書いています。「株式会社リクルートホールディングスにご入社いただいた後、原則として下記のリクルートグループ各社に出向いただきます。」。[5]
出向先として挙げられているのは4社です。「株式会社リクルート/株式会社インディードリクルートパートナーズ/株式会社インディードリクルートテクノロジーズ/Indeed Japan株式会社」。入社する会社と、実際に働く会社が違うということです。[5]
| 募集コース | 配属職種 |
|---|---|
| ビジネスグロース | マーケター/顧客接点/事業企画/コーポレートスタッフ/PdM/エンジニアなど |
| プロダクトグロース | IT企画職・開発職(PdM、エンジニアなど) |
| エンジニア | ネイティブアプリエンジニア/インフラエンジニア |
| データスペシャリスト | データサイエンティスト/データエンジニア |
| デザイン | デザイナー(UI/UX)/アートディレクター(マーケティング/コミュニケーション) |
グループの中身も公開されています。会社概要によると、連結子会社218社、関連会社6社です。HRテクノロジー事業としてIndeed, Inc.、株式会社インディードリクルートパートナーズ、RGF OHR USA, INC.が挙げられています。会社は自分たちを「テクノロジーの力で『働く』の進化をリードするグローバルテックカンパニーです」と説明しています。[8] [9]
自分が入社するのはどの会社で、どこに出向する可能性があるのか。面接の場で確かめてください。募集要項に書いてあることなので、聞いても失礼にはなりません。[5]
本体は130名。数字を並べると会社の形が分かる
会社概要に載っている数字を並べます。この会社は、本体とグループで数字がまったく違います。[8]
| 項目 | 公開されている数値 |
|---|---|
| 創業・設立 | 創業 1960年(昭和35年)3月31日/設立 1963年(昭和38年)8月26日 |
| 本社(登記上本店) | 東京都千代田区丸の内1丁目9番2号 |
| 従業員数 | 130名 |
| グループ従業員数 | 45,586名 |
| グループ企業数 | 連結子会社218社、関連会社6社 |
| 資本金 | 400億円(2019年6月20日より) |
| 連結売上収益 | 3兆6,973億円(2025年4月1日〜2026年3月31日) |
| 連結営業利益 | 6,305億円(同期間) |
従業員数130名とグループ従業員数45,586名。この差が、この会社の形をそのまま表しています。本体は持株会社で、実際の事業はグループ各社が行っています。新卒で入った人が出向するのは、この構造があるからです。[5] [8]
事業の広がりも数字で見えます。会社は「IndeedやGlassdoor、そして世界に拡がる人材事業を通じて、『働く』につながる機会を60以上の国と地域で提供しています。」と書いています。Indeed, Inc.については、世界No.1の求人サイトIndeed.comを運営する事業会社だと説明したうえで、その「世界No.1」の根拠を注として「comScoreに基づく2026年3月の訪問数」と併記しています。[9]
新卒採用サイトの側でも「『まだ、ここにない、出会い。より速く、シンプルに、もっと近くに。』の実現を目指し、IT技術を活用した200を超えるプロダクト・サービスを世に届けています。」と書かれています。人材の会社というより、IT技術の会社として自分を説明しているということです。[7]
応募する前に知っておいたほうがいいこと
都合のいいことだけを書いても役に立たないので、この記事で確かめられなかったことと、条件として重いものを並べます。
- 入社する会社と働く会社が違う。株式会社リクルートホールディングスに入社したあと、原則としてグループ各社に出向する
- 初任給・賞与・勤務時間・年間休日が新卒採用サイトの募集要項のページに書かれていない。条件を比べたければ、コースごとのページや説明会で確かめるしかない
- 採用人数も応募者数も公開されていないので、倍率は計算できない
- 選考フローが募集要項のページに書かれていない
- 2026年9月10日時点で、2027年度新卒採用のエントリー受付は終了している。次の募集は本ページで随時更新すると会社が書いている
- 大学の資料で確認できたのは4大学だけ。「リクルート」とだけ書かれている掲載は、どちらの会社か判断できないため表に入れていない
- プロダクトグロースのコースには「最低1年の開発実務を経験していただく場合がございます」という注記がある
こうした点は、面接で聞きにくいことでもあります。ただ、出向のことも募集コースの注記も、会社が自分のサイトに書いている内容です。読んでおけば知っていて選んだと言えます。読まずに入って驚くのが、いちばん避けたい形です。[5]
30日でやること。大学名では動かない部分から埋める
ここまでの内容を、行動に落とします。以下は組み立て方の例で、この通りにやれば通るという意味ではありません。
- 1〜3日目:応募条件の3つ(入社時期・30歳以下・卒業できること)に自分が当てはまるかを確かめる。卒業してから時間が経っている人ほど、まずここを見る。30歳以下なら対象
- 4〜8日目:5つの募集コースの説明を読み比べ、自分がどれで受けるかを決める。決めきれないなら、会社が「幅広く検討されたい方はこちらから」と書いているビジネスグロースを軸にする
- 9〜13日目:出向先として挙がっている4社(リクルート/インディードリクルートパートナーズ/インディードリクルートテクノロジーズ/Indeed Japan)が、それぞれ何をしている会社かを調べる。入社後に働く可能性のある会社を知らずに志望動機は書けない
- 14〜18日目:Indeedというサービスを実際に使ってみる。求人を検索して、どういう仕組みで並んでいるかを見る。使ったことのない人が語る志望動機は、必ず薄くなる
- 19〜23日目:バリューズの「個の尊重 / Bet on Passion」と結びつく自分の経験を1件、400字で書く。好奇心から始めて何かを続けた経験を選ぶ
- 24〜27日目:新卒採用サイトのイベント・インターンシップの案内を確認する。会社は選考直結のインターンシップも実施している
- 28〜30日目:次の募集の告知を待つ姿勢を決める。会社は「今後新たな募集を行う際は、本ページにて随時情報を更新してまいります。」と書いている。メールマガジンの登録口も公開されている
志望動機も、公開されている事実から組み立てます。たとえば、応募条件に学歴の条件が1つも書かれていないこと、入社後は原則としてグループ各社に出向することを読んだうえで、それでもこの会社を選ぶ理由を書けるなら、それは自分の言葉になります。人の可能性を広げたいから、では、他の誰が書いても同じ文章になります。[5]
採用の条件・日程・待遇は年度によって変わります。ここに書いた内容は、公式サイトと各大学の公式サイトで確認したものです(資料ごとの確認日は、この記事の出典欄に1件ずつ書いています)。応募の前に、必ず最新の募集要項を見てください。5つのコースのどれで受けるかで迷ったときは、逆転就活塾の無料相談で一緒に整理することもできます。
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- 拓殖大学 商学部 就職実績確認日:2026-09-09 / 「2023(令和5)年度 商学部 就職データ」に株式会社リクルートホールディングス。同じ年度の一覧には別会社の「株式会社リクルート」も載っている
- 日本大学 令和5年度卒業生の主な就職先確認日:2026-09-10 / 法学部の欄に(株)リクルートホールディングス。経済学部の欄にあるのは別会社の(株)リクルートで、この記事の表には入れていない
- 駒澤大学 2022年度卒業生(2023卒)主な就職先(PDF)確認日:2026-09-09 / 学部・学科・専攻別の主な就職先。経営学部の欄にリクルートホールディングス
- 龍谷大学 2022年度 就職実績一覧確認日:2026-09-09 / 国際学部の「情報通信」の欄に株式会社リクルートホールディングス
- リクルートホールディングス 新卒採用 募集要項確認日:2026-09-10 / 5つの募集コースに共通する応募条件3つとその説明、障がいの有無に関する記載、配属先(入社後は原則としてグループ各社に出向、出向先4社)、募集コースごとの配属職種と注記、2027年度のエントリー受付が終了している旨
- リクルートホールディングス ビジョン・ミッション・バリューズ確認日:2026-09-10 / 基本理念、ビジョン「Follow Your Heart」、ミッション「まだ、ここにない、出会い。」、バリューズ3つ(新しい価値の創造 / Wow the World、個の尊重 / Bet on Passion、社会への貢献 / Prioritize Social Value)とそれぞれの説明
- リクルートホールディングス 新卒採用トップ確認日:2026-09-10 / 5つの募集コース、新着情報(2027年度のエントリー受付終了、インターンシップの案内)、「2027年度新卒採用では、株式会社リクルートホールディングスにご入社いただいた後、原則としてリクルートグループ各社に出向いただきます。」の告知、IT技術を活用した200を超えるプロダクト・サービスという自社説明
- リクルートホールディングス 会社概要確認日:2026-09-10 / 社名、創業1960年・設立1963年、本社所在地、従業員数130名、グループ従業員数45,586名、グループ企業数(連結子会社218社・関連会社6社)、資本金400億円、連結売上収益3兆6,973億円、連結営業利益6,305億円(いずれも2026年3月31日時点または2025年度)
- リクルートホールディングス グループ企業一覧確認日:2026-09-10 / リクルートグループについての説明(テクノロジーの力で「働く」の進化をリードするグローバルテックカンパニー、60以上の国と地域)、HRテクノロジー事業のIndeed, Inc.・株式会社インディードリクルートパートナーズ・RGF OHR USA, INC.とその説明、注記の根拠