どの大学から入っているのか。3大学の公表資料で確かめる

会社が採用大学の一覧を公開していなくても、大学の側が「この会社に就職した」と公表していることがあります。逆転就活コラムでは、大学の公式ページとPDFを直接開いて社名の前後を読み、見出しが「主な就職先」であることを確かめています。三菱倉庫について、現時点で3大学の公式資料で確認できました。[6] [7] [8]‌​‌‌‌‌​​‌‌‌​​​​‌​​​​​‌​​​​‌​​‌​‌‌​​‌‌​‌‌‌‌‌​​‌‌‌‌‌‌​‌​​​‌​​‌‌​‌​

三菱倉庫を就職先として掲載している大学(大学公式資料・2026年9月10日に各ページで確認)
大学・学部掲載されている資料対象年度
北九州市立大学 文学部 比較文化学科「(北方キャンパス)主な就職先一覧」の文学部 比較文化学科の【運輸業、郵便業】の欄に「三菱倉庫株式会社」一覧に年度の記載なし(2026年9月取得)
昭和女子大学「過去3か年の主な就職先(2024年3月~2026年3月卒)」の【運輸業】の欄に「三菱倉庫」2024年3月〜2026年3月卒
駒澤大学 経済学部(商学科・現代応用経済学科)「2025年度卒業生(2026卒)」の学部・学科・専攻別の主な就職先の両学科の欄に「三菱倉庫」2025年度卒業生
[6] [7] [8]

学部を見てください。文学部 比較文化学科、経済学部 商学科、経済学部 現代応用経済学科。昭和女子大学の一覧は学部別ではありませんが、同じ大学の他の欄と合わせて読むと、いわゆる文系の学部から入っていることが分かります。物流の会社というと理工系の印象があるかもしれませんが、少なくとも公表されている顔ぶれはそうではありません。[6] [7] [8]

地域も、北九州・東京の2都市に分かれています。三菱倉庫の支店は東京・横浜・名古屋・大阪・神戸・福岡の6か所で、エリア総合職はこのうち東日本・中部・関西・九州の4エリアから応募時に選びます。福岡に支店があることと、北九州市立大学から入っていることは、無関係ではないはずです。[1] [4] [6] [7] [8]

会社が学歴・専攻について書いていること(引用)

三菱倉庫の募集要項の応募資格の欄には、次の一文があります。「国籍、性別、大学、学部、学科は不問」。[1]

この記事でいくつもの会社の募集要項を読んできましたが、「学部・学科不問」と書く会社は多くても、「大学」という語まで並べて不問と書く会社は多くありません。学部でも学科でもなく、大学そのものを条件にしない、と書いてあるということです。[1]

応募資格の全文はこうです。総合職・エリア総合職は「2027年3月までに大学・大学院を卒業もしくは卒業見込みの方」。地域職は「2027年3月までに高等学校・高等専門学校・短期大学・大学・大学院を卒業もしくは卒業見込みの方」。加えて3職種共通で「当社役職員の子どもまたは兄弟・姉妹の関係に当たらない方」という条件があります。[1]

地域職の対象に「高等学校」が入っている点にも注目してください。4年制大学を出ていることが前提になっていない入口が、この会社にはあります。[1]

資格と語学についてもQ&Aに書かれています。「入社前に必要な資格はありますか?」への答えは「特にありません。入社後、物流に関する知識を習得できる制度がありますのでご安心ください。」。語学については「採用選考時は語学力についての要件はありませんが、日常的に英語を使う部署もあるため、一定程度の英語力は必要となります。」。選考の時点では要件にしない、と明確に分けて書かれています。[1]

留学中の人と外国籍の人についても書かれています。「海外の大学に留学中なのですが、エントリー可能ですか?」→「当社の採用スケジュールに合わせて頂く必要がありますが、エントリー可能です。」。「外国人の採用は実施していますか?」→「国籍や年齢といった制限はありません。留学生の方のエントリーもお待ちしています。」。年齢制限がないことも、ここで初めて出てきます。[1]

ただし正確に書きます。「大学は不問」と書いてあることと、実際の選考で大学名がどう扱われているかは、別のことです。応募者数も選考基準も公開されていないので、そこは「分からない」が正確な答えです。この記事が示せるのは、会社がそう書いているという事実と、3大学の公式資料に社名が載っているという事実だけです。[1] [6] [7] [8]

大学名で差がつかない土俵は、この会社では5つある

「学歴に頼らず勝負する」というのは気持ちの問題ではなく、選考のどの部分が大学名で動かないかを見つけて、そこに時間を使うということです。三菱倉庫の公開情報から特定できるのは次の5つです。

土俵1:応募資格に大学名が入っていない

上に引いた「国籍、性別、大学、学部、学科は不問」がそれです。会社が自分で書いた条件の一覧に、大学名が入っていません。まずここを出発点にしてください。[1]

土俵2:3職種のうちどれで受けるかを自分で選べる

総合職・エリア総合職・地域職の3つがあり、違いは転勤の範囲です。総合職は「全国及び海外への転勤あり」、エリア総合職は「転勤なし(エリア内での異動あり)」で、応募時に東日本・中部・関西・九州の4エリアから選びます。地域職は「転勤なし(同一店内での異動あり)」。重要なのは、エリア総合職について「職務内容は総合職と同じ。」と明記されている点です。転勤できるかどうかは家庭の事情で決まることで、大学名とは関係がありません。[1] [3]

土俵3:入社後に職種を変えられる

「総合職、エリア総合職、地域職への転換制度。いずれも社内選考を経て相互転換が可能」と書かれています。想定されている理由も具体的で、「活躍の場所を拡げたい、等のキャリアプランの変化に対応」「移住や配偶者の転勤、実家での介護等、ライフステージの変化に応じて、新たな生活拠点での勤務が可能」。入口で選んだ職種が一生続くわけではない、ということです。[3]

土俵4:入社前の資格・語学が要件になっていない

Q&Aの「特にありません。」「採用選考時は語学力についての要件はありませんが」がそれです。資格やスコアで差をつける設計になっていないので、そこに時間を使うより、選考で聞かれることに時間を使うほうが合理的です。[1]

土俵5:入社後の学びの機会が全社員向けに開かれている

企業内大学「MLCアカデミー」は「全社員を対象とした企業内大学」と書かれています。さらに「MLC イノベーションプログラム」は「全社員を対象に社内公募で事業アイデアを募集」する仕組みで、「新入社員も参加しており」と明記されています。入社時点の知識の差を、入社後に埋める場が制度としてある、ということです。[3]

3つの職種と、入社後に何をするのか

3職種の違い(募集要項と人材育成のページから)
職種転勤応募できる学校仕事の位置づけ
総合職全国及び海外への転勤あり大学・大学院幅広い業務に関り、事業の成長やマネジメントを担う
エリア総合職転勤なし(エリア内での異動あり)大学・大学院職務内容は総合職と同じ。東日本・中部・関西・九州の4エリアを応募時に選択
地域職転勤なし(同一店内での異動あり)高等学校・高等専門学校・短期大学・大学・大学院本店及び各支店内で各部門の業務を専任的に担当し、事業の成長をサポートする
[1] [3]

この表で見てほしいのは、エリア総合職の欄です。「職務内容は総合職と同じ。」と会社が書いています。転勤の範囲だけが違って、仕事の中身は同じ。地域を動けない事情がある人にとって、これは大きな情報です。[1]

入社後の流れも公開されています。「いずれの職種も入社後は、新入職員研修を経て国内の物流現場に配属され、実際の業務を通じて物流の基礎知識を学びます。その後は年2回の自己申告制度を通じて会社に希望を伝えるとともに、本人の適性を踏まえ、多様なキャリアを築いていきます。」。自己申告制度は年2回で、「どの部署で働きたいか、どの地域で働きたいかなど」を申告する仕組みだとQ&Aに書かれています。[1] [3]

会社の事業は4つです。ロジスティクス事業、国際輸送事業、港湾運送事業、不動産事業。倉庫会社という名前ですが、不動産事業を持っていることがこの会社の特徴で、社員紹介のページも4事業部門それぞれについて用意されています。[5]

海外については「海外派遣プログラム」があり、「希望者の中から選抜された若手社員を当社グループの海外現地法人に約1年間派遣し、様々な実務を経験してもらいます。」と書かれています。選抜制なので全員ではありませんが、希望を出す入口はあります。[3]

応募できる条件と待遇

  • 募集職種:総合職・エリア総合職・地域職(各職種の併願不可)
  • 応募資格:国籍、性別、大学、学部、学科は不問。総合職・エリア総合職は2027年3月までに大学・大学院を卒業もしくは卒業見込み。地域職は2027年3月までに高等学校・高等専門学校・短期大学・大学・大学院を卒業もしくは卒業見込み。当社役職員の子どもまたは兄弟・姉妹の関係に当たらない方
  • 初任給(大学卒業者・2026年度実績):総合職285,000円/エリア総合職268,000円/地域職241,000円。地域職の高校卒業者は229,800円
  • 契約期間:期間の定めなし。試用期間:入社後3ヶ月間
  • 勤務地:総合職は本店(東京)、支店(東京、横浜、名古屋、大阪、神戸、福岡)と管轄の営業所、及び海外の拠点のいずれか(入社時は国内の本・支店いずれか)。エリア総合職は応募時に選択するエリア(東日本、中部、関西、九州)。地域職は採用された本・支店及び管轄の営業所
  • 勤務時間:月曜から金曜日9:00〜17:00(休憩1時間12:00〜13:00)、土曜日(月間約1日)9:00〜13:00
  • 時間外労働:あり(月間平均残業時間:14.45時間)
  • 休日・休暇:日曜、土曜(ただし、月間約1日を除く)、国民の祝日、年末年始、年次有給休暇(初年度15日、最高20日)、夏季休暇、結婚休暇、リフレッシュ休暇、看護等休暇、介護休暇、産前産後休暇、出生支援休暇(不妊治療)など
  • 昇給:年1回(4月)。賞与:年2回(6月、12月)。諸手当:住宅手当、技能手当、家族手当、超過勤務手当、通勤手当など
  • 福利厚生:独身寮(総合職のみ、条件あり)・社宅(条件あり)、保養所、住宅融資、住宅財形、持株会、退職金・年金制度、福利厚生パッケージサービス
  • 選考フロー:マイページにエントリー → 会社説明会 → エントリーシート提出 → 適性検査 → 面接(複数回)→ 内々定。「応募から内々定まで、約3ヵ月を予定しています。」
  • 募集者の名称:三菱倉庫株式会社
[1] [2]

残業時間が「月間平均残業時間:14.45時間」と、小数点まで公開されています。この粒度で出している会社はそれほど多くありません。数字を出しているという事実そのものが、比べるときの材料になります。[1]

住まいの支援も具体的です。「配属先支店のエリアに、自社所有、および借り上げの独身寮を用意し、社会人生活のスタートをサポートしています。※入寮対象は総合職のみ。」。Q&Aには「会社生活に早く慣れ、先輩社員等との繋がりを形成するといった観点から、入社時は入寮を原則としています。」とも書かれています。総合職で応募するなら、入寮が原則である点は先に知っておいてください。[1] [2]

公開されている数字で、輪郭をつかむ

この会社の規模は、会社概要のページで確認できます。設立は1887年4月15日、従業員数は「5,004名(連結、2025年3月末現在)1,009名(単体、2025年3月末現在)」、連結対象会社数は54社、資本金は22,393,986,570円(2025年3月末現在)、上場取引所は東京(プライム)です。[4]

この単体1,009名という数字が、節1で大学が3校しか挙がらなかった理由の説明になります。毎年の採用数がそもそも大きくないので、大学の「主な就職先」の一覧に載る機会も少ない、ということです。載っていない大学から入っていないという意味ではありません。[4] [6] [7] [8]

初任給の刻み方も見ておいてください。総合職285,000円、エリア総合職268,000円、地域職241,000円(いずれも大学卒業者・2026年度実績)。転勤の範囲の違いが、そのまま金額の差になっています。地域を動けるかどうかを、会社側も条件として値付けしている、ということです。[1]

支店は東京・横浜・名古屋・大阪・神戸・福岡の6か所。事業内容は「倉庫事業、港湾運送事業、国際輸送事業、陸上運送事業、海上運送業、通関業、物流情報システムの開発• 販売• 運営管理業、医薬品及び医療機器等の包装、表示及び保管業、不動産の売買•賃貸借•管理業、建設工事の設計•監理業、発電及び電気の供給業など」と幅広く、倉庫だけの会社ではないことが分かります。[4]

30日でやること。大学名では動かない部分から埋める

ここまでの内容を、行動に落とします。以下は組み立て方の例で、この通りにやれば通るという意味ではありません。

  1. 1〜3日目:3職種のどれで応募するかを決める。併願はできない。判断材料は転勤の範囲(全国・海外/エリア内/同一店内)と初任給の差(285,000/268,000/241,000円)
  2. 4〜7日目:エリア総合職を選ぶなら、東日本・中部・関西・九州のどのエリアかを決める。応募時に選択するので、後から変えられない前提で考える
  3. 同じ週:入社後に職種転換の制度があること(社内選考あり)を確認しておく。いま選ぶ職種が一生続くわけではないと分かると、決めやすくなる
  4. 8〜14日目:4つの事業(ロジスティクス・国際輸送・港湾運送・不動産)を読み分ける。社員紹介が事業部門ごとに用意されているので、どの部門の話に自分が反応するかを見る
  5. 15〜21日目:エントリーシートを書く。選考は書類のあとに適性検査と複数回の面接があるので、書いた内容を口で説明できるようにしておく
  6. 22〜30日目:総合職で応募するなら、入社時は入寮が原則である点を家族と確認しておく。応募から内々定まで約3ヵ月なので、他社の日程と重ねて逆算する
[1] [2] [3] [5]

志望動機も、公開されている事実から組み立てます。たとえば「職務内容は総合職と同じ」と書かれたエリア総合職の設計を読んで、地域に根を張って働きたいと考えたなら、それは自分の言葉で話せる出発点です。「物流で社会を支えたい」だけでは、他の誰が書いても同じ文章になります。入社後数年間は現場(営業所)勤務が原則であることも、受け止めたうえで応募していると伝わるように書いてください。[1]

採用の条件・日程・待遇は年度によって変わります。ここに書いた内容は、三菱倉庫の公式採用サイトと各大学の公式サイトで確認したものです(資料ごとの確認日は出典欄に1件ずつ書いています)。応募の前に、必ず最新の募集要項を見てください。どの職種が自分に合うか、経験をどう言葉にするかで迷ったときは、逆転就活塾の無料相談で一緒に整理することもできます。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 三菱倉庫 新卒採用 採用情報(募集要項・選考フロー・Q&A)確認日:2026-09-10 / 募集職種3種と併願不可、応募資格「国籍、性別、大学、学部、学科は不問」、職種ごとの応募できる学校、契約期間と試用期間3ヶ月、初任給(総合職285,000円・エリア総合職268,000円・地域職241,000円/高校卒229,800円)、諸手当・昇給・賞与、勤務地、勤務時間、月間平均残業時間14.45時間、休日休暇、加入保険、福利厚生、受動喫煙防止措置、募集者の名称、3職種の転勤区分と「職務内容は総合職と同じ」、選考フロー、Q&A(資格「特にありません。」/語学「採用選考時は語学力についての要件はありません」/留学中・外国籍のエントリー/入社後数年間は現場勤務/自己申告制度年2回/入寮原則)
  2. 三菱倉庫 新卒採用 福利厚生等の社内制度確認日:2026-09-10 / 勤務時間と休日・休暇、年次有給休暇(初年度15日・最高20日)、育児休業取得者の声、独身寮と社宅(入寮対象は総合職のみ)、保養所、健康支援、部活動、その他福利厚生、健康経営優良法人2026・プラチナくるみん認定
  3. 三菱倉庫 新卒採用 人材育成の取組み確認日:2026-09-10 / 入社後のステップ(新入職員研修→国内の物流現場に配属→年2回の自己申告制度)、海外派遣プログラム、企業内大学「MLCアカデミー」、MLCイノベーションプログラム(全社員対象・新入社員も参加)、タウンホールミーティング、3職種の相互転換制度
  4. 三菱倉庫 新卒採用 MLCを知る(数字で見るMLC・会社概要)確認日:2026-09-10 / 会社概要。設立1887年4月15日、支店6か所(東京・横浜・名古屋・大阪・神戸・福岡)、資本金22,393,986,570円、連結対象会社数54社、従業員数5,004名(連結)/1,009名(単体、いずれも2025年3月末現在)、上場取引所 東京(プライム)、事業内容
  5. 三菱倉庫 新卒採用 MLCの仕事確認日:2026-09-10 / 4つの事業領域(ロジスティクス事業・国際輸送事業・港湾運送事業・不動産事業)とそれぞれの位置づけ
  6. 北九州市立大学 (北方キャンパス)主な就職先一覧確認日:2026-09-09 / 学部・学科ごとの業種別の主な就職先一覧。文学部 比較文化学科の【運輸業、郵便業】の欄に三菱倉庫株式会社。資料に対象年度の記載はない
  7. 昭和女子大学 過去3か年の主な就職先確認日:2026-09-09 / 過去3か年の主な就職先(2024年3月~2026年3月卒)。【運輸業】の欄に三菱倉庫
  8. 駒澤大学 2025年度卒業生(2026卒)主な就職先確認日:2026-09-09 / 2025年度卒業生(2026卒)の学部・学科・専攻別の主な就職先。経済学部 商学科と経済学部 現代応用経済学科の欄に三菱倉庫

次の選考準備に役立つ記事