会社が採用学科と採用実績校に書いていること(引用)

募集要項の「採用学科」の欄は、次の2行です。[1]​​‌​​‌‌​​‌​​‌​‌‌​‌​‌‌‌​‌​​​​‌‌‌​‌​‌‌‌​‌​​​‌‌​‌​‌​​​​​​​​‌‌​​​​​‌

文系は「全学部全学科」。軸受(ベアリング)のメーカーですが、文系の学部・学科を1つも限定していません。採用職種の欄にも「(総合職)文系/営業(国内外向け)、財務・経理、法務、人事、生産管理、購買、ITほか」と並んでいます。[1]

そしてこの会社は、採用実績校を実名で公開しています。次のように書かれています。[1]

最後の6つに注目してください。鈴鹿・沼津・佐世保・大分・津山の工業高等専門学校5校と、「海外大学ほか」。高専からこの会社に入った人が実際にいることを、会社が自分で書いています。初任給の表にも「高専卒/244,700円」の欄があります。[1]

また、末尾の「ほか」も大事です。ここに書かれていない学校からの採用がないという意味ではありません。[1]

文系について、会社が書いていること

採用FAQに、文系の学生に向けた項目が2つあります。1つ目です。[2]

「全く問題ありません」と言い切ったうえで、その理由として全員が受ける3か月の現業実習を挙げています。文系も理系も、入社後に同じ実習から始まる仕組みです。[2]

2つ目は理系向けの質問ですが、答えは文系にも通じます。「機械系専攻ではありませんがNTNで活躍できる場はありますか?」という質問への答えは「NTNには、専攻を問わず活躍できる場があります。」。専攻ごとに関連性の高い職種を示した表も公開されています。[2]

女性の入社実績についても、会社は数字で答えています。「直近10年間に入社した若手・中堅社員の社員比率は、事務系は男性6割:女性4割、技術系は男性9割:女性1割ほどです。」「現在30名ほどの女性管理職が在籍しています。」。事務系と技術系で比率が大きく違うことを、隠さずに書いています。[2]

留学生についても「国籍や性別などによる特別な制限は設けておらず、同じ基準で選考します。但し、選考は原則として日本語で対応いたします」と書かれています。[2]

採用実績が3年分。事務系は25名から35名へ

過去3年間の採用実績(カッコ内は女性)
区分2024年入社2025年入社2026年入社
技術系41名(2名)39名(1名)40名(5名)
事務系25名(11名)34名(23名)35名(10名)
合計66名(13名)73名(24名)75名(15名)
[1]

事務系が25名から35名へ増えています。文系の枠がこの規模である会社です。2025年入社は事務系34名のうち23名が女性でした。[1]

初任給(2026年4月実績)
区分金額
大学院卒(博士)320,000円
大学院卒(修士)289,300円
大学卒(学士)271,100円
高専卒244,700円
[1]

大学名で差がつかない土俵は、この会社では4つある

「学歴に頼らず勝負する」は気持ちの問題ではなく、選考のどこが大学名で動かないかを見つけて、そこに時間を使うということです。この会社の公開情報から特定できるのは次の4つです。

土俵1:採用学科が「文系/全学部全学科」

文系の学部・学科を限定していません。事務系の採用は毎年25〜35名あります。[1]

土俵2:高専卒の枠が採用実績校にも初任給にもある

採用実績校に工業高等専門学校が5校、初任給の表に「高専卒/244,700円」。四年制大学を出ていない人の枠が、両方に用意されています。[1]

土俵3:理系の知識がなくても問題ないと会社が言い切っている

「全く問題ありません。」。しかも文系・理系を問わず全員が3か月の現業実習から始まるので、入社時点の知識で差がつく設計になっていません。[2]

土俵4:職種を先に決められるコースがある

「初期配属職種確約コース」があります。「選考段階で選択した職種への初期配属を確定させて入社いただくコース」で、事務系の対象職種は「財務・経理職」「IT企画職」、技術系は「研究開発職」「設計開発職」「生産技術職」「品質保証職」「情報系職種」。決めきれない人には「オープンコース」があります。やりたい職種がはっきりしている人は、それを選考の段階で確定させられます。[2]

公開されている条件

募集要項に書かれている数字
項目公開されている内容
採用職種(総合職)文系/営業(国内外向け)、財務・経理、法務、人事、生産管理、購買、ITほか 理系/研究開発、商品開発、設計、生産技術、営業技術、品質管理、ITほか
諸手当営業、通勤、時間外勤務、公的資格、家族、住宅、食事、テレワークほか
昇給・賞与昇給 年1回(4月)、賞与 年2回(6月、12月)
勤務地本社(大阪)、東京、静岡、三重、岡山、和歌山、長野ほか国内・海外各事業所
勤務時間9:00〜17:25(事業所により異なる。フレックスタイム制あり)
休日休暇週休2日制(土日休)、祝日、夏期・年末年始、メモリアル(誕生日)休日、ワーク・ライフ・バランス休日など年間休日数120日以上、有給休暇(20日)、リフレッシュ休暇、慶弔休暇ほか
福利厚生独身寮・社宅(いずれも業務用)、体育施設、スポーツクラブ法人契約、共済会、親睦会、社員持株会、住宅資金融資制度、財形貯蓄制度、介護休暇・休職制度、ボランティア休暇・休職制度、育児休職・育児時間制度、子の看護休暇制度、ジョブリターン制度、ベビーシッター育児支援制度、企業内託児所、退職金制度ほか
教育制度新入社員フォローアップ研修システム、階層別研修、職種別研修、留学(奨学)制度、海外研修制度、生産技術者育成プログラム(NTN学校・キャリア研修)、語学研修、自己啓発支援制度、資格取得奨励制度、TOEIC受験奨励制度ほか
[1]

「メモリアル(誕生日)休日」と「ワーク・ライフ・バランス休日」が年間休日の中に組み込まれています。有給休暇は20日です。福利厚生に「ジョブリターン制度」「企業内託児所」「ベビーシッター育児支援制度」が並んでいるのも、この会社の書き方です。[1]

在宅勤務については「本社・営業部門を中心に、制度を運用しています。」「今後も部門を拡大予定です。」と書かれています。海外勤務は「最短で入社2〜3年目、多くの場合は入社5年目以降の赴任となります。」です。[2]

求める人物像は「「自ら考え、自ら行動する人」を求めています。」。会社は「BtoBメーカーであるNTNは、様々な業界とスケールの大きなビジネスを行っています。」とも説明しています。[2]

大学側の資料でも確かめる。11大学

会社が採用実績校を公開している会社でも、大学の側の資料と突き合わせる価値があります。会社の一覧は「近年」としか書かれていませんが、大学側の資料には年度が入っているからです。逆転就活コラムでは、大学が自分で出している進路資料を集めて、そこに載っている企業名を確認しています。NTNについて、2022年度以降の資料で確認できたのは11大学です。[3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15]

NTNを就職先として掲載している大学(大学公式資料・2026年9月11日確認)
大学・学部/研究科掲載されている資料対象年度
駒澤大学 心理学科「学部 学科・専攻 主な就職先」(2年続けて掲載)2024年度・2025年度卒業生
大東文化大学 国際文化学科「主な就職先」一覧に年度の記載なし(2026年9月取得)
東京経済大学 経営学部主要就職先リスト2024年度
神奈川大学 人間科学科「学部・学科別主な就職先一覧」2025年度
静岡産業大学 経営学部・スポーツ科学部「業界別就職先」2022〜2026年3月卒業生実績
千葉工業大学 工学部 機械工学科「主な進路先」就職実績(過去3年)
神奈川工科大学 機械工学科「卒業生の主な就職先(過去5年)」一覧に年度の記載なし(2026年9月取得)
近畿大学 人間環境デザイン工学科・機械工学科「主な就職先一覧」「主な内定先・就職先一覧」2025年度
大阪工業大学 大学院 機械工学コース「主な就職先」2023〜2025年度
大阪産業大学 情報システム学科「学科別就職実績」一覧に年度の記載なし(2026年9月取得)
愛知工業大学 大学院博士前期課程「主な進路・就職先一覧」2026年3月卒
[3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15]

上の5行が文系です。駒澤大学の心理学科は2年続けて、大東文化大学は国際文化学科、東京経済大学は経営学部、神奈川大学は人間科学科、静岡産業大学は経営学部・スポーツ科学部。会社の採用実績校の一覧と大学側の資料は、必ずしも同じ顔ぶれになりません。両方を見てください。[3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15]

30日でやること。大学名では動かない部分から埋める

ここまでの内容を、行動に落とします。以下は組み立て方の例で、この通りにやれば通るという意味ではありません。

  • 1〜3日目:採用学科の欄を見る。文系は「全学部全学科」。採用実績校の一覧も一度目を通すが、そこに自分の大学が無いことを応募をやめる理由にしない
  • 4〜7日目:「初期配属職種確約コース」と「オープンコース」のどちらで出すかを決める。確約コースの事務系は財務・経理職とIT企画職の2つ
  • 同じ週:勤務地を確かめる。本社(大阪)、東京、静岡、三重、岡山、和歌山、長野ほか。配属部門と勤務地は選べない
  • 8〜14日目:技術系で学校推薦を使いたい場合は、キャリアセンターか担当教授に求人票の有無を聞く。会社は「対象となる学校には2月までに弊社より求人票を送付いたします。」と書いている
  • 15〜21日目:エントリーする。求める人物像は「自ら考え、自ら行動する人」
  • 22〜30日目:文系なら、入社後に静岡・三重・岡山のいずれかで3か月の現業実習があることを前提に、志望動機を組み立てる。会社は理系の知識がなくても「全く問題ありません」と書いている
[1] [2]

この会社について分からないことは、分からないままにしてください。応募者数は公開されていません。会社が出していない数字を根拠に、応募するかどうかを決めないでください。[1] [2]

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. NTN 新卒採用 募集要項確認日:2026-09-11 / 初任給4区分・諸手当・昇給・賞与・勤務地・勤務時間・休日休暇(年間休日数120日以上、有給休暇20日)・保険年金・福利厚生・教育制度・採用職種(文系/理系)・採用学科(文系は全学部全学科)・過去3年間の採用実績(技術系/事務系・女性内数つき)・採用実績校の実名一覧
  2. NTN 新卒採用 よくある質問確認日:2026-09-11 / 採用選考について(求める人物像・技術系学校推薦・留学生・女性の入社実績と社員比率・初期配属職種確約コース)・仕事とキャリアパスについて(最初の配属・海外勤務の時期・異動と転勤・機械系以外の専攻・文系出身で理系の知識がない場合)・福利厚生について・働き方について(在宅勤務)
  3. 駒澤大学 2025年度卒業生 主な就職先確認日:2026-09-10 / 心理学科の欄にNTN
  4. 駒澤大学 2024年度卒業生 主な就職先確認日:2026-09-10 / 心理学科の欄にNTN
  5. 大東文化大学 国際関係学部 就職実績確認日:2026-09-10 / 国際文化学科の「主な就職先」にNTN株式会社
  6. 東京経済大学 2024年度 主要就職先リスト確認日:2026-09-10 / 経営学部の欄にNTN
  7. 神奈川大学 学部・学科別主な就職先一覧確認日:2026-09-10 / 2025年度の資料。人間科学科の欄にNTN株式会社
  8. 静岡産業大学 就職先確認日:2026-09-11 / 「業界別就職先(経営学部・スポーツ科学部)」にNTN(2022〜2026年3月卒業生実績)
  9. 千葉工業大学 主な進路先確認日:2026-09-10 / 就職実績(過去3年)の「主な進路先」工学部 機械工学科の欄にNTN㈱
  10. 神奈川工科大学 就職実績確認日:2026-09-10 / 「卒業生の主な就職先(過去5年)」機械工学科の欄にNTN(株)。ページ最下部の「本学卒業生の在籍が多い企業等」ではない
  11. 近畿大学 建築学部 卒業後の進路確認日:2026-09-10 / 「2025年度 主な就職先一覧」人間環境デザイン工学科の欄にNTN
  12. 近畿大学 工学部 卒業後の進路確認日:2026-09-10 / 「主な内定先・就職先一覧」機械工学科の欄にNTN
  13. 大阪工業大学 就職状況一覧[大学院]確認日:2026-09-10 / 「主な就職先(2023-2025年度)」電気電子・機械工学専攻【機械工学コース】の欄にNTN
  14. 大阪産業大学 就職実績確認日:2026-09-10 / 情報システム学科の欄にNTN㈱(一覧に年度の記載なし)
  15. 愛知工業大学 主な進路・就職先一覧(大学院博士前期課程)確認日:2026-09-10 / 2026年3月卒の一覧にNTN株式会社

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