採用実績の括弧の中が、文系の人数
この記事は数字から始めます。募集要項の採用実績の表です。括弧の中の意味を、会社が注記で明かしています。[1]
| 区分 | 2024年度 | 2025年度 | 2026年度 |
|---|---|---|---|
| 博士了 | 0 | 0 | 0 |
| 修士了 | 64 | 60(2) | 62(1) |
| 学部卒 | 41(23) | 37(20) | 21(12) |
| 合計 | 105(23) | 97(22) | 83(13) |
注記は2つ付いています。「※ 総合コースと職種別コースを合わせた採用人数です。」「※ 括弧内の数字は文系学生数です。」。学部卒を見ると、41名中23名、37名中20名、21名中12名。3年とも半分前後が文系です。[1]
光の技術を扱う会社です。それでも学部卒の半分が文系だという事実が、会社自身の数字として出ています。ただし合計で見ると83〜105名のうち文系は13〜23名なので、修士了が多い会社であることも同時に読み取ってください。[1]
| 年度 | 人数 |
|---|---|
| 2024年度 | 31名 |
| 2025年度 | 22名 |
| 2026年度 | 11名 |
高専卒採用は別に募集要項が立っていて、実績も別に出ています。2024年度は31名。大学卒の枠とは別に、この人数を採っています。[2]
会社が専攻と資格について書いていること(引用)
採用FAQの1問目が、この会社を志望する人がいちばん不安に思うことに答えています。[3]
「全員が同じスタートラインに立つ」。専門で差が付かない理由を、会社が理屈で説明しています。光工学のコースを持つ学校がほとんどないから、というのがその理由です。[3]
理系から事務系への応募についても答えがあります。「理系でも事務系総合職に応募することはできますか?」という質問に、会社は「可能です。理系のバックグラウンドを生かして活躍する社員もたくさんいます。」と答えています。ただし「技術系総合職と事務系総合職の併願はできますか?」には「申し訳ありませんが、併願はできません。エントリーの際にどちらかご選択ください。」。どちらで出すかは先に決める必要があります。[3]
資格と語学については、基準を設けていないと明記されています。「TOEICやTOEFLなどでの基準点は設けておらず、入社前までに一定の語学スキルがある必要はありません。」。留学生についても「当社の選考を受験いただくにあたり、国籍は関係ありません。留学生の方の採用実績もありますので、安心してエントリーください。」とあります。[3]
大学名で差がつかない土俵は、この会社では4つある
「学歴に頼らず勝負する」は気持ちの問題ではなく、選考のどこが大学名で動かないかを見つけて、そこに時間を使うということです。この会社の公開情報から特定できるのは次の4つです。
土俵1:インターンに参加しなくても不利にならないと明記されている
「インターンシップなどのイベントへ参加しなかった場合、選考は不利になりますか?」という質問への答えは「選考が不利になることはありません。」の一言から始まります。夏のインターンに行けなかったことが、この会社では不利になりません。[3]
土俵2:一次・二次面接がオンライン
選考方法は「書類選考/エントリーシート・WEBテスト」「一次選考/オンライン面接」「二次選考/オンライン面接」「最終選考/役員面接」。最終まで進むまでは、浜松まで行かずに受けられます。地方の大学に通っている人には大きな差です。[1]
土俵3:高専の専攻科は自由応募
高専卒採用の応募資格は、本科卒と専攻科卒で分かれています。本科卒の欄には「原則学校推薦制です。」「求人票の有無をご確認いただき、お申し込みは就職課のご担当者へお願いします。」。専攻科卒の欄には「専攻科卒の方は自由応募制です。」。専攻科なら、学校に求人票が来ているかどうかに関係なく応募できます。専攻科卒の初任給は276,200円で、大学の学部卒と同額です。[1] [2]
土俵4:語学・資格の基準がない
「TOEICやTOEFLなどでの基準点は設けておらず」。資格の勉強に時間を使いすぎないでください。会社は「入社後に語学力を磨くことも可能です。」とも書いています。[3]
公開されている条件。残業は月平均5.4時間
| 項目 | 公開されている数値 |
|---|---|
| 応募資格 | いずれの職種も、2028年3月卒業・大学院修了見込みの方 |
| 初任給(2026年度実績・基本給) | 博士了 314,550円/修士了 295,700円/学部卒 276,200円 |
| 賞与 | 年2回(7月、12月)。業績により別途業績賞与あり |
| 諸手当 | 通勤手当、家族手当、住宅手当、役付手当、食事手当、残業手当 など |
| 勤務地 | 本社および浜松地域 |
| 勤務時間 | 8:15〜17:00(勤務地により異なる、実働7時間45分)。中央研究所はフレックスタイム制 |
| 休日休暇 | 完全週休2日制(土、日)、年間休日123日、年次有給休暇(初年度13日)、メモリアル休暇、リフレッシュ休暇、慶弔休暇、特別休暇 など |
| 福利厚生 | 各種社会保険、財形貯蓄、社内預金制度、従業員持株制度、独身寮、契約保養施設 |
| 提出書類 | 作文(マイページ上にて提出) |
高専卒の初任給は「高専 (本科)卒 236,510円/専攻科卒 276,200円」です。専攻科卒は大学の学部卒と同額です。[2]
残業について、会社は具体的な数字を出しています。「どのくらい残業をしていますか?」という質問への答えは「月平均の残業時間は5.4時間です (2024年実績)。」。月5.4時間という数字を公開している会社は多くありません。有給休暇は「入社初年度は13日、その後勤続年数に応じて最高で年間20日まで付与」です。[3]
提出書類に「作文」があるのも、この会社の特徴です。職種別コースの場合は「1次面接通過後、作文課題の代わりに研究内容説明用の簡易レポートの提出が必要となります。」と書かれています。[1] [4]
大学卒は2つのコース。会社が両方のデメリットも書いている
大学卒の募集は「総合コース」と「職種別コース」に分かれています。会社は両方のメリットとデメリットを、自分から並べて書いています。[4]
| コース | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 総合コース | 研修体験を通して、事業部、具体的な職種を決めることができます。 | 必ずしも希望通りの配属にはならない可能性があります。※過去の第1希望の事業部への配属は、7割程度 |
| 職種別コース | 入社試験の段階で事業部や仕事が決まります。将来の仕事が決まった上での研修となり、知識習得に専念できます。 | 入社後に他の仕事に興味が変わっても、配属の変更はできません。 |
デメリットを会社が自分で書いている採用ページは珍しいものです。しかも「7割程度」という数字まで出しています。3割は第1希望以外になる、と分かったうえで選べます。[4]
総合コースの配属の決め方についても説明があります。「総合コース (大卒)の方は、事業部研修の後、本人の希望 (人事部との面談を3回実施)と適正、各職場の希望を総合的に判断し、配属部署を決定します。」。人事部との面談が3回あると書かれています。[3]
高専卒の募集職種は「製造・設計・開発など」、求人学科は「電気電子系、機械系、情報系、物理系、化学系、材料系」です。[2]
どの大学から入っているのか。大学側の公表資料で確かめる
会社が採用大学を公開していないので、大学の側の資料を集めました。逆転就活コラムでは、大学が自分で出している進路資料に載っている企業名を確認しています。浜松ホトニクスについて、2022年度以降の資料で確認できたのは5大学です。[5] [6] [7] [8] [9]
| 大学・学部/研究科 | 掲載されている資料 | 対象年度 |
|---|---|---|
| 高知工科大学 経済・マネジメント学群 | 「就職先企業名一覧」に「浜松ホトニクス(株)」 | 2026年 |
| 日本大学 理工学部 物理学科/専攻 | 「主な就職実績」に「浜松ホトニクス」 | 過去3年間(学部卒・大学院修了の合算) |
| 大阪大学 工学部・大学院工学研究科 | 進路・就職情報の主な企業名に「浜松ホトニクス」 | 過去3年間の採用実績(2025年4月1日現在) |
| 愛知工業大学 大学院博士前期課程 | 「主な進路・就職先一覧」に「浜松ホトニクス株式会社」 | 2026年3月卒 |
| 岩手大学 総合科学研究科 理工学専攻 | 「修了生 進路先一覧」に「浜松ホトニクス株式会社」(静岡県) | 令和4(2022)年度 |
いちばん上が高知工科大学の経済・マネジメント学群です。文系の学群から浜松ホトニクスに入った人がいる、という事実が大学の公式資料に残っています。募集要項の採用実績で学部卒の半分前後が文系だということと、噛み合っています。[1] [5]
30日でやること。大学名では動かない部分から埋める
ここまでの内容を、行動に落とします。以下は組み立て方の例で、この通りにやれば通るという意味ではありません。
- 1〜3日目:技術系総合職と事務系総合職のどちらで出すかを決める。併願はできない
- 4〜7日目:大学卒なら総合コースと職種別コースを比べる。会社が両方のデメリットまで書いているので、それを読んでから決める
- 同じ週:高専なら、本科卒か専攻科卒かで応募のしかたが変わる。本科は学校推薦(求人票の有無を就職課で確認)、専攻科は自由応募
- 8〜14日目:マイページに登録する。会社は「登録いただいた方向けにインターンシップ、セミナーなどの各種イベントや選考情報をご案内します」と書いている。インターンに出なくても不利にはならない
- 15〜21日目:エントリーシートとWEBテスト。提出書類に「作文」がある。何を書くかを早めに考えておく
- 22〜30日目:面接はオンラインが一次・二次。最終は役員面接。光の知識より、自分が学んだことをどう生かすかを言葉にする(会社が「何を学んだかということよりも、そこで身に付けた知識や取り組む姿勢を今後どう生かすか、が大切です」と書いている)
この会社について分からないことは、分からないままにしてください。応募者数は公開されていません。会社が出していない数字を根拠に、応募するかどうかを決めないでください。[1] [3]
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- 浜松ホトニクス 募集要項 総合コース(大学卒)確認日:2026-09-11 / 応募資格・選考方法(書類選考/一次オンライン面接/二次オンライン面接/最終役員面接)・提出書類(作文)・採用実績3年分(博士了/修士了/学部卒・括弧内は文系学生数)・勤務地・勤務時間・初任給・賞与・諸手当・休日休暇(年間休日123日・年次有給休暇初年度13日)・福利厚生・教育研修
- 浜松ホトニクス 募集要項 高専卒採用確認日:2026-09-11 / 募集職種・求人学科・応募資格(本科卒は原則学校推薦制、専攻科卒は自由応募制)・選考方法・提出書類・採用実績3年分・勤務地・勤務時間(3交代制勤務あり)・初任給(高専本科卒と専攻科卒)・賞与・休日休暇・福利厚生・教育研修
- 浜松ホトニクス よくあるご質問確認日:2026-09-11 / 応募・専攻について(光の勉強をしていない場合・選考の進み方・技術系と事務系の併願・理系から事務系への応募・インターン不参加の影響・語学力と資格・OB/OG訪問・外国人留学生・障がい者採用)・働く環境とキャリアについて(配属の決まり方・人材育成・海外・残業時間・休日休暇)
- 浜松ホトニクス 募集要項(コースの違い)確認日:2026-09-11 / 総合コースと職種別コースの違い・各コースのメリットとデメリット(第1希望の事業部への配属は7割程度・職種別は配属の変更ができない)・コースの違いによる採用の流れの違い
- 高知工科大学 就職先企業名一覧(経済・マネジメント学群)確認日:2026-09-10 / 経済・マネジメント学群の一覧に浜松ホトニクス(株)
- 日本大学 理工学部 就職支援情報確認日:2026-09-11 / 物理学科/専攻の「主な就職実績」に浜松ホトニクス
- 大阪大学 工学部・大学院工学研究科 進路・就職情報確認日:2026-09-11 / 「2025年4月1日現在(過去3年間採用実績)」の主な企業名の一覧に浜松ホトニクス
- 愛知工業大学 主な進路・就職先一覧(大学院博士前期課程)確認日:2026-09-10 / 2026年3月卒の一覧に浜松ホトニクス株式会社
- 岩手大学 総合科学研究科 修了生 進路先一覧(令和4年度)確認日:2026-09-10 / 理工学専攻の欄に浜松ホトニクス株式会社(静岡県)