どの大学の卒業生が長野県立大学の職員になっているのか
他大学が公表している進路資料では、就職先として長野県立大学(公立大学法人長野県立大学)の名前を確認できませんでした。大学の進路資料は企業名が中心で、学校法人名や公立大学法人名を載せない大学も多いため、就職者がいないという意味ではありません。
法人が公表していること[3] [4]
長野県立大学は、事務局職員の出身大学や出身学部を公表していません。職員紹介や先輩職員の声を載せたページも、公式サイトには見当たりません。公表されているのは、職員の人数と、職員の種類、採用と育成の方針です。[1] [3] [4]
- 職員の人数:51人、うち正規職員35人(2023年5月1日現在。令和5年度業務実績報告書)
- 職員の種類:県派遣職員、法人固有の職員、有期雇用職員(第1期中期目標期間の業務実績報告書)
- 令和5年度に採用した法人固有の職員:1名(専門分野に精通した職員として採用)
- 令和5年度のSD研修:計12回、1回以上参加した職員の割合100%
- 職員の出身大学・学部:公表なし
出身大学で有利不利が決まるかどうかは、公表されている資料からは分かりません。採用募集の際に何を示しているかは報告書に書かれていて、それは採用の仕組みの節で紹介します。[4] [3]
法人が職員の採用と育成について書いていること(引用)
採用情報のページには、事務局職員の求める人物像は書かれていません。職員の採用と育成についてまとまって書いているのは、長野県が定めた中期目標と、法人の中期計画、そして毎年の業務実績報告書です。[1] [6] [5] [3]
第1期の中期計画と実績[4]
第1期中期目標期間(2018年4月〜2024年3月)の業務実績報告書は、職員の確保の項目で、中期目標を事務に精通した職員を育成・確保し専門性を高めること、中期計画を、採用方針等を策定して法人固有の職員の確保に取り組むことと整理しています。実績として、採用募集の際に求める職務経験やスキル、想定する初期配置部署を明確にすることで、専門分野に精通した職員を確保したと書いています。職員になった人には、事務処理のスキルを上げる研修と、大学職員に求められるスキルを上げるSD研修を行いました。[4]
第2期の中期計画(2024年4月〜2030年3月)[5] [6]
第2期中期目標は、業務運営について「理事長及び学長のリーダーシップの下、教職員がその能力を発揮できる環境を整え、効率的な運営を行うこと。」を求めています。これを受けて第2期中期計画は、効率的で適切な事務局運営を行うため、適正な人材の確保と配置を行い、事務局職員として必要な事務スキルや職位に応じたスキルの研修を行うとしています。[6] [5]
- 令和6年度(2024年度)に事務局職員人材育成方針を策定し、事務局職員の中長期的な育成を図る
- 毎年度、スキル向上のための研修を計画・実施し、1回以上参加する事務局職員の割合を100%にする
- 毎年度、SD研修に1回以上参加する事務局職員の割合を100%にする
- 職員業績評価や職務遂行力評価を通して働く意欲の向上を図り、人事評価制度を継続的に検証する
中期計画の用語解説は、SDを「職員全員を対象とした、管理運営や教育・研究支援までを含めた資質向上のための組織的な取組」と説明しています。採用した後に、研修で育てていく前提の書き方です。[5]
採用の仕組み。県派遣の職員と、法人固有の職員
沿革によると、長野県は長野県短期大学の4年制化を2012年2月に決め、県庁内に設立準備室を置いて準備を進めました。2018年4月に長野県立大学が開学し、同時に公立大学法人が設立されています。2017年8月には長野県立大学評価委員会が発足し、2018年2月には法人の中期目標が長野県議会に提出されました。[8]
採用情報のページの今の表示[1] [2]
2026年9月27日時点で、採用情報のページには教員募集と事務局職員募集の2つの入口があります。事務局職員募集のページは見出しだけで、本文には募集の案内が何も載っていません。採用情報に並んでいるのは、専任教員の公募4件(ファミリービジネス分野、マクロ経済学分野、ミクロ組織論(組織行動論)分野、人的資源管理・国際経営分野)です。[1] [2]
職員は3種類[4]
第1期中期目標期間の業務実績報告書は、人事評価の実績を職員の種類ごとに書いています。そこから、法人で働く職員が次の3種類であることが分かります。[4]
| 職員の種類 | 報告書に書かれている人事評価の扱い |
|---|---|
| 県派遣職員 | 県の人事評価制度に基づいて評価し、処遇に反映 |
| 法人固有の職員 | 令和2〜3年度に県派遣職員と同じ方式で試行し、令和4年度に人事評価制度を刷新。成果評価・目標遂行プロセス・職務行動・能力を評価対象とする |
| 有期雇用職員 | 契約期間内に1回人事評価を行い、次年度の契約更新の判断材料とする |
新卒で長野県立大学の職員になる道として考えられるのは、法人が自分で採用する法人固有の職員です。県派遣職員は長野県の職員として大学に派遣されている人なので、この大学の募集で採られるわけではありません。ただし、県派遣職員と法人固有の職員の人数の内訳は、公式の資料には書かれていません。[4] [3]
法人固有の職員の採用[3] [4]
令和5年度業務実績報告書は、採用方針に基づき、採用募集の際に想定する初期配置部署を明確にすることで、専門分野に精通した「法人固有の職員1名を採用した。」と記録しています。第1期の報告書では、採用募集の際に求める職務経験やスキルも明確にしたと書かれています。この書き方からは、職務経験を示して採る募集があったことが分かりますが、新卒向けの募集を行ったかどうかは書かれていません。[3] [4]
職員の仕事。全寮制と海外プログラムを支える事務局
令和5年度業務実績報告書の大学の概要によると、学部はグローバルマネジメント学部(グローバルマネジメント学科)と健康発達学部(食健康学科、こども学科)、大学院はソーシャル・イノベーション研究科と健康栄養科学研究科です。附置機関として、グローバルセンター、言語教育センター、ソーシャル・イノベーション創出センター、キャリアセンターが置かれています。事務局の部署ごとの仕事の説明は、公式サイトには見当たりません。[3]
この大学ならではの仕事[4] [3]
第1期の業務実績報告書は、この大学の特色を「1年次全寮制、2年次全員参加の海外プログラム」と書いています。令和5年度は全員入寮を基本とし、240名の新入生が象山寮に入寮しました。令和4年度末に定めた寮の基本運営方針をふまえ、寮監、学生支援委員会、レジデント・アシスタント、学生サポートセンター、管理人が連携して、生活や学修の相談窓口や助言・指導役を担う体制を整えたと報告されています。寮のある西後町地区の祭りへの参加など、地域との交流も寮の活動に入っています。1年生全員の寮生活と、2年生全員の海外プログラムを支えることは、事務局の大きな仕事です。[4] [3]
研修と人事評価[3]
令和5年度は、公立大学協会が提供する研修を含めてSD研修を計12回実施し、1回以上参加した職員の割合は100%でした。法人固有の職員の育成のための研修を企画し、階層別研修やSD研修を積極的に行ったとも書かれています。職員の業績評価は、目標設定や目標達成のためのプロセスなどについて、評価者や所属長と面談したうえで行いました。[3]
事務局の組織改正[4]
第1期の業務実績報告書は、事務局業務の平準化と効率化のため、令和4年度に組織改正を行ったと書いています。改正後の課の名前や人数は、報告書には書かれていません。[4]
勤務する場所[3] [8]
法人の所在地は長野県長野市三輪8-49-7です。沿革によると、大学は三輪キャンパスと後町キャンパスの2か所で、どちらも2017年に完成しています。1年生が暮らす象山寮もあります。職員がどのキャンパスに配属されるか、異動の周期はどうかは、公式サイトには書かれていません。[3] [8]
応募できる条件と待遇。事務局職員の条件は公開されていない
事務局職員の募集が出ていないため、応募資格、初任給、勤務時間、休日、採用予定数は、2026年9月27日時点の公式サイトでは確かめられません。過去の募集要項も、公式サイトには残っていません。[1]
法人は、法令に基づく情報公開として職員給与規程を公開しています(最終改正は令和6年9月20日)。規程に書かれている給与の仕組みは次のとおりです。[10]
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 根拠 | 公立大学法人長野県立大学職員就業規則に基づき、職員の給与について定める |
| 給与の種類 | 給料、扶養手当、地域手当、住居手当、通勤手当、単身赴任手当、特殊勤務手当、時間外勤務手当、休日勤務手当、夜間勤務手当、管理職員特別勤務手当、役職手当、期末手当、勤勉手当、寒冷地手当 |
| 給料表 | 事務職給料表、教育職給料表、医療職給料表、指定職給料表の4種類 |
| 初任給 | 新たに給料表の適用を受ける職員の号俸は、理事長が別に定める初任給の基準による |
事務職員には事務職給料表が使われると考えられますが、新卒の初任給がいくらになるかは、規程からは読み取れません。手当に寒冷地手当があるのは、長野県の法人らしい点です。[10]
募集の時期。公式に日程が残っていない
公式の資料で確かめられるのは、令和5年度に法人固有の職員1名を採用したことと、2026年9月27日時点で事務局職員の募集が出ていないことだけです。募集の告知日、試験日、採用日は、報告書に書かれておらず、募集のページにも残っていません。[3] [1]
次の事務局職員の募集がいつ出るのかは、この記事では推測しません。採用情報には事務局職員募集のページが用意されているので、ここを定期的に見るのが確実です。[1] [2]
年度計画・業務実績のページで公開されている業務実績報告書は、令和5年度の報告書と第1期中期目標期間の報告書(どちらも令和6年6月)が最新です。職員の採用の実績は、この報告書の組織・人事運営の欄で確かめられます。[9] [3] [4]
公開されている数字。学生1,076人、職員51人
数字は、法人が情報公開のページと業務実績報告書で公表しているものだけを並べます。[7] [3]
| 区分 | 教員数 | 収容定員 | 入学者数 | 在学者数 |
|---|---|---|---|---|
| グローバルマネジメント学部 | 34人 | 680人 | 177人 | 742人 |
| 健康発達学部 | 32人 | 280人 | 74人 | 298人 |
| 学部の小計 | 66人 | 960人 | 251人 | 1,040人 |
| ソーシャル・イノベーション研究科 | 4人 | 20人 | 10人 | 24人 |
| 健康栄養科学研究科 | 2人 | 10人 | 4人 | 12人 |
| 合計 | 72人 | 990人 | 265人 | 1,076人 |
| 区分 | 人数 |
|---|---|
| 学生数 | 1,057人 |
| 教員 | 73人 |
| 職員 | 51人(うち正規職員35人) |
2023年5月1日現在の数字では、職員51人に対して学生は1,057人です。単純に割ると、職員1人あたりおよそ21人の学生になります。この51人には、県派遣職員、法人固有の職員、有期雇用職員が含まれていると考えられますが、内訳は公表されていません。[3] [4]
30日でやること。募集が出たときに動ける準備
事務局職員の募集がいま出ていない大学なので、30日でできることは、募集が出たときにすぐ動ける状態をつくることです。以下は組み立て方の例で、この通りにやれば採用されるという意味ではありません。[1]
- 1〜3日目:採用情報の「事務局職員募集」のページをブックマークする。2026年9月27日時点では見出しだけ
- 4〜10日目:第2期中期計画を読み、事務局職員に求められていること(事務スキル、職位に応じたスキル、SD研修)をメモする
- 11〜17日目:業務実績報告書で、全寮制の象山寮、2年次の海外プログラム、キャリアセンターなどの取り組みを確かめる
- 18〜24日目:法人固有の職員は専門分野に精通した人材として採られていることをふまえ、学生支援・国際交流・地域連携など、自分が強みを出せる分野を1つ決めて経験を書き出す
- 25〜30日目:ほかの公立大学の事務職員の募集要項も読み、試験の形を比べておく
志望動機も、公開されている事実から組み立てます。長野県短期大学の4年制化で生まれた県立の大学であること、1年次全寮制と2年次全員参加の海外プログラムという教育の形を持つこと、法人固有の職員を採用方針に基づいて確保し育てようとしていること。これらは法人が自分で書いていることなので、そこに自分の経験を重ねれば、根拠のある志望動機になります。[8] [4] [3]
長野県立大学の法人固有の職員の採用は、公表されている令和5年度で1名です。この大学を第一に考えるとしても、ほかの大学の新卒採用も並行して調べておくほうが確実です。大学職員の採用の全体像は、業界ページにまとめています。
採用の条件・日程・待遇は年度によって変わります。資料ごとの確認日は、この記事の出典欄に1件ずつ書いています。応募の前に必ず最新の募集要項を確認してください。
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- 長野県立大学 事務局職員募集確認日:2026-09-27 / 2026年9月27日時点の表示(見出しのみで、募集の案内なし)
- 長野県立大学 採用情報確認日:2026-09-27 / 教員募集・事務局職員募集の入口、専任教員の公募4件(ファミリービジネス、マクロ経済学、ミクロ組織論(組織行動論)、人的資源管理・国際経営)
- 長野県立大学 公立大学法人長野県立大学 令和5年度業務の実績に関する報告書確認日:2026-09-27 / 大学の概要(所在地・学部等の構成・附置機関・学生数及び教職員数〔2023年5月1日現在〕)、象山寮の運営、SD研修の実施状況、人事評価、職員の確保(法人固有の職員1名の採用、階層別研修)
- 長野県立大学 公立大学法人長野県立大学 第1期中期目標の期間における業務の実績に関する報告書確認日:2026-09-27 / 大学の特色(1年次全寮制・2年次全員参加の海外プログラム)、SD研修、人事評価(県派遣職員・法人固有の職員・有期雇用職員)、職員の確保(採用方針・求める職務経験やスキルと初期配置部署の明示)、令和4年度の組織改正
- 長野県立大学 公立大学法人長野県立大学 第2期中期計画(令和6年3月27日認可)確認日:2026-09-27 / 業務運営(事務局職員の確保と配置、事務局職員人材育成方針、スキル向上研修・SD研修の参加割合、人事評価制度)、FD・SDの用語解説
- 長野県立大学 公立大学法人長野県立大学 第2期中期目標(令和5年12月15日)確認日:2026-09-27 / 業務運営に関する事項(運営体制)
- 長野県立大学 教員数・学生数(令和8年5月1日現在)確認日:2026-09-27 / 学部・研究科別の教員数、収容定員、入学者数、在学者数
- 長野県立大学 沿革確認日:2026-09-27 / 長野県短期大学の4年制化の経緯、キャンパスの完成、開学と公立大学法人の設立(2018年4月)、大学院の開学
- 長野県立大学 年度計画・業務実績確認日:2026-09-27 / 年度計画と業務の実績に関する報告書の一覧
- 長野県立大学 公立大学法人長野県立大学職員給与規程確認日:2026-09-27 / 給与の種類、給料表の種類、初任給の決め方、最終改正日