大学公式の就職先を、学部と大学院に分けて確認する
今回の確認範囲は次の7大学です。東京大学は修士課程の2専攻、大阪大学は学部と大学院の別資料を示しています。行数を大学数とせず、同じ大学を重複して数えていません。採用人数が載っていない資料から人数を補って計算することもしていません。[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8]
| 大学・学部 | 掲載されている資料 | 人数と対象年度 |
|---|---|---|
| 東京大学 大学院新領域創成科学研究科 海洋技術環境学専攻・修士課程 | 修了者の就職先に日本郵船 | 1名/令和6年度(9月修了者を含む) |
| 東京大学 大学院新領域創成科学研究科 人間環境学専攻・修士課程 | 修了者の就職先に日本郵船 | 1名/令和6年度(9月修了者を含む) |
| 立命館大学 グローバル教養学部 | 進路・就職先一例に日本郵船 | 人数の記載なし/2023年度 |
| 同志社大学 卒業・修了者全体 | 3人以上の就職先企業・団体一覧に日本郵船株式会社 | 3名/2024年度(2024年9月・2025年3月) |
| 筑波大学 体育専門学群 | 学群の就職先例に日本郵船 | 人数の記載なし/資料の表題は令和6年度進路状況 |
| 上智大学 総合グローバル学部 総合グローバル学科 | 学科別進路の運輸業・郵便業に日本郵船 | 2名/2022年度 |
| 大阪大学 大学院工学研究科・博士前期課程 | 過去3年間の就職先に日本郵船 | 人数の記載なし/2025年4月1日現在の過去3年間 |
| 大阪大学 人間科学部 | 卒業生の就職先、運輸・郵便業に日本郵船 | 人数の記載なし/2022〜2024年度 |
| 法政大学 学部卒業生全体 | 就職者1〜2名の主な就職先一覧に日本郵船 | 1名/2024年度 |
日本郵船という社名の掲載を確認した表であり、各人が陸上職事務系、陸上職技術系、海上職のどれに入ったかを示すものではありません。海洋の専攻なら航海士、語学系なら事務系といった振り分けはできません。郵船ロジスティクスなど別法人の掲載も、日本郵船本体の実績へ加えないことが必要です。
自分の大学が見当たらなくても、採用がないと断定はできません。大学によって公表する年数、人数の下限、学科の分け方が異なるためです。大学一覧は学歴の境界線を探すためではなく、掲載の範囲を理解したうえで会社の応募条件を調べる材料として使いましょう。
文理不問の職種と、理系対象の職種を区別する
公式新卒募集要項は、原則として2027年3月までに四年制大学または大学院を卒業・卒業見込みであることを、陸上職の応募資格として示しています。陸上職事務系は文系・理系とも大学・学部学科を問わず、陸上職技術系は理系の人を対象としています。理系だから技術系だけに限られるという意味ではありません。[9]
海上職は四年制大学、大学院、高等専門学校を卒業・卒業見込みの人を対象に、文理・大学・学部学科不問としています。さらに、長期乗船業務に支障がないことなどの条件があります。会社FAQにも、海上職の自社養成では文理や学部学科を問わないと記載されています。船員教育を専門に学ぶ学校の学生には学校宛ての案内があるため、就職支援窓口も確認してください。[9] [10]
3職種とも就労経験を持たないことが条件に含まれます。また、陸上職では会社役職員の子ども・兄弟姉妹に当たらないこと、海上職では子どもに当たらないことという記載があります。条件の文言が職種間で完全に同じではないため、文理の欄だけで判断しないでください。経歴が応募条件に該当するか不明な場合は、マイページから具体的に問い合わせる必要があります。[9]
3職種の仕事を比べて、担いたい役割を考える
陸上職事務系:営業だけでなく運航と事業運営も担う
公式の職種紹介では、陸上職事務系が営業や運航管理のほか、資金調達、契約法務、収支管理、経営企画などに関わると説明しています。海運会社の事務系を、書類を作るだけの仕事と捉えないようにしましょう。貨物を運ぶための契約、必要な資金、輸送の収支、船の運航など、事業を支える複数の仕事があります。[11]
興味のある業務を選ぶときは、相手の要望を聞くこと、複数の条件を整理すること、数字を追って判断することのうち、何に関心があるかを考えてみてください。学生生活で計画を調整した、予算を管理した、相手への説明を工夫した経験があれば、その行動を具体的に整理する方法があります。これらは応募準備の例で、会社が示した採点項目ではありません。
陸上職技術系:使う側の立場で船の一生に関わる
陸上職技術系は、新造船の計画、図面承認、建造監督、就航した船の管理、新技術開発などを担います。会社は船を使う側の視点で仕様を考え、造船所との調整や品質管理を行う仕事として紹介しています。研究で扱った材料、機械、情報などの知識が、そのまま特定の部署への配属を決めるわけではありません。[11]
たとえば設計に関心がある場合も、性能の高さだけでなく、費用、建造工程、使いやすさ、保守までどのように考えるかが仕事を理解する問いになります。研究や実験の説明では、なぜその方法を選び、制約がある中で何を比較したのかを整理しましょう。専門用語を知らない相手に説明する練習も、技術と事業の接点を伝える準備になります。
海上職:航海士と機関士の役割を分ける
航海士は、気象や海の状況を踏まえた航海計画、航海当直、貨物の積み降ろし、乗組員の指揮などを担います。機関士はエンジン、発電機、ボイラーなどの運転、点検、整備を担当します。公式紹介は航海士に海技士(航海)、機関士に海技士(機関)の国家資格が必要と説明しています。文理不問の自社養成という応募入口と、仕事に就くために身につける資格・技術を区別してください。[11] [10]
海上職には船内の業務だけでなく、陸上での船舶管理や技術支援などの仕事もあります。船上で得た経験を陸上で使い、海上と陸上を行き来するという説明です。陸上勤務があることを、陸上職事務系へ自由に職種変更できる意味に読み替えないようにしましょう。[10]
入社後に変えられない職種と、部署の異動を混同しない
会社FAQは、選考段階で希望職種を一つ選び、入社後に3職種間の変更はできないと明記しています。どの職種でも海外に関われそうだからと、仕事内容を十分に調べず選ぶのは避けたいところです。自分の応募資格だけでなく、日々の業務と働く場所、長期的に身につけたい専門性を比較しましょう。[10]
一方、陸上職の募集要項では約3年ごとのジョブローテーションによりさまざまな業務を経験するとしています。これは職種を変えることとは別です。事務系なら営業・企画など、技術系なら計画や管理など、紹介されている仕事の中でどのように経験を広げるのかを質問すると、入社後の姿を具体化できます。[9] [11]
| 観点 | 自分に向ける問い |
|---|---|
| 仕事の対象 | 顧客や事業条件を調整したいか、船の技術に関わりたいか、船上で運航を担いたいか |
| 学ぶ内容 | 今の知識を使いたい分野と、入社後に新たに学ぶ必要がある分野は何か |
| 働く場所 | 国内外の拠点や造船所、長期乗船をどのように捉えるか |
| 生活 | 移動や乗下船のリズムを含め、どんな生活を想定しているか |
| 確認事項 | 資料だけでは判断できず、説明会で聞くべきことは何か |
比較表を書いた後は、一番よく知っている職種だけを選んでいないか振り返ってみてください。馴染みがない職種でも応募資格を満たす場合があります。ただし、未知の仕事を楽観して選ぶのではなく、公式の職種説明を読み、質問を持って情報提供の機会へ参加することが大切です。
長期乗船を含む生活と、陸上職の勤務条件を比べる
海上職のFAQでは、平均的な乗船期間を約5〜6か月、下船後は次の乗船指示まで通常2〜3か月のまとまった有給休暇と説明しています。乗船中は船が動き続けるため休日はないという案内です。乗船期間は目安であり、いつでも同じ日程になるという約束ではありません。予定や生活への影響を含めて理解しておきましょう。[10]
航海士は4時間交代の3チームによる24時間当直体制、機関士は日中の業務と夜間の監視という一日の例が紹介されています。休息の取り方や緊急対応の体制は、希望する職種の説明で確認してください。陸上職の土日休みやフレックス勤務の説明を、乗船中の働き方へそのまま当てはめないことが重要です。[10]
船内では個室や通信手段、運動や余暇の設備を紹介していますが、船によって利用環境は異なります。家族や友人との連絡、体調の管理、自由時間の過ごし方など、自分が長期乗船で気になることを質問にしてください。設備があるという説明だけで、陸上と同じ生活ができると判断しないようにします。[10]
陸上職の勤務地は本店、国内支店、駐在事務所、海外現地法人などです。公式FAQは海外勤務の機会を説明していますが、最初から希望する国へ行けるという確約ではありません。海外で何をしたいかに加え、国内で経験を積む期間をどう捉えるかを考えると、勤務地の希望と仕事への関心を整理できます。[9] [10]
初任給の実績年度と職種の区分を確認する
| 職種・区分 | 掲載額 |
|---|---|
| 陸上職事務系 | 351,400円 |
| 陸上職技術系・四年制大学卒 | 351,400円 |
| 陸上職技術系・大学院卒 | 371,800円 |
| 海上職 | 351,400円 |
これらは2026年4月の実績で、将来の入社年度の確定額ではありません。特に技術系の大学院卒の額を、事務系や海上職の大学院卒にも自動的に当てはめないでください。初任給と、乗船や時間外勤務等に関連する諸手当も分けて確認します。賞与は社内基準によると書かれており、ここから将来の年収を推定しないことが必要です。[9]
陸上職の基本的な勤務時間は9時〜17時、標準労働時間7時間で、コアタイム11時〜15時のフレックスタイム制を案内しています。休日は完全週休2日制の土日、祝日など。有給休暇は初年度14日、以後増えて20日までという記載です。勤務地や業務による運用を確認し、定時が示されていることと時間外勤務がないことを混同しないでください。[9]
独身寮・社宅、各種社会保険、共済年金、財形、社員持株制度なども紹介されています。希望する勤務先で利用できるか、自己負担や対象条件があるかを確認しましょう。会社の福利厚生ページには過去年度の働き方の数値もあるため、数字が載っていれば現在も同じと考えず、調査年度を確かめることが大切です。[9] [12]
船を専門に学んでいない人も、研修で学ぶ範囲を知る
会社は陸上職の新入社員研修に、座学に加え海運・物流の現場で学ぶ研修を用意しています。導入研修では海運の基礎やビジネスマナー、チームでの協力を学び、臨港店研修では各地の港で実務に触れると説明しています。船を専門に学んでいない人も、入社後に何を学ぶのかを調べることで、不安を具体的な確認事項に変えられます。[12]
海上職には乗船に必要な知識と技能を学ぶ研修・訓練があり、船員教育プログラムでは安全管理、操船シミュレーター、エンジンなどを扱います。自社養成の対象が文理不問であることと、入社後の学習が少なくて済むことは別です。資格取得の過程、訓練場所、配属までの流れ、つまずいた際の支援を確認しましょう。[10] [12]
語学について陸上職のFAQは、採用基準として特に重視していない一方、業務では英語が必要な道具だと説明しています。英語が得意でないだけで応募対象外と決める必要はありませんが、学ばなくてよいという意味でもありません。自分の現在地と、継続して学ぶ方法を整理し、入社後の語学研修や仕事で使う場面を質問できます。[10]
法務・財務・会計、問題解決、語学、海運知識、デジタル分野など、会社は幅広い育成プログラムを紹介しています。研修名を志望動機に並べるだけでなく、その知識をどの仕事で使いたいのか考えてみてください。学び続ける姿勢を話す際は、過去に新しい内容をどう習得したか、間違いや指摘をどう次に生かしたかという実際の経験が説明の材料になります。[12]
育児や介護に関する休暇・短時間勤務、配偶者の転勤に同行するための休業なども案内されています。海外勤務や海上勤務を長い目で考えるときには、制度の対象と働く場所による違いも確認してください。制度があることだけで将来の希望がすべて実現すると考えず、仕事を続けるうえで必要な相談の仕組みを知っておくことが大切です。[12]
30日で職種を比べ、選考に向けた準備を進める
公開募集要項は選考フローをマイページで確認するよう案内しています。ここから面接回数や検査の種類を断定することはできません。マイページに届く年度・職種別の手続きと締切を優先し、以下の準備例を自分の予定に合わせて進めてください。[9]
- 1〜3日目:卒業時期、就労経験、文理など希望職種の応募資格を照合する
- 4〜7日目:事務系・技術系・海上職の仕事と働く場所を比較する
- 8〜12日目:調整、技術的な工夫、安全への配慮など自分の経験を整理する
- 13〜17日目:説明会で職種選択、研修、配属の流れを質問する
- 18〜22日目:長期乗船や国内外勤務を含めた生活の見通しを考える
- 23〜26日目:マイページで選考手続きを確認し、必要な準備を行う
- 27〜30日目:希望職種の理由、最新給与、勤務条件をもう一度照合する
面接のために経験を整理するときは、自分がしたことと周囲がしたことを分けて書いてみましょう。計画が変わったときに誰へ何を伝えたか、作業の誤りを防ぐため何を確認したか、学んだ知識をどの場面で使ったかを具体化します。海運会社だから大きな国際経験が必須だと決めず、実際の行動を希望職種の仕事と照らして考える方法があります。
最終的な職種の選択では、知名度や給与だけでなく、どの責任を担いたいかを言葉にしてください。船を動かす仕事、技術を形にする仕事、事業を調整する仕事では、面白さも負担も異なります。自分の疑問が残る部分は、説明会や採用窓口の案内を通じて確認し、理解したうえで選ぶことが大切です。
大学の掲載実績と応募資格を確認したら、大学名だけを見て悩み続ける段階から、仕事と経験を整理する段階へ進みましょう。職種選びや志望理由がまとまらない場合は、逆転就活塾の無料相談で、自分が担いたい役割と経験のつながりを整理することもできます。
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- 東京大学 進路に関する情報|東京大学大学院新領域創成科学研究科確認日:2026-09-11 / 新領域創成科学研究科の令和6年度修士課程、海洋技術環境学専攻と人間環境学専攻の就職先に日本郵船各1名。令和3年度以前の掲載は除外
- 立命館大学 results-2024.pdf確認日:2026-09-09 / 対象は2023年度。グローバル教養学部の進路・就職先一例に日本郵船。上段の食マネジメント学部と区別
- 同志社大学 shushoku3meiijo2025.pdf確認日:2026-09-11 / 2024年度卒業修了生の3人以上の就職先一覧に日本郵船株式会社3名
- 筑波大学 Employment2024Spring.pdf確認日:2026-09-11 / 令和6年度進路状況(学群)の資料。体育専門学群の就職先例に日本郵船。資料表示年度と卒業年度の推定は分ける
- 上智大学 2022_JobSearchReport.pdf確認日:2026-09-11 / 2022年度学科別進路、総合グローバル学部総合グローバル学科の継続左列に日本郵船2名。右列の国際教養学科と区別
- 大阪大学 進路・就職情報 - 大阪大学工学部/大学院工学研究科確認日:2026-09-10 / 工学研究科博士前期課程の過去3年間の就職先に日本郵船。2025年4月1日現在。細かな専攻の帰属は限定しない
- 大阪大学 学生支援室 - 大阪大学人間科学研究科/人間科学部確認日:2026-09-11 / 人間科学部の卒業生の就職先2022〜2024年度、運輸・郵便業に日本郵船。大学院の別区画と区別
- 法政大学 2-b-3-2_1.pdf確認日:2026-09-12 / 2024年度学部卒業生の主な就職先(就職者1〜2名)に日本郵船。学部別列は本稿では特定しない
- 日本郵船 募集要項(新卒採用) | 採用情報 | 日本郵船 | 新卒採用情報確認日:2026-09-12 / 2027年3月までの卒業等を原則とする新卒要項。事務系・技術系・海上職の応募資格、初任給2026年実績、勤務地、休日。選考フローはマイページ案内
- 日本郵船 よくある質問 | 採用情報 | 日本郵船 | 新卒採用情報確認日:2026-09-12 / 職種の併願と入社後変更不可、語学、自社養成、海上職の業務と乗下船の目安
- 日本郵船 職種紹介 | 仕事を知る | 日本郵船 | 新卒採用情報確認日:2026-09-12 / 陸上職事務系の営業・運航管理・資金調達、技術系の新造船計画等、海上職の航海士と機関士の仕事
- 日本郵船 研修制度・福利厚生 | 働く環境を知る | 日本郵船 | 新卒採用情報確認日:2026-09-12 / 導入研修・臨港店研修・船員教育、福利厚生と育児介護制度。2022年度労働時間など古い数値は本稿で現況として採用しない