募集停止後も、在学生は自分の課程を基準に準備する

大学は2026年度から社会学部の学生募集を停止し、総合経営学部とソフトウェア情報学部へ学びを継承すると公表しています。同時に、在学生が卒業するまで従来の教育を継続する方針を示しています。募集停止と、在学生の教育が直ちになくなることは異なります。[1]‌​‌​​​​‌‌​‌​​‌‌‌‌​‌​‌‌‌​‌​​​​‌​​‌​​​‌‌​‌‌‌​​‌‌​​‌​‌​​​​‌​​‌‌​​​​

社会学部の在学生は、所属する学部・コースと入学年度を基準に履修や進路を確認してください。新しいコースの名称へ自分の所属を勝手に置き換える必要はありません。応募書類には実際の所属を記載し、質問されたら大学の説明に沿って改編を伝えましょう。

地域や福祉の学びが新コースに受け継がれても、社会学部の資格課程や卒業生の就職先が、そのまま新コースの資格・実績となるわけではありません。本記事では社会学部の在学生と、社会学部として公表された卒業生の進路を扱います。[1]

2026年3月卒の100%は、日本人学生を対象とした図

大学の就職データ2026には、社会学部の就職率100.0%が掲載されています。ただし、この図には日本人学生の就職率を表記しているという脚注があります。留学生を含めた卒業生全員が就職した数字と受け取らないようにしてください。[3]

同じ図の東京キャンパス留学生61.5%は5月1日現在の別集計で、社会学部だけの値ではありません。また、今回確認した2026年資料では社会学部の就職希望者や就職者の実人数を確認できませんでした。人数が分からないまま、卒業者全体に対する就職割合へ換算することはできません。[3]

就職率から、本人が希望する職種や地域に必ず就職できるとも判断できません。数字は進路の参考にしつつ、どのような採用条件があり、自分が何を準備する必要があるかを求人ごとに確認していきましょう。

自治体、医療・福祉、金融、流通などの就職先がある

2026年3月卒業生の社会学部の就職先一覧には、青森県庁、むつ市役所、気仙沼市役所、東通村役場などの公務の例が掲載されています。一般企業では農林中央金庫、青い森鉄道、ユニバース、薬王堂などもあります。学部名だけで民間企業への応募を狭める必要はありません。[4]

医療・福祉分野には、外ヶ浜町社会福祉協議会、青森県赤十字血液センター、国際医療福祉大学三田病院などが掲載されています。ただし、病院や福祉法人という勤務先の名前だけでは、社会福祉士などの資格職として採用されたかは分かりません。[4]

就職先一覧から分かること・別に確認すること
資料の内容求人で確認する内容
自治体の掲載採用区分、試験、担当する業務
病院・福祉法人の掲載募集職種と必要な資格・経験
一般企業の掲載仕事内容、配属や勤務の条件
社名の例採用人数や本人への採用保証は分からない
[4]

一覧には企業別人数や大手企業の定義がないため、大手就職率は計算できません。また、医療・福祉の掲載が重複している箇所もあり、ページ上の社名を単純に数えて就職人数や業種比率を算出することは避けましょう。[4]

地域で働きたい場合も、組織の所在地と本人の勤務地は分けて確認します。希望する地域に事業所があっても、採用後の配属がそこになるとは限りません。仕事内容と勤務地の両方を比較すると、応募先を選ぶ理由が明確になります。

地域調査では、聞いた内容と自分の解釈を分ける

コミュニティ創生コースは、地域、観光、防災、国際、環境などを対象に学び、地域での調査や情報発信を通して課題を考える内容を案内しています。現場で話を聞き、社会の状況を調べる経験は、本人がどのように情報を集めて考えたかを説明する材料になります。[2]

自己PRでは、地域活動に参加したという事実だけで終わらせず、最初に考えた問い、調べた方法、分かったこと、その後の提案の順で整理してみましょう。住民の話と自分の解釈を分けて記録しておくと、根拠を持って説明できます。

少人数への聞き取り結果を地域全体の意見と広げたり、提案しただけの企画を実現済みの成果としたりしないことも大切です。調査の限界や未実施の部分まで話せると、取り組みを誇張せずに本人の判断を伝えられます。

調査経験の整理例(編集部の提案)
項目書き出す内容
問いどの地域課題に関心を持ったか
方法資料調査、聞き取り、観察など実施したこと
発見予想と違った事実や意見
本人の役割質問づくり、記録、分析、発表の担当
限界確認できていないことと追加調査の案

相談援助の学びは、相手を理解する過程を伝える

社会福祉コースの授業紹介では、ソーシャルワークの理論と方法を学び、講義に加えてグループワークや模擬面接に取り組む内容が示されています。生活上の困りごとに対して、どのように支援を考えるかを学ぶ科目です。[6]

選考では、人の役に立ちたいという思いに加え、相手の状況をどう理解しようとしたか、自分の思い込みに気づいた場面、他の意見を受けて考え直した点を整理しましょう。模擬面接の経験は模擬面接として説明し、実際の相談業務を担ったように書かないでください。

実習や調査の事例を話す場合は、相手の名前、施設内で知った個別事情など、本人を特定できる情報を出さずに説明します。対象者の話を詳しく披露することより、自分が学んだ判断や課題を伝えることを優先しましょう。

学部は、東京・むつキャンパスで社会福祉コースを希望する場合、基本的に2年次から青森キャンパスで受講すると案内しています。現在の履修や実習、就活日程については、自分の年度と状況に適用される内容を確認してください。[2]

受験資格、教員免許、任用資格を混同しない

資格ページは2024年度入学者に適用される情報と明記しています。社会福祉コースには、指定科目の履修による社会福祉士国家試験受験資格が案内されています。受験資格を得ることと、試験に合格して資格を得ること、希望先で採用されることは分けて考えます。[5]

同ページにはコミュニティ創生コースの社会調査士、両コースの社会・公民の教員免許などもあります。さらに社会福祉主事などの任用資格も案内されていますが、これは特定の職務へ任用されることに関わる資格です。名称だけを並べ、すべてを同じ取得・採用条件として扱わないようにしましょう。[5]

自分が取得済みなのか、履修中なのか、取得見込みと記載できるのかを教務の担当窓口へ確認します。2024年度入学者向けの説明を他の年度へ無条件に当てはめず、必要科目や手続きも本人の課程で確認してください。

担任とキャリア支援課に、進路の候補を持って相談する

社会学部は1年次から4年次までの担任による履修・進路支援を案内しています。全学の支援にも履歴書・ES、面接やグループディスカッションなどのプログラムがあります。希望が固まる前でも、比較したい仕事を持って相談すると整理しやすくなります。[2] [7]

今週は、公務、福祉、一般企業のうち関心がある求人を集め、仕事内容、必要資格、選考日程を並べてみてください。そのうえで、調査や授業で取り組んだ経験を一つ選び、本人の役割と学んだことを短く説明する文を作りましょう。

募集停止や学歴への不安だけで進路を決めず、現在受けている教育と自分の経験を基準に準備を進めてください。分からない履修条件は大学へ確認し、応募先には仕事内容との接点を自分の言葉で伝えましょう。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 青森大学 学部改編のお知らせ確認日:2026-09-11 / 2026募集停止、在学生の教育継続
  2. 青森大学 社会学部確認日:2026-09-11 / 2コースとキャンパス、担任支援
  3. 青森大学 就職データ2026確認日:2026-09-11 / 2026年3月卒、100%は日本人学生対象
  4. 青森大学 2026年3月卒業生就職先(社会学部)確認日:2026-09-11 / 単年度の就職先、職種人数は不明
  5. 青森大学 取得できる資格|社会学部確認日:2026-09-11 / 2024年度入学者対象、受験資格と任用資格
  6. 青森大学 授業紹介|社会学部確認日:2026-09-11 / ソーシャルワークの演習
  7. 青森大学 サポートプログラム確認日:2026-09-11 / 面接・ES・個別相談