どの大学の卒業生が福井県立大学の職員になっているのか
他大学が公表している進路資料では、就職先として福井県立大学(公立大学法人福井県立大学)の名前を確認できませんでした。大学の進路資料は企業名が中心で、学校法人名や公立大学法人名を載せない大学も多いため、就職者がいないという意味ではありません。
大学が公表していること[2] [1]
福井県立大学は、事務職員の出身大学や出身学部を公表していません。職員紹介や先輩職員の声を載せたページもありません。そのかわり、職員採用試験案内の受験資格に「学歴は問いません。」と書いています。[2]
- 受験資格の学歴:問わない(2026年度の職員採用試験案内)
- 年齢:1965年(昭和40年)4月2日以降に生まれた人
- 職務経験:2016年4月1日から2026年5月31日までに通算3年以上(事務の場合)
- 職務経験に数えるもの:民間企業、国・地方公共団体の機関、大学などで、6か月以上続けてフルタイムで働いた期間
どの大学を出たかではなく、どこで何年働き、何をしてきたかを見る試験だというのが公式の書き方です。出身大学ごとの採用人数を示す資料はありません。[2]
募集要項が求める人材と学歴について書いていること(引用)
2026年6月2日に公表された募集のお知らせと職員採用試験案内は、冒頭で「福井県立大学は次のような人材を求めています。」と書き、2つの人物像を挙げています。[1] [2]
- 「福井県の持続可能性を支える人材の育成や地域貢献など、公立大学の使命を理解し、その実現に向けて積極的に取り組む熱意のある人」
- 「民間企業、大学等での経験で得た財務運営、国際交流、情報企画等の専門性を活かし、大学の経営戦略や地域連携などの諸課題に対応し、柔軟な発想で企画提案し、行動できる人」
2つめの人物像は、民間企業や大学などでの経験で身につけた専門性を前提にしています。職務経験3年以上という受験資格と、同じ考え方で書かれていることが分かります。[1] [2]
あると望ましい資格[2]
試験案内には、日商簿記2級相当以上、TOEIC 600点相当以上、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)の各種試験の合格者は「尚可」と書かれています。該当する人は、第2次試験のときに証明書の写しを出し、原本を確認されます。[2]
エントリーシートの3つの課題[2]
エントリーシートは、3つの課題を合わせて1,200字以内で書く形です。1つめが公立大学が果たすべき役割や抱えている課題についての考え、2つめがその役割を果たすために福井県立大学が取り組むべきこと、3つめがその取り組みに、これまでの学業、資格、職業経験をどう活かせるかです。[2]
3つの課題は「公立大学とは何か」から「自分は何ができるか」へと順につながっています。新卒で目指す人にとっても、この3問に答えられるかどうかは、準備の目安になります。[2]
採用の仕組み。公立大学法人の独自試験で、県の採用とは別
福井県立大学を運営するのは公立大学法人福井県立大学です。職員も法人が自分で採用し、試験案内の最後には「採用職員は、公立大学法人の職員であり、地方公務員ではありません。」と書かれています。福井県の職員採用試験とは別の試験です。[2]
| 試験区分 | 採用予定人員 | 主な職務内容 |
|---|---|---|
| 事務 | 若干名 | 大学事務局における総務、財務、広報、入試、教務、学生支援、国際交流、地域連携等の大学事務全般 |
| 事務(司書) | 1人 | 大学図書館の司書業務、大学事務局の広報、情報発信、研究支援等と大学行事に関する業務 |
| 事務(情報) | 1人 | 大学情報センターの情報処理(教育・研究環境の構築運用)業務、その他の大学事務と大学行事に関する業務 |
| 試験区分 | 資格免許 | 職務経験 |
|---|---|---|
| 事務 | 不要 | 2016年4月1日〜2026年5月31日に通算3年以上 |
| 事務(司書) | 司書資格 | 同じ期間に通算3年以上(図書館での職務経験に限る) |
| 事務(情報) | ITパスポート、情報セキュリティマネジメント、基本情報技術者のいずれか、または同等以上 | 同じ期間に通算5年以上(情報処理に関する職務経験に限る) |
職務経験に数えられるのは、証明できるもので、6か月以上続けて働いた期間だけです。フルタイムの正規社員などとして働いた期間が対象で、パートタイムやアルバイトの期間は除かれます。最終合格のあとに職歴を証明するものを出し、証明できなかった場合は採用されません。[2]
試験の方法[2]
| 段階 | 種目 | 中身 |
|---|---|---|
| 第1次試験 | SPI3(基礎能力検査〈言語・非言語〉、性格検査) | 論理的思考力、数的処理能力、言語理解力などをパソコンでWEB受検 |
| 第1次試験 | 書類審査 | 受験申込書、職務経歴書、エントリーシートの内容を審査 |
| 第2次試験 | 面接試験 | 人柄、性格、職務遂行能力などについての個別面接 |
| 第3次試験 | 面接試験 | 人柄、性格、職務遂行能力などについての個別面接 |
第1次試験のSPI3は自宅などのパソコンで受けるので、県外に住んでいる人も福井県に来ずに受験できます。携帯電話、スマートフォン、タブレットでは受けられません。面接は2回とも永平寺キャンパスで行われます。[2] [1]
プロパー職員を増やす方針[4] [5]
大学が法人として自分で採る職員は、学内の資料で「プロパー職員」と呼ばれています。2024年度の業務実績報告書は、プロパー職員採用試験を行い、49名の応募があり、SPI試験、書類審査、個別面接で1名を採用したと書いています。2025年度から2030年度の第4期中期計画は、多様な専門職員の確保やプロパー職員の育成などで、事務局の体制を強めるとしています。[4] [5]
2024年度の試験の受験資格が今回と同じだったかどうかは、この報告書からは分かりません。[4]
職員の仕事。6つのキャンパスと定期的な異動
事務の区分の職務内容は、大学事務局の総務、財務、広報、入試、教務、学生支援、国際交流、地域連携などの大学事務全般です。募集のお知らせには、定期的に異動して様々な職務を経験してもらう予定だと書かれ、本部は永平寺キャンパスです。[1] [2]
| キャンパス | 所在地 |
|---|---|
| 永平寺キャンパス(本部) | 永平寺町松岡兼定島 |
| 小浜キャンパス | 小浜市学園町 |
| かつみキャンパス | 小浜市堅海 |
| あわらキャンパス | あわら市二面 |
| 勝山キャンパス | 勝山市村岡 |
| 福井まちなかキャンパス | 福井市手寄(2027年開設予定) |
キャンパスは県の北から南まで広がっていて、永平寺町と小浜市は同じ県内でも離れています。事務の区分では、どのキャンパスにも配属されうることを前提に考える必要があります。事務(司書)は永平寺、小浜、勝山、福井まちなかの4か所、事務(情報)は永平寺キャンパスだけです。[2]
学部とキャンパス[6] [7]
福井県立大学には、経済学部、生物資源学部、海洋生物資源学部、看護福祉学部、恐竜学部、地域政策学部の6学部があります。2026年5月1日現在の学生数の表では、恐竜学部は1年生と2年生だけ、地域政策学部は1年生だけが在籍しています。学年が進むにつれて、入試や教務、学生支援の事務が受け持つ学生も増えていきます。[6] [7]
研修制度[2] [5]
試験案内によると、福井県立大学の大学院経済・経営学研究科経営学専攻(大学院ビジネススクール)へ派遣する研修制度があり、採用から5年後以降をめどに希望者に実施します。第4期中期計画は、教職員全員を対象にしたSD(スタッフ・ディベロップメント。管理運営や教育・研究支援を含めた資質向上の組織的な取り組み)を体系的に進めるとしています。[2] [5]
応募できる条件と待遇
2026年度試験(2027年4月1日採用)の試験案内に書かれている雇用条件を並べます。年度によって変わるので、応募の前には必ず最新の試験案内を見てください。[2]
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 採用予定日 | 2027年4月1日 |
| 試用期間 | 採用から6か月間 |
| 勤務時間 | 午前8時30分から午後5時15分まで(休憩は正午から午後1時まで)。配属先によって異なることがある |
| 休日 | 土曜日、日曜日、国民の祝日、年末年始 |
| 休暇 | 年次有給休暇のほか、看護休暇・忌引休暇などの特別休暇 |
| 給与 | 月給制。福井県職員の給与に準じ、法人の職員給与規程に基づいて支給 |
| 初任給 | 採用前の民間企業などでの職歴に応じ、一定の基準で個別に決定 |
| モデル月収 | 大卒27歳で27万円程度(基本給+地域手当) |
| 期末・勤勉手当 | 2025年度実績で年間4.65か月分 |
| 手当 | 地域手当、通勤手当、扶養手当、時間外勤務手当、期末・勤勉手当など |
| 福利厚生 | 公立学校共済組合に加入。職員宿舎への入居が可能 |
| 身分 | 公立大学法人の職員(地方公務員ではない) |
初任給は一律の金額ではなく、それまでの職歴で個別に決まります。示されているのは大卒27歳のモデル月収だけで、新卒で入った場合の初任給は書かれていません。今回の募集が職務経験者向けであることと合っています。[2]
働き方に関わる公表[8]
法人の一般事業主行動計画(2022年4月1日から2027年3月31日まで)は、育児部分休業や育児短時間勤務の利用促進、定時退庁日の設定、年5日以上の年次休暇の確実な取得を掲げています。8月に学生や学外者向けの窓口を閉じて大学業務を休む夏季休校を行い、休暇を取りやすくするとも書いています。[8]
募集の時期。2027年4月採用の試験はいま面接の段階
直近に公表された試験は、2026年度(令和8年度)の公立大学法人福井県立大学職員採用試験(2027年4月1日採用)です。大学は2026年6月2日のお知らせで募集を公表しました。[1]
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 2026年6月2日 | 募集のお知らせを掲載 |
| 2026年6月5日〜7月31日 | 受験申込の受付(郵送のみ・必着) |
| 2026年8月18日〜8月31日 | 第1次試験のSPI3(自宅などのパソコンで受検)と書類審査 |
| 2026年9月25日 | 第1次試験の合格発表(合格者7名) |
| 2026年10月上旬〜中旬 | 第2次試験(個別面接・永平寺キャンパス) |
| 2026年10月下旬 | 第2次試験の合格発表 |
| 2026年11月上旬〜中旬 | 第3次試験(個別面接・永平寺キャンパス) |
| 2026年11月中旬 | 最終合格の発表 |
| 2027年4月1日 | 採用予定日 |
2027年4月採用の試験は、2026年7月31日で申し込みが締め切られています。最終合格者から辞退が出た場合は、第3次試験の受験者から追加合格を決めることがあり、その場合は2027年2月末までに発表するとされています。[2]
次の試験がいつ行われるか、そのとき新卒も受けられる区分があるかは、この記事では推測で書きません。2026年度は6月上旬に公表され、申し込みの受付は約2か月でした。募集のお知らせは大学のホームページのお知らせ欄に載ります。[1]
申し込みは郵送だけ[2]
提出書類は受験申込書(写真貼付)、職務経歴書、エントリーシートの3点で、司書と情報の区分は資格の証明書の写しも出します。簡易書留で郵送し、持参は受け付けません。封筒の表には「職員受験申込み」と朱書きする決まりです。[2]
公開されている数字。第1次合格7名、2024年度は49名応募で1名採用
数字は、福井県立大学が公表しているものだけを並べます。[3] [4] [6] [7]
| 年度 | 内容 |
|---|---|
| 2024年度 | プロパー職員採用試験に49名が応募し、1名を採用(業務実績報告書) |
| 2026年度 | 第1次試験の合格者7名(2026年9月25日発表) |
2026年度の第1次試験の受験者数や応募者数は公表されていません。2024年度の49名と2026年度の7名は、段階が違う数字なので、比べて倍率を出すことはできません。[4] [3]
| 区分 | 人数 |
|---|---|
| 学部生 | 2,054人(うち女子1,058人) |
| 大学院生(博士前期・修士・博士後期) | 155人 |
| 教員(学長・副学長を含む) | 192人 |
| 学部 | 学生数 |
|---|---|
| 経済学部 | 877人 |
| 生物資源学部 | 337人 |
| 海洋生物資源学部 | 349人 |
| 看護福祉学部 | 349人 |
| 恐竜学部(1・2年のみ) | 68人 |
| 地域政策学部(1年のみ) | 74人 |
一般事業主行動計画のページには、職種ごとの男女の平均勤続年数として、教員が男性11.6年・女性11.3年、事務(非正規)が男性2.6年・女性2.8年と載っています。事務職員の人数は、確かめた公式のページには見当たりませんでした。[8]
30日でやること。新卒で目指す人と、社会人になってから目指す人
ここまでの内容を行動に落とします。以下は組み立て方の例で、この通りにやれば通るという意味ではありません。自分の状況に合わせて入れ替えてください。[2]
- 1〜3日目:福井県立大学のホームページのお知らせ欄をブックマークする。2026年度は6月2日に募集が公表された
- 4〜7日目:2026年度の試験案内の受験資格を読み、自分がいつ「通算3年以上」の職務経験を満たすかを数える。パートやアルバイトの期間は数えられない
- 8〜14日目:SPI3(言語・非言語)の練習を始める。第1次試験はパソコンでのWEB受検
- 15〜21日目:エントリーシートの3つの課題(公立大学の役割と課題、福井県立大学が取り組むべきこと、自分の経験の活かし方)に、いまの自分で答えてみる
- 22〜30日目:日商簿記2級やTOEIC 600点など「尚可」とされた資格のうち、取れそうなものを決める。あわせて福井県内のほかの大学の新卒募集も確かめる
新卒でいま大学職員になりたい人は、この大学の2026年度の試験を受けることはできません。一方で、試験案内は、民間企業などで身につけた財務運営、国際交流、情報企画の専門性を求めています。まず民間企業などで経験を積み、その経験を福井県立大学で活かすという道筋は、公式の書き方と合っています。[1] [2]
志望動機も、公開されている事実から組み立てます。6つのキャンパスが県内に広がっていること、恐竜学部と地域政策学部という新しい学部を持つこと、福井まちなかキャンパスを2027年に開く予定であること。これらは大学が自分で書いていることなので、そこに自分の経験を重ねれば、根拠のある志望動機になります。[2] [6]
採用の条件・日程・待遇は年度によって変わります。資料ごとの確認日は、この記事の出典欄に1件ずつ書いています。応募の前に必ず最新の試験案内を確認してください。
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- 福井県立大学 お知らせ 大学事務局職員を募集します(申込受付期間:令和8年6月5日~令和8年7月31日)確認日:2026-09-27 / 2026年6月2日掲載。求める人材、試験区分・採用予定人員・職務内容・勤務予定地、定期的な異動と本部の所在、受験資格、スケジュール、受験手続き
- 令和8年度 公立大学法人福井県立大学職員採用試験案内確認日:2026-09-27 / 求める人材、試験区分と職務内容、勤務予定先、受験資格(学歴不問・職務経験の数え方)、尚可の資格、試験の方法、日時と場所、合格発表、受験申込手続(エントリーシートの課題)、合格から採用まで、雇用条件(勤務時間・休日・給与・モデル月収・期末勤勉手当・福利厚生・研修制度)、身分
- 令和8年度 公立大学法人福井県立大学職員採用試験 第1次試験合格者(2026年9月25日)確認日:2026-09-27 / 第1次試験の合格者の受験番号と合格者数(7名)
- 公立大学法人福井県立大学 令和6年度業務実績に関する報告書確認日:2026-09-27 / 人事の活性化(プロパー職員採用試験に49名応募・1名採用、年次休暇の取得促進)
- 公立大学法人福井県立大学 第4期中期計画(2025年度〜2030年度)確認日:2026-09-27 / 業務運営(多様な専門職員の確保とプロパー職員の育成による事務局体制の強化、体系的なFD・SD)
- 福井県立大学 学生数確認日:2026-09-27 / 学部・学科別の学生数、大学院学生数(2026年5月1日現在)
- 福井県立大学 教員数確認日:2026-09-27 / 学部等別・職階別の教員数(2026年5月1日現在)
- 公立大学法人福井県立大学 一般事業主行動計画確認日:2026-09-27 / 計画期間(2022年4月1日〜2027年3月31日)、子育て支援・働き方改革の対策、夏季休校、職種ごとの男女の平均勤続年数