どの大学の卒業生が、芸術文化観光専門職大学の職員になっているか

他大学が公表している進路資料では、就職先として芸術文化観光専門職大学(兵庫県公立大学法人)の名前を確認できませんでした。大学の進路資料は企業名が中心で、公立大学法人名を載せない大学も多いため、就職者がいないという意味ではありません。‌‌​​‌​​​​​‌‌​​​​‌​​‌​‌​‌​​​‌‌​‌‌​​​​‌‌‌‌‌​​​​‌​‌​​​​‌​​‌​‌​‌​‌‌​

公表されていること

芸術文化観光専門職大学は、職員紹介や先輩職員の声、職員の出身大学・学部を公式サイトで公表していません。大学の採用情報のページには記事がなく、職員の人数の表も大学のサイトでは見つかりませんでした。[1] [2]

大学を運営する法人の就業規程には、兵庫県又は兵庫県教育委員会から法人に派遣される職員についての定めがあります。事務局で働く職員のうち、どれだけが県から派遣された職員かは公表されていません。[3]

大学が掲げていること

芸術文化観光専門職大学は、職員に求める人物像を採用ページの形では公表していません。大学の目的は、芸術文化と観光の分野で活躍し、芸術文化の振興、観光の振興、地域の活性化の好循環を促すことのできる専門職業人を育てることです。[2]

大学のクレドは、ミッションを「本学は芸術文化観光学の構築を通じて、生きる歓びのあふれる共同体をインターローカルに紡ぎ出す知と行動の拠点となる」としています。ビジョンは「本学は芸術文化と観光の協働的実践を積み重ね、共同体の活力を創造し、社会実装につなげる先導的な大学モデルとなる」です。[2]

中期計画が書く職員の方針

第三期中期計画(2025年4月1日〜2031年3月31日)は、戦略的な法人経営の項目で、専門的な知識・経験が特に必要な分野を中心に、基幹教員制度や職員のプロパー化の検討などを進め、適正な教職員の配置で体制を強化するとしています。法人の運営に携わるすべての教職員のモチベーションを保ち高めることもうたっています。[4]

採用の仕組み。1法人2大学の兵庫県公立大学法人

兵庫県公立大学法人は、2021年4月の芸術文化観光専門職大学の開学にあわせて名前を変え、兵庫県立大学と芸術文化観光専門職大学の2つの大学を運営する法人になりました。[5]

法人の教職員就業規程は、「教職員の採用は競争試験又は選考によるものとする。」と定めています。同じ規程は、兵庫県等から法人に派遣される職員の就業について、派遣に関する協定書で定めるものを除いてこの規程を使うとしています。[3]

大学の採用情報のページ(2026年9月27日確認)には「現在、ご覧いただける記事はございません。」とあり、職員・教員のどちらの募集も載っていません。新卒の事務職員の募集要項、選考の流れ、応募資格、初任給は、公式サイトでは公表されていません。[1]

県派遣職員から法人独自職員へ

第二期中期目標期間の業務実績報告書は、任用形態の多様化と事務局体制の強化の項目で、県派遣職員の法人独自職員への計画的な置換えや、人員・組織の充実を図るとしていました。大学の特定業務への適性がある、優秀で意欲の高い非正規職員を無期雇用に転換できるようにしたことも書かれています。[6]

職員の仕事。5つの課

大学概要には、問い合わせ先として5つの課とその主な業務が載っています。1学部1学科の小さな大学で、それぞれの課が幅広い仕事を受け持っています。[2]

芸術文化観光専門職大学の組織(大学概要からの引用)
課主な業務内容
総務企画課施設整備、授業料・寮費の支払い
教育企画課履修・成績、臨地実習、就職活動
学務課学生生活、奨学金
地域協働課地域連携事業、広報、公開講座
地域支援課研究推進、学術情報館、情報システム
[2]

大学は卒業単位の3分の1以上を実習が占めるカリキュラムで、文化ホール・劇場、観光交通、旅行事業、旅館・ホテル、豊岡演劇祭などのイベントでの実習を置いています。業務実績報告書によると、キャリアサポートセンターに有資格者を置き、ハローワークなど外部の専門家の支援を受けて模擬面接を開くなど、就職活動の支援にも力を入れています。[6]

働く環境について公表されていること

新卒の事務職員の初任給、勤務時間、休日などは、公式サイトで公表されていません。法人の業務実績報告書には、兵庫県立大学と芸術文化観光専門職大学に共通する働き方の取り組みが書かれています。[6]

両大学に共通する働き方の取り組み(第二期業務実績報告書からの整理)
項目内容
在宅勤務教職員に週1日の在宅勤務を可能とする制度を導入
業務の効率化電子決裁システムや安否確認システムの導入によるDX
非正規職員優秀で意欲の高い非正規職員の無期雇用への転換を可能に
[6]

業務実績報告書は、教職員の多様な働き方の推進の項目で、新型コロナウイルス感染症の対策として限定的に認めていた時差出勤や在宅勤務を制度にすることを計画に掲げ、多様な属性の教職員の意見を聞きながら働き方を検討したと書いています。その結果として、週1日の在宅勤務の制度が導入されました。[6]

同じ報告書は、両大学でダイバーシティ&インクルージョンを進め、女性教員・外国人教員の積極的な採用に取り組んだとしています。[6]

募集の時期。いまは募集がない

2026年9月27日時点で、芸術文化観光専門職大学の採用情報のページに募集は出ていません。過去の職員の募集の記録も、大学のサイトでは見つかりませんでした。そのため、次の募集の時期は分かりません。[1]

中期計画は職員のプロパー化を検討するとしていますが、いつ、何人を、どのような方法で採用するかは書かれていません。[4]

公開されている数字で、芸術文化観光専門職大学の輪郭をつかむ

芸術文化観光専門職大学の学部(大学概要からの引用)
学部・学科入学定員収容定員
芸術文化・観光学部 芸術文化・観光学科80320
[2]

業務実績報告書によると、令和6年度の就職率は98.2%で、全国平均の98.0%を上回りました。大手テーマパークや民間企業のほか、芸術文化振興財団、公務員、劇団、大学院進学など、多様な進路に進んでいます。[6]

大学は2020年10月23日に文部科学大臣から設置の認可を受け、2021年4月1日に開学しました。所在地は兵庫県豊岡市山王町です。2025年3月には、2050年の大学の姿を描いた「芸術文化観光専門職大学ビジョン2050」を策定しています。[2]

30日でやること。情報が少ない大学を調べるとき

ここまでの内容を行動に落とします。以下は組み立て方の例で、この通りにやれば通るという意味ではありません。

  • 1〜3日目:芸術文化観光専門職大学と兵庫県公立大学法人の採用情報のページで、職員の募集が出ていないかを確かめる
  • 4〜8日目:大学の目的とクレドを読み、芸術文化と観光で地域を元気にする大学を支える仕事を自分の言葉で説明できるようにする
  • 9〜14日目:第三期中期計画と業務実績報告書を読み、法人が職員に期待していること(プロパー化、DX、働き方)を書き出す
  • 15〜20日目:5つの課の仕事を見て、実習や地域連携、学生寮など、どの仕事で学生を支えたいかを考える
  • 21〜25日目:同じ法人の兵庫県立大学や、新卒で応募できる他大学の職員採用も調べ、応募先を複数持つ
  • 26〜30日目:豊岡市で働き暮らすことも含めて、自分の働き方を考える
[1] [2] [4] [6]

芸術文化観光専門職大学は、いま職員を募集していません。それでも、法人の規程や計画からは、県から派遣された職員に頼る体制から法人自身の職員を育てる体制へ動こうとしていることが読み取れます。公式の資料を押さえておくことが、募集が出たときの準備になります。[1] [4] [6]

大学職員の仕事と、ほかの大学の採用の仕組みについては、逆転内定コラムの大学職員の業界ページにまとめています。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 芸術文化観光専門職大学 採用情報確認日:2026-09-27 / 採用情報の記事の有無
  2. 芸術文化観光専門職大学 大学概要確認日:2026-09-27 / 大学の目的、基本理念、クレド、沿革、学部・定員、ビジョン2050、所在地、組織(課と主な業務内容)
  3. 兵庫県公立大学法人 教職員就業規程(PDF)確認日:2026-09-27 / 兵庫県等から派遣される職員の就業、教職員の採用
  4. 芸術文化観光専門職大学 第三期中期計画(PDF)確認日:2026-09-27 / 戦略的な法人経営(職員のプロパー化の検討、教職員の配置)
  5. 兵庫県公立大学法人 沿革確認日:2026-09-27 / 法人の名称変更と1法人2大学化
  6. 兵庫県公立大学法人 第二期中期目標期間に係る業務実績報告書(PDF)確認日:2026-09-27 / 任用形態の多様化と事務局体制の強化、非正規職員の無期転換、働き方、DX、実習カリキュラム、就職支援と就職率

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